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2013年11月

2013年11月29日 (金)

(1057) てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~

【監督】李闘士男
【出演】岡村隆史、松雪泰子、原田美枝子、國村隼
【制作】2010年、日本

サンゴの人工養殖に挑戦する沖縄の男を描いた作品。

自然を愛する素朴な青年、金城健司(岡村隆史)は、美人の妻、由莉と結婚。はじめは飲食店を経営し、成功を収めるが、突如それをやめ、サンゴの養殖事業に乗り出す。
自然豊かな沖縄の海を子供達に残したいという一心ではじめたことだったが、権利関係の衝突や学会からの嘲笑、偽りの融資に乗っての借金など、何度も壁にぶち当たる。
しかし、仲間と家族の支えを受け、ついにサンゴの産卵を成功させるのだった。

岡村隆史の芸風は、個人的には隙ではないが、本作の彼の演技は、自分のキャラを前に出さず、終始ひかえめで木訥な男を演じており、好感が持てた。
若干、漁業組合の親分や、学者のふるまいがステレオタイプすぎたが、健司の仲間達が懸命に彼を応援している姿には胸が熱くなった。意外とよかった作品。

【5段階評価】4

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2013年11月28日 (木)

(1056) いけちゃんとぼく

【監督】大岡俊彦
【出演】深澤嵐、蒼井優(声)、ともさかりえ、モト冬樹
【制作】2009年、日本

西原理恵子の絵本が原作となった作品。

いけちゃんという、他人には見えない生き物と暮らしている少年、ヨシオ(深澤嵐)は、たけし(上村響)とヤス(村中龍人)から毎日いじめられていた。父親(萩原聖人)は浮気相手の家に入り浸っていて、酔って側溝にはまって死亡。母親(ともさかりえ)と二人暮らしになる。
ヨシオはある日、一大決心をして、父親がなくなった場所を訪ねる。その帰り、隣町のいじめっ子グループに目をつけられ、暴行される。
そのいじめっ子グループが、遊び場所が工事でなくなったからという理由で、たけしとヤスのいる場所にやってきてたけしとヤスに暴行。ヨシオは彼らに野球で決着をつけようと提案。
翌日、試合を開始するものの、結局は大乱闘で警察沙汰となる。しかし、これを機に子供同士の暴力はなくなる。
ヨシオが大人の階段を登るたび、ヨシオにはいけちゃんが見えなくなっていった。
いけちゃんの正体は、後年、ヨシオが愛することになる女性(吉行和子)だった。彼女が、ヨシオの子供自体を知りたいと願った結果、いけちゃんとしてヨシオのもとに現れていたのだった。
大学生となったヨシオは、子供の頃にあこがれていた少女(蓮佛美沙子)に似た女性を見つける。いけちゃんはヨシオのもとから消え去るのだった。

中盤がどうしようもなく退屈だったが、後半で盛り返した。もう少し序盤で、いけちゃんの感情を爆発させ、いけちゃんの正体はなんなんだ、という観る側の関心を引きつける演出がほしかった。

【5段階評価】3

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2013年11月27日 (水)

(1055) アポロ13

【監督】ロン・ハワード
【出演】トム・ハンクス、エド・ハリス、ケビン・ベーコン、ビル・パクストン、ゲイリー・シニーズ
【制作】1995年、アメリカ

月面探索機、アポロ13の搭乗員の巻き込まれた事故と奇跡の生還を描いた作品。

宇宙飛行士のラベル(トム・ハンクス)に月面着陸のミッションが言い渡される。強い絆で結ばれていた仲間のフレッド(ビル・パクストン)とケン(ゲイリー・シニーズ)との宇宙飛行に胸を躍らせるラベルだったが、ケンに風疹にかかっていることが発覚。若いジャック(ケビン・ベーコン)が代役となる。
ロケット発射の日。5番エンジンが停止するという事故がおきつつも、順調に飛行を続けていたアポロ13。ところが、司令室からの指示によってジャックが酸素の撹拌を行った瞬間、爆発が発生。多くの酸素が失われてしまう。限られた電力を節約するため、大半の装置の電源を切り、増える船内の二酸化炭素を減らすためのフィルターを作成するなど、帰還のための懸命の努力が続けられ、3人を乗せた司令船は何とか大気圏への突入にこぎつける。
クルーとならなかったケンが必死に呼びかける中、落下傘を開いた司令船の映像がモニターに映し出される。3人は奇跡の生還を果たすのだった。

冷却された機体から剥がれ落ちる氷など、関係者も舌を巻くほど克明に描写された映像が話題となった作品。当時の映像も巧みに利用されているらしい。
乗組員が船内から地球にメッセージを発するが、すでにアポロ11号による人類初の月面着陸がなされた後で国民の関心は薄れていたため、どこも生中継しなかったにもかかわらず、事故を機にマスコミが家族に殺到。家族の怒りとやるせなさも描いている。ラベルの母親の心配をまぎらすため、月面踏査をしたアームストロングとオルドリンが慰め役を担うが、母親はこの世界的に有名な二人に「あなたたちもNASAの人なの? 」と尋ねるというのも、ほほえましい挿話だった。
無事にパラシュートが開いたときに司令室がわき上がるシーンは感動的。「SPACE BATTLESHIP ヤマト」とは比べものにならないのだった。

【5段階評価】4

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2013年11月26日 (火)

(1054) 226

【監督】五社英雄
【出演】三浦友和、萩原健一、竹中直人、本木雅弘、佐野史郎、勝野洋
【制作】1989年、日本

二・二六事件に関わった人々を描いた作品。

現政権のクーデターを企てた青年将校達は、自らの軍を率いて実力行使に出る。首謀者は安藤大尉(三浦友和)や野中大尉(萩原健一)ら。彼らは高橋是清(小田部通麿)大蔵大臣らを殺害。岡田啓介首相をも殺害し、計画は成功したかに見えたが、首相は存命で、殺害していたのは首相の秘書だった。
彼らは自分たちの好意を正当化させようとするが、天皇は彼らを国賊扱いする。
政権は投降を促し続け、首謀者達は計画を断念。安藤や野中は愛する家族や女性を思いながら自らの命を絶ち、残った幹部も死刑に処されるのだった。

五社英雄監督らしい重厚な作品。男達を支える女性の視点も描かれているが、お涙ちょうだい的な印象もあり、前時代的な描写に見えてしまった。

【5段階評価】3

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2013年11月25日 (月)

(1053) 深呼吸の必要

【監督】篠原哲雄
【出演】香里奈、谷原章介、大森南朋、成宮寛貴、金子さやか、長澤まさみ
【制作】2004年、日本

サトウキビ収穫のアルバイトに集まった男女の交流を描いた作品。

平良家のサトウキビ収穫のアルバイトに、様々な事情を抱えた男女が集まる。バイトを仕切っている田所豊(大森南朋)の指導のもと、立花ひなみ(香里奈)、池永修一(谷原章介)、川野悦子(金子さやか)、西村大輔(成宮寛貴)、土井加奈子(長澤まさみ)たちはキビ刈りに挑むが、畑はあまりにも広大。慣れない作業に悪戦苦闘が続き、田所も大雨のせいで自動車事故を起こす。島に医者はおらず、治療が危ぶまれたが、落ちこぼれの医者だった修一が治療を施す。収穫を期日に間に合わせることは絶望的に見えたが、これまで無口だった加奈子らのがんばりで、収穫を終える。
そして翌年、つぎのアルバイト達が平良家にやってくるのだった。

田所のけがという、とってつけたような事故以外、とりたてて大きな事件が起きるわけでもなく、ただただ、サトウキビを刈り取るさまを描いており、2時間もたせる作品になっているのは監督の技量だなと感じた。
若い男女が集まる割に、恋愛や愛憎が描かれるわけでもないし、連帯感を描くには、サトウキビの収穫作業はめいめいが行うので、互いが役割をまっとうして大きなことをなしとげるわけでもない。それでも、期日までに収穫を間に合わそうと一致団結していく様子をうまく描いていて、さわやかな作品になっていた。
谷原章介や長澤まさみ、成宮寛貴など、個性を過剰にが際立たせず、陰を持つ青年として描かれている作品であるというのも、彼らが大物になってしまった今となっては貴重かもしれない。

【5段階評価】3

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2013年11月24日 (日)

(1052) るろうに剣心

【監督】大友啓史
【出演】佐藤健、武井咲、吉川晃司、蒼井優、青木崇高、綾野剛、香川照之
【制作】2012年、日本

和月伸宏原作漫画、「るろうに剣心」の実写映画。神速の剣客、剣心の活躍を描く。

人斬り抜刀斎の異名を持つ流浪人の剣心(佐藤健)は、江戸から明治への時代の変遷を機に、人を斬らないことを誓い、放浪の旅をしていた。彼は東京で、道場の師範代をしている若い娘、神谷薫(武井咲)と出会う。
薫の道場に、新型阿片の密売に手を染めようとしている武田観柳(香川照之)の手下が現れ、道場を荒らす。剣心は彼らを退治するが、警察に連行される。
留置場から出された剣心は、山県有朋(奥田瑛二)や斎藤一(江口洋介)らに、社会を乱す連中を討つために剣の腕を貸すよう乞われるが、剣心はそれを拒否。そのまま薫の道場に居着くようになる。
観柳のもとを逃げ出していた医者の恵(蒼井優)も、冷酷非情な剣豪、鵜堂刃衛(吉川晃司)に追われ、薫の道場で暮らすこととなるが、町の水に毒がまかれたため、やむなく観柳のもとに戻る。
剣心は、仲間となった相良左之助(青木崇高)とともに観柳の屋敷に攻め込み、斎藤一と協力して恵を救い出すのだった。

殺陣のシーンはスピード感のある演出で迫力があり、なかなかのもの。吉川晃司の鬼気迫る演技も見応えがあった。
その中にあって香川照之の演技がやや仰々しすぎて、浮いている感じがしたのは残念。「カイジ 人生逆転ゲーム」の利根川とキャラがかぶりすぎだったかもしれない。

【5段階評価】3

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2013年11月20日 (水)

(1051) 忍たま乱太郎

【監督】三池崇史
【出演】加藤清史郎、林遼威、平幹二朗、松方弘樹、中村玉緒
【制作】2011年、日本

尼子騒兵衛の漫画、「落第忍者乱太郎」の実写映画作品。

忍者学校の1年生、忍たまの乱太郎(加藤清史郎)は、抜け忍としてウスタケ忍者隊に狙われている生徒を助けるため、長老(柄本明)の提案により、打鳴寺(だめいじ)の鐘を鳴らす勝負に挑む。
鐘を目指す乱太郎に勇気づけられ、クラスメイトのきり丸(林遼威)が銃で鐘を鳴らすことに成功。作戦は成功するのだった。

大勢の大物俳優がこれでもかとくだらない役どころを演じ、作品のくだらなさと相まって、とほうもない空しさにさいなまれる。谷原章介なんか、メイクが派手すぎて原形をとどめておらず、かろうじて声で本人とはわかるが、誰がやっても同じじゃないの、という。
多作の三池崇史監督の中ではピンキリのキリの方の作品である。

【5段階評価】2

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2013年11月19日 (火)

(1050) 動物の狩り方

【監督】森英人
【出演】能年玲奈、村田雄浩、河口舞華
【制作】2010年、日本

若手映画作家育成プロジェクトとして制作された作品。父親に殺されかかった少女が、山で動物を狩る男と出会い、何かを学んでいくさまを描く。

幼い頃に父親の母親殺しを見た女子高生の美由紀(能年玲奈)は、学校でも浮いた存在で、友人ともなじめずにいた。彼女は山奥で動物を狩って暮らしている菊池(村田雄浩)という中年男を見つけ、興味を示す。彼に動物の狩り方を教わる美由紀を、同級生の昴(河口舞華)は心配し、男を警察に通報。住む場所を失った菊池は死んでしまう。
美由紀は死体のそばにあったノートを見つける。そこには詳細な動物の狩り方と、菊池からのメッセージがあった。美由紀は菊池の言葉に従い、自らナイフで兎を殺し、「こんな簡単に死んじゃうんだ。ごめんなさい・・・ありがとう」とつぶやくのだった。

能年玲奈のブレイク前の作品ということで観てみた。長髪の厚着で終始暗い雰囲気を醸し出す演技は、あまちゃんのそれとは正反対だが、彼女の別の面を見ることのできる貴重な作品だろう。
亡くなった菊池に供える花を持ってバスに乗っているときの横顔ははっとするほど美しく、天真爛漫な印象に隠れた彼女の整った顔立ちに気付かされた。
野生の兎が愛玩動物のようにおとなしいのはご愛敬。

【5段階評価】3

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2013年11月14日 (木)

(1049) 座頭市

【監督】勝新太郎
【出演】勝新太郎、奥村雄大、陣内孝則、内田裕也
【制作】1989年、日本

勝新太郎の代名詞とも言える盲目の侠客、座頭市の生き様を描いた作品。勝新太郎が監督、脚本、製作、主演を担当している。彼が主演を務めた最後の劇場作品。

盲目の侠客、市(勝新太郎)は賭場で荒稼ぎをし、やくざの五右衛門(奥村雄大)に目を付けられ、刺客を放たれるが返り討ちにする。彼を見た浪人(緒形拳)は彼に畏敬の念を抱き、故郷への同行を打診するが、孤児の集まる家に収まった市は、その申し出をやんわりと断る。
五右衛門と対立するやくざの赤兵衛(内田裕也)は、役人の八州(陣内孝則)に取り入ろうと、手下を使って孤児たちの世話をしている若い娘、おうめ(草野とよ実)を差し出すが、八州は己の権力誇示のため、手下を惨殺し、おうめを手込めにしようとする。そこに市が現れ、八州を切り捨てる。
五右衛門は赤兵衛の根城を急襲し、赤兵衛を倒す。そこに市が現れ、五右衛門勢を壊滅させる。やくざから解放された町人たちは狂喜乱舞する。
荒野を一人歩く市に、彼を畏敬して病まない浪人が斬りかかるが、市は返り討ちにし、「先に抜いたのはあんただ」とつぶやき、立ち去るのだった。

20年以上も座頭市を演じ続けた勝新太郎の円熟の演技がみもの。盲目でありながら居合いの達人という主人公の造形は魅力的であり、北野武の「座頭市」や綾瀬はるかの「ICHI」、香取慎吾の「座頭市 THE LAST」など、リメイク作品が多いことも、そのことを裏付けている。
その一方、本作の座頭市は、殺陣では動きがよくわからず、くるくる動いている間に敵がいつのまにか斬られており、盲目の剣客がいかに敵の太刀を躱して相手を斬るかという、観客の最大の関心に、映像でしっかりと応えているようには思えなかった。その辺りは北野武の「座頭市」のほうがうまく見せていると感じた。物語もやや分かりづらく、退屈な感じがした。
勝新太郎の息子で、五右衛門を演じた奥村雄大が、リハーサル中に真剣を使って役者を斬り殺してしまったことが話題となった本作。大ヒットしたが、評価は辛めの3点。

【5段階評価】3

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2013年11月13日 (水)

(1048) 今そこにある危機

【監督】フィリップ・ノイス
【出演】ハリソン・フォード、ウィレム・デフォー、ホアキン・デ・アルメイダ、ヘンリー・ツェニー
【制作】1994年、アメリカ

麻薬組織と国家の戦いに身を投じたCIA捜査官の活躍を描いた作品。

CIAで情報分析の任務に就くジャック・ライアン(ハリソン・フォード)は、麻薬組織の調査にかり出される。組織はアメリカのベネット大統領(ドナルド・モファット)の友人の家族をみなごろしにしており、大統領は補佐官のカッター(ハリス・ユーリン)に強攻策を指示。腹心のリッター(ヘンリー・ツェニー)は現地の情報に詳しい工作員のクラーク(ウィレム・デフォー)を使ってアジトへの潜入作戦を展開。大統領の指示により、麻薬組織カリ・カルテルのボスの預金を抑え、アジトをミサイルで攻撃。ボスは激怒し、傭兵を雇って潜伏中のクラークの放った兵士を攻撃させ、2名が捕虜となるが、ミサイル攻撃の事実隠蔽のため、クラークの兵士達を見殺しにしようとする。
それに気付いたライアンは単身でクラークのもとを訪れると、捕虜となった兵士の救出に挑む。ライアンは、敵側のコルテズ(ホアキン・デ・アルメイダ)がボスの座を奪おうとしていたことをボスに伝えるが、コルテズは、ボスを倒してライアンに襲いかかる。クラークとともにコルテズを倒し、脱出に成功したライアンは、帰国して大統領の陰謀を明るみに出すのだった。

政府の関わるサスペンスには、展開が複雑すぎてわかりづらすぎるものも珍しくないが、本作は、最初から悪者は悪者として描かれているので、ストーリーは比較的分かりやすい。コロンビアにいるクラークだけは、どちらの側か少し謎を残していたが、そこはストーリーを面白くする上での選択であり、これは問題なかった。市街戦でロケットランチャーを撃ち込まれまくってもただ一人、戦闘の素人のライアンだけが生き残ってしまうあたり、「ファイアーウォール」もそうだったが、ハリソン・フォードが主役だと、まず死なないね。ハリソン・フォードが死ぬ作品ってあるんだろうか。

【5段階評価】3

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2013年11月12日 (火)

(1047) ゾンビランド

【監督】ルーベン・フライシャー
【出演】ジェシー・アイゼンバーグ、エマ・ストーン、ウディ・ハレルソン、アビゲイル・ブレスリン
【制作】2009年、アメリカ

ゾンビの蔓延したアメリカで逃避行を続ける男女を描いた作品。

引きこもりのおかげでゾンビの襲撃から逃れていた青年、コロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)(※コロンバスは本名ではなく、コロンバスを目指していることからついた偽名)は、道中でゾンビを豪快に倒す男、タラハシー(ウディ・ハレルソン)(※同じく偽名)と行動をともにする。
とあるショッピングセンターで、2人は、若い女性、ウィチタ(エマ・ストーン)に出会うが、彼女は妹(アビゲイル・ブレスリン)がゾンビに噛まれたから殺してくれ、と2人に懇願。タラハシーが銃を向けると、女性は自分が撃つと言って銃を受け取るが、突如、女性はタラハシーに銃を向け、そのまま銃と二人の乗っていた車を奪って逃走してしまう。
途方に暮れる二人だったが、別の車を見つけて走行中、彼女たちに遭遇。最初はたがいに敵対していたが、旅をともにするようになる。
タラハシーの発案で、ビバリーヒルズのビル・マーレイの屋敷に向かった4人は、そこでゾンビに化けて生き延びていたビル・マーレイ本人と対面。ビル・マーレイ・ファンのタラハシーは興奮するが、ビル・マーレイがふざけてゾンビのふりをしてコロンバスに襲いかかろうとしたところ、コロンバスは即座に銃を放ち、ビル・マーレイを殺害してしまう。
ビル・マーレイの死体を屋敷から放り出す4人。コロンバスはウィチタに恋心を抱き、ウィチタもコロンバスといい雰囲気になるが、キスをしようとした瞬間にタラハシーが現れ、結局、ウィチタは妹とともに車で去ってしまう。
彼女らは、ゾンビがいないという噂の楽園を目指し、遊園地にたどり着く。しかし、遊園地の施設を稼働させたため、大量のゾンビが引き寄せられ、彼女たちはゾンビに囲まれてしまう。
ウィチタが忘れられないコロンバスは、彼女たちを追うことを決意。タラハシーもそれに協力する。コロンバスの勇気に心を打たれたウィチタは本名を名乗り、コロンバスと口づけを交わす。4人は今度こそ、ともに旅を続けるのだった。

映像はそこそこリアルだが、残虐映像は控えめで、恐怖映画というよりはコメディタッチ。
ビル・マーレイをちょい役で使うあたりはサービス精神が旺盛。ゾンビものの定番である絶望的な状況の描写はなく、明るい終わり方も爽快だった。

【5段階評価】3

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2013年11月11日 (月)

(1046) 怪盗グルーの月泥棒

【監督】ピエール・コフィン、クリス・ルノー
【出演】スティーブ・カレル(声)、ジェイソン・シーゲル(声)、エルシー・フィッシャー(声)
【制作】2010年、アメリカ

月を盗もうと企てる盗賊団と3人の子供達の交流を描いたCGアニメ作品。

発明の力でバナナから作ったミニオンと暮らす盗賊団の団長、グルー(スティーブ・カレル、笑福亭鶴瓶)は、月の盗難を計画。計画に必要な縮ませ光線銃を入手するが、ピラミッドを盗んだ実績を持つライバルのベクター(ジェイソン・シーゲル、山寺宏一)に横取りされてしまう。
鉄壁の防御システムを持つベクターの屋敷から光線銃を盗み返そうとしたグルーは、クッキーを売り歩いている養護施設の少女達が、難なくベクターの屋敷に入り込むのに目をつけ、少女達の里親になる。
最年少のアグネス(エルシー・フィッシャー、芦田愛菜)は、グルーのよこしまな考えも知らず、無邪気にグルーになつき、子供達はバレエの発表会にグルーを招待する。グルーは予定通り、クッキー型ロボットをベクターの屋敷に送り込むことに成功し、縮ませ光線銃の奪還に成功。ところが、泥棒向け銀行が、グルーへの融資を拒否。グルーはお金がないので計画を諦めると宣言するが、アグネスが自分の貯金箱をグルーに差し出すと、ミニオン達も次々と持ち金をグルーに差し出す。グルーは計画の続行を決め、月に飛ぶロケットを完成させる。
ところが、月の盗難計画とバレエの発表会の日が重なり、グレーの心が揺れることを懸念した相棒のネファリオ博士(ラッセル・ブランド、伊井篤史)は、子供達を施設に送り返してしまう。
悲しむグルーだったが、ロケットに乗って月に出発。光線銃を使って月を小さくし、地球に持ち帰る。しかしライバルのベクターは、発表会に出ていた3人の子供達を誘拐。グルーは子供達を救うため、ベクターの屋敷に乗り込む。ベクターは月を持ったままジェット機で逃走するが、光線銃の効果の切れた月が機内で巨大化。ベクターは月と一緒に宇宙に放り出されてしまう。グルーは子供達の救出に成功し、3人とともに暮らすことにするのだった。

コミカルな作品だが、計画を諦めたグルーにアグネスが貯金箱を差し出すシーンや、最後にグルーが子供達に自分で作った絵本を読み聞かせるシーンは、思わず目頭が熱くなる。ミニオンも、若干粗末に扱われている感があるが、かわいらしかった。4に近い3点。

【5段階評価】3

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2013年11月 8日 (金)

(1045) ゆりかごを揺らす手

【監督】カーティス・ハンソン
【出演】レベッカ・デモーネイ、アナベラ・シオラ、アーニー・ハドソン
【制作】1992年、アメリカ

自分の夫を告訴し、自殺に追い込んだ一家を逆恨みした女性の復讐劇を描いたサスペンス。

妊娠中のクレア(アナベラ・シオラ)は、産婦人科医のモット医師(ジョン・デ・ランシー)の診察を受けるが、彼はクレアの乳房や陰部をまさぐるわいせつ行為をはたらき、クレアはショックを受ける。
彼女は夫のマイケル(マット・マッコイ)に相談し、告訴に踏み切ると、同じ被害を訴える女性が続出。モット医師は自殺してしまう。
モット夫人(レベッカ・デモーネイ)は妊娠していたが、夫の自殺のショックで流産し、子どもを産めない体となり、告訴したクレアを逆恨みする。
彼女はペイトンと名乗って彼女の家のベビーシッターとなると、クレアの目を盗んで赤ちゃんに自分の乳を飲ませて食欲を奪ったり、マイケルが浮気しているとクレアに思い込ませたりして、クレアを精神的に追い込む。
クレアの家の使用人となっていたソロモン(アーニー・ハドソン)は、ペイトンがクレアの赤ちゃんに授乳しているのを目撃するが、ペイトンは、クレアの娘である幼いエマ(マデリーン・ジーマ)の下着をソロモンの道具箱にひそませ、ソロモンがエマに劣情を抱いていると思わせる。クレアはソロモンを解雇してしまう。
クレアの友人で不動産仲介を仕事にしているマーリーン(ジュリアン・ムーア)は、自殺したモット医師の居宅の写真に、ペイトンがクレアにプレゼントしたのと同じ装飾品を見つける。マーリーンは、ペイトンがモット医師の妻であることを知り、ペイトンのもとに向かうが、ペイトンのしかけた罠にかかり、割れた温室の屋根のガラスを浴びて死亡する。
クレアもペイトンがモット夫人であること知り、彼女を家から追い出すが、ペイトンはクレアの家に戻ると、マイケルとクレアをシャベルで殴り、乳児を連れ去ろうとする。そこにソロモンが現れ、乳児を守る。ペイトンはクレアの懇親の体当たりにより、屋根裏部屋から落下し、絶命する。

オーソドックスな展開のサスペンス。どぎつい描写はなく、ホラーというほどの怖さはない。
美しいレベッカ・デモーネイが子どもに乳を含ませたり、マイケルを誘惑するときの妖艶な表情が印象的。別の作品も観てみたいと思った。

【5段階評価】3

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2013年11月 7日 (木)

(1044) 電車男

【監督】村上正典
【出演】山田孝之、中谷美紀、佐々木蔵之介、木村多江、国仲涼子、瑛太
【制作】2005年、日本

2ちゃんねるへの書き込みがもととなった純愛ドラマ。

とあるオタク青年(山田孝之)が、電車の中で若い女性(中谷美紀)に絡んだ酔っ払いに「やめろ」と声をかけ、男は駅員に連行される。女性は青年に感謝し、彼にエルメスのティーカップをプレゼント。22歳で彼女イナイ歴22年の彼は、電車男と名乗り、掲示板にことの次第を書き記す。彼は、書き込む人たちのアドバイスをもとに、宅配便に記された番号に電話し、食事の約束を取り付ける。掲示板は興奮のるつぼと化し、彼に服選びや散髪、レストランの下見などのアドバイスが次々と書き込まれる。
エルメスと名付けられた女性と順調に交際を続ける彼だったが、アドバイスに沿おうとしすぎた余り、デートの最中、彼女を放置して掲示板に書き込みをしてしまったことから、少し溝ができてしまう。彼は一時はエルメスとの交際を諦めてしまうが、みんなの励ましを受け、再びエルメスに会うことを決意。
秋葉原をさまようエルメスとの再会を果たした電車男は、ようやく愛を告白。エルメスもそれを受け入れ、二人はぎこちない口づけを交わすのだった。

ほほえましい純愛ラブコメ。原作のヲタク臭をほどよく盛り込み、マニアックになりすぎないところでとどめている。若干、エルメスの感情の描写が乏しく、無個性的というか記号的な描かれ方になっている気がしなくもなかったのと、序盤の電車男のキョドり方が芝居くさかったりはしたが、電車のホームで絶望する彼を大勢が励ますシーンは感動的だった。

【5段階評価】4

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2013年11月 6日 (水)

(1043) NINE

【監督】ロブ・マーシャル
【出演】ダニエル・レイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ニコール・キッドマン、ペネロペ・クルス
【制作】2009年、アメリカ

映画監督の苦悩と挫折、復活を描いた作品。次々と登場するセクシー女優の歌やダンスが見所の作品。

映画監督のグイド(ダニエル・デイ=ルイス)は、新作「イタリア」の記者会見に臨むが、脚本は未完成で、最近の作品のコケっぷりを記者に突っ込まれ、会見はさんざん。
愛人のカルラ(ペネロペ・クルス)との密会を楽しもうとするが、妻のルイザ(マリオン・コティヤール)に愛想を尽かされる。知り合った美人記者のステファニー(ケイト・ハドソン)の誘惑を振り切り、映画に臨もうとするが、主演女優のクラウディア(ニコール・キッドマン)にも役を降りられ、イタリアの制作は中止。
しかし、衣装係のベテラン、リリー(ジュディ・デンチ)に励まされ、また、映画の世界で活躍することを決めるのだった。

ミュージカルを映画化した作品であり、作中に登場する歌が大迫力で見応えがある。
ペネロペ・クルスやケイト・ハドソンのセクシーな歌と踊りはすばらしく、本物の女優とはこういうものか、と感動する。007シリーズの「M」でおなじみのジュディ・デンチも、70代とは思えない堂々たる演技。こういう作品に抜擢されるのは、役者冥利に尽きるだろうな、と思う。

【5段階評価】3

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2013年11月 5日 (火)

(1042) 臨場 劇場版

【監督】橋本一
【出演】内野聖陽、松下由樹、高嶋政伸、段田安則、長塚京三、若村麻由美
【制作】2012年、日本

検死官を主人公とした推理ドラマ。

検死官として被害者の最後の声を拾うことを仕事にしている倉石義男(内野聖陽)は、弁護士と精神科医の連続殺人事件にかかわることになる。被害者の二人には、かつて通り魔殺人を犯しながら、心神喪失により無罪となった青年、波多野進(柄本佑)の弁護と精神鑑定に関わったという共通点があった。
通り魔事件の被害者となった少女(前田希美)の母親(若村麻由美)は、犯人の青年に強い怨みを持ち、包丁を持って犯人に近づいたこともあったが、連続殺人事件の犯人ではなかった。死体には、直腸を氷やエタノールで冷やすことで死亡推定時刻を偽装した痕跡があり、それを見抜いた倉石は、自分が尊敬する医師、安永(長塚京三)を疑うようになる。
彼はかつて、自分が仕事に没頭する余り、精神を病んで自殺した妻を救えなかったことを気に病んでおり、自分が癌で余命幾ばくもないことを知り、金のために殺人事件を食い物にしている連中の殺害を企てていたのだった。
それに気付いた倉石は、安永が波多野を殺害しようとしてる現場に駆けつけ、犯行を食い止めるが、波多野は隙を突いて安永を刺殺。倉石は波多野を張り倒し、波多野は逮捕される。
自らも妻を失い、癌を患っている倉石だったが、これからも妻の分まで生きていくことを誓うのだった。

TVドラマの2時間ものを見ているような、ちょっとした安っぽさがあり、内野聖陽の演技も、やや芝居がかっていた。横山秀夫原作の映画には、「半落ち」や「クライマーズ・ハイ」などでも感じたが、作品の重厚さをしっかり映像化するのは、なかなか難しいようである。

【5段階評価】3

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2013年11月 4日 (月)

(1041) 十三人の刺客

【監督】三池崇史
【出演】役所広司、山田孝之、稲垣吾郎、市村正親
【制作】2010年、日本

暴虐の限りを尽くす藩主の暗殺劇を描いた作品。1963年の作品のリメイク。

明石藩の藩主、松平斉韶(なりつぐ)(稲垣吾郎)は、人を人とも思わぬ暴君で、陵辱した女性の亭主を惨殺したり、女性の両手両足を切断して慰み者にしたりと、暴虐の限りを尽くす。
斉韶が老中になることを憂慮した土井大炊頭利位(平幹二朗)は、剣の名人、島田新左衛門(役所広司)に斉韶暗殺を依頼。新左衛門は義憤に燃え、この依頼を引き受ける。
新左衛門は11人の仲間を集め、参勤交代中の斉韶の襲撃を画策。山中で仲間にした小弥太(伊勢谷友介)をくわえ、宿場町をまるごと買収して斉韶を待ち、大乱闘の末、ついに斉韶を討つ。

宿場町では、大軍勢を可動式の柵で分断し、無力化して護衛の戦力を削ぎ、家屋の屋根の上に渡された足場なども見え、面白いギミックが次々と登場するのかと思いきや、なぜか櫓の上から見得を切ったあとは、敵の大軍勢の中に飛び込んで斬り合いに転じるという無為無策ぶり。映像にもあまり新味がなく、ただのチャンバラ映画になってしまった。
13人いた刺客はどんどん数を減らすが、都合よく主人公の新左衛門と腹心の新六郎(山田孝之)、敵側の斉韶と鬼頭半兵衛(市村正親)だけが生き残り、一騎打ち。ちょっと芸のない展開だった。
狂気に満ちた斉韶役を、クールな二枚目の稲垣吾郎が演じたのは、なかなかよかった。

【5段階評価】3

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