(931) DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る
【監督】高橋栄樹
【出演】AKB48、秋元康
【制作】2012年、日本
AKB48の活動を描いたドキュメンタリー。「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?」に続く2作目である。
選抜総選挙で1位に前田敦子が返り咲き、高橋みなみが「がんばったもんね」と祝福する。ぱっと見には、がんばったと言ったって、みんなと同じように歌って踊っているということでしょ、だったら何でマエアツだけが、と思ったりもする。しかし、やはりそうではない。
その後の西武ドームでのライブの楽屋裏の映像。初日のできのふがいなさに、秋元康が「今までで最低」と言い放つ。翌日の楽屋裏。前田敦子がフードをかぶって具合が悪そう。突然、ひきつけを起こしたようになり、「ヒーッ、ヒーッ」とパニック状態になる。過呼吸症候群だ。
それでも前田敦子は自分がセンターを勝ち取った曲、「フライングゲット」を歌うためにステージに出る。しかし、過呼吸が治まりきっておらず、「ハーッ、ハーッ」とつらい呼吸を繰り返して言葉を発することができない。すかさず大島優子が別の話を振り、高橋みなみがそれに応える。笑顔の消えた前田敦子がそのまま歌の準備のためにステージの中心で腰を落とし、他のメンバーがそれを取り囲む。
これで始めちゃって本当に大丈夫なのか? 無理なんじゃ・・・。しかし歌が始まると、前田敦子ははじけんばかりの笑顔でメンバーの輪から飛び出し、パフォーマンスを始める。
これを「がんばってる」と言うんだ。
チーム4の新リーダーとなった大場美奈は、初日を迎える前に、プリクラ流出騒動で謹慎してしまう。それでもチームに復帰し、仲間に詫び、また一緒にレッスンさせてほしいと頼む。大震災を経験した岩田華怜は、研究生の身ながら、先輩とともに被災地訪問に回る。
20歳そこそこの少女である。「私、無理」と全てを拒絶して閉じこもってしまったり、楽な道に進む選択肢が当然頭をよぎるだろう。その誘惑に負けず、彼女たちは挑んでいる。その姿はとても尊い。
大震災の傷痕のシーンから始まり、作品はシリアスで重いが、自分もがんばらなければ、という気持ちにさせてくれる作品だった。
【5段階評価】3
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