« (682) ホワット・ライズ・ビニース | トップページ | (684) ロボコップ »

2012年2月10日 (金)

(683) BECK

【監督】堤幸彦
【出演】佐藤健、水嶋ヒロ、桐谷健太、向井理、忽那汐里
【制作】2010年、日本

ハロルド作石原作漫画の映画化作品。

帰国子女の南竜介(水嶋ヒロ)は、天才ベーシストの平(向井理)やラップ・ボーカリストの千葉(桐谷健太)らとバンドを組み、飼い犬の名を取ってバンド名をBECKとする。
そこに、高校生のコユキ(佐藤健)とサク(中村蒼)が加わり、音楽活動を開始。自主製作のCDも売れ出し、ロックフェス「グレイトフル・サウンド」への出演が決まる。
コユキのボーカリストとしての才能にいち早く気付いた竜介の妹の真帆(忽那汐里)は、コユキにほのかな恋心を抱くようになる。
盗み取った伝説のギターが原因で、竜介が黒人フィクサーから追われたり、ライバルバンド側の妨害工作に遭ったり、といった障害にもめげず、彼らはグレイトフル・サウンドの第3ステージで演奏を開始。大雨の中、大物バンドが演奏を中断する中、ライブを継続したBECKに万雷の拍手がわき起こるのだった。

コユキの天性のボーカルの素質が、本作の主題であるのだが、作品中ではその歌声は消音されていて一切聞くことができない。観る側の想像に任せるということだが、ここは評価の分かれるところだろう。個人的には、途中まではいいとしても、最後はボーカルを爆発させてほしかった。そこはやはり、素直に残念。
それ以外については、黒人とのゴタゴタは多少くだらない感はあるものの、仲間とのつながりなどはうまく描かれていて、想像以上にいい作品だった。
水嶋ヒロと忽那汐里は、感情が高ぶると英語が出る帰国子女という設定だが、役者本人が二人ともリアルに帰国子女なので、英語の発音などもあまり違和感がなく、よかった。向井理の寡黙なベーシストとしての動きなんかも、けっこうそれっぽくてサマになっていた。
そう考えると、やっぱ、コユキのボーカルを無音にしたのは痛恨。「天使にラブソングを・・・」なんかを引き合いに出すまでもなく、歌には涙ぐむ程の感動を与える力があるのに、音を聞かせないという選択をしたのは、何とももったいない。

【5段階評価】3

|

« (682) ホワット・ライズ・ビニース | トップページ | (684) ロボコップ »

映画・テレビ」カテゴリの記事

評価3の映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: (683) BECK:

« (682) ホワット・ライズ・ビニース | トップページ | (684) ロボコップ »