(684) ロボコップ
【監督】ポール・バーホーベン
【出演】ピーター・ウェラー、ナンシー・アレン、カートウッド・スミス
【制作】1987年、アメリカ
サイボーグとなった刑事の活躍と苦悩を描く近未来SF。
警察機能が民営化され、それを請け負ったオムニ社は、麻薬密売人のクラレンス(カートウッド・スミス)一味に惨殺された刑事、マーフィー(ピーター・ウェラー)の遺体を改造し、ロボコップを作成する。
彼は危険を顧みず悪者を次々と逮捕し、町の治安改善に貢献。マーフィーの同僚だったアン・ルイス(ナンシー・アレン)は、ロボコップの正体がマーフィだと気づく。
ロボコップも、自分がマーフィーだったことに気づき、クラレンスを追い、黒幕がオムニ社の重役、ジョーンズ(ロニー・コックス)であることを知る。ロボコップはジョーンズの逮捕に向かうが、ロボコップは重役には手出しができないようプログラムされていた。ジョーンズはロボコップの回収を命じ、警官隊がロボコップに一斉射撃を浴びせるが、アンがロボコップを救い出す。
ジョーンズはクラレンスにロボコップの抹殺を命じ、かつてマーフィーがクラレンスに惨殺された廃工場で、ロボコップとクラレンス一味の死闘が始まる。クラレンスの手下がクレーンからロボコップめがけて廃材を落とし、動けなくなったところにクラレンスが鋼鉄の棒を突き刺そうとするが、ロボコップは情報端末操作用の針をクラレンスの首筋に突き刺し、彼を葬る。
ロボコップはふたたびジョーンズの逮捕に向かう。ジョーンズは社長を人質にして逃げようとし、ロボコップはプログラムのせいでジョーンズに手出しができない。すると社長がジョーンズに向かって「おまえは首だ」と叫ぶ。その瞬間、プログラムの制約から放たれたロボコップは、ジョーンズめがけて銃撃を浴びせ、彼を倒すのだった。
B級映画っぽいスプラッターな特撮をまぜつつ、ぐっとくるストーリーで引き込まれる。
序盤、ジョーンズが自身の手がけた警備ロボットを重役会議で披露するシーン。彼は重役の一人に、ロボットに銃を向けてみてくれ、と頼む。彼が銃を向けると、ロボットが起動し、「20秒以内に銃を置きなさい」と警告する。銃を向けた男はあわてて銃を床に投げるが、ロボットのカウントダウンの声はやまない。男は他の重役達のいる方に逃げようとするが、突き飛ばされてしまい、カウントダウンの終了とともに、ロボットのマシンガンの一斉射撃を受け、絶命する。このむごたらしい事故が、序盤で観る者をぐっと引きつける。
そして、主人公のマーフィーが、犯罪者クラレンスを追って廃工場に潜入。しかし、彼らに包囲され、捕まってしまう。普通の映画だと、ここに仲間が来て助かったりするのだが、彼はまず、右腕をショットガンで吹き飛ばされると、クラレンス一味から蜂の巣にされ、殺されてしまう。このシーンも言葉を失うほど衝撃的で、目を背けたくなるが、その後のストーリーにぐっと入り込ませる力がある。
ロボコップの復讐劇では、クラレンス一味の一人が、工場廃液につっこんで身体が溶けてしまい、車にひかれて飛び散る。これも当時の特撮っぽい印象的なシーン。
無敵のヒーローの活躍を描くだけではなく、過去の自分を知ろうとする主人公の苦悩がストーリーをひきしめ、見応えのある作品である。
【5段階評価】5
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