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2012年8月22日 (水)

(830) スペース・カウボーイ

【監督】クリント・イーストウッド
【出演】クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー
【制作】2000年、アメリカ

故障したロシアの人工衛星の修理のため、若い頃に宇宙飛行士を夢見た技術者たちが宇宙飛行に挑む姿を描いた作品。

ロシアの人工衛星、アイコンが故障。修理のため、古い装置のことを知るフランク(クリント・イーストウッド)が呼び寄せられる。フランクは、かつてチーム・ダイダロスとしてアメリカ初の宇宙飛行士となる予定だったが、NASAの発足により、その座をチンパンジーに取られ、宇宙に飛び立つ彼の夢は断たれていた。故障したアイコンの装置は、フランクの設計したものだったのだ。フランクはかつての上司だったガーソン(ジェームズ・クロムウェル)の反対を押し切り、自ら宇宙に飛びだつことを決意。
チームの仲間、ホーク(トミー・リー・ジョーンズ)、ジェリー(ドナルド・サザーランド)、タンク(ジェームズ・ガーナー)も招聘される。フランクは仲間とともに厳しい訓練を行い、スペースシャトル搭乗を目指すが、ホークが膵臓がんを煩っていることが判明。それでも司令官のボブ・ガーソン(ジェームズ・クロムウェル)は、4人を2人の若い宇宙飛行士とともに宇宙に送り出す。
宇宙に向けて発射されたシャトルはアイコンを捕らえるが、通信衛星と知らされていたアイコンは、核爆弾を積んだ軍事衛星。核ミサイルを積んだ冷戦時代の遺物だった。シャトルを敵と見なして異様な動きを見せるアイコンにより、シャトルは損傷を受け、アイコンもまた、地上に落下する危機に陥る。若いスタッフが命令通り衛星を軌道に戻そうとして失敗。核爆弾の地球落下を阻止するため、フランクのけんか仲間だったホーク(トミー・リー・ジョーンズ)が、自らを犠牲にして衛星を月に向けて飛ばす。フランクはスペースシャトルを操縦し、奇跡的に地球に帰還。ホークは核ミサイルを宇宙空間で発射させ、月にたどり着く夢を実現させる。ホークの遺体は満足そうに月面に座り込んでいるのだった。

クリント・イーストウッド監督の作品は、「ミリオンダラー・ベイビー」や「パーフェクトワールド」、「マディソン郡の橋」など、人生を重厚に扱い、人間ドラマとしての質が高く、見応えのある作品が多いので好きなのだが、本作はどちらかというとややステレオタイプで大味だった。
老人が宇宙飛行士になるという、年老いた人たちにとっての夢物語を映画化したという心意気には賛同するものの、やはりちょっとその夢物語感が先行してしまって話に無理があり、ちょっと感情移入が難しかった。
順調に見えた計画に危機が訪れ、最終的に一人が命を投げ出してミッションを成功に導くというのも、こうした宇宙ものでは極めてありきたりな展開だった。
残念なのは、なぜホークが命をかけてロシア衛星を月に向かわせなければならなくなったのか、宇宙空間で彼らがいやおうなしに事故に巻き込まれるさまの無情さが、今ひとつ描き切れていなかった点だった。がんが判明して死に対して諦観したホークが、ほかにも方法はあるのに安易に死ぬ道を選んだようにも見えるのだ。たとえ死亡フラグになるにしても、本当は地上に戻って愛するサラ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)との暮らしを切望しているような描写があれば、苦渋の決断に対する感動もあったのではないかという気がした。それと、タンクは存在感がなさすぎ。4人そろう必要性が今ひとつ感じられないことも、ちょっと残念だった。

【5段階評価】3

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