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2012年12月17日 (月)

(907) マルサの女

【監督】伊丹十三
【出演】宮本信子、山崎努、津川雅彦
【制作】1987年、日本

伊丹十三監督作品、第3作。国税査察官、「マルサ」の活躍を描く。

港町税務署の職員、板倉亮子(宮本信子)は、勤勉な仕事ぶりが認められ、国税局の査察官となる。
港町で荒稼ぎをしている権藤(山崎努)に脱税の疑惑を持っていた亮子は、権藤のガサ入れに参加。自宅、経営するラブホテル、銀行、暴力団事務所、二号の家に同時に乗り込むが、隠した資産を見つけることができない。亮子の上司、花村(津川雅彦)は、亮子に権藤の視線を追うよう指示し、権藤に話しかける。権藤の目が書棚に向いたことを確認した二人は、書棚を一斉に調べるが、何も出てこない。途方に暮れた亮子が書棚にもたれかかると、突如、書棚が動き、隠し扉の奥に大金と金塊を発見。ついに権藤は落ちる。
息子に金を遺すためなら何でもすると言っていた権藤だったが、亮子は「財産残すより、権藤さんのたくましさそのものを遺すことを考えた方がいい」と忠告。それを聞いた権藤は、血文字で貸し金庫の暗唱番号を亮子に伝え、立ち去るのだった。

所得除外がばれたパチンコ屋店長(伊東四朗)の顔が真っ赤になるという演出は、「タンポポ」でも、空気を読まずに高価な料理を頼む社員に上司が顔を真っ赤にするシーンで登場するが、とても印象的。総菜屋の自家消費が売上になることや、飲食店のレシートの連番がおかしいことのからくり、印鑑や現金の隠し方など、取材で得た情報が惜しみなくつぎこまれたり、ラブホテルに「花のような少女」(エンドロールでこのように出る)(山下容莉枝)が連れ込まれるやるせなさ、会社ぐるみの嘘がばれて首の引きつけがとまらなくなる銀行職員など、退屈なシーンを退屈にさせない細かい演出もたっぷりで、これぞ面白い映画、とうならされる。
また、本多俊之のテーマ曲もすばらしい。5拍子という珍しいテンポが都会的で、そこに怪しげな戦慄が重なり、一度聞いたら忘れられない名曲だ。

【5段階評価】5

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