(754) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
【監督】セルジオ・レオーネ
【出演】ロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ウッズ、エリザベス・マクガバン
【制作】1984年、アメリカ、イタリア
禁酒法時代から現代までを生き抜いた男の生涯を描いた作品。インターミッションのある4時間近い大作。
不良少年のヌードルス(スコット・ティラー)は、3人の仲間と酔っ払いにスリを働こうとしたところ、マックス(ラスティ・ジェイコブズ)に先を越される。それがきっかけでマックスはヌードルスの仲間となる。二人は地元を取り仕切る不良のバグジー(ジェームズ・ルッソ)に目をつけられ、リンチに合うが、それにもめげず、非合法の酒の運搬で金を稼ぐ。意気揚々と帰途につく彼らだったが、バグジーと鉢合わせになり、慌てて逃走するが、一番幼かったドミニクがバグジーに撃ち殺されてしまう。ヌードルスはナイフでバグジーの腹をめった差しにし、止めに入った警官の腹も刺してしまう。仲間の見守る中、彼は警察署に連行される。
刑期を終えたヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)を、マックス(ジェームズ・ウッズ)が出迎える。彼は成人した仲間達、そして恋心を抱いていたデボラ(エリザベス・マクガバン)とも再会を果たす。もう刑務所はまっぴらだと思っていたヌードルスだったが、彼のいない間に、マックスたちはフランキー(ジョー・ペシ)の命令で動くギャングとなっており、彼もダイヤモンドの強奪と仲介者の皆殺しという凶悪犯罪に手を染める。禁酒法の終了後は、労働組合の裏の実行部隊として活動していたが、マックスは連邦準備銀行に強盗に入るという計画を実行しようと提案。それに反対するヌードルスは、マックスの情婦のキャロル(チューズデイ・ウェルド)に、彼が殺されないようにするには、警察に密告して事件を未然に防ぐしかないと言われ、迷った挙げ句、密告を実行。しかし、マックスは仲間とともに焼死してしまう。
時がたち、老人となったヌードルスは、身に覚えのないベイラー財団からのパーティ招待状を受け取り、再び地元に戻る。ヌードルスがマックスらの墓を訪れると、そこで、かつて彼らが稼いだ金を隠していたコインロッカーの鍵を見つける。中の金が誰かに持ち去られたことを知っている彼だったが、中を開けると、そこには大金が入っていた。
彼は、かつて恋をしたデボラに会いに行き、招待者が誰か訪ねるが、彼女は知らない方がいい、と言って答えを拒む。しかし、彼女のもとに来ていたベイラーの息子は、マックスにそっくりだった。果たして、ベイラーの正体はマックスだった。マックスは警察と共謀して自分が焼死したと見せかけ、政財界でのし上がっていたのだ。しかしマックスは、これまでヌードルスをだまし続け、彼の人生を奪ったことを悔いており、自分を殺せ、とヌードルスに告げる。ヌードルスはそれを断り、彼の屋敷を出る。すると、屋敷の前に止まっていたゴミ収集車が動き出し、それを追うようにマックスが屋敷から出てくる。収集車は、ゴミを粉砕する巨大なカッターの回転音を響かせながら、ヌードルスの横を通り過ぎていく。そこにマックスの姿はなかった。
数十年の時を紡いだ大作。ロバート・デ・ニーロの代表作の1つである。確かによい作品だが、一つ一つのシーンの時間が長く、たとえば序盤のデボラ(ジェニファー・コネリー)のバレエのシーンも角度を変えながらけっこう長く続く。そういう意味では贅沢な作品である。
【5段階評価】3
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