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2013年5月 2日 (木)

(979) 半落ち

【監督】佐々部清
【出演】寺尾聰、原田美枝子、柴田恭兵、伊原剛志、鶴田真由、吉岡秀隆、樹木希林
【制作】2004年、日本

妻の殺害を自供した現職警察官が明かさない空白の二日間の謎を追う推理サスペンス。

県警の警察官、志木(柴田恭兵)は、アルツハイマー病を煩った妻の殺害を自供した梶(寺尾聰)を取り調べる。彼は素直に犯行を自供するが、犯行後から自首までの二日間の行動については、死に場所を探していたという曖昧な供述をする。しかし、彼のポケットからピンクチラシが発見され、歌舞伎町に行っていたのではないかという疑いが浮上。しかし警察はこのことを隠し、死に場所を探していたという供述を検察に上げる。
しかし、検事の佐瀬(伊原剛志)は嘘の供述であることを見抜き、県警に怒鳴り込む。それを偶然耳にした新聞記者の中尾(鶴田真由)も独自に捜査を行う。
梶には一人息子がいたが、白血病で命を落としていた。梶と妻の啓子(原田美枝子)は骨髄バンクにドナー登録しており、あるとき啓子は、梶の骨髄提供のおかげで命をとりとめたとおぼしき若者の読者投稿の記事を発見。歌舞伎町の小さなラーメン屋で働いているという若者を我が子のように考えるようになる。啓子は歌舞伎町でラーメン屋を探すようになり、梶もまた、妻の遺志を継いでラーメン屋を探しに出ていたのだった。
彼が二日間の証言を拒む理由。それは、彼の骨髄提供を受けた青年に、骨髄提供者が犯罪者であるということを知られまいとするが故だった。それを知った志木は、あえてその若者(高橋一生)を法廷に連れて行く。梶は有罪となり、刑務所に護送されるが、その道すがら、若者は梶に「生きてください」という言葉を託す。骨髄ドナーの年齢制限、50歳を超えたら死のうと考えていた梶に、その言葉が熱く響くのだった。

重みのある原作を、登場人物をそぐことなく映像化。しかしながら、どうしても一人一人の人生観のようなものが描ききれず、梶の沈黙と自殺しない理由の重みが、映像だけからはずっしりと響いてこなかった。また、いくらアルツハイマー病とは言え、品行方正な警察官が妻を扼殺した動機が、自分を失う前に殺してくれと頼まれたから、というだけというのも、かなり頷きがたかった。いい役者さんがいっぱい登場する作品ではあるのだが。

【5段階評価】3

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