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2012年10月10日 (水)

(860) オーメン

【監督】リチャード・ドナー
【出演】グレゴリー・ペック、リー・レミック、ハービー・スティーブンス
【制作】1976年、イギリス・アメリカ

新約聖書の悪魔の降臨を題材とした恐怖映画。

外交官のロバート・ソーン(グレゴリー・ペック)が産院に急ぐシーンから映画は始まる。病院に着いた彼は、医者から、子どもは死産だったと聞かされる。しかし、同じタイミングで生まれ、母親が亡くなった別の子どもがいるから、妻のキャサリン(リー・レミック)には内緒でその子を自分の子として育てるように言われる。ためらいながらもそれに従ったソーンは、子どもにダミアン(ハービー・スティーブンス)と名付け、育て始める。
ソーンは駐英大使となり、キャサリンも出世を喜ぶ。そしてダミアンが5歳を迎えた日。賑やかなパーティの場で、黒い犬に魅入られた若い乳母が、突然、建物の屋上で「ダミアン、私を見て! あなたに捧げるわ(Look at me, Damien. It's all for you.) 」と叫び、首を吊る。騒然とする広場で、両親に抱きかかえられるダミアンだったが、彼は黒い犬ににこやかに手を振るのだった。
翌日、ショックの癒えないソーンのもとに、ブレナン(パトリック・トラフトン)と名乗る神父が現れる。彼はキリストを受け入れて悪魔の子を倒せ、母親はジャッカルだ、と告げる。ソーンは神父を追い返してしまう。
夫妻のもとに、新たな乳母が現れる。彼女はベイロック(ビリー・ホワイトロー)と名乗り、ダミアンと対面。彼女はダミアンに「あなたを守りに来た」と告げ、人見知りの激しいはずのダミアンは彼女に満足げにほほえむ。
風邪一つ引かずに成長するダミアンだったが、教会に入ろうとすると狂ったように暴れたり、動物園ではキリンがおびえて逃げ出し、ヒヒが猛烈な敵意をむき出しにして襲いかかってくるといったできごとが起き、母親のキャサリンはしだいにダミアンが自分の子ではないような感覚に襲われ始める。
その後もブレナン神父はソーンの近くに現れる。話を聞かないと妻が死ぬと聞かされたソーンは公園で神父と会う。彼はキャサリンが妊娠していると告げ、ダミアンは悪魔の子であり、キャサリンのお腹の子もキャサリンも、そしてソーンもやがて殺されるだろうと予告する。彼はメギドに行ってブーゲンハーゲンに会えとソーンに告げるが、ソーンは取り合わずに立ち去る。一人になった神父の周囲が急に暗くなり、猛烈な風が吹き始める。彼を狙っているかのように雷が落ち、神父は教会に逃げ込もうとするが、鍵がかかっていて入れない。そのとき、教会の避雷針に雷が落ち、避雷針が落下。避雷針は神父の体を貫き、神父は絶命する。
ソーンが家に帰ると、精神が不安定となったキャサリンから、妊娠したが子どもを産むのが怖いので中絶したいとソーンに告白。彼は医者に相談するが、中絶はしないと決意する。
その頃、キャサリンは、家の掃除をするため、家の2階の廊下で踏み台に乗っていた。ダミアンは子ども部屋の中で三輪車に乗って走り回っていたが、ベイロックがまるでダミアンをキャサリンにけしかけるように子ども部屋のドアを開け放つ。ダミアンは三輪車で廊下に飛び出し、そのままキャサリンの乗った踏み台に激突。バランスを崩したキャサリンは、2階から床に落下し、腕の骨を折った上に流産してしまう。ソーンは病院に向かうが、妻は「あの子に殺される」とおびえる。
帰宅したソーンのもとに電話がかかる。それは、カメラマンのジェニングス(デビッド・ワーナー)だった。彼は首を吊った乳母や神父の生前の写真を撮っており、そこに死因を暗示する影が映っていたこと、自分の写真にも首を切断するような影が映っていることをソーンに告げる。
二人は5年前にダミアンの生まれた病院を訪ねるが、病院は5年前に火事に遭い、書類が消失していた。二人は火事から奇跡的に助かった神父を尋ね、ダミアンの母親の墓の場所を聞き出す。二人がその墓を暴くと、中には犬の死体があり、その横にはソーンの本当の子どもの墓があった。激しい不安に駆られたソーンは、キャサリンに家から出てローマに来るよう告げるが、ベイロックはキャサリンを建物から突き落として殺してしまう。
妻の死を知らされたソーンは、ジェニングスとともにメギドを訪れる。ソーンはブーゲンハーゲンに会い、ダミアンを殺すためのメギドの短剣を授けられる。
しかし、ソーンは自分の子どもを殺すことなどできない、と短剣を投げ捨てる。ジェニングスは、ならば自分がやると短剣を拾おうとするが、そこにサイドブレーキの外れた車が迫ってくる。車は障害物に当たって停止するが、荷台にあったガラス板が飛び出し、ジェニングスののど元を襲う。ジェニングスは写真の影にあったとおり、ガラス板で首を切断されて死亡する。
悪魔の子なら体に666のあざがあるはずだ、とブーゲンハーゲンに言われていたソーンは、家に帰ると眠っているダミアンの髪の毛をはさみで切り落とす。果たしてそこには、666のあざがあった。嘆息するソーンに突如、ベイロックが襲いかかる。ソーンはベイロックを振り払い、ダミアンを連れて教会に入り込むが、大使館の警備をしていた警官が、猛スピードで屋敷を抜け出したソーンの車を追いかける。ソーンはダミアンの胸に短剣を突き刺そうと手を振りかざすが、同時に警官の銃が火を噴く。
場面が変わって葬儀のシーン。二つの棺が並んでおり、葬儀が終わる。参列者の中には大統領夫妻がいた。そして大統領夫人が手を繋いでいた幼い子どもが振り返る。その顔はダミアンのものだった。

一つ一つのエピソードが無駄なくつむがれ、とても見応えのある作品になっている。古い作品だが、ところどころのシンセサイザーのような電子的な効果音を除けば、古さを感じさせない作品である。
ラストでダミアンは、ソーン夫妻を亡き者にし、大統領の養子の座に納まったことを暗示させる。振り返ったときの無邪気な笑顔が観客の恐怖を誘うが、実はこれは撮影を見に来ていた実の母親にほほえんだものらしい。
2006年にはリメイク版も作成されている。
ちなみに、ジェニングスが死んだあと、ソーンは飛行機で帰途に就くが、座席でメギドの短剣を膝に抱えている。どうやって短剣を機内に持ち込んだのだろうか、と思ったが、おそらく専用機なんだろう。

【5段階評価】5

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