« (533) 薔薇の素顔 | トップページ | (535) マトリックス »

2011年8月21日 (日)

(534) 西の魔女が死んだ

【監督】長崎俊一
【出演】高橋真悠、サチ・パーカー、木村祐一、りょう
【制作】2008年、日本

登校拒否になり、祖母と暮らすことになった少女と祖母の交流を描いた作品。

中学生になったまい(高橋真悠)は、クラスでのけ者になり、学校へ行きたくないと言い出す。母親(りょう)はまいを、山奥で一人暮らしをする、イギリス人で元英語教師の祖母のもとに預ける。まいはおばあちゃんのことがだいすきで、おばあちゃんと一緒にジャムを作ったり、食事の用意をしたり、楽しい日々を過ごす。ただ、近くに住むゲンジ(木村祐一)という無愛想な男のことだけは、どうしても好きになれなかった。しかし、まいがおばあちゃんにそのことを告げても、おばあちゃんは一向に意に介さないのだった。
ある日、おばあちゃんの飼っていたにわとりが、何かに食い殺されてしまっているのを見たまいはショックを受ける。その日、おばあちゃんと一緒に寝ることにしたまいは、おばあちゃんに「人は死んだらどうなるの」と尋ねる。おばあちゃんは、死んだことがないので知らないが、魂が体から抜けて自由になるのだと信じている、そうしたらまいに教えてあげる、と告げる。
しばらくして、まいの父(大森南朋)がまいを迎えに来る。まいは迷うが、父とともに、家に帰ることにする。そんなとき、まいは、自分が大事にしていた庭に、ゲンジが侵入し、土を掘り起こしているのを目撃する。おばあちゃんの土地を奪おうとしていると考えたまいは、おばあちゃんに向かってそのことを訴える。おばあちゃんはそれをなだめるが、まいの怒りは収まらず、おばあちゃんに向かって、「あんな汚らしいヤツ、もう死んじゃえばいいのに! 」とどなる。
それまでずっと優しかったおばあちゃんは、そのとき初めて、「まいっ! 」と叫んでまいの頬を平手打ちする。「おばあちゃんは、私より、あの男のほうが大事なんだ! 」と言って、まいはおばあちゃんのもとから部屋に駆け込んでしまう。二人のぎくしゃくした関係は癒えぬまま、まいは母親に連れられ、おばあちゃんの家を後にする。
そして2年後、まいは母親とおばあちゃんの家に向かっていた。おばあちゃんの訃報だった。なきがらとなったおばあちゃんを見て、まいの母親は号泣する。まいはその声を背に、何気なく温室に向かう。温室のガラスをみると、そこには指で描いた文字で、
ニシノマジョカラ ヒガシノマジョヘ
オバアチャンノ タマシイ
ダッシュツ ダイセイコウ
と書かれていた。思わず涙を浮かべたまいは、空を見上げて「おばあちゃん、大好き」とつぶやく。背中越しに、いつものおばあちゃんの返事、「I know」が聞こえた気がしたまいだった。

静かな心温まる映画。外国人なのに、とつとつと美しい日本語を話すおばあちゃんが、なんとも上品で魅力的である。最後のシーンも感動的だった。多少、退屈ではあるけれど、よい作品。

【5段階評価】3

|

« (533) 薔薇の素顔 | トップページ | (535) マトリックス »

映画・テレビ」カテゴリの記事

評価3の映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: (534) 西の魔女が死んだ:

« (533) 薔薇の素顔 | トップページ | (535) マトリックス »