(679) アビス
【監督】ジェームズ・キャメロン
【出演】エド・ハリス、メアリー・エリザベス・マストラントニオ
【制作】1989年、アメリカ
深海でのエイリアンとの遭遇を描いた作品。
石油採掘クルーのバッド・ブリッグマン(エド・ハリス)は、謎の沈没事故を起こした原子力潜水艦の生存者確認を軍に依頼され、採掘基地ディープ・コアとともに現場に向かう。そのディープコアに、バッドの妻でディープ・コアの設計者であるリンジー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)と、海軍のコフィ大尉(マイケル・ビーン)が乗り込んでくる。バッドとリンジーは離婚寸前の状態で、火花を散らしながらも作戦を進める。
ところが、嵐の影響で海上クレーンが落下、ディープコアは海溝に滑落寸前の状態となり、海上との音信が途絶えてしまう。
復旧作業をするリンジーは、海中に美しい生命体が存在するのを目撃。基地に戻ってそのことを伝えるが、精神的に追い詰められていたコフィは、それをソ連の兵器だと思い込み、原子力潜水艦から回収した核弾頭で攻撃しようという暴挙に出る。
リンジーとバッドは、潜水艇でそれを阻止するが、核弾頭は海溝の奥深くに沈み込んでしまう。バッドは液体呼吸装置を使って海溝に潜り、核弾頭の無力化に成功するが、再び基地に戻る酸素は残っていなかった。
片道切符は覚悟の上だ、と基地のリンジーに伝え、安らかに海底に横たわるバッドの前に、彼すら半信半疑だった光り輝く生命体が登場。その生命体は彼の手を取ると、自らの基地に導く。
彼らは地球人が戦争を繰り返し、地球を破滅させようとしていると指摘。水を自由に操る技術を持つ彼らは、地上に大災害を起こして地球人を滅亡させようとしていた。しかし、バッドがリンジーに送った「LOVE YOU」という交信に人類の可能性を感じた彼らは、人類を許すことにし、海底に取り残されたバッドとディープ・コアのクルーを、海上で待つ部隊のもとに送り届ける。
途中まで宇宙人は登場せず、海洋パニックものの様相だが、最終的には宇宙人の姿がはっきりと映像化されている。若干、古めかしい合成画像のようなシーンもあるが、水が巨大なミミズのような形でクルーに近づき、その先端に人間の表情が現れ、リンジーやバッドとコミュニケーションをとる場面などは、CG全盛時代以前の映像としては出色のでき。現実の水の動きをCG映像化しているのではなく、水が人間の顔のように変形するという、不自然なことをCGで表現しているので、逆にそれが不自然さを感じさせないという結果を生み出している。
スケールの大きい作品なのだが、ほとんどが海中のシーンであるため、全体的には陰鬱で、人間の行動も制約が多く、派手なアクションという意味では物足りないのが、少々残念なところ。
【5段階評価】4
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