« (1121) レイトン教授と永遠の歌姫 | トップページ | (1123) 極道の妻たち 最後の戦い »

2014年3月13日 (木)

(1122) たそがれ清兵衛

【監督】山田洋次
【出演】真田広之、宮沢りえ、大杉漣
【制作】2002年、日本

つつましい暮らしをしている一介の武士を題材とした作品。

労咳で妻を亡くし、苦しい生活をしている武士の清兵衛(真田広之)は、夕刻になるとそそくさと家に帰ることから、仲間にたそがれ清兵衛と呼ばれ、さげすまれていた。しかし、彼は武芸に秀でており、友人の妹、飯沼朋江(宮沢りえ)が酒乱の元夫(大杉漣)につきまとわれていると知り、彼と果たし合いをし、木刀でこらしめる。幼なじみだった二人の間には恋心が芽生える。
清兵衛は、朋江の兄、倫之丞(吹越満)から、朋江が清兵衛と結婚したいと言っていると聞かされるが、自らの貧しさを理由に、清兵衛はその申し出を断ってしまう。
清兵衛の腕が立つという噂を聞いた藩主は、清兵衛に余吾善右衛門(田中泯)の討伐を命じる。善右衛門は、切腹を拒否し、彼を討ちに来た武士を殺害しており、誰も近寄ることができずにいた。清兵衛は命をかけて彼の討伐に向かうことにし、当日、身支度のために朋江を呼ぶ。清兵衛はそこで、改めて朋江への愛を告げるが、彼女はすでに別の男性との結婚を決めてしまっていた。
清兵衛は善右衛門のこもる家に入る。善右衛門は意外にも清兵衛に酒を勧め、逃がしてくれと告げて身の上を語り始める。清兵衛は次第に彼の不幸な身の上に同情し、逃がそうと考えるが、清兵衛が刀を持たず、竹光と小太刀しか持っていないことを聞くと怒りをあらわにし、彼に斬りかかった。清兵衛は小太刀で応戦し、ついに狭い家の中で振るった善右衛門の刀がかもいに引っかかった隙をつき、清兵衛が善右衛門を倒す。
清兵衛が満身創痍で家に帰ると、そこには朋江がおり、彼の生還を喜ぶ。
朋江は清兵衛と結婚するが、幸せは長くは続かず、清兵衛は戊辰戦争で銃弾に倒れるのだった。

友人の酒の誘いを断り、そそくさと家に帰っては内職に励むという、欲望を抑え込んだ慎ましい暮らしを続ける一方、朋江とともに暮らしたいという欲望に抗しきれず、いったん拒絶した相手を呼びつけて改めて求婚する。
木訥とした作品で、どこが面白いのかな、と思いながら見始めるのだが、しだいに、強さと弱さを併せ持つ清兵衛の人間くささに共感を覚えていく。彼が朋江との結婚を果たすというナレーションに胸を打たれつつも、ほどなく彼が命を落とすという無常さにもまた、しみじみとさせられた。この後日談をくどくどと映像化していないところにも、すっきりとした品のよさを感じた。

【5段階評価】4

|

« (1121) レイトン教授と永遠の歌姫 | トップページ | (1123) 極道の妻たち 最後の戦い »

映画・テレビ」カテゴリの記事

評価4の映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: (1122) たそがれ清兵衛:

« (1121) レイトン教授と永遠の歌姫 | トップページ | (1123) 極道の妻たち 最後の戦い »