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2013年8月

2013年8月31日 (土)

(1027) パブリック・エネミーズ

【監督】マイケル・マン
【出演】ジョニー・デップ、マリオン・コティヤール、クリスチャン・ベール
【制作】2009年、アメリカ

1930年代のアメリカで社会の敵と言われた実在の人物、ジョン・デリンジャーと、彼を追う捜査官、メルビン・パービスの戦いを描いた作品。

仲間と篤い信頼関係を築き、華麗に銀行強盗を行うジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)。利用客の金は奪わないスタイルから、アウトローとして人気を博していた。
彼は店で見かけた女性、ビリー・フレシェット(マリオン・コティヤール)を見初め、強引に自分の恋人にする。彼女もそんなジョンに惹かれていく。
ジョンの逮捕にやっきになっているフーバー長官(ビリー・クラダップ)は、マスコミ受けを気にする男で、冷徹な捜査官、メルビン・パービス(クリスチャン・ベール)にジョン・デリンジャー逮捕の陣頭指揮を執らせる。
しかし、ジョンは簡単には捕まらず、パービスの部下が命を落としていく。一度は捕まるジョンだったが、パービスに挑発的な態度を取り、やがて仲間とともに脱獄してしまう。
それでもパービスは捜査の手をゆるめず、彼の美学に反し、ジョンの周囲の人物を脅して情報を得ながらジョンを追い詰めていく。ビリーも捕らえられ、心ない取調官の執拗な尋問に苦しめられるが、彼女は決して口を割らなかった。ジョンもまた、かつての仲間を失い、仲間より金を優先する連中と仕事をするようになった結果、銀行強盗では銃撃戦となって犠牲者を出すなど、ヒロイックな活躍に陰りが出る。
ついにジョンは、潜伏中の家族と訪れた映画館を出たところで捜査陣に囲まれる。気のはやるパービスの部下が銃を放ち、ジョンは顔を撃たれて歩道に倒れる。捜査官の一人、ウィンステッド(スティーブン・ラング)は彼の顔に耳を近づけ、彼の最期の言葉を聞く。
彼はその言葉をパービスには告げず、収監されているビリーを訪ねて彼女に告げる。「彼はこう言ったと思う。バイバイ、ブラックバードと」。
その瞬間、気丈に振る舞っていたビリーが涙を浮かべる。それは、ビリーとジョンがダンスをした曲だった。ジョンは、最後に思いをはせたのがビリーだったことを、彼女にしか分からない形で告げ、この世を去ったのだった。

仲間を失って追い詰められながらも自らの美学を追求するジョン、上司のフーバーとの関係に苦悩するパービスの心理。こういったものに関心を持てれば深みのある作品だが、なんとなく見ていると単なるドンパチ映画なので、人によって評価の分かれる作品だろう。
個人的には割と後者に近かったが、最後のウィンステッド捜査官の台詞は胸を打った。

【5段階評価】3

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2013年8月21日 (水)

(1026) コブラ SPACE ADVENTURE

【監督】出﨑統
【出演】松崎しげる(声)、榊原良子(声)、中村晃子(声)、藤田淑子(声)、風吹ジュン(声)
【制作】1982年、日本

寺沢武一原作の漫画、コブラの映画化作品。

アンドロイドのレディー(榊原良子)と旅を続ける宇宙海賊コブラ(松崎しげる)が、謎の女性、ジェーン(榊原良子)と出会う。彼女は監獄にとらわれた自分の妹、キャサリン(藤田淑子)を助けてほしいとコブラに助けを求める。
ところがキャサリンは、コブラの宿敵、クリスタルボーイ(睦五郎)に魅入られており、ジェーンはキャサリンに刺されて命を落としてしまう。
コブラは、キャサリンの最後のメッセージを受け取り、もう一人の妹、ドミニク(風吹ジュン)を探し出すが、そこにクリスタルボーイが現れる。コブラはドミニクを逃がそうとするが、クリスタルボーイの肋骨でできた槍に貫かれ、命を落としてしまう。コブラは、三姉妹の故郷、惑星ミロスに向かう。彼女たちは、ミロスの王女だったのだ。クリスタルボーイは、ゴッドの指令により、銀河を滅ぼそうとしていたが、コブラはドミニクの胸を貫いたクリスタルボーイのあばらをクリスタルボーイに突き刺し、クリスタルボーイを葬る。
クリスタルボーイの呪縛から解き放たれたキャサリンは、自らの使命を全うするため、ミロスの自爆装置を起動させるのだった。

オープニングは、「STAR WARS」の巨大宇宙船のシーンを彷彿とさせる。
主人公の声を担っているのは、歌手の松崎しげる。作品では、少し軽薄な印象のあるが、それなりに板に付いた声優ぶりだった。
コブラの必殺武器、サイコガンの効かないクリスタルボーイに、コブラがどう挑むか、に焦点が当たるが、対決シーンでは、クリスタルボーイにとびかかったコブラが、あばらでできた槍をクリスタルボーイに突き刺し、わりとあっけなく決着する。
SFらしいアイディアに飛んだギミックがもう少しあると楽しかったように思う。

【5段階評価】2

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2013年8月19日 (月)

(1025) テルマエ・ロマエ

【監督】武内英樹
【出演】阿部寛、上戸彩、市村正親、北村一輝、宍戸開
【制作】2012年、日本

ヤマザキマリ原作の漫画の実写映画化作品。

古代ローマの浴場設計技師であるルシウス(阿部寛)が、現代の日本にタイムスリップ。そこで目にする銭湯の文化に驚く。やがて彼は、涙を流すとローマに戻ることに気づき、日本で得た銭湯のアイディアをローマに持ち込み、皇帝ハドリアヌス(市村正親)に認められる。
日本の温泉旅館の娘、真実(上戸彩)は、漫画家志望だったが認められず、お見合いをして家業を継ごうとしていた。ルシウスに出会った真実は、彼に惹かれるようになり、ラテン語を勉強。彼と話ができるようになる。
ルシウスとともに古代ローマにタイムスリップしてしまった真実は、史実がねじ曲がろうとしていることに気付き、それをルシウスに伝える。最初は信じなかったルシウスも彼女の説得に応じ、いちどは命に背いたハドリアヌスに対して、戦場の兵士を癒す湯治場の建設を志願。
彼の働きにより、アントニヌス(宍戸開)は左遷を逃れ、ルシウスは皇帝にたたえられる。
ルシウスに恋する真実だったが、彼女は日本に帰っていくのだった。

ばかばかしいけどそこそこ面白い。顔の濃い俳優を集めたという触れ込みのおかげで、日本人がローマ人を演じているだけでなんとなくおかしい。ラストでルシウスが皇帝に認められるシーンもなかなか感動的だった。
それと、上戸彩先生の胸の谷間が見られるのはテルマエ・ロマエだけ! というところかな。

【5段階評価】3

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2013年8月 3日 (土)

(1024) 裏窓

【監督】アルフレッド・ヒッチコック
【出演】ジェームズ・スチュアート、グレース・ケリー、
【制作】1954年、アメリカ

隣の建物の住人を殺人犯だと疑った男が主人公のサスペンス。

足を怪我したカメラマンのジェフリーズ(ジェームズ・スチュアート)は、自室の窓から隣の建物の住人を眺めることを楽しみにしていた。下着姿で踊る踊り子の卵、新婚夫婦、なぜかベランダに布団を敷いて寝ている夫婦、恋人を妄想するオールドミス、苦悩の作曲家などを眺めることができた。
その中に、病気でベッド生活をしている夫人と、その夫(レイモンド・バー)がいた。二人は不仲であるようだった。ある日、ジェフリーズは、その夫が深夜にトランクを持って部屋を何度も出入りしていることに気付く。そして、これまで開け放たれていた夫人の病室の窓にはブランドがかけられる。ジェフリーズは、男が肉切り包丁やのこぎりを新聞にくるんでいるのを目撃し、男が妻を殺害した上、バラバラにして部屋から運び去ったのでは、という疑いを持つ。
ジェフリーズの恋人、リザ(グレース・ケリー)は、ジェフリーズの仕事に理解を示し、一緒になりたいという思いを口にするが、ジェフリーズは、住む世界が違いすぎると言って、リザの思いを受け止めようとしていなかった。
リザは、ジェフリーズが隣のビルの男に疑いを持っている話を聞かされ、はじめはジェフリーズの覗き趣味にあきれるが、男が大きな荷物をロープで縛って外に持ち出すところを目撃すると、ジェフリーズに同調。ジェフリーズの看護をしているステラ夫人(セルマ・リッター)も、ジェフリーズの探索に協力するようになる。
3人は、男の名がラーズ・ソーワルドだと知る。やがて、ラーズの世話していた花壇を掘り返していた犬がいつの間にか殺されるという事件が起き、3人の疑いはより強いものとなる。ジェフリーズは、「女に何をした」という匿名の手紙を書き、リズがラーズの部屋のドアの隙間からそれを差し入れる。ラーズは動揺しているように見えた。
ついにステラはリザとともに花壇に向かい、シャベルで花壇を掘り起こすが、何も出ない。業を煮やしたリズは、はしごを使ってラーズの部屋に忍び込み、結婚指輪を発見。ラーズが帰宅したため、リズはラーズに捕まってしまうが、ジェフリーズが呼んだ警察により、リズは連行される。
リズは窓越しに、指輪を発見したことをジェフリーズに示すが、その行為により、ラーズは向かいの建物からジェフリーズが覗き見していることに気づき、ジェフリーズの部屋に入り込んでくる。
「目的は何だ」と言って迫ってくるラーズに、カメラのフラッシュをたいて抵抗するジェフリーズだったが、ラーズともみ合いになり、ジェフリーズは窓から落下。ジェフリーズはなんとか警察官に救われ、ラーズは逮捕される。
両脚を痛めて改めて療養生活に入るジェフリーズ。そこには雑誌を眺めて満足そうなリザがいるのだった。

ヒッチコック監督の代表作の一つに数えられるが、ストーリーははっきりせず、結局、ラーズは妻を殺害したのかどうか、作品では明らかにされていない。殺害したのだとしたら、何が動機なのか、なぜ窓を開け放したまま数々の行為を行ったのか、旅行に出ているという女性は何者なのか、分からない。殺害していないのだとしたら、リザが盗んだ指輪はなんなのか、なぜラーズはジェフリーズに対して否定の言葉を述べないのか、明らかにされていない。
この手のオチがはっきりしない作品は、好きではない。
序盤は群像劇風で、これらの一見、互いに無関係の人々が、どのようにストーリーに絡み合ってくるのだろうと期待させる。妻を殺害し、死体を隠蔽したと主人公は疑うが、ここに、事件とは無関係そうな人々がどう関わってくるのか、と思ってみていると、結局、特に何のかかわりもない。見せ方にはワクワクしたが、期待を裏切らない演出はなかった。
また、舞台が見るからにセットで、隣人の生活が薄っぺらく感じた。なんでセットと分かってしまうのか不思議だが、空気の揺らぎ、日光による陰影、壁材などの物質の疲れ具合などが、現実と違うためなのだろう。
ただ、グレース・ケリーの美しさは見所である。

【5段階評価】2

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2013年8月 1日 (木)

(1023) ふしぎの国のアリス

【監督】クライド・ジェロニミ、ハミルトン・ラスク、ウィルフレッド・ジャクソン
【出演】キャサリン・ボーモント(声)、ベルナ・フェルトン(声)、エド・ウィン(声)
【制作】1951年、アメリカ

ルイス・キャロルの小説を原作としたディズニーアニメ。

時計を持って走る白ウサギを追ってふしぎの国に迷い込んだアリス(キャサリン・ボーモント)が、マッドハッター(エド・ウィン)やチシャ猫(スターリング・ホロウェイ)、イモムシ(リチャード・ヘイデン)やハートの女王(ベルナ・フェルトン)に出会いながら、次々と事件を起こす。
最後は夢オチ。

これを観ると、「アリス・イン・ワンダーランド」が比較的、本作に忠実に映像化されていることが分かる。
子供が観るにはストーリーがはちゃめちゃで、面白いような訳が分からないような感じだと思える。有名な作品なのは間違いないが、何が印象的かというと、意外となかったりした。

【5段階評価】2

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