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2012年8月 7日 (火)

(821) プリンセス トヨトミ

【監督】鈴木雅之
【出演】堤真一、中井貴一、綾瀬はるか、岡田将生、沢木ルカ
【制作】2011年、日本

万城目学原作小説の映画化作品。「鹿男あをによし」、「鴨川ホルモー」に並ぶ「関西三部作」の一つ。

会計検査院に勤める松平(堤真一)は、部下の鳥居(綾瀬はるか)と旭(岡田将生)とともに、大阪城関連の財団法人OJOに向かう。OJOに不審な点を感じる松平だったが、詳しく調べても怪しいところはなく、大阪じゅうの人が口裏合わせでもしない限り不正とは思えないものだった。
しかし、実はそれこそが真実だった。OJOとは大阪城の管理ではなく、文字通り「王女」を守るための組織、いや組織というよりも、大阪の男たちが400年間守り抜いてきたしきたりだったのだ。
戦国時代、徳川家康によって家系を根絶やしにされた豊臣家一族だったが、その末裔、国松だけは生き延びた。徳川家のやり方に不満を感じた大阪の町民たちは国松をかくまった。そしてこの動きは大阪国となり、日本政府にその存在を認めさせ、補助金を得ながら存続してきたのだ。
大阪国民は、豊臣家の生き残りとなっている王女(沢木ルカ)を守るため、危急の際には大阪城にはせ参じる使命を負っていた。その役を担うのは、大阪国生まれの父を持ち、その父を亡くした者と決まっていた。彼らは父親が自らの死を悟ったとき、大阪国の男の使命を聞かされ、それを受け継いできたのだった。
大阪国の首相、真田(中井貴一)は、松平に大阪国を守ってほしいと懇願。会計検査院の使命に掛けて、この実態を明るみに出す必要があると主張する松平だったが、最後は大阪国を守るため、事態を秘匿することを決意。彼もまた、大阪生まれの父(平田満)を持ちながら、話があるから戻ってきてほしいという父親の言葉を軽んじて無視してしまったのだった。
父親の無念に気付いた彼は、父親から息子に大阪国の話が語り継がれる地下通路に向かい、今は亡き父親の幻影とともに、静かに廊下を歩いて行くのだった。

大阪の活動が停止し、人が全くいなくなるという謎が冒頭に示され、その謎を解くべくストーリーが展開するのだが、ちょっと話がトンデモすぎて、その意味ではちょっとずっこける内容だった。そもそも父親を亡くした息子だけが役割を担うのであれば、その他大勢はみんな街にいるはずなわけなので、大阪の活動が停止というのは、ちょっと大きく出すぎだった。
しかしながら、象徴的存在のプリンセスを守るという使命を父から子に受け継いでいくという本作の主題はなかなか考えさせられるところもあり、感動的だった。もっとも、こんなことで伝統が守られ、息子が父親の思いを受け継げられるんなら世話ないよな、という気もして、やはり絵空事の感はぬぐえなかった。いやまあ絵空事なんですけども。

【5段階評価】3

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