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2013年6月

2013年6月30日 (日)

(1013) SP THE MOTION PICTURE 革命編

【監督】波多野貴文
【出演】岡田准一、堤真一、真木よう子、香川照之
【制作】2010年、日本

テレビドラマ、「SP」の続編となる劇場版。国会を選挙するテロに対峙するSPの活躍を描く。

井上薫(岡田准一)の上官、尾形(堤真一)は、政治家の伊達(香川照之)とともに、麻田総理大臣(山本圭)政権の失脚を狙った国会占拠のテロを画策していた。
井上は、尾形があえて自分たちを国会議員の警護に当たらせたのは、自分を止めてもらいたいからだ、と考え、国会内にいるテロリストたちを撃退していく。
尾形は、自分の父親が麻田の謀略により殺されたことを怨み、麻田に謝罪を迫る。麻田が謝罪の言葉を口にすると、尾形は自らの頭を銃で撃とうとするが、井上は緒方の腕を撃ち、それを防ぐ。こうしてテロは終わり、井上はまた、新たな任務に就くのだった。

国会の1階を選挙するテロリストに、武器をかまえずに歩み寄り、目力(めぢから)だけで抵抗を断念させたり、国会議員のひしめく中で銃をぶっ放してテロリスト達を殺戮する割に、尾形だけは撃ち殺さなかったり、やっていることが情緒的な上に支離滅裂。とてもプロの行為とは思えないのだった。

【5段階評価】3

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2013年6月28日 (金)

(1012) SP THE MOTION PICTURE 野望編

【監督】波多野貴文
【出演】岡田准一、堤真一、真木よう子、香川照之
【制作】2010年、日本

テレビドラマ、「SP」の続編となる劇場版。要人警護のSPの活躍を描く。

危険察知能力のあるSP、井上薫(岡田准一)は、イベント会場の爆破テロの犯人を逮捕。
政治家の伊達(香川照之)は井上を疎んじる。官房長官(蛍雪次朗)の警護を行うことになった井上らは、次々と襲いかかるテロリストを撃退し、何とか官房長官を官邸に送り届ける。
その井上をビルの屋上から狙うスナイパーがいたが、察知した井上は撃ってみろ、と相手を挑発。井上の上官、尾形(堤真一)がスナイパーのもとに現れ、狙撃を制止する。

アクションシーンはそこそこ本格的だが、V6の岡田君がやっているからすごいのであって、本格的なアクション映画としては、物足りない。テロリストがそもそも要人を狙っていないのが拍子抜けだし、格闘のプロであるSPを相手にしようとしている割には武装が不十分。
テロリストに襲われた官房長官は、笹本(真木よう子)に抱きかかえられるようにして守られるのだが、別の意味で昇天しそうになっていたに違いない。

【5段階評価】3

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2013年6月27日 (木)

(1011) ドラえもん のび太のパラレル西遊記

【監督】芝山努
【出演】大山のぶ代(声)、小原乃梨子(声)、水谷優子(声)
【制作】1988年、日本

劇場版ドラえもん第9作。のび太たちが西遊記の登場人物となって妖怪を退治する。

学校の演劇で孫悟空役を出来杉にとられたのび太(小原乃梨子)は、タイムマシンで本物の孫悟空を見に行く。そこで自分そっくりの孫悟空を見つけたのび太は、ジャイアン(たてかべ和也)らにそのことを説明するが誰も信じない。のび太はジャイアンらとタイムマシンに乗って唐の時代へワープするが、孫悟空は見つからず、のび太はドラえもん(大山のぶ代)のひみつ道具、「ヒーローマシン」を使って孫悟空になりすましてジャイアンの前に現れるが、嘘はあっさりとバレる。
のび太がジャイアンたちとやりあっている間に、ヒーロマシンの中から妖怪たちが現実世界に飛び出してしまう。現代に戻ったのび太たちは、世界が妖怪に支配され、学校の先生や自分の親までもが妖怪になってしまっていることに気づく、彼らは再び唐の時代に戻り、三蔵法師(池田勝)を守り、妖怪を退治することにする。三蔵法師のお供をしていたリンレイ(水谷優子)は、牛魔王(柴田秀勝)のスパイ役をさせられており、三蔵法師は牛魔王に捕らえられてしまう。
金角(石森達幸)、銀角(加藤精三)をマシンの中に戻したドラえもんたちだったが、牛魔王と羅刹女(栗葉子)に捕まる。ドラえもんが牛魔王に食べられそうになったところにドラミちゃんが現れ、みんなを助け、牛魔王の麻城は崩壊。三蔵法師はリンレイを連れて旅を続けることにするのだった。

全体的に暗いトーンが多く、ちょっと中だるみ感のある作品だった。非力なのび太が妖怪たちと戦うために、もっと秘密道具がたくさん登場すると楽しかったかもしれないが、特に工夫もなく互角に戦うので、ややアイディアの仕込みが十分でない気がした。子ども向け作品に指摘が辛口過ぎるかもしれないけれども。

【5段階評価】2

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2013年6月23日 (日)

(1010) X-MEN: ファイナル ディシジョン

【監督】ブレット・ラトナー
【出演】ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、ファムケ・ヤンセン、イアン・マッケラン
【制作】2006年、アメリカ

「X-MEN」シリーズ第3弾。「X-MEN2」の続編。

死んだはずのジーン(ファムケ・ヤンセン)が蘇る。彼女は恋人だったスコット(ジェームズ・マースデン)を殺し、破壊神的な存在となる。マグニートー(イアン・マッケラン)はエグゼビア(パトリック・スチュワート)とたもとをわかち、ジーンの力を利用しようとする。
エグゼビアはジーンを思いとどまらせようとするが、ジーンの強大な力により、体を粉砕されてしまう。
一方、ミュータントの能力に目覚めてしまった息子を救うため、ワージントン卿(マイケル・マーフィ)が治療薬キュアを開発。ミュータントは自分たちは病気ではないと考え、反乱を起こす。
ウルバリン(ヒュー・ジャックマン)はジーンを止めるため、仲間とともに戦う。金属を自由に扱うマグニートーの前に、アダマンチウムの体を持つウルバリンは手も足も出ないが、ハンク(ケルシー・グラマー)がすきをついてマグニートーにキュアを注入。マグニートーは無力化する。
最後の標的はジーン。ウルバリンもまた、スコット同様、ジーンを愛していた。全てを破壊しようと猛威をふるうジーンにウルバリンは接近し、「愛してる」と告げる。刹那、彼の爪が彼女を貫く。戦いは終わった。
時が変わり、とある街角の公園。金属製のチェスに指を伸ばすマグニートーがいた。チェスが震えるように動いた瞬間、画面は暗転してエンドロールになる。
そしてこのエンドロールが終わると、さらに映像が出る。それはエグゼビアの生存を暗示しているのだった。

続編を期待させるエンディングを、ファンサービスと見るかベタと思うかは評価が分かれるところだが、X-MENファンなら、続きが見られると心躍る演出だろう。
長身の美男美女ばかりが登場する本作にあって、エレン・ペイジ演じるシャドウキャットが一回り幼い萌えキャラ的存在だった。
映像はきれいで、初見でも十分楽しいが、原作キャラをコミックで見ていて、それが映像化されているという感激があったほうがより楽しめるだろう。

【5段階評価】3

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2013年6月22日 (土)

(1009) ドラえもん のび太の日本誕生

【監督】芝山努
【出演】大山のぶ代(声)、小原乃梨子(声)、松岡洋子(声)
【制作】1989年、日本

ドラえもんの長編アニメ。映画シリーズ第10作。

家出を思いついたのび太(小原乃梨子)だが、空き地はどこにもない。ジャイアン(たてかべ和也)やスネ夫(肝付兼太)、静香ちゃん(野村道子)も家出をすることになり、ドラえもん(大山のぶ代)と相談。のび太が人類が誕生する前の日本に行けばいいと提案し、みんなでタイムマシンで7万年前に向かう。
のび太たちは、時空乱流に巻き込まれた7万年前の人間、ククル(松岡洋子)と出会い、彼の集落がクラヤミ族に襲われたことを知る。のび太たちはククルの仲間を助けようとするが、そこには呪術師、ギガゾンビ(永井一郎)がいた。彼は古代人ではなく、未来から地球を制覇するためにやってきた時間犯罪者だった。のび太はタイムパトロールを呼び出す装置のボタンを押し、ギガゾンビは逮捕される。

いろんなご都合主義のひみつ道具が登場し、子供心には楽しい。ペガサスやグリフォン、ドラゴンといった架空の生物を、のび太が動物を合成して作る、というアイディアも面白かった。作品では、最後に未来の動物園に連れて行かれてしまったが、逃げ出してしまってその生き残りが今もいるなんてことをほのめかすような演出があると、夢があってよかったように思った。

【5段階評価】3

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2013年6月21日 (金)

(1008) ダンボ

【監督】ベン・シャープスティーン
【出演】エドワード・ブロフィ(声)、ホール・ジョクソン・クワイヤー(声)
【制作】1941年、アメリカ

耳の大きな空飛ぶ象の子どもを描いたディズニー・アニメ。

サーカス団の象、ジャンボはコウノトリから子どもを授かる。ダンボと名付けられた子象は耳が大きく、みんなの笑いものになる。ネズミのティモシーは、ダンボにカラスの羽根を渡すと、これを持てば空を飛べると告げる。それを真に受けたダンボは本当に空を飛ぶ。
サーカスの本番で高い台の上から飛び降りることになったダンボは、羽根を離してしまうが、ティモシーは羽根の話は嘘だったと告げ、ダンボは見事に宙を舞う。
ダンボは一躍人気者になり、母親と仲良く暮らすのだった。

酒に酔ったダンボが見る夢の映像が、子どもにとってはトラウマになるのではないか、というようなサイケデリックな内容で、アニメーションの実験的な部分もあるのだろうが、ちょっと怖かった。ハッピーエンドではあるが、ダンボを馬鹿にしていたメス象やピエロたちに復讐を遂げるようなところもあり、ややダークな内容だとも言える。

【5段階評価】3

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2013年6月20日 (木)

(1007) 刑事物語5 やまびこの詩

【監督】杉村六郎
【出演】武田鉄矢、賀来千香子、鈴木保奈美、井川比佐志
【制作】1987年、日本

お人好しの刑事、片山元(はじめ)が主人公の作品、「刑事物語」シリーズの第二弾。今回の舞台は群馬県沼田市。なかなか地味な都市が舞台である。

牛乳瓶に毒物が混入される事件が起きる。直子(賀来千香子)と真子(鈴木保奈美)の二人が狙われているとにらんだ片山(武田鉄矢)は、張り込みを続けるが、同僚の金井(野分龍)は犯人を追って車にひき殺されてしまう。
人に恨まれる覚えはないというばかりの直子だったが、真摯な片山の態度に直子はついに、かつて、大会社の社長の大神(小林桂樹)と恋仲にあったことを告白。大神は遺書に、財産の半分を直子に譲ると書いており、それを知った婿養子の和人(野村将希)が直子と真子を狙っていたのだった。片山は拉致された直子を追い、和人を倒す。
何度も片山に助けられた真子は、転勤が決まって列車に乗り込む片山を駅で待ち、「あたし・・・、片山さんのそばにいてあげてもいいと思ったの」と恋心を告げるが、片山は「生意気言うんじゃないよ。ガキのくせに。踊り出したら俺のことなんか忘れるくせに」とさらりと告げる。真子は泣きそうな声で「忘れないよ。忘れられないよ。」と言うが、片山は真子から託された直子の御守りを受け取ると、一人、電車に乗り込む。一人の列車の車内。夜になり、ふと窓を見ると、窓ガラスという窓ガラスに「ありがとう」の文字が書かれているのだった。

賀来千香子と鈴木保奈美の映画デビュー作。鈴木保奈美がダンサーの卵の役だが、この踊りは見所かもしれない。キレがないとこうなるのね、という。
作品の内容としては、姉妹二人の襲われ方が何とも迂遠で、とても真実味がない。逃げる直子にナイフを持って迫る和人は、何度も直子に追いつくがとどめは刺さず、なんのために追いかけているのか分からないし、片山と和人との対決シーンも、ナイフで胸や背中を切られた片山が、ただただ蹴りだけで和人を倒してしまうというあっけなさ。
真子が片山の乗った電車を走って追うラストシーンは、ベタだがなかなかよかっただけに、中盤のリアリティのなさが残念だった。

【5段階評価】3

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2013年6月19日 (水)

(1006) 刑事物語 くろしおの詩

【監督】渡邊祐介
【出演】武田鉄矢、相原友子、植木等、大友柳太朗、石橋蓮司
【制作】1985年、日本

お人好しの刑事、片山元(はじめ)が主人公の作品、「刑事物語」シリーズの第四弾。

今回の舞台は高知。護送中の電車内で、腹痛に苦しむ妊婦の桃子(相原友子)の世話に夢中になって犯人を取り逃しかけた片山は、署長の植田(植木等)からクビを言い渡される。植田の紹介で訪ねた職業安定所の所長(三波春夫)からキャバレーの呼び込みの仕事をあてがわれるが、それは植田の仕組んだおとり捜査だった。
蟷螂拳の腕を買われ、片山は暴力団への仲間入りを進められる。植田はようやく麻薬密売のおとり捜査であることを片山に告げる。組長の山梨剛造(大友柳太朗)は、片山が刑事であることを知っていた。彼は組をたたみ、戸崎(石橋蓮司)の暴走を止めるよう片山に依頼。片山はゴルフクラブを手に麻薬取引現場に乗り込み、彼らを逮捕する。
片山は、妊婦の桃子と再会し、一時は生まれてくる子どもの父親になるため、桃子とともに暮らすことを決意していたが、桃子の元を離れていた本当の父親が現れ、桃子は彼との暮らしを選ぶ。片山は一人、新たな赴任先へと旅立つのだった。

複雑な事情に悩む女性との恋愛をからめた捜査ものという展開はおなじみだが、本作は二作目、三作目のような胸を打つシーンはなく、不発の作品だった。大仁田厚がちょい役で出演している。

【5段階評価】2

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2013年6月18日 (火)

(1005) 刑事物語3 潮騒の詩

【監督】杉村六郎
【出演】武田鉄矢、沢口靖子、星由里子、夏木陽介
【制作】1984年、日本

お人好しの刑事、片山元(はじめ)が主人公の作品、「刑事物語」シリーズの第三弾。今回の舞台は長崎県の五島列島。

暴力団組長を殺害した犯人逮捕のため、実家のある五島列島で張り込みをすることになった片山(武田鉄矢)。犯人の仁科(夏木陽介)の母親(木暮実千代)の経営するスナックに張り込んでいた片山は、彼に一人娘がいると聞き、彼女の住む島に向かう。
一人娘の海子(沢口靖子)は、民宿を営む母親の清子(星百合子)と二人暮らし。片山は、張り込みをするはずが、ひょんなことから、身分を偽って旅館のアルバイトをすることになる。父親が死んだと聞かされていた海子は片山になつき、進路相談の書類の父親の欄に片山の名を書くが、片山はそれを消しゴムで消す。
清子の民宿に暴力団の一味が現れ、清子に仁科の居場所を言うよう脅迫。片山は特異の蟷螂拳で一味を撃退するが、そのことで刑事であることがばれてしまう。海子は片山の裏切りに傷つく。
仁科は密かに清子に連絡をとり、離れ児島で清子に再会するが、それを追った片山は仁科に手錠をかけようとする。仁科は片山を振り切って断崖から飛び降りようとし、「俺の勝手にさせてくれ」と言うが、片山は仁科を殴り、「勝手にさせない! 清子さんはおまえのことを17年間、待ってたんだ! うみちゃんは、海子さんは、進学のための家庭調査票の父親の欄、白いまま笑って我慢してんだ! おまえ分かってんのかあ! 」と叫ぶ。
片山は仁科に家族と一晩過ごさせた後、手錠をかけ、連行する。突然現れた父親に戸惑う海子だったが、船に乗って岸から離れていく父親に「お父さ~ん! 」と何度も叫ぶのだった。

断崖での片山の仁科への台詞が胸を打つ。これだけでもう、評価は4点。沢口靖子の初々しい演技も作品にみずみずしさを添えている。彼女が片山への愛情ではなく、父親としてのあこがれを抱くところも、脚本が暴走していなくて好感が持てた。

【5段階評価】4

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2013年6月17日 (月)

(1004) 刑事物語2 りんごの詩

【監督】杉村六郎
【出演】武田鉄矢、酒井和歌子、園みどり、玉野叔史
【制作】1983年、日本

お人好しの刑事、片山元(はじめ)が主人公の作品、「刑事物語」シリーズの第二弾。

博多から青森に転任した片山(武田鉄矢)は、現金輸送車強盗事件の捜査で、手がかりとなるりんごの種の栽培を頼まれる。試験場に向かった片山は、石戸谷忍(園みどり)と愛し合うようになるが、彼女は試験場を襲った暴漢に反抗して命を落としてしまう。
片山は、いじめられっ子のたけし(玉野叔史)に蟷螂拳の手ほどきをするうち、母親の澄江(酒井和歌子)と親しくなるが、彼女の庭に紫の花をつけるりんごの木を見つけ、彼女こそが犯行グループの一味であることを知る。
澄江を逮捕しようとする片山に、たけしが刃向かう。片山は、「男は強くなければ、大好きな人はみんな遠くへ行ってしまうんだぞ! 」と叫び、容赦なくたけしを投げ飛ばす。片山は、たけしを施設に送り、旅立つのだった。

片山が「早く強くなれ! 」と叫びながら何度もたけしを投げ飛ばすシーンは見応えがある。ハンガーヌンチャクは本作でも登場。片山がたけしにハンガーをよこすよう要求し、たけしがプラスチック製のやわいハンガーを渡して、片山が「ちが~う! 木のやつ~! 」と叫ぶのは、名シーン。序盤に登場する園みどりもういういしくてよかった。バイクに追いすがって死んでしまうというのは、ちょっと安易だったが。

【5段階評価】4

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2013年6月16日 (日)

(1003) シティヒート

【監督】リチャード・ベンジャミン
【出演】クリント・イーストウッド、バート・レイノルズ
【制作】1984年、アメリカ

元同僚の刑事と私立探偵の活躍を描いたアクション。

刑事のスピア(クリント・イーストウッド)は、私立探偵のマーフィ(バート・レイノルズ)は、けんかばかりしている。マーフィが、マフィアの裏帳簿を入手。スピアはマーフィとマフィアとの取引現場に赴き、マーフィとともに敵を殲滅。裏帳簿はマフィアのボスに奪われるが、しかけたダイナマイトが爆発。事件は落着するのだった。

クリント・イーストウッドがきざな刑事を演じ、バート・レイノルズは馬鹿にされ続けながらも刑事とともに行動。この二枚目と三枚目のコンビがコメディタッチのやりとりを展開するのだが、ことあるごとにスピアがマーフィを「shorty(チビ)」と呼ぶのも耳障りで、キザな行動が鼻についた。人質に取られた女性は犯人一味とポーカーに興じたり、マーフィは狼の仮面をかぶってアジトに乗り込んだり、演出も悪のりがすぎていて現実味がない。刑事は容赦なく悪者を撃ち殺す一方で、敵はバカスカ撃ちまくる割に主人公には全く当たらないという、ありがちな作品だった。
バディ・ムービーの「リーサル・ウェポン」シリーズで味のある脇役を演じているジョー・ペシが、終盤にちょい役で出演している気がした。

【5段階評価】3

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2013年6月14日 (金)

(1002) デンデラ

【監督】天願大介
【出演】浅丘ルリ子、草笛光子、倍賞美津子、山本陽子
【制作】2011年、日本

姥捨てにあった老女集団の戦いを描いた、まさかのアクション映画。

70歳になった老女を山奥に置き去る風習のある村で、斎藤カユ(浅丘ルリ子)もまた、冬山に置き去りにされる。
極楽浄土だけを願う彼女に、複数の手が伸びる。捨てられた老婆たちは、山奥で集団生活を営んでいたのだ。
共同体の名はデンデラ。創始者のメイ(草笛光子)は、自分たちを捨てた村を襲う計画を立てる。しかし、デンデラが熊に襲われ、犠牲者が発生。それでもメイは村に出立するが、雪崩に遭って計画は頓挫。デンデラには小熊を殺された母熊が現れ、壊滅状態。いくじなしと呼ばれたマサリ(倍賞美津子)は、自らを犠牲に熊を檻におびき寄せ、火を放つが、熊は檻を突破。
カユは熊への復讐を決意。熊を発見すると走り出す。逃げる先は彼女のいた村。村人が熊に襲われる。カユは勝ったのは熊なのか自分なのか自問するのだった。

久々に観たアタリの作品。アタリと言っても、食あたりのアタリだが。
「姥捨山には続きがあった」の触れ込みで、監督は今村昌平監督の息子。当然、「楢山節考」の続編だと思い込み、自分たちを捨てた村人への復讐を通じた、社会風習の理不尽さを鋭くついた作品だろうと思って観ていると、わら人形相手に竹槍訓練が始まり、怪しい雰囲気。終盤でようやく、「ザ・マジックアワー」の佐藤浩市ばりに、「これ、どうやら人間ドラマじゃねぇな」と気付く。まさかの「グリズリー」的展開。動物パニック映画。
しかし、熊はどうみても着ぐるみで失笑を禁じ得ない。果敢に熊に挑む老婆たちは、ひとなでで倒されるスライムなみの戦闘力。これだけのそうそうたる名女優を集めて、顔面血しぶきのオンパレード。どう見てもトンデモ映画です。本当にありがとうございました。
いやあ、女優のみなさん、よく出演したよな。

【5段階評価】2

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2013年6月11日 (火)

(1001) 12人の優しい日本人

【監督】中原俊
【出演】豊川悦司、塩見三省、相島一之、山下容莉枝、梶原善
【制作】1991年、日本

陪審員となった12人の人々が議論を交わしながら、事件の真相を追う。「十二人の怒れる男」をモチーフとした作品。脚本は三谷幸喜。

21歳の若くて美しい女性が、離婚した元夫を走ってくるトラックに突き飛ばしたという事件。当初は、元夫が酒乱であったことから、全員が無罪と表明し、あっけなく議論が終わると思いきや、陪審員2号(相島一之)が、議論をしたいので有罪と言う。彼は、女性には殺意があり、計画殺人だったと主張。彼女が家で待つ子供のために宅配ピザを頼んでいたことから、彼女は最初から夫を殺害するため、帰りが遅くなることを予想していたと推理。わざわざ家に向かわず遠回りしてバイパスに向かっていたことも怪しいと主張。しだいにみんなの意見が変わっていく。
しかし、12人の陪審員の中では年長だった男性(二瓶鮫一)は頑として無罪を主張。もう一人の初老の女性(林美智子)も同調する。最初は議論に興味のなさそうだった若い男(豊川悦司)は、自分は弁護士だと名乗り、彼らに協力を始める。彼は、ピザが5歳の子供が食べきれる量ではなかったことに気付き、女性は息子と一緒に食べるつもりでピザを頼んでいたのだと推理。バイパスに寄ったのも、家に向かう信号が赤だったため、とりあえず角を曲がっていたのだと推論する。
結局、陪審員2号は、自分を捨てた別居中の妻を、被告に重ねて個人的に逆恨みしていただけだった。審議の結果、被告は無罪で意見は一致。ようやく長い議論は終わるのだった。

二転三転する展開、小気味よい台詞の応酬。若干、強引なところはありつつも、幾重にも練られた脚本はさすが三谷幸喜というところ。
個人的には、「十二人の怒れる男」より筋がはっきりしていて面白かった。これを演劇でもやっているのだから、俳優という職業は度胸と実力のいる世界なのだな、と思う。

【5段階評価】4

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2013年6月10日 (月)

(1000) スタンド・バイ・ミー

【監督】ロブ・ライナー
【出演】ウィル・ウィートン、リバー・フェニックス、キーファー・サザーランド
【制作】1986年、アメリカ

記念すべき1,000作目の映画はこれ。ある物を探す冒険の旅に出る少年達の心の成長を描いた作品。
原作は、ホラーの巨匠、スティーブン・キングだが、本作にはホラー要素もファンタジー要素もない。

小説家のゴードン(リチャード・ドレイファス)は、少年時代に思いを馳せる。少年時代の彼、ゴーディ(ウィル・ウィートン)は、キャッスルロックという小さな町に住んでいた。彼は子供の頃から話を作るのが好きで、不良一家のクリストファー(リバー・フェニックス)、父親が精神病院にいるセオドア(コリー・フェルドマン)、ふとっちょのバーン(ジェリー・オコンネル)と仲良しだった。
ある日、バーンは、兄が線路沿いで、列車にはねられた少年の死体を見つけたという話を盗み聞きする。それを知ったクリストファーらは、キャンプをすると嘘をつき、4人で死体を探すたびに出る。死体を発見すれば、たちまち有名人になるはずだった。
おこりんぼのスクラップ屋のおじさんと飼い犬、夜の野宿、ヒルだらけの沼など、恐ろしくも貴重な体験を通じて、彼らは心の傷をさらけ出しながら歩き続ける。そして、とうとう死体を発見する。そこに、町の乱暴者、エース(キーファー・サザーランド)が仲間を引き連れて現れ、死体は自分たちの物だと脅す。しかし、ゴーディは、クリストファーがこっそり持ってきた拳銃をエースにつきつけ、エースたちを追い返す。ゴーディらは結局、匿名の電話で死体の場所を警察に告げる。
本当は勉強が好きだったクリストファーは、その後、弁護士となるが、酒場での些細なけんかの仲裁に入ったために、首を刺されて即死。ゴードンは二人の息子に遊びの相手をせがまれ、家の外で遊びに興じるのだった。

往年のポップの名曲が随所に挿入されているが、タイトルにもなっているベン・E・キングの名曲、スタンド・バイ・ミーは、最後の最後まで流れない。その引っ張り感はよい。
ただ、胸を揺さぶるような感動作品かと思っていたが、想像していたよりほのかな作品だった。途中のパイの大食い競争の挿話も、印象には残るが、ちょっと分かりづらかった。
きっちり死体を登場させるところは、スティーブン・キング原作らしかった。

【5段階評価】3

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2013年6月 6日 (木)

(999) アリス・イン・ワンダーランド

【監督】ティム・バートン
【出演】ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ
【制作】2010年、アメリカ

ルイス・キャロルの名作童話、「不思議の国のアリス」を題材としたファンタジー。

19歳の少女、アリス(ミア・ワシコウスカ)は、パーティの場で貴族の若者から思いがけないプロポーズをされる。衆人環視の中から逃げ出したアリスは、服を着た白ウサギを追って穴の中に落下。
そこは、赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)が支配する世界だった。彼女は猛獣、バンダースナッチに追われて逃げ出し、やがてマッドハッター(ジョニー・デップ)に出会う。マッドハッターはアリスを助けようとするが、赤の女王に捉えられてしまう。アリスはマッドハッターを救出するため、赤の女王の居城に向かい、剣を手に入れる。アリスはその剣で魔物ジャバウォッキーを倒し、元の世界に戻る。

吉瀬美智子風に言えば「自分で決めることの大切さを知ったんですね」ということか。
特撮はよくできていて、カラフルで独特な世界観が作り込まれているのは楽しいが、やや3D作品であることを意識しすぎた演出の不自然さが鼻についた。
ストーリーは、特に序盤が退屈で、映像の魅力を考慮しても観るのがつらかった。狂ったお茶会のエピソードなど、ある程度予備知識がないと、会話が意味不明すぎて、物語について行けない気がした。

【5段階評価】3

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2013年6月 1日 (土)

(998) 柳生一族の陰謀

【監督】深作欣二
【出演】千葉真一、松方弘樹、萬屋錦之介、西郷輝彦、真田広之、志穂美悦子
【制作】1978年、日本

徳川将軍の跡目争いに関わる柳生家の陰謀を描いた作品。

徳川二代目将軍、秀忠が急死し、長男の家光(松方弘樹)と次男の忠長(西郷輝彦)の間で跡目争いが起きる。秀忠の急死は、秀忠が家光を跡継ぎから外そうとしていることを察知した家光側の家来の暗殺によるものだった。それを知った家光は激怒するが、柳生但馬守宗矩(やぎゅうたじまのかみむねのり)(萬屋錦之介)の説得により、将軍を目指すことを決意。
宗矩は策謀を巡らし、秀忠に御所の要人殺害の濡れ衣を着せ、切腹に追い込む。
宗矩の息子、柳生十兵衛(千葉真一)は、宗矩の命令に従い、京都の剣術の達人、烏丸少将文麿(成田三樹夫)を倒すなど奔走し、一族とともに勝利を喜ぶが、宗矩は証拠隠滅のため、柳生の里の一族を皆殺しにする。
怒りが頂点に達した十兵衛は、将軍の座をものにした家光の首をはね、宗矩につきつける。
宗矩は驚愕のあまり気が触れる。十兵衛は静かに立ち去るのだった。

萬屋錦之介や松方弘樹の怪演が光り、おじゃることばの剣豪を演じる成田三樹夫や、ジャパンアクションクラブの俳優達も大活躍。昭和のアクション時代劇の濃い魅力をぎゅっと押し込んだ作品。松方弘樹のドモり方はすばらしい演技力だし、萬屋錦之介の芝居がかった台詞回しも不思議と嫌みにならず、本当に濃い時代劇。若い真田広之や志穂美悦子、今は亡き丹波哲郎や大原麗子といった名優が数多く登場するのも楽しい。

【5段階評価】3

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