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2012年7月20日 (金)

(813) アクシデンタル・スパイ

【監督】テディ・チャン
【出演】ジャッキー・チェン、ビビアン・スー、ウー・シングォ、エリック・ツァン
【制作】2001年、香港

ジャッキー・チェン主演のアクション映画。

フィットネス用具店で働くバック(ジャッキー・チェン)はあるとき、予知能力により、銀行強盗事件の発生を予想。得意のカンフーで強盗事件を防ぐ。
英雄となった彼のもとに、リウ(エリック・ツァン)という私立探偵が現れる。彼はバックが孤児院出身であることを知っており、ある韓国の資産家に会ってほしいと告げる。
韓国に向かったバックは、病室で余命幾ばくもない老人に会う。老人はバックに「かくれんぼ(ハイド・アンド・シーク)をしよう」と告げ、息を引き取る。バックは老人から受け取った遺品と、墓に残されたメッセージ「WAIT FOR ME」の謎を解き、イスタンブール銀行の貸金庫に残された多額の紙幣を手にする。しかし、その直後から、彼は謎の集団に襲われるようになる。
実は息を引き取った老人は、細菌兵器を入手したスパイで、闇の組織がそれを狙っていた。組織のボス、ゼン(ウー・シングォ)は、ヨン(ビビアン・スー)という美少女をバックに接近させる。ヨンはゼンによって麻薬中毒にされていた。バックはヨンを救うため、入手した細菌兵器を彼に渡すが、ヨンはすでに麻薬に体をむしばまれており、新天地に向かおうとしたイスタンブール駅で息を引き取ってしまう。
CIA捜査官のカルメン(キム・ミン)からゼンが空港にいるという知らせを受けたバックは、彼の乗った小型飛行機にバイクごと突っ込んで離陸を妨害。車で逃走するゼンをスクーターで追いかける。ゼンの乗った車は燃料を積んだトレーラーに追突。爆発の衝撃でゼンは吹き飛ばされ、警察に捕らえられる。
トレーラーを止めると引火して大爆発が起きるため、バックはトレーラーに乗った運転手とその家族を救い出すと、陸橋から落下するトレーラーの運転席を抜け出し、決死の脱出を成功させる。
辛くも脱出したバックのもとに、リウが現れ、彼の取り戻した細菌兵器を奪い取り、立ち去っていく。彼を韓国、トルコに向かわせたのは、リウの策略だった。バックもまた、リウと同様、闇のスパイとして活躍するようになったことを暗示して映画は終わる。

本作で印象に残るのは、イスタンブール駅でバックがヨンと過ごす短いシーン。自由を手に入れたことを喜ぶバックと、体の変調が治まらず、みるみる病んでいくヨンとの対比が、何とも切ない。
その一方で、トルコの浴場でゼンの一味に襲われ、腰に巻いていたタオルが取れてフルチン状態で市場で格闘を繰り広げるコミカルなシーンもあったりする。確かによくできていて楽しいシーンなのだが、この辺りは、久々の香港映画に張り切りすぎて、てんこ盛りにしたような感が否めない。
また、序盤でバックの見せた予知能力が、後半では全く登場しないのも完全な消化不良で、何かこう、バラバラの作品をつなげて作ったような作品だった。この作品を観るのは3度目ぐらいだが、いまだに、「アクシデンタル・スパイ」と聞いたときに蘇る記憶というか、作品の世界観があいまいで、例えば、オープニングの取材クルーが研究者のなりをした集団に機関銃で殺害されるシーンも、「ああ、これこの作品だったのか」などと気付いたりして。
世界の複数の都市を股にかけて展開する作品はいろいろあるが、根底にある演出のポリシーみたいなものを統一しておかないと、こういう、あまり人の記憶に残らない作品になってしまうのだった。

【5段階評価】3

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