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2012年2月 8日 (水)

(681) 悪人

【監督】李相日
【出演】妻夫木聡、深津絵里、柄本明、樹木希林、満島ひかり
【制作】2010年、日本

吉田修一原作小説の映画化作品。

建物解体業の肉体労働をしている清水祐一(妻夫木聡)は、出会い系サイトを通じて知り合った石橋佳乃(満島ひかり)に冷酷な扱いを受けた上に暴言を吐かれ、勢い余って彼女を殺害してしまう。
スーツ量販店の店員、馬込光代(深津絵里)もサイトを通じて清水と会い、いきなり肉体関係を結ぶが、互いの寂しさが響き合い、深い愛情に発展していく。
清水は自分が殺人犯であることを告白し、警察に自首しようとするが、光代は二人での逃避行を決断。無人の灯台に潜伏するが、ある日、光代が電話しているところを警官に発見される。
光代は派出所を抜け出して清水の潜む灯台に戻るが、警察の手が伸びる直前、清水は自分は光代が思っているような男じゃない、と告げると、光代の首に手を掛ける。そこに警察隊が突入し、清水は逮捕される。

はっきりとは語られないが、清水の最後の殺人未遂行為は、光代を、逃亡を幇助した共犯者ではなく、清水に拉致されていた被害者だと警察に思わせるための行為であったことは明白で、このやるせない行為こそが、本作のクライマックスであろう。

老人を食い物にする悪徳業者。ナンパした女性を車から蹴り出した話を得意げに吹聴する若者。自尊心を守りたいだけの理由で男に罵声を浴びせる女性。容疑者の母親に群がるマスコミ。作品全体を通して、人間の負の部分をこれでもか、と描いており、「やるせなさ」の残る作品。
このシリアスな演技をした妻夫木聡と深津絵里のコンビが、「ザ・マジックアワー」では、本作とはうってかわってきわめてコミカルなドタバタコメディを演じているのも、なんとも面白い。

【5段階評価】3

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