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2011年8月

2011年8月31日 (水)

(544) トゥルーライズ

【監督】ジェームズ・キャメロン
【出演】アーノルド・シュワルツェエネッガー、ジェイミー・リー・カーティス
【制作】1994年、アメリカ

アーノルド・シュワルツェエネッガー主演のアクション大作。

家族には普通のサラリーマンのふりをしつつ、実は国家機密組織の一員であるハリー(アーノルド・シュワルツェエネッガー)。アラブのテロリストを追っていたハリーは、美術商のジュノ・スキナー(ティア・カレル)に接近する。彼女はテロリストのボス、アジズ(アート・マリク)の一味だった。
仕事のせいで家族との約束をふいにしたハリーは、妻のヘレン(ジェイミー・リー・カーティス)を昼食に誘おうとするが、彼女が別の男に会っていることを知る。組織で用いる盗聴機器を使って妻の素行を調べたハリーは、彼女がサイモン(ビル・パクストン)という男と密会していることをつきとめる。しかし、サイモンは国家機密を扱う重要人物であるふりをして、女性をものにしようとしているだけのつまらない男だった。妻を取調室に連れ込み、彼女の日常生活の不満を聞き出したハリーは、妻にスパイの役を与え、ある男に会うよう命じる。そこでハリーは妻を待ち構え、種明かしをしようとするが、そこにテロリストたちが乱入し、二人を拉致する。
アジズは二人をアジトに連れ込むと、部下を使ってハリーに自白剤を打ち、情報を得ようとするが、ハリーは手錠を外し、ヘレンを連れてその場から逃走する。アジズはハリーめがけてバズーカを放ち、ハリーは死んだかに見えた。アジズとジュノは、ヘレンを連れてアジトを後にする。
ハリーは、バズーカの爆発と同時に海に飛び込み、一命を取り留めていた。彼は本体と合流し、アメリカ本土に持ち込まれようとしている核弾頭を、海上のハイウェイで爆発させる。アジズは、ハリーの娘、ディナ(エリザ・ドゥシュク)を人質に取ったため、ハリーは戦闘機ハリアーに乗り込み、娘を救出する。最後は、ハリアーの翼についたミサイルにひっかかったアジズを、ミサイルごと敵のヘリコプターに打ち込み、アジズを倒す。

やや古い作品だが、映像の迫力はなかなかのもの。ただ、妻にスパイ役をさせたものの、テロリストに襲われる辺りは、どこまでが筋書き通りなのか、理解に苦しむところではあった。

【5段階評価】4

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2011年8月30日 (火)

(543) 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

【監督】水島精二
【出演】朴璐美(声)、釘宮理恵(声)
【制作】2005年、日本

人気漫画、「鋼の錬金術師」のアニメ映画。錬金術が存在する世界と現世界との行き来をめぐるパラレルワールドものとなっている。

錬金術師のエドワード(朴璐美)は、錬金術の世界から現世界に転移しており、弟のいるもといた世界に戻ろうとしていた。現世界でのエドワードの仲間、アルフォンス(小栗旬)は、ロケットを実現するという夢を追っていたが、トゥーレ協会は、それを軍事目的に利用しようと考えていた。
トゥーレ協会の会長、エッカルト(かとうかず子)は、錬金術の世界をシャンバラと呼び、その世界のことを知ろうとしていた。彼女は、大いなる蛇(エンビー)や、人の記憶を読む力を持つジプシー、ノーア(沢井美優)を使って門をこじ開けようとするがうまく行かず、彼らの基地に現れたエドワードを捕らえる。アルフォンスは、エドワードをロケットエンジンを搭載した飛行機に乗せ、エッカルトより先に錬金術の世界に飛び立たせる。
一方、錬金術の世界では、兄と離ればなれになったアルフォンス(釘宮理恵)も、二つの世界をつなぐ門を開こうとしていた。ついに門は開き、エドワードとエッカルトは錬金術の世界に入り込む。エドワードはアルフォンスと再会し、ロイ(大川透)とともに、暴走を始めたエッカルトを倒す。開いた門を壊すため、弟と別れて現世界への転移を決めたエドワードだったが、アルフォンスもエドワードとともに門を通り抜けていた。二人の新たな冒険が始まるのだった。

説明不足な登場人物が多く、原作を知らないと分からないのはしかたのないところ。映像はスピード感と迫力があり、よくできていた。

【5段階評価】3

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2011年8月29日 (月)

(542) コマンドー

【監督】マーク・L・レスター
【出演】アーノルド・シュワルツェエネッガー、アリッサ・ミラノ、バーノン・ウェールズ
【制作】1985年、アメリカ

アーノルド・シュワルツェエネッガー主演のアクション。娘をさらわれた元軍人の活躍を描く。

退役軍人のジョン・メイトリックス(アーノルド・シュワルツェエネッガー)が、昔いた部隊の同僚、ベネット(バーノン・ウェールズ)らに娘のジェニー(アリッサ・ミラノ)を誘拐される。彼らは、ジョンの娘を人質にとって、ジョンをバルベルデ共和国に送り込み、大統領を暗殺させようとする。ジョンは、彼らの見張り役とともに飛行機に乗り込まされるが、その見張り役を殺害すると、貨物室から車輪の格納口を通って飛行機から脱出し、娘の救出に向かう。
ジョンは、娘の居場所をつきとめるため、空港を後にするベネット一味の一人、サリー(デビッド・パトリック・ケリー)の後を追う。ジョンは、サリーがナンパしようとした若い黒人女性、シンディ(レイ・ドーン・チョン)に近づくと、彼女の車でサリーの後を追う。しかし、シンディはジョンを信用できず、ジョンから解放されるとすぐ、近くにいた警官にジョンが異常者だと告げる。ジョンは警察から逃れるため乱闘になるが、それを見たサリーはジョンの存在に驚き、その場から逃走する。ジョンは必死でサリーの後を追い、ジェニーもようやく、ジョンにただならぬ危機が迫っていることを悟り、彼への協力を申し出る。
ジョンは、サリーを捕らえ、次の手がかりとなるモーテルの部屋の鍵を手に入れると、サリーを断崖から落下させる。ジョンとシンディはモーテルの部屋を探る。ジョンは、そこに現れた元グリーン・ベレーのクック(ビル・デューク)を倒すと、彼の車の中に何か手がかりがないか探す。シンディが、水上飛行機の燃料の領収書を発見し、二人はベネット一味のアジトとなっている工場に潜入。そこに広げられていた地図から、とある島が怪しいと目をつける。二人は水上飛行機を乗っ取ると、島に向かう。
ジョンは、軍の備品を扱う店から盗んだ大量の兵器をかかえ、単身で島に乗り込み、激しい銃撃戦を繰り広げる。ジェニーは、監禁された部屋から脱出し、父の救出を待つが、ぎりぎりのところでベネットに捕らえられてしまう。しかし、そこに現れたジョンが、ベネットとの死闘の末、最後は銃を構えたベネットに、引き抜いた鋼製管を投げつけ、ベネットを串刺しにして葬る。

アーノルド・シュワルツェエネッガーの獅子奮迅の活躍が見所。主人公には敵の乱射する銃の弾は全然あたらないというお約束はあるが、何の手がかりもないところから、娘の居所を探っていく展開は見応えがあり、ベネットの最期も痛快である。

【5段階評価】3

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2011年8月28日 (日)

(541) 監督・ばんざい!

【監督】北野武
【出演】北野武、岸本加世子、鈴木杏、江守徹
【制作】2007年、日本

北野武監督のコメディ。映画監督である自分をパロディにした作品。

映画監督の北野武が、もうギャング映画は作らないと宣言し、様々なジャンルの映画に挑み、失敗を続ける。
全体的に不条理ギャグが多く、ハマらないと退屈きわまりない。残念ながらおもしろさを感じることができず、これをお金払って映画館で観るのはないな、という感じだった。ちょっと悪のりしすぎだった。

【5段階評価】1

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2011年8月27日 (土)

(540) JFK

【監督】オリバー・ストーン
【出演】ケビン・コスナー、トミー・リー・ジョーンズ、ゲイリー・オールドマン
【制作】1991年、アメリカ

ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺事件の謎に迫るサスペンス。3時間を超える大作である。

地方検事のジム・ギャリソン(ケビン・コスナー)は、リー・オズワルド(ゲイリー・オールドマン)が犯人とされたケネディ暗殺事件に疑問を持ち、仲間たちと捜査を続ける。
事件の黒幕の一人として、クレイ・ショー(トミー・リー・ジョーンズ)が怪しいとにらんだ彼は、クレイを被告人とする裁判を起こし、涙ながらに政府の隠蔽工作を訴えるが、クレイ・ショーへの判決は無罪となる。

法廷でのギャリソンの熱弁のシーンは圧巻で、ケビン・コスナーの名演技にはほれぼれする。ただ、映画全体としては、登場人物が多めでストーリーが難しく、途中はちょっと眠くなる感じでもあった。

【5段階評価】3

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2011年8月26日 (金)

(539) マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔

【監督】オースティン・テイラー、マーク・シャフェル
【出演】マイケル・ジャクソン
【制作】2010年、アメリカ

故マイケル・ジャクソンの元マネージャーが保有するプライベート・ビデオをもとに作成された、在りし日のマイケル・ジャクソンの日常を捉えた作品。

マイケルの、生まれ故郷のゲイリー市の訪問、45歳の誕生日の一コマをプライベート映像で紡いでいる。移動中は常に大量のファンが押し寄せ、半ばパニック状態。買物をしようと思えば、店を臨時休業にせざるを得ない。しかしマイケルは、「これが僕の日常」と言う。まともな人にはとても務まらないと思わされる。
作品中のマイケルは常におだやかではにかみがちである。未来の希望である子ども達のために、人道的支援や寄付を続ける、ある意味では美化されたマイケルがいる一方で、移動中の車に押し寄せたファンを見て、「かわいい子がいたね。胸がゆさゆさしてた」などとあけすけな言葉も発したりして、飾らない一面も垣間見せている。
ただ、この作品には、マイケル・ジャクソンの歌・踊りのシーンは全くといっていいほど登場しない。熱烈なファンのコメントと、マイケルやゲイリー市長のスピーチなどが殆どである。そういう意味では、映画館で見る作品ではないな、と思う。

【5段階評価】2

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2011年8月25日 (木)

(538) それでも恋するバルセロナ

【監督】ウディ・アレン
【出演】レベッカ・ホール、スカーレット・ヨハンソン、ハビエル・バルデム
【制作】2008年、アメリカ、スペイン

バルセロナに観光旅行に来た二人の若い女性の熱い恋物語。

ビッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)は大の仲良しだが、恋に対する考え方はまるで違っていた。慎重派のビッキーは、誠実な男、ダグ(クリス・メッシーナ)と婚約していたが、クリスティーナは危険な恋に身を任せ、自分探しを続けていた。
二人はバルセロナで、苦み走った画家のファン・アントニオ(ハビエル・バルデム)と出会う。アントニオは二人をオビエドへの小旅行に誘い、クリスティーナは誘いに乗ろうとするが、ビッキーは軽薄なアントニオの誘いに猛反対。しかし、クリスティーナのお目付役として、しぶしぶ同行する。しかし、肝心のクリスティーナが胃潰瘍のため寝込むことになり、ビッキーはアントニオと二人で観光することになる。そして、最後の夜。ビッキーはスパニッシュ・ギターの余韻で気分が高まり、アントニオと関係を持ってしまう。
バルセロナに戻った彼らは、再び会うようになり、クリスティーナとアントニオは愛し合う中になる。アントニオとの一夜が頭から離れないビッキーだったが、アントニオはビッキーに、自分の気持ちはクリスティーナに移った、君は結婚するのだから深入りしない方がいい、と逆にビッキーをたしなめる。
ビッキーはダグと結婚式を挙げるが、ダグとの幸せながらも平凡な毎日に満足できず、アントニオへの思いを募らせる。アントニオはクリスティーナと同棲していたが、ある日、別れた妻、マリア(ペネロペ・クルス)の自殺未遂の報を聞き、彼女の病院に向かうと、マリアを連れて自宅に戻る。驚くクリスティーナだったが、次第に3人での生活に慣れ、3人は互いを認め、愛し合う深い間柄になっていく。しかし、クリスティーナはこの状況が長続きするものではないと考え、アントニオとマリアのもとを立ち去る。ほどなくして、アントニオとマリアの関係も悪化し、アントニオは再び独り身となる。
そんなとき、ビッキーが現状に満足していないと知ったアントニオは、再びビッキーに誘いをかけ、自宅に招く。とまどうビッキーを抱き寄せ、口づけを交わした瞬間、銃声が響く。錯乱したマリアが拳銃を持ってアントニオの家に入り込んできたのだ。我に返ったビッキーはダグの元に戻り、クリスティーナとともにバルセロナを後にするのだった。

なかなか型破りな恋物語ではあるけれど、何となく共感もでき、あるかもしれないな、という展開で、それなりに楽しめた。ペネロペ・クルスは、「バニラ・スカイ」でも魅惑の女性を演じている。

【5段階評価】3

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2011年8月24日 (水)

(537) カサンドラ・クロス

【監督】ジョルジュ・パン・コスマトス
【出演】リチャード・ハリス、ソフィア・ローレン、バート・ランカスター
【制作】1976年、イタリア、イギリス

細菌に感染した男を乗せた列車の運命を描いたサスペンス。

ジュネーブの国際保健機構を爆破しようとした犯人が、機構内で培養されていた細菌に感染。そのままストックホルム行きの国際列車に逃げ込む。細菌が乗客に感染し、男は死亡。事態を隠蔽しようとしたマッケンジー大佐(バート・ランカスター)は、列車をポーランドのカサンドラ・クロスに誘導する。カサンドラ・クロスは、戦後から維持管理を放棄された巨大鉄橋で、列車が通過すれば落橋する危険性が高い。
列車に乗り合わせた医師のジョナサン・チェンバレン(リチャード・ハリス)は、食堂車を爆破し、列車の後方の乗客の命を救う。しかし、前方に乗っていた一等車の乗客は、鉄橋とともに落下し、命を落とす。ジョナサンは別れた妻のジェニファー(ソフィア・ローレン)とよりを戻し、熱い抱擁を交わす。

登場人物に危険が迫り、最後は大がかりな特撮による長距離列車と巨大鉄橋の落下シーンというスペクタクル映像でしめくくるという、この手の映画の本流と言える作品。乗客が全員助かるのではなく、何の罪もない乗客が大量に死んでしまうところが、かなり残酷ではある。

【5段階評価】3

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2011年8月23日 (火)

(536) トーマス・クラウン・アフェアー

【監督】ジョン・マクティアナン
【出演】ピアース・ブロスナン、レネ・ルッソ
【制作】1999年、アメリカ

大富豪の社長でありながら絵画泥棒でもある男と、それを追う女性調査員の恋を描いた作品。スティーブ・マックイーン主演映画、「華麗なる賭け」のリメイク。

大企業の社長であるトーマス・クラウン(ピアース・ブロスナン)は、おとりを使って美術館からモネの印象派絵画を盗み出す。保険会社が派遣した調査員、キャサリン(レネ・ルッソ)は、トーマスが怪しいとにらみ、彼を犯人と決めつけて詮索を続けるが、トーマスは常に一枚上手。そうこうしているうちに、二人は互いに惹かれるようになる。
トーマスは、盗んだ絵画を美術館に返すと宣言。キャサリンは迷いつつも、警察にそのことを伝え、美術館は厳重警戒態勢となる。そこに、山高帽にロングコート、手にはトランクをもったトーマスが華麗に現れる。警察は監視カメラで彼を追うが、美術館の中には彼と同じ格好をした男性が大量に闊歩しだし、警察はどれがトーマスか分からなくなる。トーマスは、鉄格子の降りた印象派作品の展示室に閃光発煙弾を投げ込む。スプリンクラーが作動し、トーマスがモネの絵画の代わりに貸し出した作品の絵の具が水で流れ、その下から、モネの作品が再び登場。トーマスは盗んだモネの作品の上に、水彩絵の具で贋作を描き、すぐさま美術館に送り返していたのだった。
キャサリンはトーマスとの別れを悲しみながら帰途につくが、その飛行機には、トーマスが乗っており、二人は熱い抱擁を交わすのだった。

一歩間違えればイタいと言われてしまいそうなほど、ピアース・ブロスナンの演技はキザで決まっている。盗みのシーンは華麗で楽しい。
当時42歳ぐらいのレネ・ルッソのおっぱいが拝める貴重な作品でもある。

【5段階評価】3

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2011年8月22日 (月)

(535) マトリックス

【監督】ウォシャウスキー兄弟
【出演】キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス
【制作】1999年、アメリカ

バレットタイムという、ストップモーションでカメラがパンするという演出を生み出し、そのほかにも銃弾をのけぞってよけるなど、独創的な映像が評判となったSF作品。

天才ハッカーのネオ(キアヌ・リーブス)は、表の世界ではトーマス・アンダーソンという普通の会社員であった。ある日、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)という謎の人物から連絡が入り、人類が機械によって生産されている未来社会に連れ込まれる。そして、こちらこそが現実の世界で、これまで現実と思っていた世界は、仮想空間だったと教えられる。
モーフィアスの仲間、トリニティ(キャリー=アン・モス)は、ネオが機械との戦いの切り札、「ザ・ワン」であると信じる。ネオは柔術やカンフーの知識を脳にインプットされ、戦闘能力を高め、仮想世界の番人である黒づくめの男、エージェント・スミス(ヒューゴ・ウィービング)を倒す。

映像は斬新で楽しいが、カンフー・アクションが多少、笑えてしまうのと、正直言って、内容が意味不明に近いので、終わっても「何だったんだろうなぁ」というのが素直な印象である。それでも一度は見ておきたい作品である。

【5段階評価】3

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2011年8月21日 (日)

(534) 西の魔女が死んだ

【監督】長崎俊一
【出演】高橋真悠、サチ・パーカー、木村祐一、りょう
【制作】2008年、日本

登校拒否になり、祖母と暮らすことになった少女と祖母の交流を描いた作品。

中学生になったまい(高橋真悠)は、クラスでのけ者になり、学校へ行きたくないと言い出す。母親(りょう)はまいを、山奥で一人暮らしをする、イギリス人で元英語教師の祖母のもとに預ける。まいはおばあちゃんのことがだいすきで、おばあちゃんと一緒にジャムを作ったり、食事の用意をしたり、楽しい日々を過ごす。ただ、近くに住むゲンジ(木村祐一)という無愛想な男のことだけは、どうしても好きになれなかった。しかし、まいがおばあちゃんにそのことを告げても、おばあちゃんは一向に意に介さないのだった。
ある日、おばあちゃんの飼っていたにわとりが、何かに食い殺されてしまっているのを見たまいはショックを受ける。その日、おばあちゃんと一緒に寝ることにしたまいは、おばあちゃんに「人は死んだらどうなるの」と尋ねる。おばあちゃんは、死んだことがないので知らないが、魂が体から抜けて自由になるのだと信じている、そうしたらまいに教えてあげる、と告げる。
しばらくして、まいの父(大森南朋)がまいを迎えに来る。まいは迷うが、父とともに、家に帰ることにする。そんなとき、まいは、自分が大事にしていた庭に、ゲンジが侵入し、土を掘り起こしているのを目撃する。おばあちゃんの土地を奪おうとしていると考えたまいは、おばあちゃんに向かってそのことを訴える。おばあちゃんはそれをなだめるが、まいの怒りは収まらず、おばあちゃんに向かって、「あんな汚らしいヤツ、もう死んじゃえばいいのに! 」とどなる。
それまでずっと優しかったおばあちゃんは、そのとき初めて、「まいっ! 」と叫んでまいの頬を平手打ちする。「おばあちゃんは、私より、あの男のほうが大事なんだ! 」と言って、まいはおばあちゃんのもとから部屋に駆け込んでしまう。二人のぎくしゃくした関係は癒えぬまま、まいは母親に連れられ、おばあちゃんの家を後にする。
そして2年後、まいは母親とおばあちゃんの家に向かっていた。おばあちゃんの訃報だった。なきがらとなったおばあちゃんを見て、まいの母親は号泣する。まいはその声を背に、何気なく温室に向かう。温室のガラスをみると、そこには指で描いた文字で、
ニシノマジョカラ ヒガシノマジョヘ
オバアチャンノ タマシイ
ダッシュツ ダイセイコウ
と書かれていた。思わず涙を浮かべたまいは、空を見上げて「おばあちゃん、大好き」とつぶやく。背中越しに、いつものおばあちゃんの返事、「I know」が聞こえた気がしたまいだった。

静かな心温まる映画。外国人なのに、とつとつと美しい日本語を話すおばあちゃんが、なんとも上品で魅力的である。最後のシーンも感動的だった。多少、退屈ではあるけれど、よい作品。

【5段階評価】3

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2011年8月20日 (土)

(533) 薔薇の素顔

【監督】リチャード・ラッシュ
【出演】ブルース・ウィリス、ジェーン・マーチ、スコット・バクラ
【制作】1994年、アメリカ

精神科医が巻き込まれる連続殺人事件を描いたサスペンス。

治療中の患者を飛び降り自殺させてしまった精神科医、キャパ(ブルース・ウィリス)は、休暇を取って友人のボブ(スコット・バクラ)を訪ねる。
彼のセラピーに参加することになったキャパは、そこで情緒不安定な女性ソンドラ(レスリー・アン・ウォーレン)、妻と子を失った男バック(ランス・ヘンリクセン)、潔癖症の弁護士クラーク(ブラッド・ダリフ)、自閉症の少年リッチー、性格に欠陥のある画家ケイシー(ケビン・J・オコナー)と知り合う。
セラピーの後、キャパはボブの家に招かれる。女っ気のない家だったが、ボブは若い娘とつきあっているんだと軽口を言う。しかし、彼は何かにおびえており、家に忍び込んだ何者かに刃物で38回も刺されて殺されてしまう。キャパは、マルティネス(ルーベン・ブラデス)という無神経な刑事に尋問され、ボブの死を患者に告げるよう指示される。
車で移動中のキャパに、追突した車があった。乗っていたのはローズ(ジェーン・マーチ)という魅力的な女性で、キャパは一目で惹かれてしまう。キャパは滞在中のボブの家の住所を渡し、修理の見積もりを聞きに来たローズと深い仲になっていく。
翌日、リッチーの兄、デイル(アンドリュー・ロワリー)が、キャパのところに、リッチーのセラピーをやめさせたいと告げに来る。キャパが役所で二人のことを調べると、二人は暴行虐待を受けていたところを保護されており、担当医師であった児童心理学の専門家、ニーデルマイヤー博士は、すでに引退しているということだった。
キャパはリッチーのことを聞くため、ソンドラの家を訪ねる。ソンドラの家には、ソンドラのガールフレンド、ボニーが来ていたが、キャパが訪ねてきたことに嫉妬して帰ってしまう。ソンドラは、リッチーが幼い頃に性的虐待を受けていたことをキャパに明かす。キャパはニーデルマイヤー博士の家を訪ねるが、博士はすでに他界しており、未亡人は冷たくキャパを追い払う。
その夜のセラピーで、ソンドラはつきあっているガールフレンドのことを、ケイシーはモデルにしている女性を好きになっていることを、そしてバックもか細い若い女性とつきあい始めたことを打ち明ける。リッチーは、兄の愛が重荷になっていること、そして、自分はゲイではなく、女になりたいと思っていることを告白する。
そして次の犠牲者が出る。ケイシーが自宅で殺されたのだ。ケイシーに会いに来たキャパは、心配になって家に入り込むが、そこではケイシーの描いたエロティックな絵の顔がくりぬかれ、炎で焼かれていた。焼け残った顔を手に取ると、それはローズの顔だった。そして、ソンドラのガールフレンドも、そして、ボブが付き合っていると言った若い娘もローズであり、さらにはセラピーの場でバックが付き合い始めたと言った女性も、クラークに接近してきた女性も、同一人物だと言うことが判明する。キャパはマルティネスにそのことを告げるが、マルティネスは事態を掌握しかねるように、キャパたちをあざ笑うだけだった。
キャパは再びニーデルマイヤー博士の夫人を訪ねる。話を拒む夫人に「リッチーを助けるためだ」とどなると、夫人は、リッチーは四年前に自殺したと告げる。ニーデルマイヤー博士のしたことに耐えられなかったためだと言う。そして夫人は、デイルにはローズという妹がいたことも告げた。
デイルの勤める工場に向かったキャパは、そこでひどいけがを負わされたリッチーを見つける。キャパは、リッチーに「ローズに会いたい」と告げ、リッチーのめがねとカツラを外す。そこには、おびえた顔のローズがいた。デイルは、リッチーが死んだ後、妹のローズを無理矢理リッチーに仕立て上げていたのだ。しかし、リッチーとして暮らすようになったローズは、セラピーを受け、女性としての自分を取り戻しそうになっていた。それがゆがんだ形で表面化したのがボニーだったのだ。デイルは、ボブがことの真相に近づこうとしていたのを知り、彼を葬っていた。ケイシーも、毎晩ローズがボニーとして彼のモデルとなっていると、そのうち彼女がリッチーであると気づかれると考えて彼が殺したのだった。
キャパはローズをつれて逃げようとするが、そこにデイルが自動釘打ち機を持って現れる。デイルは、キャパの首にベルトを巻き付け、キャパを切り刻もうとするが、ローズが釘打ち機をデイルの脳天に打ち込み、デイルを倒す。パニックになったローズは、工場の煙突を上り、飛び降りようとするが、キャパが思いとどまらせ、二人は熱い抱擁を交わすのだった。

登場人物が多めでややこしい話だったが、どんでん返しはなかなかおもしろかった。途中、車を運転中のキャパに、赤い車が襲いかかったり、患者のバックが実は刑事で、かつてマルティネスがバックの妻と浮気をしたことがあったという話があったりするが、あまり事件と関係なかったりするし、腑に落ちない点もいくつかあった。ジェーン・マーチの華奢だが豊満なヌードも見所と言えるだろう。

【5段階評価】3

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2011年8月19日 (金)

(532) X-メン

【監督】ブライアン・シンガー
【出演】ヒュー・ジャックマン、イアン・マッケラン、アンナ・パキン
【制作】2000年、アメリカ

アメコミ作品、X-メンの実写版。CGを使った迫力ある映像が売りになっている。

人類に突然変異が頻発するようになり、特殊能力を持ったミュータントが増加している社会。ケリー上院議員(ブルース・デイビソン)は、ミュータントを区別する法案を通そうとしていた。
人類との共存を望むミュータント、チャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)は、特殊能力を持った子供たちを集め、同志のミュータントを教師として子供たちを育てる学園を設立していた。
一方、エグゼビアの元同志で、人間とミュータントの対立は不可避と考えたマグニートー(イアン・マッケラン)は、政府要人をミュータントにしてしまう計画を立て、この計画に必要なミュータントの少女、ローグ(アンナ・パキン)を誘拐する。
自らの体にナイフを埋め込まれ、極めて高い治癒能力を持つミュータント、ウルバリン(ヒュー・ジャックマン)は、仲間とともにローグを救出する。

特撮を駆使して映像化されるミュータントの能力が楽しい。
ウルバリンの味方として、目から熱光線を出すサイクロップス(ジェームズ・マースデン)、嵐を起こす能力を持つストーム(ハル・ベリー)、サイコキネシス能力を持つ科学者、ジーン(ファムケ・ヤンセン)が登場。敵側には、セイバートゥース(タイラー・メイン)、トード(レイ・パーク)、変身能力をもつミスティーク(レベッカ・ローミン=ステイモス)といったミュータントが登場する。

【5段階評価】3

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2011年8月18日 (木)

(531) ダークナイト

【監督】クリストファー・ノーラン
【出演】クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート
【制作】2008年、アメリカ・イギリス

バットマン・シリーズ第6作。本作も、第5作に続き、クリストファー・ノーラン監督によるシリアスな作品になっている。

悪のはびこるゴッサム・シティ。ジョーカー(ヒース・レジャー)は仲間を次々と裏切りながら銀行強盗をやってのける。警察内部にも犯罪に手を染めている者がおり、バットマン(クリスチャン・ベール)と刑事のジム・ゴードン(ゲイリー・オールドマン)は手を焼いていた。
そんな中、勇敢に悪事に立ち向かう検事、ハービー・デント(アーロン・エッカート)が現れる。バットマンのように顔を隠さず、堂々と悪と対峙するハービーを見て、ブルース・ウェインはバットマンを引退し、幼なじみのレイチェル・ドーズ(マギー・ギレンホール)と一緒になることを考え始めていた。しかし、レイチェルはハービーと交際していた。
ジョーカーはバットマンの活躍によって逮捕されるが、彼は手下を使ってハービーとレイチェルを拉致し、爆弾をしかけたビルに別々に拘束する。ジョーカーからビルの場所を聞き出したバットマンだったが、同時に爆発すると聞いた彼が選んだのは、ハービーだった。レイチェルは救助の手が及ばず、死亡する。ハービーも爆破の炎を顔に浴び、顔半分が削れたトゥー・フェイスとなり、レイチェルをおびき出したジョーカーの手先と、レイチェルを救おうとしなかったバットマンに激しい憎悪を抱く。トゥー・フェイスは、警官2名を殺し、ゴードンの家族をも殺害しようとしていた。バットマンはゴードンらを助けるが、トゥー・フェイスはビルから転落死する。光の騎士として将来のゴッサム・シティの明るい未来を担った彼が悪の心に染まったことが知られれば、人々の希望を打ち砕くことになると考えたバットマンは、悪事は自分のせいにしろ、とゴードンに告げ、その場を去るのだった。

ジョーカー役のヒース・レジャーや、トゥー・フェイス役のアーロン・エッカートの怪演が光り、一級のサスペンス映画として仕上がっている。ヒース・レジャーは、残念ながら本作の完成前に、オーバードーズによって急逝。死後にアカデミー助演男優賞を受賞している。

【5段階評価】3

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2011年8月17日 (水)

(530) バットマン ビギンズ

【監督】クリストファー・ノーラン
【出演】クリスチャン・ベール、リーアム・ニーソン、ケイティ・ホームズ
【制作】2005年、アメリカ

バットマン・シリーズ第5作。とは言え、「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」までの作風とは一線を画し、バットマン誕生に至る過程が描かれている。

ヒマラヤの監獄で話は始まる。ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)は、幼い頃、両親を貧困街の強盗に殺され、犯人への報復を企むが、犯人は別の者に殺される。正義と悪の本質に悩む彼は、一時、犯罪組織に身を置き、悪事に手を染めるが、あえなく警察に捕らえられ、監獄に送られたのだった。
出所した彼は、忍者を養成する謎の組織に誘われる。ヘンリー・デュガード(リーアム・ニーソン)から戦う術、身を隠す術を学んだ彼だったが、組織の掟に従うことを拒絶し、組織の長、ラーズ・アル・グール(渡辺謙)を倒して逃走する。
ゴッサム・シティに戻った彼は、悪を滅ぼすためには、悪を恐れさせるシンボルが必要と考え、バットマンとなることを決意する。エンディングでは、ジョーカーの登場を示しており、一作目を知るファンをにやりとさせる。

これまでのゴッサム・シティは、どちらかというと現代のパラレルワールドのような描かれ方であったが、本作では近未来都市という印象である。悪役も、これまでの作品では、薬品の影響などで突然変異したミュータントのような設定がほとんどだったが、本作で登場するスケアクロウ(キリアン・マーフィ)は、幻覚剤こそ使うが、ミュータントではない。
また、過去の作品以上に、俳優が豪華であり、科学部に左遷されたフォックスをモーガン・フリーマン、善良な刑事ジェームズ・ゴードン役をゲイリー・オールドマン、そしてブルース・ウェインの執事を、前4作のマイケル・ガフに替わってマイケル・ケインなど、そうそうたる顔ぶれである。

【5段階評価】3

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2011年8月16日 (火)

(529) バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲

【監督】ジョエル・シュマッカー
【出演】ジョージ・クルーニー、アーノルド・シュワルツェエネッガー、ユマ・サーマン
【制作】1997年、アメリカ

バットマン・シリーズ第4作。「バットマン フォーエヴァー」の続編。これまでの陰鬱な雰囲気が抑えられ、心温まるエピソードも加わっている。

病気の妻を救うため、治療薬を開発するまで妻を冷凍保存しようとした博士、ビクター・フリーズ(アーノルド・シュワルツェエネッガー)は、誤って冷却液の中に落下してしまい、低温下でしか生きられない体になってしまう。彼は体を冷却させる特殊なスーツを着込み、冷却装置の維持のために必要なダイヤモンドを強奪するMr.フリーズとなる。
一方、人類の地球破壊活動から植物を守ろうとしていた科学者のパメラ・アイズリー(ユマ・サーマン)は、同僚の学者に殺されるが、研究中の植物と毒蛇の力を持ったポイズン・アイズリーとして生まれ変わる。人類の滅亡を企む彼女は、Mr.フリーズと組むことにする。
彼らと戦うバットマン(ジョージ・クルーニー)とロビン(クリス・オドネル)の住む屋敷に、執事のアルフレッド(マイケル・ガフ)の姪、バーバラ・ウィルソン(アリシア・シルバーストーン)が訪ねてくる。アルフレッドは、Mr.フリーズの妻と同じ症状の病で死に瀕し、彼女もまた、バットガールとなって戦うことを決意する。
ポイズン・アイズリーは、Mr.フリーズの愛を自分に向けさせるため、彼の妻が保存されている装置の電源を破壊し、それをバットマンのしわざだとMr.フリーズに告げる。バットマンたちはポイズン・アイズリーを倒すと、Mr.フリーズのもとに向かい、彼を倒す。しかし、妻を助けようという彼の思いを尊重し、彼を改心させると、彼から預かった薬をアルフレッドに投与し、アルフレッドを助ける。

ゴールデンラズベリー賞に大量にノミネートされた本作であるが、個人的には前作より面白いと思った。まあ、それでも評価3だけれど。

【5段階評価】3

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2011年8月15日 (月)

(528) バットマン フォーエヴァー

【監督】ジョエル・シュマッカー
【出演】バル・キルマー、ニコール・キッドマン、トミー・リー・ジョーンズ、ジム・キャリー
【制作】1995年、アメリカ

バットマン・シリーズ第3作。「バットマン リターンズ」の続編。

本作では、悪党トゥー・フェイス(トミー・リー・ジョーンズ)と、ブルース・ウェイン(バル・キルマー)の会社の研究者、エドワード・ニグマ(ジム・キャリー)がリドラーという悪役となって、バットマンと戦う。バットマンの相手役は、精神科医のチェイス(ニコール・キッドマン)。
さらに、バットマンの相棒として、トゥー・フェイスに家族を殺されたサーカスの空中ブランコ団員、ディック(クリス・オドネル)が、ロビンという名のヒーローとして加わる。
二人はトゥー・フェイスとリドラーの居城に攻め込むが、ロビンは捉えられてしまう。しかしバットマンは塔の天井にある装置を破壊。トゥー・フェイスは塔から落下して死亡、リドラーは脳波を大量に浴びて死んでしまう。

ジム・キャリーの演技はさすがというところで、この映画にはまっていた。トミー・リー・ジョーンズもよかった。ただ、ストーリーとしては、どうにも退屈で、あまり魅力を感じることはできなかった。

【5段階評価】2

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2011年8月14日 (日)

(527) バットマン リターンズ

【監督】ティム・バートン
【出演】マイケル・キートン、ミシェル・ファイファー、ダニー・デビート、クリストファー・ウォーケン
【制作】1992年、アメリカ

アメコミ・ヒーロー、バットマンの実写版第2作。「バットマン」の続編。

今回の悪役は、工場廃液のせいでペンギンのような姿になったオズワルド・コブルポット(ダニー・デビート)。バットマン(マイケル・キートン)の相手役として、ブルース・ウェインに恋心を抱きながらも、バットマンに敵対するキャットウーマン(ミシェル・ファイファー)も登場する。
ペンギンは、畸形ゆえに親に捨てられた過去を持ち、キャットウーマンも、会社の上司、シュレック(クリストファー・ウォーケン)の秘密を知ったがために、彼にビルから突き落とされるという悲惨な目に遭っている。

相変わらずゴッサム・シティは陰鬱で、アクション・シーンもたいしたことはなく、ほとんど魅力を感じない作品だった。

【5段階評価】2

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2011年8月13日 (土)

(526) バットマン

【監督】ティム・バートン
【出演】マイケル・キートン、キム・ベイシンガー、ジャック・ニコルソン
【制作】1989年、アメリカ

アメコミ・ヒーロー、バットマンの実写版第1作。

犯罪がはびこるゴッサム・シティに、悪を懲らしめる謎のバットマン(マイケル・キートン)が現れる。元戦場カメラマンのビッキー・ベール(キム・ベイシンガー)は、同僚のノックス(ロバート・ウール)とともに、富豪のブルース・ウェインを取材し、彼と親しくなるが、彼こそがバットマンだった。
マフィアのボス、ジャック(ジャック・ニコルソン)は、バットマンとの格闘の末、化学薬品の中につっこみ、薬品の影響で顔の神経が麻痺してしまい、口の端のつり上がったジョーカーとなる。ウェインは、執事のアルフレッド(マイケル・ガフ)にジャックの情報を集めさせる。ジャックは化粧品に化学薬品を混入させ、自分と同じような顔の人間を増やしていく。
ジャックはベールを誘拐してバットマンをおびき寄せる。バットマンは、幼い頃に自分の両親を殺したのがジャックであることを知り、怒りに燃える。二人は高い教会の塔の上で死闘を繰り広げ、最後は、ヘリの垂らした縄ばしごで逃げようとしたジャックの足に、バットマンがワイヤーで屋根の石像をからみつかせると、ジャックは重みに耐えきれず、はしごから落下して死亡する。

ゴッサム・シティが、薄暗くてじめじめした造形であり、全体的に陰鬱な印象。主役のマイケル・キートンは、かっこいいヒーローというより、暗いおじさんという感じである。名優ジャック・ニコルソンが、白塗りの顔に緑の髪という、お笑い番組のキャラクターみたいな役を熱演しているのがおもしろい。

【5段階評価】3

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2011年8月12日 (金)

(525) ライムライト

【監督】チャールズ・チャップリン
【出演】チャールズ・チャップリン、クレア・ブルーム
【制作】1952年、アメリカ

年老いた元道化師の喜劇役者と、若いバレリーナとの恋を描いた作品。

かつては有名な道化師だったが、今はしがない喜劇役者のカルベロ(チャールズ・チャップリン)。ある日、彼は、自分の住むアパートの一室で、ガス自殺を図ったバレリーナ、テリー(クレア・ブルーム)を介抱する。足が麻痺して踊れない、とこの世をはかなむ彼女を、カルベロは温かく世話しつづけ、彼女を踊れるまでに回復させる。踊りの才能を開花させたテリーは、舞台の主役を射止め、カルベロに結婚したいと告げる。しかしカルベロはそれをやんわりと拒絶し、彼女のもとを去る。
作曲家のネビル(シドニー・チャップリン)は、テリーに求婚するが、彼女はカルベロを忘れられない。カルベロが街で物乞いのような演奏家を続けていることを知ったテリーは、彼を説得し、再び舞台に上げる。彼の演技は大好評となるが、勢い余って舞台から落下してしまう。カルベロの成功を喜び、舞台で生き生きと舞うテリーを横に、カルベロは息を引き取るのだった。

チャラララーラーチャララー、という、優しいようですこし悲しげな音楽が印象的な作品。ただ、ちょっと尺が長いのと、静かな話で盛り上がりに欠け、退屈な作品だった。

【5段階評価】2

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2011年8月11日 (木)

(524) 猫耳少女キキ

【監督】杉浦昭嘉
【出演】鹿野優以、魚谷輝明
【制作】2006年、日本

ひきこもり大学生が猫耳少女を飼育するというエロゲー的設定の作品。

冴えない大学生、高木(魚谷輝明)は、散歩中に猫を拾い、家に持ち帰る。翌日、彼が目を覚ますと、猫耳娘(鹿野優以)が寝転がっていた。
高木は、猫耳娘にキキと名付け、言葉や食事の仕方などを教えていく。二人は街に出るようになるが、それを見かけた友人、野島(小林且弥)からは、高木が一人でしゃべっているようにしか見えなかった。
野島は、高木の彼女(藍山みなみ)にその話をする。彼女は心配になり、合い鍵を使って彼の部屋を訪れる。そこには、いるはずのないキキを探す、錯乱した高木がいた。
実は高木は、彼女と野島の浮気現場を見たのがショックで睡眠薬自殺を図っており、キキとの出会いは、入院中のベッドの上で見ている夢の中の出来事であった。高木は、キキと二人で夢の世界で生きたいと願うが、キキは、友達や家族が彼を心から心配していることを教え、現実の世界に戻す。高木は彼女との愛を確かめ合い、生きていくのだった。

大学生の妄想がとめどなくエスカレートする展開かと思いきや、抑えの効いた作品で、夢落ちではあるが、一応の謎の解明もあり、筋はそれなりにまともである。オープニングや途中で挿入される印象的な光の紋様が、病室の窓の光であるという暗示などの演出もなされている。
ただ、演技のせいか、脚本のせいか、はたまたBGMのせいか、会話がお芝居っぽすぎるのが残念なところ。

【5段階評価】2

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2011年8月10日 (水)

(523) イーグル・アイ

【監督】D・J・カルーソー
【出演】シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン、ビリー・ボブ・ソーントン
【制作】2008年、アメリカ

情報通信技術の進化した現代で、謎の陰謀に巻き込まれる青年と、子を持つ母親の逃走劇を描いた作品。

冒頭、アメリカ政府の要人たちが、アラブのテロ組織の指導者の暗殺の機をうかがっている。政府の情報システムは、成功率は51%にすぎないと判断し、中止勧告を出すが、大統領は暗殺を指示し、ミサイルが撃ち込まれる。
舞台は変わって、貧乏暮らしの青年、ジェリー(シャイア・ラブーフ)。双子の兄が死亡し、葬儀に訪れる。家に帰ると大量の兵器や薬品が送りつけられ、口座には大金が振り込まれている。突如、携帯が鳴り、それに出ると、今すぐそこから逃げろ、という女性の声がする。何が何だか分からないジェリーは、踏み込んできたFBIにあえなく確保されてしまう。
訳の分からないまま捜査官のモーガン(ビリー・ボブ・ソーントン)に尋問され、FBIに拘禁されていると、またしても電話の女性から連絡が届き、今すぐふせろと指示される。その直後、窓の外にあった重機のクレーンが建物に突っ込み、ビルの壁が大破する。ジェリーは指示に従ってそこから飛び降り、駅の線路に落下する。駅の電光掲示板がジェリーの行き先を指示しており、彼はそれに従ってFBIを脱出する。
逃げた先には、同様に息子のサム(キャメロン・ボイス)を人質に取られたシングル・マザー、レイチェル(ミシェル・モナハン)が車を乗り付けていた。彼らは女性の声の指示に従って行動を続ける。二人は、声の指示で、ある男と会う。その男も謎の女の指示に従っていたようだったが、指示に背いてその場から逃げようとする。しかし、頭上にあった高圧線が突如切れ、彼の上に落下し、男は焼け死んでしまう。二人は女性の声に従わざるを得なくなる。電話の女性はさらに別の者を使って、音波に反応してすさまじい爆発を起こす物質と起爆装置を、ネックレスとトランペットに仕込ませる。
ジェリーの亡くなった兄は、テロリストの一味だったのではないか、という疑いの中、話は進んでいくが、そうではなかった。彼は、アリアという、アメリカ政府の開発した、凶悪事件を未然に防ぐための人工知能システムの運営に携わっていたのだった。アリアは、大統領が、システムのはじいた数値を無視して、テロリスト暗殺を指示した結果、アメリカ人がテロの脅威にさらされたことから、アメリカ国民の安全を守るためには、暗殺を強行した大統領をはじめとする現閣僚を全員、抹殺する必要があると判断したのだった。ジェリーの兄は、アリアの暴走を食い止めるため、音声によるロックをかけていた。アリアは兄を殺害し、ロックを消去するため、兄と同じ声紋を持つジェリーをペンタゴンに侵入させたのだった。
アリアは、大統領と閣僚の集まる席に、爆発物質のペンダントを付けたレイチェルと、その起爆装置が仕込まれたトランペットを持ったサムを送り込む。サムは、仲間たちとアメリカ国歌の演奏を始める。最後の旋律のところで発生する音波が、起爆のきっかけとなる。ジェリーは銃を持ったまま会場に突入し、天井に向かって銃を乱射して、演奏を中断させる。しかしジェリーは、場内にいた護衛に胸を撃たれて倒れる。いつも助けてもらってばかりいた双子の兄の遺志を、彼が命がけで引き継いだのだった。
彼は一命をとりとめた。アリアの野望の全てを知ったキャリスター国防長官(マイケル・チクリス)は、事件後、真相を大統領に明かし、ジェリーは、父親(ウィリアム・サドラー)とともに勲章を授与される。そしてジェリーとレイチェルの間には、ほのかな愛情が生まれようとしていた。

スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を担った大作であり、映像の迫力はさすが。町中のいたるところにある電光掲示板やサインが、次々と主人公へのメッセージを映し出すところが、計算高い黒幕の計り知れない力を感じさせ、心地よい戦慄を味わうことができる。
コンピュータが暴走して人類に敵対するという設定は、「ターミネーター2」や「アイ, ロボット」など、使い古されたものではあるが、本作は、それを明かさないまま話を展開させることで、設定の陳腐さの印象を薄めている。その一方で、序盤の必死の逃避行が、殺されそうになっているのか守られているのかよく分からず、状況の推理や感情移入がしづらいという面もあり、必ずしも成功したとは言い切れないと感じた。
シャイア・ラブーフは、「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」のジョーンズ博士の息子役で注目を浴びた俳優。「穴/HOLES」でも主役を務めている。
アリアから次期大統領に指名されたカリスター長官を演じたマイケル・チクリスは、「ファンタスティック・フォー/超能力ユニット」の岩石男を演じている俳優。
序盤はジェリーを追う悪役側のようでありながら、最後はアリアの野望を食い止めるため非業の死を遂げたFBI捜査官、モーガンを演じたのは、ビリー・ボブ・ソーントン。彼は「シンプル・プラン」で主人公の兄を演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされている。

【5段階評価】4

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2011年8月 9日 (火)

(522) ブタがいた教室

【監督】前田哲
【出演】妻夫木聡、田畑智子、原田美枝子、大杉漣
【制作】2008年、日本

クラスでブタを飼うことで、命の尊さを学ばせようとした教師と、その生徒達を描いた作品。

小学校の6年2組を受け持つことになった新任教師の星(妻夫木聡)は、「クラスでブタを育て、最後に食べようと思います」と提案する。
好奇心から賛成した子供達だったが、ブタにPちゃんと名付けて育て始めると、情が移り、食べるのか、食べないのかの論争となる。
星は、自らの意見は控え、子供達の議論に任せるが、多数決の結果、「食肉センターに送る」と「3年生に引き継ぐ」のいずれも13票と、意見が分かれる。星は生徒達から最終投票を託され、悩んだ結果、食肉センターに送ることにする。

子供達が涙ながらに論争するシーンは、とても演技とは思えない迫力。監督はあえて子供達には台詞を与えず、本音で議論をさせていたとのことで、この作り方には頭が下がる。たかが一匹のブタであるが、涙なしには観られない感動作である。

【5段階評価】4

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2011年8月 8日 (月)

(521) ゲド戦記

【監督】宮﨑吾朗
【出演】岡田准一(声)、手嶌葵(声)、菅原文太(声)
【制作】2006年、日本

スタジオジブリ制作のアニメ。監督は宮崎駿ではなく、長男の宮﨑吾朗。

エンラッド国の王子、アレン(岡田准一)は、おとなしい性格だったが、ときおり自分の中の凶暴性が抑えられなくなり、自分の父親を手に掛けてしまう。彼は旅の途中、魔法使いのハイタカ(菅原文太)に出会い、ともに旅をする。立ち寄った街で、アレンは奴隷狩りにさらわれそうになっていた少女、テルー(手嶌葵)を助けるが、奴隷狩りに逆恨みされ、その夜、暴行の末、奴隷として捉えられてしまう。ハイタカは魔法の力を使ってアレンを救うと、昔なじみのテナー(風吹ジュン)の家を訪ねる。そこには、アレンの助けたテルーが住んでいた。人見知りの激しいテルーは、最初はアレンに出て行けとどなるが、次第に打ち解けるようになる。
一方、不老不死を願う魔女、クモ(田中裕子)は、ハイタカを亡き者にするため、手下を使ってテナーをさらい、城の地下牢に閉じ込める。さらに、自分の暗い部分を負った自らの分身におびえるアレンに取り入り、彼を自分の側につけてしまう。テナーを救おうとするハイタカだったが、クモに捉えられ、テナーと同じ地下牢に放り込まれる。
テルーは、アレンの分身に導かれて城に忍び込み、魂の抜けたようになっていたアレンに剣を渡すと、彼を奮起させる。自らを取り戻したアレンは、クモの腕を切り落とす。テルーを連れて逃げようとするクモだったが、太陽を背にするテルーとドラゴンの力により、体を焼かれ、消滅する。

天空の城ラピュタ」のような、少年と少女の物語という感じだが、話に絡んでくるドラゴンの存在意義があまり感じられず、つまらなくもないが、世界観に魅力を感じることはできなかった。
クモの声を、「もののけ姫」のエボシ御前と同じ田中裕子が演じている。「もののけ姫」のほうでは、正直言って、女優が必ずしも声優に向いているとは限らないんだな、なんて失礼なことを思ったりしたが、本作では、前半の抑えの効いた声と後半の絶叫が、アニメとして違和感なく耳に響いた。

【5段階評価】3

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2011年8月 7日 (日)

(520) サンシャイン2057

【監督】ダニー・ボイル
【出演】キリアン・マーフィー、ミシェル・ヨー、クリス・エバンス、真田広之
【制作】2007年、イギリス

力の衰えた太陽を活性化させるため、太陽に核爆弾を打ち込む計画を描いた作品。

宇宙船イカロス2は、船長のカネダ(真田広之)をはじめ、8人のクルーを乗せ、巨大な核爆弾を搭載して太陽に向かっていた。ところが、クルーの一人、トレイ(ベネディクト・ウォン)のミスでシールドが損傷し、その復旧のために船外に出たカネダは太陽光を浴びて焼死。船内の酸素供給源である菜園も焼失する。
途中、失敗に終わったと思われていたイカロス1からの救難信号を受け、そこに向かったクルー達だったが、人は灰になっており、船長のピンバッカー(マーク・ストロング)の、ミッションを放棄すると告げる記録映像が残っているだけだった。
イカロス1の船内には植物が残っており、彼らは一縷の望みを見いだすが、突如、イカロス1と2をつなぐドックが切り離されてしまう。イカロス1の船内にいたキャパ(キリアン・マーフィー)らをイカロス2に放出するため、医師のサール(クリフ・カーティス)はイカロス1に残り、死亡。また、ハーベ(トロイ・ギャリティ)もまた、イカロス2にたどり着くことができず、船外で凍死し、肉体は粉砕されてしまう。残った酸素は4人分しかなかったため、残されたクルー達は、精神不安定になっているトレイを殺すことにする。しかし、トレイはすでに自ら命を絶っていた。
ところが、船内のマザーコンピュータ、イカロスは、船内に5人残っていると告げる。増えた一人とは、イカロス1の中で生き続けていたピンバッカー船長だった。イカロス1とイカロス2を切り離したのは彼だったのだ。彼はイカロスの計画を神への冒涜と考え、ミッションの妨害を始める。植物学者のコラゾン(ミシェル・ヨー)はピンバッカーに殺害され、メイス(クリス・エバンス)はシステムの冷却のため、凍り付く水の中で作業を続けるが、装置に足がひっかかり絶命する。
もう一人残された女性クルー、キャシー(ローズ・バーン)は、ピンバッカーに追われ、核爆弾の倉庫室に逃げ込む。キャパは、手動で核爆弾を本船と切り離し、核爆弾側に乗り込む。そこには、ピンバッカーとキャシーがいた。キャパは、妨害するピンバッカーを、キャシーとともに引き離すと、核爆弾の操作に成功する。
地球上では、キャパの姉が、わが子らとともに、計画の成功によって太陽が一段と明るく輝くのを見上げていた。

さすがはダニー・ボイル監督というすばらしい特撮と音響。焼け付く太陽の猛威が、光と音で激しく描かれており、迫力に満ちている。
また、「アポロ13」や「アルマゲドン」のように、地球上のスタッフと交信したり、感傷的にクルーを見守る家族が登場したりもしないので、隔絶された宇宙船で起こるできごとがスピーディに描かれている。
ただ、ピンバッカー船長がクルーを襲うシーンは、「13日の金曜日」のようなスプラッタ・ホラーのようで、ちょっと毛色が違うかな、という気はした。
すぐに死んでしまうのは残念だが、船長は真田広之が演じており、「ラッシュアワー3」同様、彼の流暢な英語を聞くことができる。
コラテラル・ダメージ」や「ダイ・ハード4.0」のクリフ・カーティス、「ポリス・ストーリー3」のミシェル・ヨー、「ファンタスティック・フォー」シリーズのクリス・エバンスなど、有名な俳優が多数出演しているのも楽しい。

【5段階評価】3

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2011年8月 6日 (土)

(519) サーカス

【監督】チャールズ・チャップリン
【出演】チャールズ・チャップリン、マーナ・ケネディ
【制作】1928年、アメリカ

喜劇王、チャールズ・チャップリンの名作。シルクハットにステッキを持ち、ちょびひげを生やしたチャップリンの姿が楽しめる。

放浪者、トランプ(チャールズ・チャップリン)は、スリに間違われて警察に追われる際、人気のないサーカスのステージに迷い込む。警察から逃げる姿がこっけいで、彼は観客の喝采を浴びる。それをきっかけに、サーカス団に雇われ、団長の娘(マーナ・ケネディ)に恋心を抱く。しかし彼女は、ハンサムな綱渡り師(ハリー・クロッカー)に恋をし、結局トランプは、彼女と綱渡り師を結婚させ、サーカス団を去っていく。

多くのコメディ番組が参考にしているのだろうな、という正統派のギャグが満載で、とても楽しい。思わず声を上げて笑ってしまうところもあった。なお、公開当時は無声映画だったものに、後から音楽が付けられている。オープニングの歌は、チャップリン自身が歌っている。

【5段階評価】3

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2011年8月 5日 (金)

(518) 忍-SHINOBI

【監督】下山天
【出演】仲間由紀恵、オダギリジョー、椎名桔平、黒谷友香
【制作】2005年、日本

徳川時代の忍者の闘いを描いた作品。山田風太郎原作。

伊賀の忍者、朧(仲間由紀恵)と甲賀の忍者、弦之介(オダギリジョー)は、対抗する者同士でありながら、愛をはぐくんでいた。徳川家康(北村和夫)の軍師、南光坊天海(石橋蓮司)は、太平の世に不要な忍者を根絶やしにするため、伊賀と甲賀から選ばれた五人同士を戦わせることにする。
弦之介は天海の狙いを見抜き、無益な争いをやめさせようとするが、両者は死闘を演じ、朧と弦之介だけが生き残る。弦之介は朧に自らに刃を向けるよう命じ、命を絶つ。
朧は将軍の元に出向くと、忍者の里をそっとしておいてほしいと懇願し、自らの眼を二本の指で貫き、自分の妖術を封じる。

特撮にお金を掛けているのは分かるのだが、どうも荒唐無稽な子供向け映画という印象しかなく、退屈な作品だった。同じ山田風太郎原作なら、古い作品だが「伊賀忍法帖」のほうが楽しめた。

【5段階評価】2

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2011年8月 4日 (木)

(517) グリーンマイル

【監督】フランク・ダラボン
【出演】トム・ハンクス、マイケル・クラーク・ダンカン、デビッド・モース
【制作】1999年、アメリカ

スティーブン・キング原作小説の映画化。恐怖映画ではなく、人の死を扱ったファンタジーである。

刑務所内で、死刑囚を収監するE棟の看守長、ポール(トム・ハンクス)のところに、新たな死刑囚がやってくる。男の名は、ジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)。黒人の大男で、二人の少女を強姦し、惨殺したという罪状だったが、彼はポールを常に「ボス」と呼び、おとなしい性格だった。ジョンを連れてきたのは、新人看守のパーシー(ダグ・ハッチソン)。「死人が来たぞ」と無神経な言葉を連呼し、ポールの怒りを買うが、知事のコネを主張し、文句を言ったら首にするぞ、と逆にポールたちを脅す。
日を置いて、別の死刑囚が来る。ワイルド・ビル・ウォートン(サム・ロックウェル)という狂った男で、収監当日も、いきなり看守相手に暴れ出す。ポールは彼を取り押さえようとした際、煩っていた尿路感染症の痛みでうずくまってしまう。それを見たジョンは、ポールを自分の所に来るように言うと、手を伸ばしてポールの股間に手を当てる。しばらくして彼は手を離し、苦しそうに上を向くと、口からハエのような大量の物質をはき出す。ジョンは、ポールの病気を吸い取り、口からはき出してしまったのだ。さらにジョンは、死刑囚の一人、デル(マイケル・ジェッター)がかわいがっていたネズミをパーシーが踏み潰したときも、ネズミに息を吹きかけ、もとの元気な状態に戻してしまう。
パーシーとデルはいがみ合っており、電気椅子によるデルの処刑の日、パーシーは、湿らせる必要のあるスポンジを乾いたままデルの頭の上に置き、処刑を長引かせてデルを苦しませる。その結果、デルの頭部が焦げて異臭が充満し、処刑場はパニックに陥る。この、いたずらというにはあまりにもひどい事件の様子を、檻の中で聞いていたジョンは、その苦しみをわがことのように感じ、図らずも、デルから託され、両手で包んでいたネズミに強い念を送り込む。
ポールは、刑務所長のハル(ジェームズ・クロムウェル)の妻、メリンダ(パトリシア・クラークソン)が重い病気を煩っていることを気に病み、ジョンの特別な力でメリンダを治癒するという計画を思いつく。ポールは、看守のブルータル(デビッド・モース)、ディーン(バリー・ペッパー)、ハリー(ジェフリー・デマン)と共謀し、ジョンを連れ出すと、メリンダのもとにジョンを連れて行き、警戒するハル署長をなだめ、メリンダの病を取り去る。いつもならその後、口から病をはき出すはずだったが、ジョンはそれをせず、飲み込んでしまったような状態のまま、看舎に戻る。
この間、拘禁室に閉じ込められていたパーシーは、ようやくポールに解放されるが、拘禁室を出た際、ジョンの腕がパーシーに伸びる。ジョンは、パーシーを引き寄せると、口から出たハエのような物質を、パーシーの口の中に放出する。ジョンから解放されたパーシーは、茫然自失とした状態のまま、歩き出すが、そのパーシーをビルが挑発する。するとパーシーは、やおら自分の銃をかまえると、ビルに銃を連射し、彼を殺してしまう。そのまま倒れたパーシーの口からは、例のハエのような物質が飛び出し、消えていく。
驚いたポールは、ジョンを問いただす。ジョンは「ボスにも少し分けるから、見てほしい」と言って、自分の手を握らせる。すると、ポールの脳裏に、ビルの悪行が記憶のかけらのようによみがえっていく。ジョンが殺したとされていた二人の少女は、当時、少女の家庭で手伝いをしていた、ビルの魔の手にかかって殺されていたのだった。
ポールは、この、神の使いとして地上に舞い降りたような男、ジョンを死刑執行するしかないことを悩む。死刑執行の日、ポールは、ジョンに「どこまで逃げられるか、やってみるか」と脱獄を勧めるようなことを言うが、ジョンは「もう疲れた」と言って、そのまま死刑に処されるのだった。

長い映画だが深い感動を覚える作品。並み居る名優が顔を並べているのもすごい。看守役は、「プライベート・ライアン」で狙撃の名手を演じたバリー・ペッパーと、「交渉人」の主人公の同僚役、デビッド・モース。刑務所長は、「L.A.コンフィデンシャル」で黒幕の警部を演じたジェームズ・クロムウェル。二人の少女を亡くした父親は、「ダイ・ハード2」の犯人側のボス役、ウィリアム・サドラー。最初の死刑囚は、「ダイ・ハード3」で主人公の上司を演じたグラハム・グリーン。ジョンの弁護人は、「身代金」の犯人役、ゲイリー・シニーズ。
なお、グリーンマイルとは、処刑室までの、床が緑色の廊下のこと。

【5段階評価】4

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2011年8月 3日 (水)

(516) 救命士

【監督】マーティン・スコセッシ
【出演】ニコラス・ケイジ、パトリシア・アークエット
【制作】1999年、アメリカ

麻薬と狂気の渦巻くニューヨークで救命士を続ける男の苦悩を描いた作品。

ニューヨークの救命士、フランク(ニコラス・ケイジ)は、助けた人の記憶よりも、救えなかった少女、ローラ(シンシア・ローマン)の幻影を振り払えないでいた。仲間のラリー(ジョン・グッドマン)やトム(トム・サイズモア)らは楽天的に仕事と付き合っているが、フランクは苦悩に沈み、遅刻・早退を繰り返しては自らがクビになることを望んでいた。
彼はある家で、発作で心臓が停止した高齢の男性を救命し、男性の娘、メアリー(パトリシア・アークエット)と親しくなる。しかし彼女もまた、やめていたはずのドラッグに再び手を出していた。
フランクは、たびたびメアリーの父親を見舞うが、病床で意識がないはずの父親の目が、延命をやめろと自分を責めているような幻影に悩まされる。そして彼はついに、父親の人工呼吸器と脈拍測定器を外し、彼を永遠の眠りにつかせてしまう。
フランクはメアリーの家に向かい、父親の訃報を届けると、そのままメアリーの胸に抱かれて安らかな眠りにつくのだった。

ニコラス・ケイジが主演ということもあって、タイトルを見たときは、「ワールド・トレード・センター」や「バックドラフト」のような、主人公が、絶体絶命の一般市民や仲間を救出するというたぐいの、感動のアクションものかと思っていたのだが、全く違った。主人公は退廃的で、自分をクビにして欲しいとずっと願っている。
同じマーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」では、主人公が、最終的にギャングのアジトに乗り込み、彼らを殺害するが、本作の主人公も、最後、心臓病で余命幾ばくもない老人の息の根を止める。退廃的なムードも似ており、同じ監督だというのも頷ける。

【5段階評価】2

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2011年8月 2日 (火)

(515) ミニミニ大作戦

【監督】F・ゲイリー・グレイ
【出演】マーク・ウォールバーグ、シャーリーズ・セロン、エドワード・ノートン
【制作】2003年、アメリカ

裏切り者の金塊を奪い取る作戦を軽快なテンポで描いた作品。

チャーリー(マーク・ウォールバーグ)ら、6人の窃盗団が、ベニスで3,500万ドルもの金塊を奪い取ることに成功する。銃を使わず、一人の死者も出さない華麗な手口だった。この中の一人、ジョン(ドナルド・サザーランド)は、この仕事を最後に引退することを決意していた。
雪山で勝利の祝杯をあげた6人だったが、この中の一人、スティーブ(エドワード・ノートン)が仲間を裏切る。ジョンを撃ち殺し、全ての金塊を持ち逃げしてしまう。運転手のハンサム・ロブ(ジェイソン・ステイサム)は、とっさに橋の欄干を車で乗り越え、氷の浮かぶ川につっこむ。全員の死を確信したスティーブはその場を立ち去るが、チャーリーたちは、車に積んでいた酸素ボンベを使って生き延びていた。
スティーブがロスで豪邸暮らしをしていることをつかんだチャーリーは、ジョンの娘で父親譲りの金庫破りの技術を持つステラ(シャーリーズ・セロン)を仲間に引き入れると、爆弾のプロ、レフト・イヤー(モス・デフ)、コンピュータの天才、ナップスター(セス・グリーン)らとともに、彼の持つ金塊の強奪を企てる。重い金塊をスピーディに移動させるため、屋敷内も走行できるBMWミニ3台を運搬に使うことにする。邦題の「ミニミニ大作戦」は、このミニが由来である。
電信会社の職員になりすまし、スティーブに接近したステラだったが、ディナーの最中、父親の口癖を漏らしてしまったことから、自分がジョンの娘であることを気付かれてしまう。そこにチャーリーらが登場し、スティーブに金塊の強奪を宣言する。
スティーブは、カモフラージュの2台を含めた3台の装甲車を使って、金庫をメキシコに移そうとする。チャーリーたちは、車体の沈み具合から、金塊を積んだ車両を見定めると、ナップスターのハッキングによって信号を操作して装甲車を誘導。道路の路面を爆破して、路盤ごと地下鉄の路線の中に装甲車を落下させる。運転手を眠らせ、その隙にステラが金庫を破り、3台のミニで逃走する。ヘリでチャーリーらを追うスティーブだったが、最後はチャーリーたちにつかまり、いとこを殺されてスティーブに恨みを持つマフィアに引き渡されてしまうのだった。

ジョンの衝撃的な死以外、殺人シーンや濃厚なラブシーンがなく、スタイリッシュな映像が展開して非常によいできだった。
なんでこの作品のタイトルを、「ミニミニ大作戦」などという、安物ドタバタアニメみたいな名前にしてしまったのか、不思議でならない。これだけで、この映画の認知度は半減している気がする。
世界一かっこいいハゲ、ジェイソン・ステイサムは、「トランスポーター」シリーズ同様、本作でも、女にモテモテの運転のプロという役どころ。レフト・イヤーを演じたモス・デフは、「16ブロック」で警察腐敗の現場を目撃した重要参考人を演じており、本作でもラッパーらしい軽口の中に、ナイーブさを秘めたような独特の語り口をみせてくれる。

【5段階評価】5

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2011年8月 1日 (月)

(514) レインディア・ゲーム

【監督】ジョン・フランケンハイマー
【出演】ベン・アフレック、シャーリーズ・セロン、ゲイリー・シニーズ
【制作】2000年、アメリカ

カジノ襲撃を企む強盗団に巻き込まれる刑務所帰りの若者の活躍を描いた作品。

自動車泥棒で刑務所に入ったルーディ(ベン・アフレック)は、同室のニック(ジェームズ・フレイン)から、文通相手の女性、アシュリー(シャーリーズ・セロン)の話を聞かされていた。ところがニックは、ルーディに恨みを持った受刑者に、刑務所内で刺し殺されてしまう。
出所の日、ルーディは、刑務所の外で、ニックを探すアシュリーを見つける。いつのまにかアシュリーに恋心を抱いていたルーディは、自分をニックだと偽り、アシュリーに接近し、彼女と肉体関係を持つ。
幸せいっぱいで家に戻ったルーディだったが、アシュリーの兄と名乗る男、ガブリエル(ゲイリー・シニーズ)に襲われる。彼は、ニックがかつて働いていたカジノに強盗に押し入るため、彼から情報を得ようとしていたのだった。ルーディは、自分が実はニックではないのだ、と説明するが、事態が好転する気配はなく、やむなくルーディは、ニックになりすまして、カジノ襲撃に参加することになる。ところが、襲撃前夜、ルーディは、アシュリーとガブリエルが兄妹ではなく、恋人どうしとしてプールで抱き合う姿を目撃してしまう。
そして襲撃の日。ガブリエルたちは、サンタのかっこうをして店内に入り込み、大量の現金を手に入れる。しかし、立ち去る際にルーディにそそのかされ、隠し金庫の中身ももらおうとする。店長が金庫を開けるが、中にあったのは現金ではなく、強盗対策の銃だった。店長の怒り任せの銃撃で、多くの仲間を失ったガブリエルだったが、アシュリー、ルーディと逃亡に成功する。
ガブリエルとアシュリーは、火をつけた乗用車にルーディを乗せ、谷底に落として犯人の全滅を演出しようとするが、アシュリーが、そこで「刺されたニック」と口を滑らせる。ニックが刺されたことを知っているはずのないアシュリーが、なぜそれを知っているのか、とルーディが問い詰めると、彼女は返答に窮し、突然、ガブリエルを射殺する。
事件の黒幕は、ニックだったのだ。彼は刑務所で看守を買収して自分を死んだように見せかけ、ルーディがアシュリーに接近し、カジノ襲撃に加担することを読んで、計画を立てたのだった。しかしルーディはとっさに車のエンジンを起動させ、ニックとアシュリーを倒すことに成功する。大量の札束を手にしたルーディだったが、彼はそれを道すがら、郵便ポストに投げ込んでいくのだった。

二転三転の展開はなかなかよかったが、比較的よくあるアクション・サスペンスという感じでもあった。シャーリーズ・セロンのおっぱいが拝めるのは見所かもしれない。

【5段階評価】3

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