(818) 相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜
【監督】和泉聖治
【出演】水谷豊、及川光博、小西真奈美、小澤征悦、國村隼、岸部一徳
【制作】2010年、日本
テレビドラマ、「相棒」の劇場版第2作。「相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン」の続編に当たるが、ストーリーとしての連続性はない。
警視庁に元警官の八重樫(小澤征悦)が拳銃を持って乱入。会議中の警視庁幹部12人を人質に取る。しかし彼は突撃部隊の突入直前、人質ともみ合いになり、銃で胸を撃たれて命を落とす。発砲は混乱時の銃の暴発として処理され、被疑者の目的もよくわからないまま事件はうやむやになる。しかし、八重樫の行動に疑問を持った杉下右京(水谷豊)は、相棒の神戸尊(及川光博)とともに捜査に乗り出す。
八重樫は、幹部の会議室の突入の直前、総務部の朝比奈圭子(小西真奈美)とともにいた。朝比奈は八重樫の同期だった。エレベータに二人が乗っていたことからる現場を見ていた神戸は、退職した八重樫が朝比奈を脅して庁舎内に入り込んだと考えたが、捜査の結果、二人は共謀していたことが明らかになる。朝比奈は、同僚の婚約者、磯村(葛山信吾)を、テロ組織の捜査中の爆発事故で失っていた。八重樫と朝比奈は、磯村の死亡した事件の裏に、警視庁内の影の管理官による陰謀があったと疑い、独自の捜査をしていた。杉下は、影の管理官が情報屋として雇っていた男を抹消するため、捜査官の犠牲を承知の上で、爆破事故を仕組んでいたことを突き止める。
影の管理官は、副総監の長谷川(國村隼)だった。彼は警視庁公安部の権力失墜を憂慮し、テロ対策の必要性を世に示すため、一連の事件を起こしていたのだった。八重樫の突入の際、彼は貧乏揺すりのふりをして足でモールス信号を発し、セーリング部の仲間である通信部長の松下(名高達男)らに八重樫殺害の指示を出していたのだった。
杉下は、会議室の盗聴録音をもとに、長谷川に罪を認めさせるが、盗聴したものは証拠とは認められず、彼らは不起訴となる。
この機に自らの政治的野望のため、幹部の粛正をもくろんだ小野田官房長(岸部一徳)は、懲戒免職となったことに逆上したノンキャリアの星、三宅生活安全部長(石倉三郎)によって刺し殺されてしまう。現場にいた杉下の「官房長ー!」という叫びが切なく胸に響いた。
小野田の死を悼む杉下ではあったが、自身の信念は曲げず、もはや警視庁への義理立ての必要もなくなった三宅を尋問することで、長谷川らの犯行を立証しようとするのだった。
八重樫が朝比奈を脅して事件を企んでいたと思いきや、実は八重樫と朝比奈が共謀しており、エレベータでの二人のやりとりも、八重樫が朝比奈を引きずり回そうとしていたのではなく、八重樫が朝比奈を事件に巻き込むまいとして、エレベータに押しとどめようとしていたことが明らかとなり、それを知った朝比奈が杉下の前で号泣する、というのが、本作の感動シーン。しかし、個人的には前作の西田敏行演じる父親の独白のほうがはるかに胸を打った。
また、幹部の一人として名高達男が出演しており、いつ見せ場が来るのかと思って期待していたら、殆ど台詞がなく終わってしまった。観客のミスリーディングを狙ったのかもしれないが、ちょっと意味が分からなかった。
【5段階評価】2
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