(930) E.T.
【監督】スティーブン・スピルバーグ
【出演】ヘンリー・トーマス、ディー・ウォレス、ロバート・マクノートン、ドリュー・バリモア
【制作】1982年・2002年、アメリカ
宇宙人と地球の子どもとのふれあいを描いた、あまりにも有名なSFファンタジー。
宇宙船で地球にやってきた宇宙人が植物採集をしているところに人間が現れ、宇宙船はあわてて飛び立つが、宇宙人が一体、地球に取り残されてしまう。3人兄弟の末っ子、エリオット(ヘンリー・トーマス)はその宇宙人を見つけ、部屋に連れ込む。
兄のマイケル(ロバート・マクノートン)と妹のガーティ(ドリュー・バリモア)には秘密を明かし、3人でE.T.の世話を始める。E.T.は言葉を話すようになり、家に電話をすると言って、家の中にあるおもちゃを使って通信装置を作り始める。
ハロウィンの日、エリオット達は、仮装に乗じてE.T.を連れ出すと、森に行く。E.T.を乗せた自転車は空を飛び、エリオットは驚き、喜ぶ。通信を終えたE.T.は姿を消してしまい、エリオットは憔悴したまま家に帰る。マイケルがエリオットの代わりにE.T.を探すが、E.T.は衰弱した状態で川に落ちていた。
3人兄弟はとうとう母親のメアリー(ディー・ウォレス)にE.T.のことを明かすが、そのとき、宇宙服を着た大人達がエリオットに家に乗り込んでくる。彼らはずっとE.T.を探していたのだ。彼らの医療の甲斐なく、E.T.は息を引き取ってしまう。ショックを受けるエリオットだったが、E.T.の近くにあった枯れた鉢植えの花が元気を取り戻していることに気づいたエリオットが、慌ててE.T.に駆け寄ると、E.T.は息を吹き返しており、家に電話をした、とエリオットに告げる。エリオットとマイケルは、大人達に気づかれないよう、E.T.を乗せた車を発車させ、仲間とともに森を目指す。車から自転車に乗り換えたエリオットと仲間達は、パトカーの追撃をかわし、ついに追い詰められたと思った瞬間、彼らの自転車はふわりと宙に舞い上がった。
森に着いたE.T.のもとに宇宙船が到着。ガーティ、マイケル、そしてエリオットがE.T.に別れを告げる。メアリーが優しく見守る中、宇宙船は再び空の彼方へと飛び去る。後には美しい虹が輝いていた。
E.T.を乗せたエリオットの自転車が空を飛ぶシーンは、観るたびに胸が熱くなる。いくら宇宙人だからと言って、物を宙に浮かせる能力があるというのは、かなりぶっ飛んだ設定だが、この感動シーンのためなら許せる。作品中に空を飛ぶシーンは2回あるが、2回ともイイ。そして最後の別れのシーン。宇宙人と子どもが抱き合うという、かなり現実離れしたシーンなのに、泣ける。感動する。母親の笑顔、口をへの字に曲げてほほえむ兄の顔、今にも泣きそうな妹の顔、そして少年のような顔でエリオット達を見守るNASAの男(ピーター・コヨーテ)。彼が10歳のときからE.T.との再会を待っていた、という設定も、物語に奥行きを与えていて心憎い。
ただ、E.T.とエリオットの脳波が通じ合い、E.T.が酒を飲むとエリオットも酔っ払う、という辺りは、あまり必要のない設定である気はした。
なお、制作年が2つあるのは、最初が1982年、CG等による修正が加えられたのが2002年という意味。
【5段階評価】5
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