(814) セックスと嘘とビデオテープ
【監督】スティーブン・ソダーバーグ
【出演】アンディ・マクダウェル、ジェームズ・スペイダー、ピーター・ギャラガー、ローラ・サン・ジャコモ
【制作】1989年、アメリカ
愛の冷めた夫婦をとりまく男女関係を描いた作品。原題通りのドキッとするタイトルが目を引く。
アン(アンディ・マクダウェル)は、弁護士の夫、ジョン(ピーター・ギャラガー)と二人暮らし。子どもはおらず、セックスレスに陥っていた。ジョンはアンの妹で性に奔放なシンシア(ローラ・サン・ジャコモ)と不倫をしていた。
ジョンはあるとき、大学時代の旧友、グレアム(ジェームズ・スペイダー)を家に招く。アンは、彼の家探しを手伝ううち、彼の不思議な魅力に惹かれる。彼は自分がインポテンツであることを正直に告げ、昔は虚言癖があったが、今は嘘をつかないのだと吐露する。彼の家には大量のビデオテープがあった。それは、グレアムが女性に性的なインタビューをした映像の記録だった。アンはそのことを嫌悪するが、シンシアはグレアムに興味を持ち、彼の家を訪ね、インタビューを受ける。彼女はビデオの前で自慰を行い、アンをあきれさせるのだった。
次第にジョンの浮気を疑うようになったアンは、ついに寝室でシンシアのイヤリングをみつけ、疑惑が確信に変わる。彼女はグレアムの家を訪ね、彼のビデオの前で自分のことを話す。離婚を決心したアンは、ジョンにそのことを告げるが、激怒したジョンはグレアムの家に殴り込み、妻の出たビデオを見る。ジョンはかつて、自分がグレアムの付き合っていた女性と関係を持ったことを告げる。嘘をつかないことが人を苦しめることもあることに気付いたグレアムは、これまで保管していたビデオテープをたたき壊し、家から投げ捨てる。それはこれまでの生き方への決別を意味していた。ジョンは負け惜しみを言いながら弁護士事務所で仕事をするが、順調だった彼の仕事に変曲点が訪れていた。グレアムはアンと新たな生活を始めようとしていた。
映画は会話中心に展開。低予算映画ではよくあるパターン。だが、個人的には緩慢で退屈だった。グレアム役のジェームズ・スペイダーの端正で物静かな顔立ちがとても印象的。思わず引き込まれる魅力がある。「セクレタリー」では、主人公の秘書を調教するゆがんだ弁護士を演じている。
【5段階評価】2
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