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2013年9月

2013年9月27日 (金)

(1035) ハチ公物語

【監督】神山征二郎
【出演】仲代達矢、八千草薫、長門裕之、石野真子、山城新伍
【制作】1987年、日本

亡くなった主人の帰宅を渋谷駅で待ち続けた秋田犬、ハチ公の生涯を描いた作品。

秋田の寒村で生まれた子犬が、犬好きの大学教授、上野秀次郎(仲代達矢)の家にもらわれる。彼は子犬にハチと名付け、かわいがる。ハチは毎日、秀次郎の通勤のお伴をするようになり、彼が渋谷駅に戻る頃には駅に出かけ、彼の帰りを待つようになる。
ある日、いつもはおとなしいハチが落ち着かない動きを見せる。家族は不思議がるが、その日、いつもと同じように出勤した秀次郎は、大学での講義の最中、突然卒倒し、そのまま帰らぬ人となってしまう。
秀次郎が亡くなってからも、ハチは渋谷駅に向かい、帰らぬ秀次郎を待ち続ける。秀次郎の妻、静子(八千草薫)は故郷の高知に戻り、ハチを引き取った菊さん(長門裕之)も急死したため、ハチは野良犬となってしまう。それでもハチは渋谷駅で主人を待ち続けるが、ある雪の日、秀次郎の帰りを夢見ながら、ハチは永久の眠りに就くのだった。

史実に脚色を加えた作品。今も渋谷駅の待ち合わせ場所として有名なハチ公像の物語を知ることのできる作品として、見ておいて損はないだろう。主人が亡くなることを予感するシーンは、ややドラマめいているが、ハチ公をあまり擬人化しすぎずに描いている演出はほどよく、静かな悲しみと感動を味わうことができた。

【5段階評価】3

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2013年9月26日 (木)

(1034) はやぶさ/HAYABUSA

【監督】堤幸彦
【出演】竹内結子、西田敏行、高嶋政宏、佐野史郎、山本耕史
【制作】2011年、日本

惑星イトカワからサンプルを持ち帰った探査機はやぶさの奇跡を描いた作品。

幼くして亡くなった兄が天体観測好きだったことから、宇宙をテーマに博士論文に挑んでいる水沢恵(竹内結子)は、はやぶさ計画の講演をした的場(西田敏行)に誘われ、宇宙科学研究所の一員となる。恵はそこで、坂上(高嶋政宏)や川渕(佐野史郎)、田嶋(山本耕史)らと出会い、はやぶさ計画に深く関わっていく。
はやぶさは度重なるトラブルによってボロボロになるが、それでもスタッフの懸命の努力とアイディアにより、日本への帰還に成功するのだった。

架空の人物、水沢恵を据え、彼女が絵本を書くという設定のもと、はやぶさを擬人化して計画の進行状況を描くというアイディアにより、巧みに観る側の感情移入を促している。考えてみれば、「アポロ13」のような有人探査機ではない、いわば単なる実験装置なわけだが、それでも我が身が燃え落ちながらサンプルの入ったカプセルを地球に届けるシーンでは、思わず胸が熱くなる。安定した俳優陣でそつなく描かれた作品だった。

【5段階評価】3

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2013年9月25日 (水)

(1033) ほしのこえ

【監督】新海誠
【出演】武藤寿美(声)、鈴木千尋(声)
【制作】2002年、日本

新海誠監督が原案、制作などを一人で担当して作り上げた短編アニメ。

時代は2046年。中学3年生の長峰美加子(武藤寿美)は、異星人の襲撃に対抗する国連軍の一員に選抜される。遠い宇宙で異星人との戦いに挑む美加子は、クラスメイトの寺尾昇(鈴木千尋)に携帯メールを送るが、それが届くのに8年もかかるようになってしまう。
孤独で絶望的な戦いに身をうずめる美加子のメールが、成人した昇に届く。そのとき、奇跡的に二人の「ここにいるよ。」という思いが通じ合うのだった。

人物の描き方は荒削りでロボットなどのデザインも洗練されていないが、天候の描写など、風景の映像はなかなかのもの。短い作品だが、地球から遠く離れた宇宙で、思い出を頼りに孤独に打ち震える少女の心情をうまく描いていた。

【5段階評価】2

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2013年9月24日 (火)

(1032) 秒速5センチメートル

【監督】新海誠
【出演】水橋研二(声)、近藤好美(声)、尾上綾華(声)、花村怜美(声)、水野理紗(声)
【制作】2007年、日本

男女の恋愛を描いたアニメ作品。3つの短編からなる。

小学生で転校した遠野貴樹(水橋研二)は、おとなしい性格で、篠原明里(近藤好美)と仲良くなる。卒業して離ればなれになったあと、貴樹は明里の住む栃木まで一人で向かうが、雪のため、約束の19時に絶望的に遅刻する。しかし、明里は貴樹を駅で待ち続けており、二人は夜道の大木のもとで口づけを交わす。
貴樹は種子島に転校する。貴樹と同級の女子高生、澄田花苗(花村怜美)は貴樹に恋をし、告白しようと努力する。優しい貴樹はたびたび花苗と一緒に下校するが、貴樹は明里を思い続けていた。やがて花苗は貴樹の心が自分とともにないことを悟る。
成人した貴樹は、結局、明里への思いを行動に起こすことはなく、別の恋人とも思いを遂げることはなかった。明里は別の男性と結婚を決めるのだった。

ハッピーエンドではないが、男女の感情の機微を切なく描いており、CGを駆使した風景の映像が心に残る作品。

【5段階評価】3

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2013年9月21日 (土)

(1031) ライアーゲーム -再生-

【監督】松山博昭
【出演】多部未華子、松田翔太、船越英一郎、濱田マリ、要潤
【制作】2012年、日本

甲斐谷忍の漫画、「LIAR GAME」の映画化作品。「ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ」に続く劇場版だが、登場人物は、松田翔太演ずる秋山深一と濱田マリ演ずる坂巻マイ以外、ほぼ一新されている。

大学を卒業したばかりの篠宮優(多部未華子)のもとに、ライアーゲームの招待状と1億円が届く。彼女は心理学の教鞭を執る秋山(松田翔太)に援助を乞うが、断られる。しかし、秋山のもとにも、ライアーゲームの招待状が届き、彼はゲームへの参加を決意する。
今回の戦いはいす取りゲーム。しかし、ゲームは次第に国盗り合戦、参加者同士の勢力争いの様相を呈していく。
優はみんなが均等に賞金を得るようにすれば、誰も借金を背負わずにすむと主張するが、賛同を得られない。やがて仲間だと信じていたエミ(小池栄子)の裏切りに会い、さらにはライバルの桐生(新井浩文)の挑発に乗って彼にびんたを食らわせてしまったため、失格となってしまう。冷静沈着だった秋山も、打つ手なしの状況に思わずへたり込むのだが・・・。

ネタバレ前提の本ブログだが、この先の結末は書かずにおこう(いえ、決して解説がめんどくさいんではないです)。
ゲーム展開の筋書きは秀逸。買収工作のあたりで若干分かりづらくなるが、絶望的状況からのどんでん返しがきいていて、なかなかよかった。
三作目があるとしたら、ヒロインは誰が演じるのか、今から楽しみでもある。

【5段階評価】4

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2013年9月20日 (金)

(1030) 愛情物語

【監督】角川春樹
【出演】原田知世、渡瀬恒彦、倍賞美津子、室田日出男、加賀まりこ
【制作】1984年、日本

赤川次郎原作小説の映画化作品。

両親を知らずに育った少女、仲道美帆(原田知世)は、育ての親の治子(倍賞美津子)と、拾われたときにあったトゥーシューズを履けるようになったら、両親を捜す旅に出るという約束をしていた。
それが履けるようになった日、美帆は自分のもとに送られてくる花束の送り主を捜す旅に出る。送り主の名は篠崎拓次。しかし、訪ね当てた篠崎(渡瀬恒彦)は、美帆のことを全く知らないと言う。諦めきれない美帆は、陶芸家の彼とともに強引に九州に渡る。彼女の熱意にほだされ、篠崎は美帆の両親捜しに協力。しだいに美帆は、篠崎を父のように慕うようになっていく。
ついに美帆は自分の育った屋敷を探し出す。しかし、屋敷に住む大森泰三(室田日出男)と妻の妙子(加賀まりこ)は、美帆の両親ではなかった。美帆の両親はすでに交通事故で亡くなっており、一度、大森夫妻が引き取るが、妙子が心の病にかかり、妙子の親友だった治子が引き取っていたのだった。
悲しい現実を一身に受けて屋敷を後にした美帆は、彼女を待っていた篠崎の胸に思わず飛び込むのだった。
家に戻った美帆は、念願のダンス・オーディションに挑戦。治子と篠崎に見守られながら、彼女はヒロイン役を獲得。治子と篠崎もいつのまにか見初め合っていた。

父親にあこがれる少女の感情を、原田知世のういういしさをうまく使って描いている。彼女のダンスの実力もなかなかのもので、しなやかな動きは、「刑事物語5 やまびこの詩」の鈴木保奈美を謝罪に追い込むに十分。角川春樹監督作品の中では隠れた秀作。

【5段階評価】4

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2013年9月19日 (木)

(1029) ドラえもん のび太のドラビアンナイト

【監督】芝山努
【出演】大山のぶ代(声)、小原乃梨子(声)、阪脩(声)
【制作】1991年、日本

劇場版ドラえもん第12作。アラビアンナイトの世界で活躍するのび太たちを描く。

絵本入り込みぐつを使い、静香ちゃん(野村道子)とピノキオの世界を楽しもうとしていたのび太(小原乃梨子)だったが、ジャイアン(たてかべ和也)とスネ夫(肝付兼太)のしわざで物語はめちゃくちゃになり、靴をかたほうなくした静香ちゃんは絵本の中に取り残されてしまう。
のび太のママが絵本を燃やしてしまったため、途方に暮れるドラえもん(大山のぶ代)とのび太だったが、アラビアンナイトが現実の世界を描いていたことを知り、タイムマシンで静香ちゃんを助けに向かう。
奴隷商人にさらわれた静香ちゃんを救おうとするドラえもんたちだったが、悪者に四次元ポケットを奪われてしまう。しかし、かつての冒険者、シンドバッド(阪脩)がドラえもんの味方になる。彼の黄金宮は悪者のアブジル(加藤精三)に乗っ取られてしまうが、自分が子どもたちのヒーローとして語り継がれていると知ったシンドバッドは元気を取り戻し、のび太たちとともにアブジルたちをやっつけるのだった。

子供向けらしい罪のない作品。そこそこ楽しめた。

【5段階評価】3

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2013年9月 6日 (金)

(1028) HOME 愛しの座敷わらし

【監督】和泉聖治
【出演】水谷豊、安田成美、橋本愛、濱田龍臣、草笛光子
【制作】2012年、日本

荻原浩原作小説の映画化作品。都会から田舎に引っ越した家族の交流を描く。

岩手の田舎に転勤となった銀行員の高橋晃一(水谷豊)は、住まいを築200年を超える古い民家に決める。しかし、都会に慣れた妻の史子(安田成美)は田舎暮らしに不満を示し、長女の梓美(橋本愛)は、新しい学校での生活に不安を感じていた。母親の澄代(草笛光子)は痴呆気味で、梓美の弟、智也(濱田龍臣)はぜんそく持ち。智也は親から激しい運動を禁じられていたが、新しい仲間とサッカーに打ち込むようになる。
晃一は、慣れない営業仕事に手こずるが、持ち前の実直さで、ついに難敵の客から契約を勝ち取る。家族たちは、家の中に座敷わらしの気配を感じ、次第に田舎の生活になじんでいくが、晃一の都会への帰任が決まる。
子どもたちは田舎に残りたいと言い始めるが、最終的には移転を決意。住んでいた民家をあとにする。
彼らがファミリーレストランに入ると、5人しかいないのに、店員(スザンヌ)は「6名様ですね」と言って彼らを案内する。晃一たちは、近くに座敷わらしがいることに気づき、座敷わらしのための席を空けるのだった。

都会に帰ることになった梓美を、先生と級友たちが精一杯の声援で見送るシーンは感動的。ほのぼのとした作品だった。

【5段階評価】3

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