(1120) 酔拳2
【監督】ラウ・カーリョン
【出演】ジャッキー・チェン、ロウ・ホイクォン、ラウ・カーリョン、ティ・ロン
【制作】1994年、香港
ジャッキー・チェン主演のカンフーアクション映画。「ドランクモンキー酔拳」の続編のようなタイトルだが、ストーリーにつながりはない。
医師で厳しい父親のケイイン(ティ・ロン)とともに、漢方薬の材料の調達に出かけていたフェイフォン(ジャッキー・チェン)は、税金をごまかそうと、買ってきた朝鮮人参の箱を、イギリス人乗客の持ち物に紛れ込ませる。列車に乗ってそれを取り戻そうとしたフェイフォンは、同様にイギリス人の荷物を狙う謎の武闘家(ラウ・カーリョン)と出くわし、荷物の奪い合いになる。二人は互いの荷物を確保するが、中身が入れ替わっていた。武闘家が手にしたのが人参、そしてフェイフォンは中国の貴重な玉璽を手にしていた。
イギリス領事館のジョン(ロウ・ホイクォン)は、手下を使って玉璽を探させる。フェイフォンの母親(アニタ・ムイ)が持っていると勘違いした手下は、バッグを奪い取るが、フェイフォンは、父親に使用を禁じられていた酔拳を使い、手下どもをやっつける。ところが、それを父親に見つかってしまう。さらには、人参をなくしたことをごまかすために、父親の大事にしていた盆栽の根を患者に渡したことがばれ、その根は毒だったことから父親の怒りは頂点に達し、フェイフォンは勘当されてしまう。やけ酒を飲むフェイフォンのところに、ジョンが手下を連れて復讐にやってき、泥酔していたフェイフォンは素っ裸で町なかに吊されてしまう。フェイフォンを連れ帰ったケイインは、酔拳が自らの肉体をむしばむ危険な拳法であることから禁じているということをフェイフォンの仲間に語る。それを聞いたフェイフォンは改心し、酒を飲まないことを誓う。
そのフェイフォンのもとに、列車で出会った武闘家が訪ねてくる。彼は、ケイインも知る有名な武術の達人、フク・マンケイだった。彼は、イギリス領事が中国の歴史的財宝の略奪を企てており、それを阻止しようとしていることをフェイフォンに説く。そこに、イギリス領事館に金で雇われた集団が襲いかかる。フク・マンケイは背中に斧の一撃を受け、さらには領事館の人間に撃たれて命を落とし、玉璽を奪われてしまう。
フェイフォンと仲間達は復讐を誓い、イギリス領事館に忍び込んで玉璽を取り返そうとするが、あえなく捕まってしまう。ケイインは、フェイフォンを連れ帰るため、自らの土地を狙っていた領事館に、土地を譲渡。フェイフォンは自らの行為を後悔する。
領事館の一味が、中国の国宝を製鉄所の製品に紛れ込ませて国外に持ち出そうとしていることを知ったフェイフォンらは、そこに乗り込む。
ジョンはすさまじい足技の使い手で、卑怯な手を使う彼らの前に、フェイフォンはピンチに陥る。彼はとっさに、工業用アルコールを飲むと酔拳を使い、超人的な力でジョンを倒すのだった。
序盤のスピーディな棒術の格闘でいきなり見せてくれたあと、少しストーリー上必要なドタバタが続くが、中盤の酔拳を使った立ち回りは楽しく、クライマックスのジョンとの激闘も、ものすごい迫力。脂ののりきったジャッキー・チェンの名作の一つだろう。
ただ、本作を放映した午後のロードショーの放送のひどさは今回もきわまっていた。クライマックスで次のニュース番組の案内を画面の下半分に出すという、いつもの無神経さは相変わらず。今回は、途中で第二音声の音が映像とマッチしなくなる放送ミスがあったし、領事館に潜入するあたりのシーンのカットのしかたも、とても雑。ジャッキー映画ではお約束の、NGシーン満載のエンドロールも全てカット。ここまで映画に愛着を持たずに、よく映画番組を放送し続けられるな、と思う。
【5段階評価】4
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