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2013年3月 2日 (土)

(960) めがね

【監督】荻上直子
【出演】小林聡美、光石研、もたいまさこ、市川実日子、加瀬亮
【制作】2007年、日本

離島のしずかな民宿でたそがれる人々の交流を描いた作品。「かもめ食堂」からの連作的な作品。

どこかの離島空港に到着したタエコ(小林聡美)は、重いスーツケースを引きずって、民宿「ハマダ」に到着。そこにはのんびりした雰囲気の主人、ユージ(光石研)と、謎の老婦人サクラ(もたいまさこ)がいた。観光地もなく、ここでは「たそがれる」ことぐらいしかすることがないという。
タエコは、他人と相席での食事や、勝手に部屋に入り込んで朝を告げるサクラに嫌悪感を示し、一度は民宿を去るが、別の旅館の雰囲気にもなじめず、ハマダに戻ってくる。
高校教師のハルナ(市川実日子)は、タエコに挑戦的な質問を投げかけてくるが、次第にタエコのほうがおだやかな受け答えをするようになっていく。そこにタエコの知り合い(教え子だろうか)のヨモギ(加瀬亮)が加わり、たそがれる暮らしを満喫する。やがてヨモギやサクラはいなくなり、タエコも民宿を去るが、しばらくして彼らはまた、サクラの出していたかき氷屋に集まるのだった。

かもめ食堂」はとても好きな作品だったので、けっこう期待して観てみた。いわゆる「癒し系」の映画で、「ほっこりする」とか「まったりする」とかいった類の作品だが、本作は、その癒し感が過剰すぎて、「こういうのっていいなぁ」と思うことができなかった。
おそらくその最大の要因は、サクラの氷屋だ。彼女の出自は不明で、どこかの富豪ではないか、という可能性もあるのだが、いくらなんでも、かき氷屋をして金を取らないというのは、非現実的で入り込めなかった。「かもめ食堂」のサチエだって、最初の客のトンミ以外はちゃんとお金をもらって生計を立てているわけで、そのような現実の枷(かせ)の中で、いかに「こういう暮らしっていいよな」と思わせられるかが見せ所であり、「金持ちだから生活の心配は全くなく人を癒す」という設定を持ってこられてしまうと、さすがにそれは受け入れられず、冷めてしまう。登場人物の多くがあまりにも浮世離れしている作品だった。

【5段階評価】2

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