(1002) デンデラ
【監督】天願大介
【出演】浅丘ルリ子、草笛光子、倍賞美津子、山本陽子
【制作】2011年、日本
姥捨てにあった老女集団の戦いを描いた、まさかのアクション映画。
70歳になった老女を山奥に置き去る風習のある村で、斎藤カユ(浅丘ルリ子)もまた、冬山に置き去りにされる。極楽浄土だけを願う彼女に、複数の手が伸びる。捨てられた老婆たちは、山奥で集団生活を営んでいたのだ。共同体の名はデンデラ。創始者のメイ(草笛光子)は、自分たちを捨てた村を襲う計画を立てる。しかし、デンデラが熊に襲われ、犠牲者が発生。それでもメイは村に出立するが、雪崩に遭って計画は頓挫。デンデラには小熊を殺された母熊が現れ、壊滅状態。いくじなしと呼ばれたマサリ(倍賞美津子)は、自らを犠牲に熊を檻におびき寄せ、火を放つが、熊は檻を突破。カユは熊への復讐を決意。熊を発見すると走り出す。逃げる先は彼女のいた村。村人が熊に襲われる。カユは勝ったのは熊なのか自分なのか自問するのだった。
久々に観たアタリの作品。アタリと言っても、食あたりのアタリだが。「姥捨山には続きがあった」の触れ込みで、監督は今村昌平監督の息子。当然、「楢山節考」の続編だと思い込み、自分たちを捨てた村人への復讐を通じた、社会風習の理不尽さを鋭くついた作品だろうと思って観ていると、わら人形相手に竹槍訓練が始まり、怪しい雰囲気。終盤でようやく、「ザ・マジックアワー」の佐藤浩市ばりに「これ、どうやら人間ドラマじゃねぇな」と気付く。まさかの「グリズリー」的展開。動物パニック映画。
しかし、熊はどうみても着ぐるみで失笑を禁じ得ない。果敢に熊に挑む老婆たちは、ひとなでで倒されるスライムなみの戦闘力。これだけのそうそうたる名女優を集めて、顔面血しぶきのオンパレード。どう見てもトンデモ映画です。本当にありがとうございました。いやあ、女優のみなさん、よく出演したよな。
【5段階評価】2
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