(715) 陰陽師
【監督】滝田洋二郎
【出演】野村萬斎、真田広之、伊藤英明
【制作】2001年、日本
夢枕獏原作小説の映画化作品。安倍晴明の活躍を描く。
帝(岸部一徳)に恨みを持つ道尊(真田広之)が、帝の子に呪いをかけるが、源博雅(みなもとのひろまさ)(伊藤英明)の依頼を受けた陰陽師、安倍晴明(野村萬斎)が、人魚の肉を食して不老不死となった青音(あおね)(小泉今日子)に呪いの力を移し、呪いを解く。
道尊は、帝に強い恨みを持つ早良親王(荻原聖人)の魂を自らに乗り移らせ、帝を討とうとするが、早良親王と愛を誓った青音が彼の霊魂を思いとどまらせる。道尊は安倍晴明と死闘を演じるが、最後は安倍晴明の陰陽道の力の前に屈し、自らの剣に首を押し当て、自害する。
野村萬斎の所作に目が行きがちであるが、真田広之のさすがの芝居のほうが迫力があった。しかし、いかんせん本作は、CGを駆使した歴史物の大作というよりは、山田風太郎原作の「伊賀忍法帖」のような、グロ映像を売りにしたB級特撮映画のような作風になってしまっており、真田広之の何度も出てくる高笑いの演技や、夏川結衣に鬼の特殊メイクをするといった、役者に思わず同情してしまうようなイタイ演出が目についてしまった。
また、今井絵理子の、わざと大根役者のように演技させたとしか思えない芝居っぷりも哀しく映った。「乱」でピーターが演じた狂阿弥のような位置づけだったのかもしれないが、誰のバーターで起用されたのだろうと勘ぐってしまうほど、必然性の感じられない配役だった。
【5段階評価】2
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