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2011年12月

2011年12月31日 (土)

(654) ハッピーフィート

【監督】ジョージ・ミラー
【出演】イライジャ・ウッド(声)、ブリタニー・マーフィー(声)
【制作】2006年、アメリカ

コウテイペンギンを主人公にした、CGアニメ。

えさとなる魚の減少という問題を抱えたコウテイペンギンたち。歌は苦手だが踊りの得意な主人公、マンブル(イライジャ・ウッド)が、魚の減った原因が、人間の乱獲にあることを突き止める。彼は人間にとらえられつつも、水族館で踊りを通じてメッセージを人間に伝え、人間達がペンギンの保存のため、乱獲を禁止する条約を結ぶ。

往年の名曲がミュージカル仕立てで映像化され、なかなか楽しい。フルCGだが、人間は非常にリアル(人間だけは実写だと思える)。「ファインディング・ニモ」も、動物が主役のフルCGだが、人間のCGは、どうしても嘘くさいというか、奇妙に見えてしまう。これはもう、この手の作品の宿命とも思える。本作でも「ああ、人間でるのか、へんなCGだったらイヤだな」と思っていたのだが、予想外のアイディアで、その不自然さを解消していた。

【5段階評価】3

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2011年12月30日 (金)

(653) シュリ

【監督】カン・ジェギュ
【出演】ハン・ソッキュ、キム・ユンジン、チェ・ミンシク
【制作】1999年、韓国

北朝鮮工作員の女性と韓国の捜査機関の男性との悲恋を描いた作品。

南北統一のため、現政権の北朝鮮と韓国の首脳を暗殺しようとする女性工作員イ・ミョンホン(キム・ユンジン)は、韓国に潜入。韓国の調査機関に勤めるユ・ジュンウォン(ハン・ソッキュ)に接触して恋人となる。しかし、二人の間に本当の愛が育っていく。
イ・ミョンホンは、同士のパク・ムヨン(チェ・ミンシク)とともに、南北親善サッカーの競技場で、政府首脳の暗殺を企てるが、その実行はユ・ジュンウォンの手により未遂に終わる。銃を持った捜査員に囲まれ、作戦の遂行は絶望的となったイ・ミョンホンだったが、無謀にも首脳の乗った車に銃を放ち、ユ・ジュンウォンは、イ・ミョンホンの息の根を止める。
彼はその後の捜査で、彼女が妊娠していたことを知らされる。彼女は、やがて訪れる別れの際、ユ・ジュンウォンの悲しみが増さないよう、そのことを隠していたのだった。

銃撃戦などが派手でそこそこ見応えがあるが、個人的にはめった撃ちしている割に主人公に全く弾が当たらない銃撃戦は、ありえなさすぎてあまり好きではない。
ただ、互いに銃を突きつけあう緊迫したシーンなどがうまく使われていて、洗練された印象は強く残った。

【5段階評価】3

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2011年12月28日 (水)

(652) デンジャラス・ビューティー2

【監督】ジョン・パスキン
【出演】サンドラ・ブロック、レジーナ・キング
【制作】2005年、アメリカ

デンジャラス・ビューティー」の続編。

FBIの女性捜査官、グレイシー・ハート(サンドラ・ブロック)は、ミス・コンテストでの活躍以来、世間で顔が売れたため、潜入捜査で支障が出るようになってしまう。幹部は彼女をFBIの顔として売り出すことにし、彼女もしぶしぶそれを了承する。彼女の相棒として、血気盛んな黒人女性、フラー(レジーナ・キング)が就くが、二人はソリが会わず、対立ばかりを繰り返す。
そんなとき、グレイシーの出場したミス・コンテストで優勝したシェリル(ヘザー・バーンズ)が何者かに誘拐されてしまう。捜査への関与を禁止されるグレイシーだったが、親友の危機を前に、フラーとともに捜査に乗り込む。
彼女とマネージャーはラスベガスのトレジャー・アイランド・ホテルのアトラクションに使われる海賊船に拉致されていた。グレイシーは水の中に飛び込み、二人を救出するが、砲台の台車の車輪に衣装を挟まれ、水中から脱出できなくなってしまう。もはやこれまでか、というところに救いの手が伸びる。フラーだった。フラーが渾身の力で台車を動かし、グレイシーとフラーは脱出に成功。二人は親友となるのだった。

前作のような、FBI捜査官がミスコンに出る意外性と、結果やいかに、というワクワク感がなく、刑事物によくある、性格の異なる二人の捜査官が、捜査の過程で友情を培うバディ・ムービーになっており、前作よりは平凡な作品になってしまった。犯人の目的もよくわからなかったし。ただまあ、テンポよく楽しめる作品ではあった。

【5段階評価】3

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2011年12月27日 (火)

(651) ゴールデン・スランバー

【監督】中村義洋
【出演】堺雅人、竹内結子、香川照之
【制作】2010年、日本

伊坂幸太郎原作小説の映画化作品。

「アヒルと鴨のコインロッカー」や「重力ピエロ」など、伊坂氏の小説の映画化作品は多い。純粋にミステリーとしての面白さに関しては、本作より「アヒルと鴨のコインロッカー」に軍配が上がる気がした。

本作では、身に覚えのない首相暗殺の犯人に仕立てられてしまった青柳雅春(堺雅人)が、彼を犯人と決め込んだ警察側から必死の逃亡を図るのだが、当然、主人公の行く末のみならず、なぜ彼が突然、そのような立場に置かれることになったのか、という謎が冒頭に示されており、観客としては、その謎が解かれることを期待する。

しかし、その部分の描写はきわめて淡泊。かつて、アイドルが暴漢に襲われそうになったところを助けたことのあるヒーローだった、というだけで、その役を負わされてしまったように見受けられ、特にどんでん返しもなく、映画が終わってしまう。あとは想像におまかせします、という終わり方である。これでは納得できない。途中までは面白かっただけに、「なんだよ、せっかく観たのにこれで終わりかよ」という感じなのだ。
特に、永島敏行の演じる刑事が、問答無用でショットガンをぶっぱなして青柳を殺害しようとするのだが、このあたりは全く理解不能。緊迫感をこういう形で持たせちゃいけないんじゃないの、とかなり不満が残った。

【5段階評価】3

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2011年12月26日 (月)

(650) ミッション・トゥ・マーズ

【監督】ブライアン・デ・パルマ
【出演】ゲイリー・シニーズ、コニー・ニールセン、ドン・チードル
【制作】2000年、アメリカ

火星で起きた謎の事故により、消息不明となった隊員の救出劇を描いた作品。

舞台は2020年という近未来。火星にある謎の物体を調べようとした隊員達が、意志を持っているかのような巨大な竜巻に巻き込まれ、3人が死亡。隊長のルーク(ドン・チードル)が消息不明となる。
彼の消息を確かめるため、ジム(ゲイリー・シニーズ)をはじめとする救出部隊が編成される。
しかし、途中の事故により、救出用の宇宙船は使い物にならなくなり、彼らは火星を周回している人工衛星に乗り移ろうとするが、その過程で、隊員の一人、ウッディ(ティム・ロビンス)は命を落としてしまう。
残された3人は火星に到着し、ルークと再会。彼の撮影した映像には、巨大な顔の形をした建造物が映っていた。
その建造物が発する音を分析すると、それはDNAの構造を示していることが判明。ジムは、DNAに欠けた部分を付け加えて音の情報に再変換し、それを建造物にぶつけると、建造物の扉が開いた。彼らが中に入ると、そこには一人の火星人がいた。火星人は、映像を使って、地球の生命誕生の秘密を明かす。かつて、火星は緑豊かな星だったが、隕石の衝突により、死の星となった。そこで火星人たちは宇宙船で火星を脱出するが、その際、生物のDNAを詰め込み、地球に発射したのだった。地球はそれから生命体が、爆発的に増え、これまでの進化を遂げてきた。いわば地球人と火星人は、同じ種族なのだった。
それを知ったジムは、地球に戻ることにした隊員に別れを告げ、火星人とともに、その先へ旅立つのだった。

この手のSFによくある、度重なるトラブルを貴重な隊員の死によって乗り越えるというパターンだが、本作で亡くなる救出部隊の隊員は、ティム・ロビンス演じるウッディだけなので、「ザ・コア」なんかよりは品がよいといえる。
顔の形をした建造物が、どれだけ絶望的に巨大かつ凶悪な存在で、それに非力な地球人がどう立ち向かうのかと思いきや、中にいたのは友好的な火星人だったというオチで、だったら冒頭の隊員達の惨殺シーンはなんだったのよ、というのはかなり謎である。

【5段階評価】4

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2011年12月25日 (日)

(649) ナバロンの要塞

【監督】J・リー・トンプソン
【出演】グレゴリー・ペック、デビッド・ニーブン、イレーネ・パパス
【制作】1961年、アメリカ

難攻不落のドイツ軍の要塞を破壊するために編成された部隊の活躍を描いた作品。

鍵となるメンバーとなったのは、登山家のキース・マロリー(グレゴリー・ペック)。作戦は、警備の手薄な断崖を登るというもの。作戦を立てたフランクリン少佐(アンソニー・クエイル)は、途中で崖から滑落し、足を痛めてしまう。彼を担いでいこうとするマロリーだったが、ドイツ軍にとらえられ、そこから逃げる際、彼を置き去りにするという苦渋の決断を選択する。
彼らの行動は、レジスタンスの女性、アンナ(ジア・スカラ)のスパイ行動により、ドイツ軍に筒抜けになっていた。彼女を射殺したのは、部隊の一員、パパディモス(ジェームズ・ダーレン)の姉、マリア(イレーネ・パパス)だった。
少佐を置き去りにしたマロリーの決断を、隊員のミラー(デビッド・ニーブン)は責めるが、最終的に、要塞の二機の大砲の爆破に向かったのは、マロリーとミラーだった。ミラーの機転により、爆破は成功を収める。

古い作品なので、当時としてはかなり迫力のある映像だったのだろうと思えるが、今となっては少々退屈な作品。

【5段階評価】2

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2011年12月20日 (火)

(648) ローマの休日

【監督】ウィリアム・ワイラー
【出演】オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック
【制作】1953年、アメリカ

寓話的ラブ・ストーリーの古典的作品。オードリー・ヘプバーンの出世作でもある。

とある国のアン王女(オードリー・ヘプバーン)が、滞在先のローマで屋敷を抜け出すが、橋の欄干で居眠りをしてしまう。偶然通りかかったしがない新聞記者のジョー(グレゴリー・ペック)は、彼女をタクシーで家に送り届けようとするが、要領を得ず、結局、自分の滞在しているアパートに連れて行く。
翌日の新聞記事で、この女性がアン王女であると知ったジョーは、特ダネにしようとカメラマンのアービング(エディ・アルバート)に写真を撮らせることにし、アン王女と行動をともにする。スペイン広場でジェラートを食べたり、真実の口に手をつっこんだりといった、典型的なローマのデートコースをたどるうち、ジョーとアン王女の間に恋心が芽生える。
ジョーは結局、撮った写真を記事にはせず、翌日のアン王女の会見の日、アービングが彼女にそっと写真を手渡すのだった。

本作で、オードリー・ヘプバーンとグレゴリー・ペックのキスシーンは2回ほどあるが、そのシーンの前に、どうみてもちょい役の太ったおっちゃんが、歓迎のキスをオードリー・ヘプバーンにするというシーンがある。オードリー・ヘプバーンはちょっと驚いたような笑みをうかべるのだが、これって若手女優に対するハラスメントなんじゃ、なんて、余計なことを考えてしまった。

【5段階評価】3

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2011年12月15日 (木)

(647) 愛と哀しみの果て

【監督】シドニー・ポラック
【出演】メリル・ストリープ、ロバート・レッドフォード
【制作】1985年、アメリカ

デンマーク出身のカレン(メリル・ストリープ)の結婚してからの半生を描いた作品。第58回アカデミー賞作品賞受賞作品。

彼女は貴族のブロア(クラウス・マリア・ブランダウアー)と結婚し、アフリカにわたる。酪農をするという話だったが、ブロアはコーヒー農園を始めると一方的に告げる。不満を持ちながらも農園の世話を続けるカレンは、次第にハンターのデニス(ロバート・レッドフォード)に心を引かれるようになる。
カレンはブロアに梅毒を移される。それはブロアの浮気を裏付けるものだった。カレンは一時的に帰国し、治療をするが、子供を産めない体になってしまう。夫の浮気癖は治らず、二人は離婚同然の状態となる。アフリカに戻ったカレンは、アフリカの子ども達に学校教育を施す取り組みに精を出す。カレンはデニスとの関係を深め、デニスとの結婚を望むようになるが、デニスは束縛をいやがった。
カレンがブロアの後を継いで続けていた農園が本格的な収穫期を迎え、ようやく出荷ができるというときに、施設が大火事になり、カレンは財産をほとんど失ってしまう。デニスは支援を申し出るが、カレンは断り、資産を売り払ってデンマークに戻ることにする。その直前、デニスが飛行機事故で命を落とす。カレンはデニスの葬儀で本の一節を朗読し、死を悼むのだった。

カレンの激動の人生が描かれており、アフリカの風景や風習、デニスとカレンとの関係の深まっていくさまも興味深い。見終わった後にじわっとよさがわいてくる作品ではあるのだが、全体的には少々退屈な感じだった。

【5段階評価】2

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2011年12月14日 (水)

(646) 大脱走

【監督】ジョン・スタージェス
【出演】スティーブ・マックイーン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・コバーン
【制作】1963年、アメリカ

第二次世界大戦下のドイツ軍に捉えられた捕虜の集団脱走を描いた作品。多くの名優が出演している戦争映画の代表作。

史実に基づいており、250名の脱走を企図した大脱走計画は、測量のミスにより途中でドイツ兵に気付かれるなど、大成功とはならない。結局、76名が脱走するが、50名はドイツ軍親衛隊によって射殺されてしまう。一匹狼でありながら、途中から集団脱走に加わったヒルツ(スティーブ・マックイーン)も、オートバイでの無謀な逃走を試みるが、あえなくドイツ軍兵士に捉えられてしまう。

戦場のピアニスト」や「ヒトラーの贋札」、「シンドラーのリスト」など、第二次世界大戦中のドイツ軍を描いた作品では、ドイツ軍は、問答無用でユダヤ人を射殺するような非人道的な面を強調して描かれていることが多いが、本作では、最後の親衛隊による捕虜の集団殺戮はあるものの、全体的には、脱走を見つけても独房に入れるぐらいで大目に見るなど、そこそこ人道的な存在として描かれている。所長のルーガー(ハンネス・メッセマー)も、捕虜は脱走が仕事であると言ってはばからない敵軍捕虜の代表者に理解を示し、最終的には更迭されてしまうという、どちらかというと好人物として描かれている。
ドイツ兵の目を盗んで、巧みにトンネルを掘り進むところは、史実であると考えるとなおさら興味深く、楽しいが、逆に史実であるが故に、ドラマとしては少々盛り上がりに欠けるおとなしい作品であるとも言える。

【5段階評価】3

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2011年12月11日 (日)

(645) 80デイズ

【監督】フランク・コラチ
【出演】スティーブ・クーガン、ジャッキー・チェン、セシル・ドゥ・フランス
【制作】2004年、アメリカ

「80日間世界一周」のリメイク。

発明家のフィリアス・フォッグ(スティーブ・クーガン)が、科学大臣の座をかけて、80日間での世界一周を企てる。彼の助手となったラウ・シン(ジャッキー・チェン)は、フィリアスとともに旅立つが、彼は、故郷の村から盗まれた翡翠の像を取り返し、故郷に持ち帰るという野望を抱いていた。
旅の仲間として、画家志望のモニカ(セシル・ドゥ・フランス)も加わり、現科学大臣の差し金による妨害をかいくぐりながら、3人で世界一周を敢行する。

おとぎ話の絵本のようなCGや映像が独特だが、巨額の制作費の割にはチープな作風。
アーノルド・シュワルツェエネッガーをはじめ、「ミザリー」や「タイタニック」のキャシー・ベイツ、「シャンハイ・ヌーン」などでもジャッキー・チェンと共演しているオーウェン・ウィルソン、ジャッキー・チェンの盟友、サモ・ハン・キンポーなど、様々な俳優が顔を並べているが、ストーリーがぶつ切れで、盛り上がりに欠ける作品だった。

【5段階評価】2

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2011年12月10日 (土)

(644) M:i:III

【監督】J・J・エイブラムス
【出演】トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ミシェル・モナハン
【制作】2006年、アメリカ

トム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル」シリーズ第3作。

本作でイーサン・ハント(トム・クルーズ)が対峙するのは、底知れぬ力を持つ闇商人、デビアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)。一見、コメディ役者のようなずんぐりした体型だが、逆にふてぶてしさが印象的。一度はあえなくイーサンに捉えられるが、イーサンから自白を強要されると、拘束された状態であるにもかかわらず、その言葉を全く無視して「お前の女を痛めつけてやる。だがお前は何もできない。なぜならおまえも虫の息だからだ。」などと平然とすごむ。そして護送中に絶大な軍事力で仲間に救出されてしまう。
背筋の凍り付く思いのイーサンは、まっさきに新妻のジュリア(ミシェル・モナハン)の身を案じるが、デビアンは手下を使ってあっという間にジュリアを誘拐してしまう。イーサンは、ジュリアを返してほしければ、ラビットフットという名の装置を入手せよ、と命じられる。
イーサンは、上司のマスグレイブ(ビリー・クラダップ)の助力を得て、中国で仲間と合流すると、ラビットフットを入手。そのままデビアンの一味に捉えられる。椅子に拘束されたイーサンの前に現れたのは、デビアンと通じているマスグレイブだった。イーサンはマスグレイブの隙を突いてアジトを脱出すると、携帯の発信情報を頼りにジュリアの居場所を突き止める。そこには、イーサンの脳に埋め込まれた小型爆弾の起爆装置を持ったデビアンがいた。デビアンは、時限起爆装置を起動させ、体の自由の利かなくなったイーサンに暴行を加えるが、イーサンは最後の力を振り絞ってデビアンと格闘を演じ、デビアンを葬ると、ジュリアを救い出す。

銃弾の残りを聞かれて「十分だ」と答え、一発で敵を仕留めて「弾切れだ」と告げる粋な台詞や、スパイ映画らしいギミックの小道具が楽しい。他人になりすますマスクをかぶるのは、1作目でも登場したが、本作では、写真をもとにデビアンのマスクを作り出すところを映像化している。そのほかにも、壁面を登るワイヤーや、体の自由を奪うパッチなどが、スパイ映画としての楽しさを盛り上げている。大味な作りだった、ジョン・ウー監督の「M:I-2」よりも遙かによいできばえだった。
ちなみに、デビアンの極悪非道ぶりが強調されているが、それでもやはり、誘拐した女性を手込めにするようなことはしないというお約束は貫かれていた。

【5段階評価】5

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2011年12月 9日 (金)

(643) フォーンブース

【監督】ジョエル・シュマッカー
【出演】コリン・ファレル、フォレスト・ウィッテカー
【制作】2002年、アメリカ

謎の狙撃者に狙われた男と犯人、警察とのやりとりを描いたサスペンス。

ワン・シチュエーションものだが、緊迫感のある会話と映像で構成された展開は見事で、ぐんぐんと引き込まれていく。
ただ、主人公のステュー(コリン・ファレル)に罵倒されたピザの宅配人が犯人かと思いきや、謎の男(キーファー・サザーランド)が現れ、不気味に立ち去っていくという結末には、解き明かされない謎が多すぎて(なぜ彼はステューの個人的情報を知ったのか、どうやってピザ屋を自殺に見せかけて殺害し、警察が踏み込む前に立ち去ったのか、そもそもなぜステューが狙われたのか、など)、釈然としないところも残った。

【5段階評価】4

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2011年12月 8日 (木)

(642) フェイス/オフ

【監督】ジョン・ウー
【出演】ニコラス・ケイジ、ジョン・トラボルタ
【制作】1997年、アメリカ

移植手術により顔を入れ替えたFBI捜査官と凶悪犯の戦いを描いた作品。ジョン・ウー監督の最高傑作と言えよう。

序盤から、黄金の二丁拳銃を持った極悪非道のテロリスト、キャスター・トロイ(ニコラス・ケイジ)が登場し、FBI捜査官のショーン・アーチャー(ジョン・トラボルタ)と、いかにもジョン・ウー監督らしい、派手な銃撃戦を展開。ショーンはキャスターを逮捕するが、彼のしかけた細菌兵器の情報を、投獄された彼の弟から聞き出すため、昏睡状態のキャスターの顔の皮膚を自らの顔に移植して刑務所に入り込むという、異例の捜査に挑む。
しかし、昏睡状態だったキャスターが意識を取り戻し、ショーンの顔を自分に移植して復讐に出る。
ショーンが収監された刑務所に、面会者として現れたのが、ショーンの顔を移植したキャスター。新聞紙を片手に、インテリ風の面持ちでおどけながら現れるキャスターと、それを見て全てを悟り、絶望のどん底にたたき込まれるショーンの対比が絶品。
その後、ショーンは命がけで脱獄を敢行。キャスターとの一騎打ちに挑み、最後はモーターボートでのチェイスを経て、ついにキャスターを倒す。

本来の顔を取り戻したショーンが、妻や娘と抱き合うシーンは感動的。夫婦や親子の愛をも作品に取り入れた名作だと言えよう。

【5段階評価】5

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2011年12月 7日 (水)

(641) セクレタリー

【監督】スティーブン・シャインバーグ
【出演】マギー・ギレンホール
【制作】2002年、アメリカ

自傷癖のある女性、リー・ホロウェイ(マギー・ギレンホール)が、弁護士のグレイ(ジェームズ・スペイダー)の秘書となる。グレイはリーの自傷癖をやめさせるが、タイプミスの多いリーの尻を打つ折檻をしたことから、リーはそれを望むようになり、倒錯した関係に陥る。
恋人のピーター(ジェレミー・デイビス)と婚約しつつも、リーはグレイが忘れられず、彼のオフィスに純白のドレスのまま駆け込み、「手を机について動くな」というグレイの言葉の通り、ハンストを始める。ついにグレイはリーを救い、二人の生活が始まる。リーは清潔なダブルベッドの上にゴキブリの死骸を置き、満足そうな笑みを浮かべるのだった。

ラブ・コメディというにはダークな映画。万人にはお薦めできない。

【5段階評価】2

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2011年12月 6日 (火)

(640) ミッドナイト・ラン

【監督】マーティン・ブレスト
【出演】ロバート・デニーロ、チャールズ・グローディン
【制作】1988年、アメリカ

元警官の賞金稼ぎ、ジャック・ウォルシュ(ロバート・デニーロ)が、麻薬王の金を横領して慈善団体に寄付した会計士、デューク(チャールズ・グローディン)を依頼人の元に連れて行こうとする。
しかし、途中でFBIや麻薬王のセラノ(デニス・ファリーナ)側の一味に追われ、次々と移動手段を変えながら、目的地のロスを目指すロード・ムービー仕立てになっている。
ジャックとデュークは、いがみ合いながら旅を続けるうちに、奇妙な友情を感じるようになり、ジャックは、期限ぎりぎりにデュークをロスに連れてくるものの、そのまま逃がすことを決断。デュークは逃走資金として確保していた30万ドルをジャックにプレゼントするのだった。

2時間強と少々長い作品だが、様々な展開が次々訪れ、テレビの連続ドラマを一気に見たような、内容の充実感がある。普通は、次第に飽き飽きしてくるものだが、この感覚は少々新鮮だった。

【5段階評価】4

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2011年12月 5日 (月)

(639) 孤高のメス

【監督】成島出
【出演】堤真一、夏川結衣
【制作】2010年、日本

患者を救うために奮闘する孤高の医師を、彼をサポートする看護師の視点から描いた作品。

地方病院の看護師、仲村浪子(夏川結衣)は、技術力が低く、いいかげんな医療に嫌気がさしていた。そんな病院に、極めて高い手術の技術力を持つ、当麻鉄彦(堤真一)が赴任する。彼は、難しい手術を次々と成功させ、仲間の信頼を得ていき、浪子も彼の役に立ちたい一心で、手術の勉強に力を入れるようになる。
そんなとき、市長が肝臓の異変により倒れる。助けるためには生体肝移植が必要であり、交通事故で脳死状態になった若者の肝臓に焦点が当たる。日本の法制度の下では脳死による移植は認められていなかったが、当麻は手術を敢行。手術は成功するが、彼は責任を取り、病院を後にするのだった。

マディソン郡の橋」と同様に、遺族の子供が母親の日記を見る形で話が進行。手術のシーンは、内臓の映像や、役者達の会話も非常にリアルで、無理なく映画にのめり込むことができる。堤真一の抑え気味の演技が、主人公の崇高さをうまく表現していた。
本作のハイライトは、一見、脳死状態の患者を提供者とした生体肝移植の是非にあるように見えるが、本作の趣旨は、法で認められていない手術を行ったことのすごさではなく、あくまでも医師、当麻の、患者を救いたいという純粋な気持ちにあると言えるだろう。

【5段階評価】4

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2011年12月 3日 (土)

(638) ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記

【監督】ジョン・タートルトーブ
【出演】ニコラス・ケイジ、エド・ハリス、ジョン・ボイト、ダイアン・クルーガー
【制作】2007年、アメリカ

ナショナル・トレジャー」の続編。

歴史学者のベン・ゲイツ(ニコラス・ケイジ)が、古物商のウィルキンソン(エド・ハリス)から、ベンの祖父がリンカーン暗殺の一味だと言われ、その汚名返上に挑む。
ベンはアビゲイル(ダイアン・クルーガー)やライリー(ジャスティン・バーサ)、父親のパトリック(ジョン・ボイト)らとともに、フランスの自由の女神や、バッキンガム宮殿とホワイトハウスにある双子の机から手がかりを入手。さらには、アメリカ大統領のみが読むことを許されている本を手にするため、大統領に直談判する。
事件に関わる黄金の都市が、アメリカの4大統領の彫刻で有名なラシュモア山にあると知った一味は、地下に潜入し、都市を発見。しかし、そこから脱出する際、ウィルキンソンは命を落とす。
逃げ延びたベンたちは、大統領から感謝の意を表される。

「キング・ソロモンの秘宝」のようなB級アドベンチャーと、「天使と悪魔」のようなシリアスな謎解きものとの、中間ぐらいに位置する作品と言える。「インディ・ジョーンズ」のような突き抜けたフィクションではなく、そこそこ迫真性のある実在の施設や遺産を扱いつつ、特撮はあまりにも非現実的すぎないレベルになっていて、そこそこ楽しめる。
ただ、黄金の都市探しが、なぜ祖先の汚名をすすぐことにつながるのか、よくわからない展開ではあった。
本作で、ニコラス・ケイジはゴールデン・ラズベリー賞を受けている。まあ、有名税みたいなものか。

【5段階評価】3

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2011年12月 2日 (金)

(637) 名探偵コナン 漆黒の追跡者

【監督】山本泰一郎
【出演】高山みなみ(声)、山崎和佳奈(声)、DAIGO(声)
【制作】2009年、日本

名探偵コナン・劇場版シリーズ第13作。

殺害現場に麻雀牌のチーピンが落ちているという、少年マンガにしては意外性のある小道具が登場。かなり終盤に分かるのだが、このチーピンは、エレベータの中に乗っていた7人の人間を意味していた。一見、関連のない人が殺されていく連続殺人の被害者は、火災のあったホテルのエレベーターにたまたま乗っていた7人だった。
この火災でなくなった女性、本上なな子(折笠富美子)は、エレベータに乗れずに亡くなっており、犯人は、エレベータからなな子を追い出した7人を恨む、なな子の恋人、水谷浩介(DAIGO)であると思われた。しかし真犯人は、なな子の兄、本上和樹(菅原正志)だった。東都タワー(芝公園にあり、明らかに東京タワー)の上で、真犯人を明かすコナンだったが、そこに、黒の組織のメンバー、アイリッシュ(幹本雄之)が現れる。彼は、松本管理官になりすまして捜査陣に潜入し、組織にとって必要なメモリチップを入手しようとしていたのだった。
しかし、アイリッシュは仲間達に狙撃され、コナンも命を狙われる。武装ヘリに追われて屋上まで逃げ込み、袋のネズミとなったコナンだったが、阿笠博士(緒方賢一)の作ったサスペンダーを使って脱出する。

純粋な謎解きだけではなく、黒の組織との攻防も描かれているため、ストーリーは少々分かりづらく、原作や過去の作品を知らないと、十分に楽しめない。連続殺人の動機や、殺害場所の位置が星座と関係することが分かるところでは、それなりの興奮はあるが、真犯人を突き止めるコナンの推理がちょっと雑。
犯人は几帳面なので、表札が曲がっていて字もきれいじゃない水谷ではなく、7人の住所をきれいに書き留めていた兄が犯人だ、とか、ちょっと認めがたい断定であるのが残念だった。

【5段階評価】3

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2011年12月 1日 (木)

(636) ピカチュウ・ザ・ムービー 劇場版ポケットモンスター「ピカチュウたんけんたい」

【監督】湯山邦彦
【出演】さとう珠緒(声)、大谷育江(声)、こおろぎさとみ(声)、林原めぐみ(声)
【制作】1999年、日本

劇場版ポケットモンスターの短編作品。「幻のポケモン ルギア爆誕」と同時上映された。

トレーナーはちょい役として映る程度であり、ポケモンそのものが主人公なのだが、ポケモンは人間の言葉をしゃべらないので、ナレーター(さとう珠緒)が状況を説明する。
穴の中に落ちたトゲピーを探すポケモンたちが、ポケモンの住む谷を訪れる。そこではトゲピーが6個組のタマタマの中に入り込んでおり、そこから出してもらえなくなっていた。ピカチュウたちは、トゲピーが帰れるよう、いなくなったタマタマを探す。
大嵐により、飛ばされそうになるタマタマたちを必死で守るピカチュウたちは、嵐の去った後、無事にもう1個のタマタマを見つけ出すのだった。

子供向けのほのぼのした作品。まあ、可もなく不可もなくといったところ。

【5段階評価】2

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