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2014年1月25日 (土)

(1094) 人間の証明

【監督】佐藤純彌
【出演】松田優作、岡田茉莉子、ハナ肇、ジョー山中、岩城滉一、ジョージ・ケネディ
【制作】1979年、日本

東京で黒人が刺殺された事件を追う刑事と容疑者を描いた作品。

ファッションデザイナーの八杉恭子(岡田茉莉子)のファッションショーの会場に、胸を刺された若い黒人男性(ジョー山中)が現れ、死亡する。刑事の棟居(松田優作)は、横渡(ハナ肇)とともに事件を追う。殺されたのはニューヨークのスラム街に住むジョニー・ヘイワード。父親(ロバート・アール・ジョーンズ)が当たり屋までして渡航資金を稼いでいた。
彼は戦争直後のものと鑑定された古い麦わら帽子と西条八十の詩集を持っており、棟居は彼が実の母親に会いに日本に来たのではないかと推察する。
棟居と横渡は捜査を進め、八杉恭子が戦後、米兵相手のバーで働いていたことをつきとめる。二人は八杉恭子がジョーの母親ではないか、と推理するが、恭子は認めなかった。
一方、恭子の息子、恭平(岩城滉一)は、ひき逃げ事件を起こし、それを知った恭子は息子をニューヨークに行かせていた。恭子のアリバイをくずすため、棟居はニューヨークに飛び、ケン・シュフタン刑事(ジョージ・ケネディ)とともに、ジョニーの父親と恭平を探す。そのとき棟居は、シュフタン刑事の手の甲に、見覚えのある入れ墨があるのを発見する。それは、戦後間もない頃、棟居の父親を暴行しさせた米兵の一人がしていた入れ墨と同じだった。シュフタン刑事は、棟居の父親を殺した張本人だったのだ。
二人は恭平を見つけ、逃走する恭平を追いかけるが、シュフタンは拳銃を抜いた恭平を射殺してしまう。棟居は何人日本人を殺すんだ、とシュフタンに怒りの言葉をぶつける。
帰国した棟居は、ファッションショーの審査発表会場に向かい、恭子に恭平が射殺されたことを伝える。恭子は審査で優勝するが、スピーチで罪の告白をすると、西条八十の詩に歌われている霧積に向かい、身を投げる。
シュフタン刑事は、ジョニーの父親にジョニーの遺品を届けるが、父親はすでに息絶えていた。スラムの建物を出たシュフタンは、彼に手荒な捜査を受けた黒人に腹を刺され、命を落とす。彼がかつて、日本人をなぶり殺したのと同じような、みじめな死に様だった。

原作小説を手に取りたくなるような重厚なストーリー。関係する土地もあちこちにまたがるのも、作品に深みを与えていた。
観客に想像させるだけではなく、母を慕って日本に来たジョニーが、母親に刺し殺されたときの絶望感を映像としてしっかり描いており、涙を誘った。
ただ、恭子が、息子のジョニーを殺すしかなかった過程を、もう少し描いて欲しかった気もした。

【5段階評価】4

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