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2012年7月19日 (木)

(812) 八日目の蝉

【監督】成島出
【出演】永作博美、井上真央、小池栄子、森口瑤子
【制作】2011年、日本

角田光代原作小説の映画化作品。日本アカデミー賞10冠。

野々宮希和子(永作博美)は、不倫相手に子供を降ろすよう言われ、中絶の結果、子供を産めないからだとなる。不倫相手に子どもができたことを知った彼女は、赤ちゃんを見ようと家に忍び込み、見つけた赤ん坊を思わず略奪してしまう。
彼女は子どもに、薫と名付け、逃亡の旅に出る。エンゼル(余貴美子)と名乗る女性が主催するカルト教団施設に入ったり、友人の親が営む製麺所に住み込んだりするが、地元の行事の一コマを撮影した写真が新聞に掲載されたのがきっかけとなり、彼女は逮捕される。子どもは4歳だった。
子どもは本当の両親の元に戻され、本来の名前、恵理菜として育てられる。しかし母親の恵津子(森口瑤子)は、希和子を母親だと思い込んでいる娘とうまく接することができず、情緒不安定な状態となる。父親も誘拐犯と不倫をした男というレッテルを貼られ、家族は崩壊状態となってしまう。
成長した恵理菜(井上真央)もまた、妻子のいる男(劇団ひとり)と不倫の関係となっていた。そんな恵理菜のところに、彼女のことを本に書こうというフリーライター、安藤千種(小池栄子)が現れる。恵理菜は不倫相手の子を身ごもるが、男と別れ、産むことを決意する。恵理菜は、千種とともに、幼少時代の恵理菜の足跡を追う旅に出る。恵理菜はやがて、自分が希和子から愛情を受けて育てられたことを知るのだった。

ロードムービー風の展開で、中だるみのない作品。大泣きするような作品ではなかったが、面白かった。
感動したのは、実は小池栄子の演技。乳がでかいというだけでタレントになり、女優を気取ると揶揄される典型のような存在だが、本作ではいい芝居をしている。ライターという職に就いていながら、歩き方はどこかぎくしゃくしている。そして何よりも、会話のテンポがちょっとずれていて、少し頭が足りないような軽薄な話し方。しかし、この話し方は巧みに演出されていて、実は彼女が、恵理菜と同じ、エンゼルホームという、特殊な教団施設で育てられたのだ、ということが後で分かる。
施設の教祖、余貴美子の怪演も光った。「椿山課長の七日間」では、恋に不器用な中年デパート店員を好演していた。本当に器用な役者さんだ。

【5段階評価】3

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