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2012年10月

2012年10月31日 (水)

(872) オーシャンズ11

【監督】スティーブン・ソダーバーグ
【出演】ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、アンディ・ガルシア
【制作】2001年、アメリカ

スタイリッシュなクライム・サスペンス。1960年の映画、「オーシャンと11人の仲間」のリメイク。「ミニミニ大作戦」や「黄金の七人」同様、犯罪仲間を集めて、人を殺さず巨額の盗みを企む。

盗みのプロ、ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)は、ベネディクト(アンディ・ガルシア)の支配するカジノから1.6億ドルを盗む計画を立てる。ベネディクトはオーシャンの妻、テス(ジュリア・ロバーツ)を我が者にしようとしていた。
彼は仲間のラスティ(ブラッド・ピット)らに声をかけ、実際の金庫と同じセットを作って練習を重ねる。赤外線センサーによる厳重な警戒は、一瞬の停電を起こすことでかいくぐり、オーシャンはスリのプロ、ライナス(マット・デイモン)とともに金庫室に潜入。先に入り込んでいたアクロバットの達人、イエン(シャオポー・チン)とともに札束を袋に詰める。
同時にラスティがベネディクトに電話をし、盗みを宣言。監視モニタには彼らの状況が映し出されている。ラスティは、半分だけ盗むので、残り半分を爆破されたくなかったら、金をカジノの外に運ぶようベネディクトに指示。ベネディクトはそれに従いつつも、警察に電話をする。SWATを送り込むが、突入の際に爆発が起きてしまう。金庫室もぬけの殻だった。
ベネディクトの部下が8,000万ドルを運び込んだバンは飛行場へと向かう。当然のようにそれを追っていたベネディクトの部下が停止した車をのぞき込むが、車は爆発。運転は自動操縦で、積まれていたのはピンクチラシだった。
オーシャンが作らせた金庫室のセットは、練習のためだけではなかった。彼はリビングストン(エディ・ジェイミソン)を使って、金庫室のセットで撮影した映像を監視映像とすりかえていたのだ。オーシャンの仕業だと確信したベネディクトは、彼に金のありかを尋ねるが、オーシャンは、金のありかを教えればテスのことを忘れるか、と尋ねる。ベネディクトは忘れると答えるが、その様子は監視カメラを通じて、ホテルの部屋にいるテスのもとに届いていた。オーシャンは最後までしらを切り、盗みに成功する。盗んだのはSWAT隊員になりすましたラスティらだった。オーシャンは、彼を疑うベネディクトの腹いせで再度収監されてしまうが、出所後の彼を迎えに来たラスティの車には、テスがいるのだった。

クライマックスのトリックは、ヒントとなる情報はきちんと示されており、フェアだった。11人の描き分けがやや弱い気はしたものの、けっこう痛快な作品だった。

【5段階評価】3

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2012年10月27日 (土)

(871) インタビュー・ウィズ・バンパイア

【監督】ニール・ジョーダン
【出演】ブラッド・ピット、トム・クルーズ、キルスティン・ダンスト、クリスチャン・スレーター
【制作】1994年、アメリカ

バンパイアとなった男の苦悩を描いた作品。若いライターがバンパイアにインタビューをするという構図となっている。

ライターのクリス(クリスチャン・スレーター)は、魅力的な風貌のルイ(ブラッド・ピット)にインタビューを申し込むが、彼は自分がクリスを待っていたのだ、と告げる。驚くクリスに、男は衝撃の告白をする。自分はバンパイアだ、と。
ルイは200年前、愛する妻と娘を亡くし、絶望の淵に沈んでいるところを、バンパイアのレスタト(トム・クルーズ)に見いだされ、バンパイアとなる。ルイは、欲望のために人々の命を容赦なく奪うレスタトを嫌悪していたが、あるとき、母親を失った少女、クローディア(キルスティン・ダンスト)に抱きつかれ、欲望に負けて彼女の血を吸ってしまう。
レスタトはそれを見て狂喜し、彼女をバンパイアにする。クローディアはルイと異なり、欲望のまま人の血を吸うようになる。しかし、何年経っても大人にならない体にされたことからレスタトを恨むようになり、レスタトを殺害。ルイとクローディアは同胞を求めて旅に出る。
やがて二人は別のバンパイア、アルマン(アントニオ・バンデラス)に出会う。しかし、互いを理解し合うことはできず、アルマンはクローディアを日の当たる牢に幽閉して彼女を灰にしてしまい、憤ったルイはアルマンらの棺に火を放ち、復讐を遂げる。
ルイはそのまま孤独に生きてきたが、あるとき、死臭を嗅ぎつける。レスタトだった。彼は生きていたのだった。レスタトはルイと別れたクリスに襲いかかり、夜の町に消えていくのだった。

公開当時12歳のキルスティン・ダンストが、超大物俳優トム・クルーズ相手に、まったく臆することなく、堂々とした演技を見せている。「スパイダーマン」では、美女というには微妙なヒロインだと思ったが、本作での活躍は見事。
ルイが映像を通して日の光を感じるようになった、というシーンでは、いくつかの映画作品が映し出される。その中には、元祖吸血鬼映画の「吸血鬼ノスフェラトゥ 恐怖の交響曲」もあった。
映画の終わりに、本作をリバー・フェニックスに捧げるというメッセージが出るが、これは、本来、インタビュアー役を彼が演じる予定になっていたためである。

【5段階評価】3

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2012年10月26日 (金)

(870) 私は貝になりたい

【監督】福澤克雄
【出演】中居正広、仲間由紀恵、石坂浩二、笑福亭鶴瓶
【制作】2008年、日本

往年の名作テレビドラマの映画化。過去にもフランキー堺主演で映画化されている。

高知の小さな町で床屋を営む清水豊松(中居正広)。足の悪い彼のもとにも赤紙が届き、彼は兵役に就くことになる。
臆病者の豊松は、上等兵(六平直政)に目を付けられ、同じ二等兵の滝田(荒川良々)とともに手荒い扱いを受ける。
あるとき、米軍の爆撃機が山中に墜落し、乗員がパラシュートで脱出したとの報を受けた矢野中将(石坂浩二)は、「適切に処理せよ」と部下に命令。豊松の所属する部隊が米兵を発見するが、上官は処刑を決定。豊松と滝田が処刑役を任じられる。
米兵を殺す勇気のない豊松の剣先は、米兵の腕をかすめるだけだったが、米兵は衰弱しておりまもなく息を引き取る。
しかし、終戦後の裁判で、豊松は上官の命令を拒否できたのに進んで米兵を殺害したと認定され、絞首刑を言い渡されてしまう。
豊松の帰りを息子や娘と待っていた房江(仲間由紀恵)は、雪深い山中を歩き回って、200名の助命嘆願の署名を集めるが、努力もむなしく、豊松は絞首刑となる。彼の最期の言葉は、「私は貝になりたい」だった。

キャストはアイドル映画だが、意外と見応えがあった。突如、警察が来て、連行される豊松の乗せられた車を、子どもが必死に追いかけるシーンは胸を打った。雪山を歩く房江や、処刑場で部下の助命を訴える矢野中将など、一つ一つのシーンがコンパクトかつ端的に映像化されており、すっきりとすがすがしい作品だった。

【5段階評価】3

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2012年10月25日 (木)

(869) タンポポ

【監督】伊丹十三
【出演】山崎努、宮本信子、渡辺謙、安岡力也、役所広司
【制作】1985年、日本

お葬式」に続く伊丹十三監督作品。次作の「マルサの女」との間に挟まれて、やや存在感が薄いが、けっこう面白い作品。

長距離トラックドライバーのゴロー(山崎努)は、相棒のガン(渡辺謙)と、道沿いのラーメン屋に入る。そこでは亡くなった夫の跡を継いだ女(宮本信子)が、一人でラーメン屋を切り盛りしていたが、味は今ひとつ。チンピラのような男(安岡力也)にからまれていたところを助けたことがきっかけとなり、ゴローは女にラーメンづくりの指導を開始する。
女の名はタンポポ。タンポポは、病気持ちの老人(大滝秀治)の運転手(桜金蔵)や、グルメのホームレス(加藤嘉)らを仲間にしながら、次第に実力を付け、ついには行列のできるラーメン屋を立派に開業する。

ストーリーの中に、様々な挿話が入り、飽きさせない凝った作りになっている。伊丹十三監督のサービス精神とセンスが伺われる。女性の乳首に塩を振ってしゃぶったり、生クリームに浸した乳房をなめ回したり、といったエロシーンもあるので、家族で見るのはお薦めできない。
ゴローとタンポポが、他店のラーメンをこき下ろすシーンで、店主が「てめえらみたいなド素人に俺んちのラーメンの味が分かってたまるか! 」とすごむと、タンポポがすかさず、「だっておじさん、ラーメン食べるのはそのド素人なのよ。素人に分からない味のラーメン作ってどうするの」と言い返すところが何とも痛快。本作一の名台詞だ。

【5段階評価】3

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2012年10月23日 (火)

(868) 大日本帝国

【監督】舛田利雄
【出演】あおい輝彦、関根恵子、丹波哲郎、三浦友和、篠田三郎、夏目雅子
【制作】1982年、日本

二百三高地」、「日本海大海戦 海ゆかば」と並んで東映戦史映画三部作となった作品。

東条英機(丹波哲郎)が首相となり、昭和天皇(二代目市村萬次郎)の御前会議において真珠湾攻撃を決断する政治的場面から、戦争に巻き込まれる一介の国民の戦地での死闘までを描いた群像劇の形を採っている。
文学青年の江上(篠田三郎)は特高警察に目を付けられたことから、恋人の京子(夏目雅子)を置いて、兵役を志願する。床屋の小林幸吉(あおい輝彦)は招集の前日に美代(関根恵子)と結婚し、新妻を置いて戦地に旅立つ。
幸吉は軍人の小田島(三浦友和)の指揮下に入るが、サイパン島ではほどなく日本は劣勢となり、司令部からは玉砕、自決の指令が入る。小田島や幸吉の見守る中、他の戦闘員や民間人は、さながら魂の抜けた亡霊のように、敵地に向かって死の行進をする。
残った民間人を守るため、敵に降伏しようとする小田島だったが、米兵が日本人の頭蓋骨をボールに見立てて遊んでいるのを見て激憤し、米兵を射殺。彼自身も米女性兵士の銃弾に倒れる。
江上の部下となっていた大門(西郷輝彦)は、敵地での潜伏行動中、情報漏洩を防ぐ目的で、江上が現地で知り合った、京子と瓜二つの現地女性、マリア(夏目雅子)を射殺。終戦後の裁判で有罪となる。江上も自らその責任を負う。大門は脱走を企てるが射殺され、江上も無罪を訴えることなく、銃殺刑に処される。
夫が戦死したと思い込んでいた美代は、闇市でたくましく生きることを決意。幼い息子を連れて海岸を歩いていると、戦地から戻った幸吉と再会。熱い抱擁を交わすのだった。

「あなたは~誰と~契りますか~」という五木ひろしの歌が印象的な作品。「二百三高地」の防人の歌とも通じる感動がある。
特撮的には、戦闘機が宙吊りのミニチュアぽかったり、いかにもエキストラの人たちがぱたぱたその場で横になるみたいな玉砕シーンだったり、夏目雅子が「あーめあーめふーうぇふーうぇかーあさーんがー」と外人ぽく歌ってみたり、ややしょぼいところもあるが、ドラマとしては壮大で見応えがあった。関根恵子の濡れ場はもう少し見応えがあった気がするが、テレビではカットされていたようで残念。

【5段階評価】3

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2012年10月17日 (水)

(867) モンスター・ハウス

【監督】ギル・キーナン
【出演】ミッチェル・ムッソ(声)、サム・ラーナー(声)、スペンサー・ロック(声)
【制作】2006年、アメリカ

家の向かいに立つお化け屋敷に立ち向かう少年たちの活躍を描いたCGアニメ作品。

DJ(ミッチェル・ムッソ、高山みなみ)は、向かいの家に住むネバークラッカー(スティーブ・ブシェミ、泉谷しげる)を恐れて監視していた。ネバークラッカーは、家の芝生に入るものを恐ろしい形相で追い出していたのだ。
ハロウィンを控えたある日、友達のチャウダー(サム・ラーナー、宮里駿)のバスケットボールがネバークラッカーの庭に入ってしまい、DJは意を決してそれを拾おうとするが、ネバークラッカーに見つかってしまう。しかし、ネバークラッカーは突然の発作で救急車で運ばれる。
その夜、誰もいないはずの向かいの家からDJの家に電話がかかってくる。不思議に思ったDJは、チャウダーと向かいの家を調べることにする。翌朝、ハロウィンのお菓子を売り歩く少女、ジェニー(スペンサー・ロック、石原さとみ)が、何も知らずにネバークラッカーの家を訪ねる。あわてて彼女を止めようとするDJとチャウダーは、ジェニーが家に飲み込まれそうになるのを何とか阻止する。
DJは、お化け屋敷の中の暖炉の火を消せばいいと考え、3人でお化け屋敷に忍び込もうとするが、そこに町の警官2人が現れ、彼らをパトカーの中に閉じ込めてしまう。ところがお化け屋敷は警官2人を飲み込むと、さらには家の敷地の木がパトカーに襲いかかり、パトカーごと3人を飲み込んでしまう。
入り口の広間につり下げられた照明が、人間で言うのどちんこだと気付いたジェニーは、のどちんこにぶらさがって、飲み込まれそうになっていたDJとチャウダーをはき出させる。
そのとき、死んだと思っていたネバークラッカーが家に戻ってくる。この家は、ネバークラッカーの妻、コンスタンス(キャスリーン・ターナー、磯辺万沙子)が乗り移ったものだった。彼女は近所の子供にものを投げつけられ、建築中の家のセメントの中に落下して死亡していた。そのため、敷地内に子供が入ることを極端に嫌っていたのだった。
しかし、DJは家をこのままにしないほうがよいとネバークラッカーを説得。3人はDJの家の裏のマンション建設現場にお化け屋敷をおびきよせ、最後はネバークラッカーから託された爆弾を中に放り込んで、お化け屋敷を崩壊させることに成功する。

制作総指揮にロバート・ゼメキスやスティーブン・スピルバーグが名を連ねているが、作品は割とふつうだった。

【5段階評価】3

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2012年10月16日 (火)

(866) さまよう刃

【監督】益子昌一
【出演】寺尾聰、竹野内豊、伊東四朗
【制作】2009年、日本

東野圭吾原作小説の映画化作品。最愛の娘をレイプされ、殺された父親の復讐劇。

原作では、父親の復讐を描きつつ、彼に犯人の情報を与えていた人物が作品の大きな謎となっている。しかし本作では、その部分には何のどんでん返しもなく、ただただ復讐に燃える父親が、にげまどう犯人の少年を追いかけるだけの作品になってしまっている。

また、犯人である2人の少年が何とも無個性的で、悪役としての狡猾さに欠け、魅力がない。せっかくの原作のコクのあるところをそぎ落として、薄めのインスタントコーヒーにしてしまったような作品で、伊東四朗や寺尾聰の名演技がもったいなかった。

【5段階評価】2

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2012年10月15日 (月)

(865) フランダースの犬

【監督】黒田昌郎
【出演】津村まこと(声)、丹下桜(声)
【制作】1997年、日本

テレビアニメ「フランダースの犬」の劇場版。

絵を描くことが好きな少年、ネロ(津村まこと)はおじいさんのジェハン(八木光生)と二人暮らし。資産家コゼツ(山本圭)の娘アロア(丹下桜)は、ネロと仲良しだったが、コゼツはそれを快く思っていなかった。
ジェハンは牛乳配達を仕事としていたが貧しく、ネロは好きな絵を描くために画材店から紙の切れ端を譲ってもらっていた。
やがてジェハンは亡くなり、ネロは失意に沈む。そんなとき、コゼツの所有する風車が、コゼツの使用人、ハンス(村松康雄)の過失で火事となる。ハンスは火事をネロのせいにし、コゼツもそれを真に受けたため、ネロは町の人たちから請け負っていた仕事を干されてしまう。ネロはコゼツが紛失した2,000フランを拾い、それをコゼツ家に届けると、町をさまよい歩き、大好きなルーベンスの絵が納められている教会にたどり着く。ネロは愛犬のパトラッシュとともにそこで息絶える。

救われないが美しい話。日本人なら一度は触れておくべき作品だろう。本作は「未来少年コナン」の劇場版とは異なり、荒っぽいツギハギではなく、純粋に一本の作品として楽しめる(展開は少々急ぎ足だが)。

【5段階評価】3

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2012年10月14日 (日)

(864) ドランクモンキー酔拳

【監督】ユエン・ウーピン
【出演】ジャッキー・チェン、ユエン・シャオティエン
【制作】1978年、香港

ジャッキー・チェン主演のカンフー映画。典型的なコミック・カンフー作品。

道場師範を父に持つフェイフォン(ジャッキー・チェン)は、道場仲間といたずら騒動ばかりを起こしていた。父はフェイフォンに厳しい師匠(ユエン・シャオティエン)を付ける。師匠は、飲めば飲むほど強くなる酔八仙の達人だった。
殺し屋の鉄心(ホアン・チェンリー)にけんかをふっかけて返り討ちに遭い、股のあいだを四つん這いでくぐらされるという屈辱を受けたフェイフォンは、厳しい修行に耐え、ついに酔拳を身につける。
そんなとき、フェイフォンの父の命を狙って、鉄心が現れる。そこにフェイフォンが駆けつけ、師匠にアドバイスをもらいながら見事に鉄心を倒す。

殺された師匠の仇討ちという定番ものとは異なり、明るい作品。カンフーのテンポがややゆっくりしているシーンもあるが、後年の「プロジェクト・イーグル」のような、展開もアクションも凝り過ぎの作品より、こちらのほうがシンプルで楽しいという面もある。
作中で不安な状況のときに流れる「ビョウウォーン、キリリリリリリ・・・」という効果音は、アメリカ横断ウルトラクイズでも効果的に使われていた。

【5段階評価】4

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2012年10月13日 (土)

(863) 未来少年コナン

【監督】佐藤肇
【出演】小原乃梨子(声)、信沢三恵子(声)、家弓家正(声)
【制作】1979年、日本

テレビアニメ「未来少年コナン」の劇場版。

世界戦争後の世界。残され島でおじい(山内雅人)と二人で暮らすコナン(小原乃梨子)は、ある日、島に漂着している少女を発見する。少女の名はラナ(信沢三恵子)。彼女はハイハーバーに住む祖父を捜していたが、インダストリアの兵士が彼女をさらってしまう。
兵士との戦闘がきっかけでおじいは亡くなり、コナンは島を出てインダストリアを目指す。ラナはインダストリアのレブカ(家弓家正)に捉えられていた。レブカはラナのテレパシー能力を使って、ラナの祖父から太陽光エネルギーシステムの秘密を引き出そうとしていた。
コナンはラナを救いだすことに一度は成功するが、インダストリアの企みを阻止するため、再度、インダストリアに突入。レブカはラナを人質に取ってフライングマシンで脱出するが、コナンはフライングマシンに鉄管を投げつけてエンジンを損傷させると、マシンに飛び移り、ラナを抱えて脱出に成功。レブカはフライングマシンの爆発に巻き込まれる。
ラナの祖父(山内雅人)は太陽光エネルギーの再生に成功すると、地球上の他の都市を救うため、ラナとコナンを置いて、新たな旅に出るのだった。

宮崎駿が作画を担当しており、コナンの破天荒の活躍とラナの愛らしさが魅力。
しかし、映画作品としては、なかなかヒドいツギハギだった。不自然な間の暗転、明らかに続きの台詞がある(登場人物の口が動いている)のに場面が転換、別の場所にいたはずのダイス船長(永井一郎)やジムシィ(青木和代)がいつの間にかコナンと一緒にいる、など、各シーンのつなぎ方が雑。
コナンがせっかくラナを救出しておきながら、たまたま見つけたフライングシップでインダストリアに神風特攻を食らわせる展開もそれらしい理由の説明がなく、単独の作品としては非常にお粗末だった。

【5段階評価】2

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2012年10月12日 (金)

(862) 百万円と苦虫女

【監督】タナダユキ
【出演】蒼井優、森山未來、齋藤隆成
【制作】2008年、日本

暮らす場所を転々とする前科持ちの若い女性の生き様を描いた作品。

就職浪人中の佐藤鈴子(蒼井優)は、バイト仲間の女性(平岩紙)とルームシェアを計画。住む家を決めると突然、友人は自分の男も含めた3人の同居だと鈴子に告げる。ところがバイト仲間は男と別れてしまったため、見知らぬ男と二人で暮らすことになってしまう。
ところが男はがさつな性格で、鈴子が拾った捨て猫を無断で外に捨ててしまう。子猫は屍骸となって路上に転がっていた。それを見た鈴子は、腹いせに男の荷物を外に捨ててしまう。そのことを刑事告訴されてしまい、鈴子は前科持ちとなる。
刑期を終えて出獄した鈴子だったが、家庭は崩壊気味で、鈴子は100万円ためて家を出ることを決意。弟の拓也(齋藤隆成)は姉を馬鹿にしていたが、学校で激しいいじめにあっていた彼は、姉が昔の友達に前科をからかわれても毅然とした態度で戦う姿を見て、家を出てからも手紙を欲しいと姉に頼む。
鈴子はまず、海の家で働き、男に言い寄られても相手にせず、山村に移る。そこでは地元の桃をアピールするキャンペーンガールをしてほしいと村の老人達に頼まれるが、彼女は固辞。老人達が逆ギレをして怒り始めたため、鈴子は自分は前科持ちだからできない、と叫んで寄り合いの場を去る。
次に鈴子が選んだのは平凡な地方都市。ガーデニングショップで働き始める。そこでは同い年の大学生、亮平(森山未來)が働いていた。二人は好意を寄せ合うようになる。
鈴子をお茶に誘った亮平は、鈴子がこの町に来た理由を尋ねる。鈴子は、自分が前科持ちで人との接触を避けるため、100万円をためては移り住んでいるという事情を説明。事情を話したことで嫌われると思った鈴子は、喫茶店を走り去るが、亮平は必死で追いかけ、好きだと告白。二人の付き合いが始まる。
まじめでおだやかな性格の亮平だったが、やがて鈴子に金を無心するようになる。あきれた鈴子は別れを切り出す。家にはいじめに立ち向かっている弟からの手紙が来ており、鈴子は自分がいかに人との接触から逃げていたかを知り、涙する。
次の町に移ることにした鈴子を亮平が必死に追いかける。彼は、鈴子が100万円ためてしまわないように、鈴子から金を借りていたのだった。しかし、そのことは告げられることなく、鈴子は次の町へと旅立っていくのだった。

邦画らしいこぢんまりした話。まあまあ面白かった。苦虫女の意味はよく分からなかったが。

【5段階評価】3

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2012年10月11日 (木)

(861) MARCO 母をたずねて三千里

【監督】楠葉宏三
【出演】樋口智恵子(声)、榊原るみ(声)
【制作】1994年、日本

1976年に放映されたテレビアニメの劇場版。

イタリアのジェノバに住むマルコ(樋口智恵子)は、母親のアンナ(榊原るみ)が南米に出稼ぎに出たため、母親と離ればなれになってしまう。
母親からの手紙を楽しみに暮らすマルコだったが、その手紙が途絶えたため、父親のピエトロ(菅生隆之)に懇願して南米に旅立つ。母親は居場所を転々としていたが、マルコは辛抱強く母親を追い続け、ついに再会。
会ったときは病に伏して目覚めなかった母親だったが、マルコの起こした奇跡なのか、ついに目覚め、マルコと抱き合う。

テレビでは1年かけて放映したものが90分に圧縮されており、エピソードによい意味では無駄がないが、何か5分で理解できる名作といったあらすじだけの読書のような感じもした。作品名は聞いたことがあるけれど、見たことがないという人には、ちょうどよいかもしれない。

【5段階評価】3

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2012年10月10日 (水)

(860) オーメン

【監督】リチャード・ドナー
【出演】グレゴリー・ペック、リー・レミック、ハービー・スティーブンス
【制作】1976年、イギリス・アメリカ

新約聖書の悪魔の降臨を題材とした恐怖映画。

外交官のロバート・ソーン(グレゴリー・ペック)が産院に急ぐシーンから映画は始まる。病院に着いた彼は、医者から、子どもは死産だったと聞かされる。しかし、同じタイミングで生まれ、母親が亡くなった別の子どもがいるから、妻のキャサリン(リー・レミック)には内緒でその子を自分の子として育てるように言われる。ためらいながらもそれに従ったソーンは、子どもにダミアン(ハービー・スティーブンス)と名付け、育て始める。
ソーンは駐英大使となり、キャサリンも出世を喜ぶ。そしてダミアンが5歳を迎えた日。賑やかなパーティの場で、黒い犬に魅入られた若い乳母が、突然、建物の屋上で「ダミアン、私を見て! あなたに捧げるわ(Look at me, Damien. It's all for you.) 」と叫び、首を吊る。騒然とする広場で、両親に抱きかかえられるダミアンだったが、彼は黒い犬ににこやかに手を振るのだった。
翌日、ショックの癒えないソーンのもとに、ブレナン(パトリック・トラフトン)と名乗る神父が現れる。彼はキリストを受け入れて悪魔の子を倒せ、母親はジャッカルだ、と告げる。ソーンは神父を追い返してしまう。
夫妻のもとに、新たな乳母が現れる。彼女はベイロック(ビリー・ホワイトロー)と名乗り、ダミアンと対面。彼女はダミアンに「あなたを守りに来た」と告げ、人見知りの激しいはずのダミアンは彼女に満足げにほほえむ。
風邪一つ引かずに成長するダミアンだったが、教会に入ろうとすると狂ったように暴れたり、動物園ではキリンがおびえて逃げ出し、ヒヒが猛烈な敵意をむき出しにして襲いかかってくるといったできごとが起き、母親のキャサリンはしだいにダミアンが自分の子ではないような感覚に襲われ始める。
その後もブレナン神父はソーンの近くに現れる。話を聞かないと妻が死ぬと聞かされたソーンは公園で神父と会う。彼はキャサリンが妊娠していると告げ、ダミアンは悪魔の子であり、キャサリンのお腹の子もキャサリンも、そしてソーンもやがて殺されるだろうと予告する。彼はメギドに行ってブーゲンハーゲンに会えとソーンに告げるが、ソーンは取り合わずに立ち去る。一人になった神父の周囲が急に暗くなり、猛烈な風が吹き始める。彼を狙っているかのように雷が落ち、神父は教会に逃げ込もうとするが、鍵がかかっていて入れない。そのとき、教会の避雷針に雷が落ち、避雷針が落下。避雷針は神父の体を貫き、神父は絶命する。
ソーンが家に帰ると、精神が不安定となったキャサリンから、妊娠したが子どもを産むのが怖いので中絶したいとソーンに告白。彼は医者に相談するが、中絶はしないと決意する。
その頃、キャサリンは、家の掃除をするため、家の2階の廊下で踏み台に乗っていた。ダミアンは子ども部屋の中で三輪車に乗って走り回っていたが、ベイロックがまるでダミアンをキャサリンにけしかけるように子ども部屋のドアを開け放つ。ダミアンは三輪車で廊下に飛び出し、そのままキャサリンの乗った踏み台に激突。バランスを崩したキャサリンは、2階から床に落下し、腕の骨を折った上に流産してしまう。ソーンは病院に向かうが、妻は「あの子に殺される」とおびえる。
帰宅したソーンのもとに電話がかかる。それは、カメラマンのジェニングス(デビッド・ワーナー)だった。彼は首を吊った乳母や神父の生前の写真を撮っており、そこに死因を暗示する影が映っていたこと、自分の写真にも首を切断するような影が映っていることをソーンに告げる。
二人は5年前にダミアンの生まれた病院を訪ねるが、病院は5年前に火事に遭い、書類が消失していた。二人は火事から奇跡的に助かった神父を尋ね、ダミアンの母親の墓の場所を聞き出す。二人がその墓を暴くと、中には犬の死体があり、その横にはソーンの本当の子どもの墓があった。激しい不安に駆られたソーンは、キャサリンに家から出てローマに来るよう告げるが、ベイロックはキャサリンを建物から突き落として殺してしまう。
妻の死を知らされたソーンは、ジェニングスとともにメギドを訪れる。ソーンはブーゲンハーゲンに会い、ダミアンを殺すためのメギドの短剣を授けられる。
しかし、ソーンは自分の子どもを殺すことなどできない、と短剣を投げ捨てる。ジェニングスは、ならば自分がやると短剣を拾おうとするが、そこにサイドブレーキの外れた車が迫ってくる。車は障害物に当たって停止するが、荷台にあったガラス板が飛び出し、ジェニングスののど元を襲う。ジェニングスは写真の影にあったとおり、ガラス板で首を切断されて死亡する。
悪魔の子なら体に666のあざがあるはずだ、とブーゲンハーゲンに言われていたソーンは、家に帰ると眠っているダミアンの髪の毛をはさみで切り落とす。果たしてそこには、666のあざがあった。嘆息するソーンに突如、ベイロックが襲いかかる。ソーンはベイロックを振り払い、ダミアンを連れて教会に入り込むが、大使館の警備をしていた警官が、猛スピードで屋敷を抜け出したソーンの車を追いかける。ソーンはダミアンの胸に短剣を突き刺そうと手を振りかざすが、同時に警官の銃が火を噴く。
場面が変わって葬儀のシーン。二つの棺が並んでおり、葬儀が終わる。参列者の中には大統領夫妻がいた。そして大統領夫人が手を繋いでいた幼い子どもが振り返る。その顔はダミアンのものだった。

一つ一つのエピソードが無駄なくつむがれ、とても見応えのある作品になっている。古い作品だが、ところどころのシンセサイザーのような電子的な効果音を除けば、古さを感じさせない作品である。
ラストでダミアンは、ソーン夫妻を亡き者にし、大統領の養子の座に納まったことを暗示させる。振り返ったときの無邪気な笑顔が観客の恐怖を誘うが、実はこれは撮影を見に来ていた実の母親にほほえんだものらしい。
2006年にはリメイク版も作成されている。
ちなみに、ジェニングスが死んだあと、ソーンは飛行機で帰途に就くが、座席でメギドの短剣を膝に抱えている。どうやって短剣を機内に持ち込んだのだろうか、と思ったが、おそらく専用機なんだろう。

【5段階評価】5

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2012年10月 9日 (火)

(859) グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

【監督】ガス・バン・サント
【出演】マット・デイモン、ロビン・ウィリアムズ、ベン・アフレック、ミニー・ドライバー
【制作】1997年、アメリカ

天才的な数学的頭脳を持った青年と妻に先立たれた心理学者との交流を描いた作品。当時まだ無名だったマット・デイモンとベン・アフレックの二人が脚本を担当した。

肉体労働にいそしむ友人とつるんでいるウィル・ハンティング(マット・デイモン)は、MITで清掃の仕事をしていた。彼は天才的な数学的頭脳の持ち主で、ランボー教授(ステラン・スカルスゲールド)が廊下の黒板に掲示した難問を解いてしまう。驚いた教授は、ウィルの数学的才能を引き出そうとするが、彼は友人とけんか騒ぎを起こし、収監されていた。ウィルは幼少時代の虐待経験から心に傷を負っていた。ランボー教授は心理学者のショーン・マグワイヤ(ロビン・ウィリアムズ)に彼の心のケアを頼む。
最初は反発するウィルだったが、「おまえは悪くない」とただ繰り返すマグワイヤ教授についに心を開く。不仲になった恋人にも再会することを決意するのだった。

作品を見るまでは、ウィル・ハンティングが主人公の名前だとは知らなかったが、絶妙なダブル・ミーニングになっている。すばらしいウィル・ハンティングという意味と、グッド・ウィルのハンティング。後者は、心に傷を負ったウィル・ハンティングが、今まで気づくことのできなかった人々の好意、愛情を見つけ出す物語ということを意味するのだろう。
脚本を共同執筆したベン・アフレックは、登場回数はあまり多くないが、空き部屋となったウィルの部屋を見て嬉しそうにほほえむラストなど、要所で名演技を見せてくれている。

【5段階評価】4

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2012年10月 7日 (日)

(858) 太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男

【監督】平山秀幸
【出演】竹野内豊、ショーン・マクゴーウァン、井上真央、山田孝之
【制作】2011年、日本

太平洋戦争当時、サイパン島で徹底抗戦を続けた実在の人物、大場栄大尉を扱った作品。

日本が支配していたサイパン島に大量の米軍が攻め込み、全島をほぼ征服するが、大場栄(竹野内豊)は玉砕の道を選ばず、残り少ない兵士を統括し、民間人を守りながら抗戦を続ける。
米軍のハーマン・ルイス大尉(ショーン・マクゴーウァン)はそんな大場に畏敬の念を抱く。やがて戦争は終結し、それでも潜伏を続ける大場だったが、ついに上層部から投降の指令書が届き、それを機に、彼らは誇りを持って米軍に投降するのだった。

全体的に年末2時間特別テレビドラマのような仕上がり。
仕方ないことなのだろうが、日本軍の兵士や民間人の肌つやがよくて、唐沢寿明や阿部サダヲなんか、ほっぺがふっくらしちゃっている。これがひもじい思いで山中にこもったり、捕虜収容されている日本人とはとても思えないというのが、史実に基づきつつも今ひとつ映像に迫真性を感じることができない大きな理由であるように思った。時折俳優が見せる、役作りのためのダイエットも、こうして見てみるとだいじなことなんだなと感じる。
転がる死体も、実際には死後硬直して、姿形も目や肌の色も、とても人間とは思えないものに変わり果て、壮絶な恐怖を与える絶望的な存在であるはずなのに、寝ているみたいに安らかで無害で、戦争のむごさを実感するには、絵空事のようだった。

【5段階評価】2

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2012年10月 6日 (土)

(857) 最‘恐?!’絶叫計画

【監督】ボー・ゼンガ
【出演】スティーブ・ハウイー、ディオラ・ベアード、レスリー・ニールセン
【制作】2009年、アメリカ・カナダ

ホラー映画のパロディ。

レンタルビデオ店に勤めるスタン・ヘルシング(スティーブ・ハウイー)が、店長からビデオの運搬を頼まれ、仲間の車で届け先に向かおうとするが、途中で犬を轢いたり、ヒッチハイクした人を乗せたら刑務所脱走囚だったり、といったハプニングに見舞われる。
届け先はかつてのホラー映画撮影所で、ホラー映画の登場人物の襲撃を受けるが、最後はカラオケ対決で勝利し、無事に街に戻る。

トイレのゴキブリ退治を店長に押し付けられた主人公が個室のドアを開けると、レズビアンが絡み合っていたり、ピーナツを食べ過ぎた太ったおばちゃんが下痢便を放っていたり、巨大なゴキブリが出てきたり、と、脈絡もなければ大して面白くもないものが登場。
思うに、アメリカの映画って、ゴキブリとかゲップとか、そういうものを下品だが面白いものと捉えているようで、そういうのが登場する場面をちょくちょく目にする。
本作に関しては、本家の絶叫計画シリーズと同レベルのくだらなさ。まじめに見ると損するが、まじめに批判するのもバカバカしい。こういうものも全力で作っているということを知る意味では、ハリウッド映画とは異なる、アメリカ映画の別の側面を見せてくれる作品。

【5段階評価】2

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2012年10月 5日 (金)

(856) S.W.A.T.

【監督】クラーク・ジョンソン
【出演】コリン・ファレル、ジェレミー・レナー、サミュエル・L・ジャクソン
【制作】2003年、アメリカ

警察の特殊部隊、SWAT隊員の活躍を描いた作品。アメリカの70年代のテレビドラマのリメイク。

SWAT隊員のジム・ストリート(コリン・ファレル)は、ブライアン・ギャンブル(ジェレミー・レナー)とコンビを組んでいた。とある籠城事件に向かった二人だったが、ブライアンが命令を無視して行動を起こし、犯人銃撃の際、人質に傷を負わせてしまう。
二人の上司、フーラー(ラリー・ポインデクスター)は彼らを武器整備係への配置転換を命じるが、ブライアンは上司に暴言を吐き、自分と行動をともにしないジムをも罵って退職する。
そんな中、警察内にSWAT再編の動きが起き、ベテラン狙撃手、ホンドー(サミュエル・L・ジャクソン)が隊長となる。彼はジムをはじめ、若手数名をスカウトし、厳しい訓練を課して新生SWATが誕生する。
彼らは、国際指名手配された麻薬組織のボス、アレックス(オリビエ・マルティネス)の移送を命じられる。アレックスは報道カメラに向かって、自分を逃がしてくれた者に1億ドル払うと宣言。警察はおとり作戦で群がる悪党どもを蹴散らすが、SWATの一人、TJ(ジョシュ・チャールズ)が裏切り、ギャンブルと組んで移送中のアレックスを脱走させる。
ギャンブルは川に係る橋を封鎖して滑走路にし、セスナでの逃亡を試みるが、ホンドーはジムらを率いてそれを阻止。ギャンブルは逃走するが、ジムとの一対一の格闘の末、貨物牽引車に轢かれて死亡する。

SWATが登場する映画はいろいろあるが、SWATそのものを主役に据えた作品は意外に珍しい。後半でギャングがバカスカ出てきてSWATと市街戦になるというのは、ちょっとハチャメチャすぎだが、アクションシーンは迫力があり、そこそこ面白かった。

【5段階評価】3

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2012年10月 4日 (木)

(855) ドラミちゃん ミニドラSOS!!!

【監督】森脇真琴
【出演】小原乃梨子(声)、横沢啓子(声)
【制作】1989年、日本

のび太たちが大人になった2011年を舞台に、のび太やジャイアン、スネ夫の子供達とドラミちゃんが活躍する作品。

のび太(広森信吾)と静香ちゃん(野村道子)の子供、のびスケ(小原乃梨子)は、父親とは違ってわんぱく者。ジャイアン(たてかべ和也)の息子ジャイチビ(たてかべ和也)と、スネ夫(肝付兼太)の息子スネ樹(肝付兼太)は、のびスケにいじめられていた。
ある日、のびスケの家に、子供時代ののび太が送った未来からの郵便物が届く。それはのび太の悪筆のせいで誤配されたものだったが、のびスケはそれに気付かず、届けられた品をジャイチビに渡してしまう。
中に入っていたのは、ドラえもんの小型版、ミニドラだった。のびスケとジャイチビ、スネ樹は、ミニドラを使って遊び始める。
誤配されたミニドラを追ってきたドラミちゃんは、のびスケにミニドラを返すように言うが、のびスケ達はミニドラを連れて逃げ出し、ドラミちゃんとのおっかけっことなる。
のびスケはミニドラが四次元ポケットから出したミニチュア潜水艦に、スモールライトを使って乗り込み、逃走するが、東京湾の海底に沈んでしまう。
しかし、のび太がのびスケに持たせていた通信装置を使って、ドラミちゃんはさらに海底に潜れと指示。そこには、日本で開発が進められていた海底牧場があり、太陽光エネルギーを得た潜水艦は、無事に海上へと到達。家族は再会を喜び合うのだった。

短めの作品。海底に沈んだ潜水艦がきしみ出すところでは、この先どうなるんだろうか、なんて素直にどきどきしてしまった。
しかし、近未来として描かれている2011年が、すでに過去になっているというのが、あらためて新鮮である。

【5段階評価】3

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2012年10月 3日 (水)

(854) バックドラフト

【監督】ロン・ハワード
【出演】ウィリアム・ボールドウィン、カート・ラッセル、ロバート・デ・ニーロ
【制作】1991年、アメリカ

父親を幼い頃に亡くしたシカゴの消防隊員の活躍と苦悩を描いた作品。

シカゴ消防隊の17分隊に新規配属されたブライアン(ウィリアム・ボールドウィン)。彼は幼い頃、消防士だった父親を目の前で亡くし、その姿は雑誌LIFEの表紙にもなっていた。
17分隊には、ブライアンの兄、スティーブン(カート・ラッセル)がおり、彼はブライアンを厳しくしごく。勇敢な兄と自分を比べて自信を失っていた彼は、ガールフレンドの勧めもあって、スウェイザック議員(J・T・ウォルシュ)の紹介で火災捜査官に転職。ボスのリムゲイル(ロバート・デ・ニーロ)と、バックドラフトによる連続放火殺人の謎を追う。連続放火魔のロナルド(ドナルド・サザーランド)に話を聞きに行ったブライアンは、消防士である兄こそが、バックドラフト現象を操る真犯人ではないかとの疑いを抱く。
しかし、真相は違った。犯人はスティーブンの部隊にいるアドコックス(スコット・グレン)だった。消防隊員の命を軽視する議員達が許せず、義憤に駆られて連続放火を犯していたのだった。化学工場の火災現場でアドコックスを問い詰めるスティーブン。ブライアンもスティーブンの身を案じて現場に向かうが、化学工場の屋上が崩壊し、彼らは火災現場のまっただ中に取り残されてしまう。罪を悔いるアドコックスをスティーブンは救おうとするが、崩れた足場から落下し、アドコックスは死亡。スティーブンも重傷を負う。兄同様の勇敢さで決死の救援に当たるブライアンを見て、スティーブンは「さすが俺の弟だ」と満足そうに仲間に告げるが、病院に搬送される救急車の中で、スティーブンは息を引き取る。
アドコックスが犯人であったという真相はスティーブンの遺志により闇に葬られ、スウェイザック議員の裏工作がマスコミに暴かれることになるのだった。

ストーリーはやや難解で、犯行動機もちょっととってつけたような感じで、社会の病巣をえぐるような重々しさはなかったが、映像の迫力はすばらしい。ただ、化学工場の火災は、爆発とかドラム缶がふっとびすぎで、ちょっとやり過ぎな感もあった。
ハンス・ジマーによる、消防隊が出動する際に流れる荘厳な音楽は、日本でも「料理の鉄人」の鉄人紹介のBGMなどに使われている。

【5段階評価】4

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2012年10月 2日 (火)

(853) Mr.インクレディブル

【監督】ブラッド・バード
【出演】グレイグ・T・ネルソン(声)、ホリー・ハンター(声)、ジェイソン・リー(声)
【制作】2004年、アメリカ

ディズニー・ピクサーのCGアニメ。

スーパーヒーローで怪力のMr.インクレディブル(グレイグ・T・ネルソン、三浦友和)は、体を自由に伸縮できるイラスティガール(ホリー・ハンター、黒木瞳)と結婚。透明になれるバイオレット(サラ・バウエル、綾瀬はるか)とダッシュ(スペンサー・フォックス、海鋒拓也)の姉弟をもうけていた。
ヒーローの活躍を禁じる風潮が生まれたため、インクレディブルは保険会社の社員として働いていたが、ミラージュ(エリザベス・ペーニャ、渡辺美佐)から、高性能のロボットを捕獲する指令を受け、妻に内緒で会社をやめ、ヒーロー活動を再開する。
しかし、それは悪者シンドローム(ジェイソン・リー、宮迫博之)の策略だった。子供時代にMr.インクレディブルに邪険にされた彼は、科学の力で凶悪なロボットを作り出し、それを自ら倒すことでヒーローになろうとしていた。Mr.インクレディブルは彼の発明した道具によって捕らえられてしまう。
イラスティガールと子供達は、父を助けるためにシンドロームのいる孤島に向かう。しかし家族は全員捕らえられ、シンドロームは大都市に凶悪ロボットを発射する。
脱出に成功した4人はロボットの暴れる都市に向かい、ロボットを倒す。シンドロームは復讐のため、3人目の赤ちゃんを誘拐しようとするが失敗し、自分の飛行機のジェットエンジンにマントが巻き込まれて命を落とす。
町には新たな悪者が現れるが、Mr.インクレディブルたちは家族で町の平和を守るのだった。

虐げられていたヒーロー達が、思う存分活躍する様子は痛快。悪役のシンドロームが科学の力を借りてはいるものの、特殊能力を持たない生身の人間なので、最後に事故とは言え死んでしまうのは、若干後味が悪くもあるが、CGアニメによる映像はとても楽しい。イラスティガールのCGなのに人間くさい愛嬌のある顔もいいし、バイオレットの決して美人ではないけれど明るい性格に変わる様子も魅力的だった。

【5段階評価】5

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