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2011年6月

2011年6月30日 (木)

(482) パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド

【監督】ゴア・バービンスキー
【出演】ジョニー・デップ、キーラ・ナイトレイ、トム・ホランダー
【制作】2007年、アメリカ

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ第3作。

東インド会社を率いるベケット卿(トム・ホランダー)は、デイビー・ジョーンズ(ビル・ナイ)の心臓を手に入れ、彼らを服従させ、海の覇権を手に入れつつあった。
バルボッサ船長(ジェフリー・ラッシュ)は、ベケット卿に対抗するため、伝説の銀貨を持つ9人の大海賊の船長を招集し、評議会を開催しようとする。
銀貨を持つ海賊の一人は、クラーケンに飲まれたジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)だった。
バルボッサとエリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)は、呪術師のティア・ダルマ(ナオミ・ハリス)の言葉に従い、世界の果て、ワールド・エンドに向かい、ジャックを救い出す。
バルボッサは、ティア・ダルマの言葉に従い、女神カリプソをよみがえらせるが、自分たちの味方にすることはできず、ベケット卿の巨大船団と戦うこととなる。
ジャックはジョーンズに捉えられるが、ジョーンズの心臓を奪い取る。しかし、ジョーンズはエリザベスの夫となったばかりのウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)に心臓を突き立て、命を奪ってしまう。しかし、ウィルの父、ビル・ターナー(ステラン・スカルスガルド)がジョーンズに襲いかかり、そのすきに、ジャックはウィルの手に剣を持たせ、ジョーンズの心臓に突き立てさせる。
その行為により、ジョーンズの船の船長となる運命を背負ったウィルは、父親のビルとともに、海賊船で暮らすこととなり、エリザベスは地上でウィルを想いながら生きていくことになる。

本作も特撮のできは素晴らしく、最後の戦闘シーンは大迫力である。しかし、若干、登場人物が多すぎるせいか、感情移入が今ひとつできず、中盤はだれてしまったような感じもした。

【5段階評価】3

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2011年6月29日 (水)

(481) エンバー 失われた光の物語

【監督】ギル・キーナン
【出演】シアーシャ・ローナン、ハリー・トレッダウェイ、ティム・ロビンス、ビル・マーレイ
【制作】2008年、アメリカ

地底都市で暮らす少女が、地上を目指して繰り広げる冒険を描いた作品。

人類は地底での生活を余儀なくされ、200年間の地底生活ののち、地上に出られるようにと、一つの箱を将来の世代に託す。その箱は、都市の市長が代々受け継いだが、7代目市長の急死により、忘れ去られてしまう。
その地底都市、エンバーで暮らす少女、リーナ・メイフリート(シアーシャ・ローナン)は、くじ引きで配管工の仕事を割り当てられるが、友人の少年、ドゥーン(ハリー・トレッダウェイ)が引き当てたメッセンジャーと交換してもらう。
リーナは元市長の娘で、家にあった不思議な箱に、謎のカードがあることを知る。ドゥーンは街の電気を生み出す発電機の仕事に就きたいと願っており、発電所の中に入ることを夢見ていた。
市長のコール(ビル・マーレイ)は、貯蔵された食糧を独り占めしており、それを知ったリーナは捉えられそうになるが、市長の持っていたもう一つのカードを奪い取り、ドゥーンのもとに逃げ込む。
二人は、組み合わせたカードを手がかりに、発電所の謎を解く。その先には、ロッカーに見せかけたボートと巨大な水車があり、2人はボートに乗って外の世界への脱出に成功する。
外の世界の暗闇に絶望する二人だったが、夜が明けると、そこには青い空が広がっていた。

5,500万ドルをかけた作品だが、興行収入は1,800万ドルあまり。日本では公開もされていない。
そして残念ながら、特撮の質や世界観は決して貧弱なものではないのだが、全体的に暗くてわくわくする冒険心が今ひとつ盛り上がらない。RPGにしたらけっこう面白そうではあるが。

【5段階評価】2

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2011年6月28日 (火)

(480) ゴーストバスターズ

【監督】アイバン・ライトマン
【出演】ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、シガニー・ウィーバー
【制作】1984年、アメリカ

テーマ曲も大ヒットしたSFコメディ。

ピーター(ビル・マーレイ)、レイモンド(ダン・エイクロイド)、イゴン(ハロルド・ライミス)の3人は、超常現象の研究者だったが、研究資金を打ち切られ、ゴースト退治の会社を興す。
ホテルでのゴースト退治を皮切りに、ゴーストバスターズ・ブームが巻き起こる。
軟派のピーターは、ゴーストに悩むデイナ(シガニー・ウィーバー)に入れ込んでいたが、デイナは、強力なゴースト、ズールに乗り移られてしまう。召喚されたゴーザが、街を滅ぼすと宣言。頭に浮かんだ者を破壊の偶像にするという。みんな何も考えないようにするが、レイモンドがマシュマロマンを想像してしまい、巨大なマシュマロマンがニューヨークの街に出現する。
ピーターたちは、レーザー光線を交差させるという禁断の技を用いて、マシュマロマンを退治する。

当時としては出色の特撮で、ユーモラスな幽霊が表現され、楽しい作品。
エイリアン」で名を馳せたシガニー・ウィーバーや、「ダイ・ハード」で悪質なTVレポーターを演じたウィリアム・アザートンも出演している。

【5段階評価】3

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2011年6月27日 (月)

(479) バッドボーイズ

【監督】マイケル・ベイ
【出演】ウィル・スミス、マーティン・ローレンス、ティア・レオーニ
【制作】1995年、アメリカ

二人の黒人刑事の活躍を描いたアクション映画。

マイアミ署に犯罪集団が忍び込み、押収した大量のコカインを盗む。
刑事のマイク・ラーリー(ウィル・スミス)とマーカス・バーネット(マーティン・ローレンス)が捜査を担当する。マイクは知り合いのコールガール、マックス(カレン・アレクサンダー)に情報提供を依頼するが、彼女は犯罪組織に殺されてしまう。殺害現場を見てしまったマックスの友人、ジュリー(ティア・レオーニ)は、犯罪組織に追われる身となる。家に逃げ帰ったジュリーは、マイクの職場に電話をするが、犯罪集団に刑事がいたことから、マックスの友人だったマイク以外を信用しようとしない。しかしマイクが不在だったため、マーカスがマイクのふりをして彼女を迎えに行く。
マーカスは、夫婦仲が冷えつつある妻に内緒で、マイクの家にジュリーをかくまう。
マイクとマーカスは、ジュリーの目撃情報をもとに、捜査を続けるが、犯罪組織にジュリーを奪われてしまう。
人質となったジュリーを救い、犯罪組織を一網打尽にするため、二人は元麻薬売人のジョジョを締め上げ、情報を得ると、密輸現場に向かう。
激しい銃撃戦とカーチェイスの末、組織のボス、フーシェ(チェッキー・カリョ)を倒す。

スピード感のあるアクションと、ウィル・スミス、マーティン・ローレンスの歯切れのいい台詞が気持ちいいが、全体的な流れは、よくある感じだった。

【5段階評価】3

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2011年6月26日 (日)

(478) チャーリーズ・エンジェル

【監督】マックG
【出演】キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー
【制作】2000年、アメリカ

アメリカのテレビドラマの映画化作品。

チャーリー探偵社の探偵、ナタリー(キャメロン・ディアス)、ディラン(ドリュー・バリモア)、アレックス(ルーシー・リュー)は、いつものように、ボスレー(ビル・マーレイ)のもとに集まり、チャーリーから依頼を聞かされた。
任務は、誘拐されたIT企業の創設者、ノックス(サム・ロックウェル)の救出。依頼主は、社長のビビアン・ウッド(ケリー・リンチ)だった。
3人はライバル企業のロジャー・コーウィン(ティム・カリー)に接近し、誘拐時のビデオに映っていたやせ男(クリスピン・グローバー)を見つけ、ノックスの救出に成功する。
しかし、この誘拐は狂言だった。ノックスは、自分の父親がチャーリーに殺されたと思い込んでおり、チャーリーの居場所を探るために探偵社に近づいていたのだった。
通信衛星と音声認識ソフトを使ってチャーリーの居場所を突き止め、ヘリから追尾ミサイルを発射したノックスだったが、ナタリー、ディラン、アレックスは密かにヘリに乗り込んでおり、アレックスがミサイルの追尾性能を熱感知に切り替えたため、ミサイルは反転してノックスの乗ったヘリに突っ込み、ノックスの乗ったヘリは大破する。

3人のチャーリーズ・エンジェルズの変装や、男顔負けのアクションが痛快。
アクションシーンは意外とさまになっていて、けっこう楽しめた。コスプレはちょっとどうでもいいかな、なんていう気もしたが。

【5段階評価】3

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2011年6月25日 (土)

(477) ドライビング Miss デイジー

【監督】ブルース・ベレスフォード
【出演】ジェシカ・タンディ、モーガン・フリーマン、ダン・エイクロイド
【制作】1989年、アメリカ

気むずかしい老婦人と、雇われ運転手の交流を描いた作品。第62回アカデミー賞作品賞受賞作品。

元ユダヤ人教師のデイジー夫人(ジェシカ・タンディ)は、頑固者で、車の運転を失敗しても、自分のせいだと認めない。母親を心配した息子のブーリー(ダン・エイクロイド)は、黒人の運転手、ホーク(モーガン・フリーマン)を雇う。
最初はホークを毛嫌いする夫人だったが、彼の辛抱強く誠実な人柄を認め、彼を運転手として外出するようになる。
時が過ぎたある日、ホークがデイジー夫人の家に出勤すると、夫人が髪を振り乱して「生徒達の宿題がない」と家の中をさまよっていた。痴呆であった。夫人は施設に入ることになる。
ブーリーとホークは、デイジー夫人の慰問に訪れる。デイジーはブーリーを追い出すと、ホークにパンプキンパイを食べさせてもらうのだった。

人種差別がまだ根強く残る社会での、ユダヤ人の夫人と黒人の運転手の交流が、心温まる中にも悲哀を感じさせる。
序盤は、偏屈な夫人の運転手に対する態度が不快で、これがどう氷解していくのかと思ってみていると、最後の最後まで、そうでもなかったりするのと、教会が焼かれたりするような過激な時代背景が、あまり作品に強く影響を与えていなかったりして、かなり退屈な映画だと感じてしまった。アカデミー賞を4部門で受賞しているので、名作であるはずなのだが。
ちなみに、タイトルからは、高齢になってから自動車の運転を身につけようと奮闘するかわいいおばあちゃんの話なのかな、と勝手に想像していたが、全く違った。

【5段階評価】2

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2011年6月24日 (金)

(476) イレイザー

【監督】チャック・ラセル
【出演】アーノルド・シュワルツェエネッガー、バネッサ・ウィリアムズ、ジェームズ・カーン
【制作】1996年、アメリカ

アーノルド・シュワルツェエネッガー主演のアクション映画。

重大事件の重要な証言者を死んだと思わせて守る「イレイザー」。ジョン・クルーガー(アーノルド・シュワルツェエネッガー)は、イレイザーとして、兵器製造企業の参考人、リー・カレン(バネッサ・ウィリアムズ)を保護する。
事件の黒幕は、ジョンのボス、ドゥゲラン(ジェームズ・カーン)と、国防省のハーパー議員(アンディ・ロマノ)だった。
彼らは最新兵器、EMガンをテロリストに大量に密輸しようとしており、ジョンは、かつて命を救ったジョニー(ロバート・パストレリ)を仲間にして密輸の情報を入手し、現場を押さえることに成功する。
リーは法廷での証言をやりとげるが、ドゥゲランは徹底抗戦の模様。法廷を出たジョンが、リーを連れて車に乗り込むと、突如その車が爆発。ドゥゲランとハーパーは互いに相手が仕組んだと考え、リムジンに乗り込むが、これは、ジョンが仕組んだものだった。彼らの乗ったリムジンの運転手はジョニー。
法で彼らを裁くことには限界があると考えたジョンは、リムジンを踏切に放置し、人知れず彼らを裁いた。

いかにもアーノルド・シュワルツェエネッガーのアクション映画という感じの痛快な作品。
タイトルも彼の代表作、「ターミネーター」を意識していると言えるだろう。
ジェームズ・カーンは、「ミザリー」で狂信的なファンに監禁される小説家や、「ゴッド・ファーザー」では長男のソニー役を演じている。

【5段階評価】3

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2011年6月23日 (木)

(475) ドロップ

【監督】品川ヒロシ
【出演】成宮寛貴、水嶋ヒロ、本仮屋ユイカ
【制作】2009年、日本

不良にあこがれる中学生を描いた若者映画。

私立中の中学生、信濃川ヒロシ(成宮寛貴)は、不良にあこがれ、公立中学に転校する。そこで井口達也(水嶋ヒロ)の率いる不良グループと親しくなり、ケンカにあけくれる生活が始まる。
他校の赤城(増田修一朗)と加藤(レイザーラモンHG)とは激しくやり合うが、クリスマスから正月まで毎日のようにケンカし、ついに仲良くなる。
ヒロシは高校に進むが、入学式の直前にケンカをし、入学式を待たずして退学となる。弟のようにヒロシの面倒を見ていたヒデオ(上地雄輔)は、彼を自分の職場に就職させるが、ヒロシの就職を待たずして、足場から転落して命を落としてしまう。
ヒデオが買ってくれた形見の財布を姉から受け取ったヒロシは、ゼロからやり直すと宣言して仲間と別れ、別の町へと旅立つ。

品川ヒロシ監督作品ということで、少々不安な気持ちで見始めたが、仲間同士のかけあいが、漫才のように小気味よく、また、ケンカのシーンの迫力もなかなかのもの。バットや角材での殴りあいは、よくて骨折、悪くすれば命を落としかねないとは思うが、なかなか楽しめた。
ただ、原作を短時間に押し込みすぎたせいか、ヒデオが落下して亡くなるシーンはあまりにも唐突で、必然性を感じづらかった。
ただ、正直に言って、プロの俳優が若手漫才師の監督に指導されるのって、どうなんだろうっていうのが、見ていて気になってしまった。

【5段階評価】3

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2011年6月22日 (水)

(474) イーオン・フラックス

【監督】カリン・クサマ
【出演】シャーリーズ・セロン、マートン・チョーカシュ
【制作】2005年、アメリカ

シャーリーズ・セロン主演のSFアクション。

人類がウィルスにより死滅した未来の世界。人々は、科学者により外部と隔絶された都市で生活していた。
科学者に反抗する組織、モカシンの一員、イーオン(シャーリーズ・セロン)は、妹のウナ(アメリア・ワーナー)を殺され、科学者達に復讐を挑む。しかし、科学者の長、トレバー(マートン・チョーカシュ)に出会うと、彼に強い愛情を抱いてしまう。
世の中の人々はウィルスの副作用により、生殖能力を失っており、科学者はクローン技術により人類を延命させていたのだった。イーオンはトレバーのかつての妻であり、妹のウナも、死後、クローンとして再生されていた。
人々は、自らの力で妊娠するようになっていたが、トレバーの弟、オーレンは、妊娠の事実を伏せるため、妊娠した女性を殺害し続けていたのだった。トレバーとイーオンは、組織の協力を得て、オーレンの野望を打ち砕く。

スタイリッシュなアクションが、独特の映像美と世界観の中でくりひろげられる。
足に手のひらを移植した工作員なんかも登場して、映像としては面白い。
しかし、ストーリーは難解で、今ひとつ話に入り込めなかった。
シャーリーズ・セロンは、「スタンドアップ」、「ハンコック」などに出演している名女優。顔にあまり個性のない、ふつうのきれいな人という感じなので、あまり知名度はない気がするが、「モンスター」の怪演ではアカデミー主演女優賞を受賞している。
本作の彼女も、自身の存在に悩む殺人者を演じているが、無機質すぎて今ひとつ感情移入が難しかった。

【5段階評価】2

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2011年6月21日 (火)

(473) グラマー・エンジェル危機一発

【監督】アンディ・シダリス
【出演】ドナ・スピア、ホープ・マリー・カールトン、シンシア・ブリムホール
【制作】1987年、アメリカ

プレイメイトが主演のアクション映画。

女性警官、ドナ(ドナ・スピア)と仲間のタリン(ホープ・マリー・カールトン)が悪の組織を倒す。
人質に取られた友人のイーディ(シンシア・ブリムホール)を救い、逃げ出した猛毒ヘビをバズーカで倒し、最後は悪の組織のボスを銃撃し、高層ビルから転落死させる。

序盤から、見事なバストのプレイメイトが何人もおっぱいを丸出しにする。スケボーに乗ってダッチワイフの後ろにライフルを隠す暗殺者、ブレードの付いたフリスビー、水を流そうとすると便座が大爆発して銃をも跳ね返す巨大ヘビが登場し、それをバズーカで倒すなど、あまりにもひどいシーンが連発。見所は女性のおっぱいだけ。
自動録画だとこういうのも録画されるので、そういう意味では面白い。タイトルが「危機一髪」じゃなくて「危機一発」なのも、007のパクリというより、バカっぽさを演出してのことなのかもしれない。

【5段階評価】1

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2011年6月20日 (月)

(472) 幸福の黄色いハンカチ

【監督】山田洋次
【出演】高倉健、武田鉄矢、桃井かおり、倍賞千恵子
【制作】1977年、日本

北海道で偶然出会った三人組を描いた作品。ロードムービー仕立てになっている。

女に振られた花田欽也(武田鉄矢)は、赤いファミリアを購入し、北海道に単身、旅行に出る。花田は、男にもてあそばれて傷心旅行に出ていた若い女性、朱美(桃井かおり)をナンパし、網走の海岸に出る。そこには、刑務所を出所したばかりの男、島勇作(高倉健)がおり、三人での車の旅が始まる。軽薄な花田は、最初の宿でさっそく朱美にのしかかろうとして泣かせてしまい、島に説教される始末だった。
島は別れた妻、光枝(倍賞千恵子)が夕張にいた。彼女にまだ未練のあった島は、彼女宛に、「もしまだ独り身で自分を待っていてくれるなら、家の前に黄色いハンカチをぶら下げておいてほしい」というはがきを出していた。夕張に行くふんぎりがつかずにいた島だったが、三人での旅の中、自分の境遇を話しながら、花田や朱美に励まされ、ハンカチがぶら下がっているか、見に行くことにする。
車の中から出る勇気のない島の代わりに、花田と朱美がハンカチを探すと、そこには、鯉のぼりの竿にくくりつけられたひもに、上から下まで、ぎっしりと並べられた黄色いハンカチが、大量にはためいていたのだった。
それを見届けた花田と朱美にも、どうやら真の愛が芽生えた、と思わせるところで、映画は終わる。

邦画の中でも極めて有名な作品と言えるだろう。高倉健のしぶい演技がすばらしい。「俺は不器用な男だから」という高倉健の決めぜりふも登場する。

【5段階評価】4

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2011年6月19日 (日)

(471) ポカホンタス

【監督】マイク・ガブリエル、エリック・ゴールドバーグ
【出演】土居裕子(声)、古澤徹(声)
【制作】1994年、アメリカ

イギリス人とインディアンの人種対立の中で生まれた純愛を描いたディズニーアニメ。

インディアンの酋長の娘、ポカホンタス(土居裕子)は、アライグマのミーコとハチドリのフリットと仲がよく、行動をともにしていた。
そこに、イギリスから金の採掘を目当てにラトクリフ総督(有川博)が鉱夫とともにやってくる。船長のジョン・スミス(古澤徹)は、そこでポカホンタスに出会い、二人は恋に落ちる。
ラトクリフは、インディアン達が金を守るために自分たちを攻撃してくると思い込み、闘いを仕掛ける。インディアン達もまた、部族の若い勇者、ココアム(園岡新太郎)を撃ち殺され、復讐を挑もうとしていた。しかし、囚われの身となったジョンとポカホンタスの真実の愛を眼にした二つの部隊は、攻撃を思いとどまる。

ところどころに歌が挿入され、ミュージカル仕立てになっている。なぜ会話が通じるのかといった、つっこみどころもさることながら、せっかくの自然豊かな土地が舞台となっている割に、かわいい動物がいっぱい登場するという感じでもなく、少々人間くさい作品に思えた。

【5段階評価】2

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2011年6月18日 (土)

(470) 鉄道員

【監督】降旗康男
【出演】高倉健、小林稔侍、大竹しのぶ、広末涼子
【制作】1999年、日本

浅田次郎原作小説の映画化作品。

誰一人乗っていないことも珍しくない、北海道のローカル線、幌舞線の終着駅、幌舞駅の駅長、佐藤乙松(高倉健)。仕事一筋の乙松は、一人娘の雪子とも、妻の静枝(大竹しのぶ)とも死別しており、仕事のために死に目に会えていなかった。
定年間近で独り身の彼を、同期の杉浦(小林稔侍)は心配し、自分が再就職しようとしているリゾートホテルに乙松を誘うが、乙松は、自分は鉄道のことしか分からないから、と固辞する。
ある日、駅で雪かきをしている彼のもとに、小学校に入る直前の小さな子が、古びた人形を持って遊びに来る。その子は人形を駅に置き忘れていなくなってしまう。
その人形を引き取りに、その子のお姉さんだという小学生の女の子がやってくる。彼女は乙松にキスをすると、人形を置いたままいなくなってしまう。
今度は、高校生の制服を着た女の子(広末涼子)がやってくる。彼女もまた、人形を忘れた子の姉で、駅の近くの寺の住職の孫だと名乗り、乙松が仕事をしている間に、おいしい鍋を用意する。そんなとき、寺の住職から電話が来る。乙松が住職の孫を引き留めていることを詫びるが、話が通じない。果たして、その子は寺の住職の孫ではなく、乙松の亡くなった娘、雪子だった。
雪子は、仕事一筋の乙松を恨んでなどいない、自分は幸せだと乙松に告げ、姿を消す。
翌日、乙松は、雪の降るホームで倒れ、帰らぬ人となっていた。

これは泣ける。ずるい。高倉健の芝居がすばらしすぎて、思い出すだけでも胸が熱くなってしまう。広末涼子の演技もかわいい中にもひかえめさがあり、とても自然で感動的だった。
いかにも浅田次郎らしい、泣かせるファンタジーだが、あまりにベタすぎて、万人ウケするかというと、そうでもないかもしれない。

【5段階評価】4

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2011年6月17日 (金)

(469) 交渉人 THE MOVIE

【監督】松田秀知
【出演】米倉涼子、反町隆史、陣内孝則、林遣都
【制作】2010年、日本

テレビドラマ「交渉人」の映画版。正式タイトルは「交渉人 THE MOVIE タイムリミット高度10000mの頭脳戦」。

交渉人の宇佐木玲子(米倉涼子)は、自分が担当した籠城事件の人質だった木元祐介(林遣都)が偽名で飛行機に乗り込むのを目撃し、同じ機内に乗り込む。その機で、中川(反町隆史)を首謀者としたハイジャックが起こる。
宇佐木は、たまたま乗り合わせた同僚の木崎(筧利夫)とともに犯人に挑む。中川は次期首相候補の経済産業大臣、栗原(橋爪功)の依頼を受け、栗原の悪事を知る元秘書とともに航空機を爆破する予定だったが、宇佐木らの活躍により、爆破は阻止され、栗原は逮捕される。

いかにも日本のテレビドラマを映画にしましたという、俳優はそこそこ豪華だが、くさい台詞とチープな特撮。心臓に持病を抱え、右腕に銃弾を受けた女性が燃料切れ寸前のジャンボ機を操縦して、無事に着陸させてしまうという、とんでもない展開だが、それでも無事に航空機が着陸すると、何となく感動してしまった。

【5段階評価】2

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2011年6月16日 (木)

(468) 天使と悪魔

【監督】ロン・ハワード
【出演】トム・ハンクス、アイェレット・ゾラー、ユアン・マクレガー
【制作】2009年、アメリカ

ダン・ブラウンの小説の映画化作品。日本でもベストセラーとなり、映画化された「ダ・ヴィンチ・コード」の続編である。

教皇が亡くなり、コンクラーベが始まろうとしたとき、四人の枢機卿が誘拐される。かつて宗教によって迫害された科学を信奉する秘密組織、イルミナティの犯行と目された。彼らは反物質を盗み、バチカンを壊滅させる規模の爆破予告を行う。
事件の謎を解くため、ロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)がバチカンに呼ばれる。彼はキリスト教に関するたぐいまれな知識を駆使して、反物質を研究する科学者、ビットリア(アイェレット・ゾラー)とともに事件を追うが、一人、また一人と枢機卿が殺害されていく。
枢機卿を殺害していた殺し屋は、雇い人の策略によって爆死してしまう。最後の犠牲者はカメルレンゴのパトリック・マッケンナ(ユアン・マクレガー)だと確信したラングドンは、マッケンナのもとに駆けつける。部屋からマッケンナのうめき声が聞こえ、ラングドンが警官とともに中に突入すると、敵対するリヒター(ステラン・スカルスガルド)が銃を持って彼の横に立っていた。マッケンナは「犯人はリヒターだ」と叫び、彼は警察に射殺される。
しかし、この部屋に設置されていた監視カメラを見ると、枢機卿の殺害を企てたのはマッケンナであった。全てを悟られたマッケンナは、油を浴びて焼身自殺するのだった。

迫力のある映像が魅力的な作品。実在する教会を使ってのロケは重厚感があり、映画らしい映画だった。最後のどんでん返しの演出は、少々盛り上がりに欠けた感もあったが、最初に見たときは、すっかりリヒターが真犯人だと思い込んでおり、まんまとだまされた。
トム・ハンクスをはじめ、「スター・ウォーズ/EPISODE1 ファントム・メナス」のユアン・マクレガーや、「グラスハウス」のステラン・スカルスガルド、「ナルニア国物語/第2章: カスピアン王子の角笛」のピエルフランチェスコ・ファビーノなど、俳優陣も豪華。

【5段階評価】4

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2011年6月15日 (水)

(467) グラスハウス

【監督】ダニエル・サックハイム
【出演】リリー・ソビエスキー、ステラン・スカルスガルド、ダイアン・レイン
【制作】2001年、アメリカ

両親を失い、後見人に引き取られた姉弟が巻き込まれる事件を描いた作品。

ルビー・ベイカー(リリー・ソビエスキー)とレット(トレバー・モーガン)の姉弟は、両親を車の事故で失い、隣人の夫婦、テリー・グラス(ステラン・スカルスガルド)とエリン・グラス(ダイアン・レイン)に引き取られる。しかし、グラス夫妻の目的はルビー達に遺された遺産だった。エリンは麻薬におぼれ、テリーには多大な借金があった。
ルビーはテリーの怪しい行動に疑念を持ち、財産管理人のベグレイター氏(ブルース・ダーン)に相談をする。テリーは車の事故に見せかけ、ルビーを殺そうとし、ルビーとレットを監禁する。ルビーとレットは何とか脱出し、眠っているテリーの手から車の鍵を奪い取ることに成功する。
しかし、ルビーは、自分たちを放ったまま寝入ったテリーを疑い、わざと車に乗せようとしていることに気づく。自動車はブレーキオイルが抜かれていたのだ。
そこに、ベグレイターと借金取りが現れる。借金取りはベグレイターを刺し殺すと、テリーを事務所に連れて行こうとする。借金取りはテリーの細工した車に乗ってしまったため、山道でブレーキが効かなくなり、事故死してしまう。奇跡的に生き延びたテリーは、パトカーに保護されて山道を降りてきたルビーに最後の攻撃をしかけようとするが、ルビーが間一髪、パトカーをテリーにぶつけ、テリーを倒す。

後見人の動機と、二人の子供達をどうしようとしているのかが今ひとつはっきりせず、分かりづらい作品だった。
ステラン・スカルスガルドは、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」や続編の「ワールド・エンド」で、ウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)の父親、ビル・ターナー役を演じている。
リリー・ソビエスキーは、「ディープ・インパクト」や「アイズ・ワイド・ショット」などに出演している女優。

【5段階評価】2

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2011年6月14日 (火)

(466) トウキョウソナタ

【監督】黒沢清
【出演】香川照之、小泉今日子
【制作】2008年、日本・オランダ・香港

リストラされた会社員の家族の再生を描いた作品。

健康器具会社、タニタの総務課長の佐々木竜平(香川照之)は、リストラされ、それを家族に告げず、公園の食事の配給に並びながら、ハローワークで職を探す日々を送っていた。
家庭での父親の威厳を保とうとするあまり、子供の教育にはことさら厳しく、次男の健二(井之脇海)がピアノを習いたいというのを唐突すぎるという理由で拒絶し、長男の貴(小柳友)が米軍に志願したことにも反対した。
妻の恵(小泉今日子)は、夫が炊き出しに並んでいるのを見て、夫の失業を知ってしまう。
ピアノ教室の講師、金子(井川遥)は、健二にたぐいまれな音楽の才能があることを見抜き、音楽学校への進学を勧める手紙を親宛に出す。竜平は、息子が親を騙してピアノ教室に通っていたことに激怒し、恵に対して親の威厳を守るべきだとどなるが、恵は夫の失業を知っていたことを明かす。
ショッピングビルの清掃員の職に就いた竜平は、清掃場所のトイレで札束の入った封筒を拾い、あたふたとトイレを去ろうとする。するとそこで、買い物をする恵に出くわす。竜平は慌ててその場から走り去る。
一方の恵は、家に押し入った強盗(役所広司)に連れられ、車で逃げているところだった。自分の人生に疑問を持っていた恵は、強盗から逃げることなく、行動をともにしていたのだった。
車で海岸に到着した恵は、強盗に「やり直せるでしょうか」とつぶやく。
強盗と恵は海辺の小屋で一夜を明かすが、恵が朝起きると強盗の姿はなく、どうやら車ごと海に突っ込んでしまったようだった。
健二は、東北行きの長距離バスに無賃乗車しようとして留置場に放り込まれ、明け方、不起訴で釈放される。竜平は、人生をやり直したいとつぶやきながら町を放浪するが、車にはねられ、路上で一夜を明かす。命に別状はなく、拾った札束を遺失物ポストに投げ込み、家に帰る。
竜平がビル掃除で働く日常が佐々木家に訪れる。そして健二の音楽学校入学試験の日。健二は、ピアノ演奏で周囲の大人が声も出ないほどの驚異的な実力を見せる。家族がまた一緒に歩み出すことを印象づけ、映画は終わる。

どこにでもあるような日常の風景だが、親と子、教師と生徒といった人間関係のところどころに、細かい軋轢が混じりだし、佐々木家の平穏が、少しずつ不確かなものになっていく。
最終的には、家の中が強盗に荒らされ放題になっているにもかかわらず、互いにそのことに全く触れずにいるほど、日常的な感覚が麻痺してしまう。しかし、そこから、ようやく家族の絆が再生されていくということが暗示され、観る者に救いを与える。
ところどころの演技は、若干お芝居めいたところもあったが、どっしりとした重厚な作品で見応えがあった。

【5段階評価】4

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2011年6月13日 (月)

(465) バトルクリーク・ブロー

【監督】ロバート・クローズ
【出演】ジャッキー・チェン、マコ、H・B・ハガティ
【制作】1980年、アメリカ

ジャッキー・チェン主演のアクション映画。
料理店の息子、ジェリー(ジャッキー・チェン)は武術が得意で、武闘大会の出場選手を探していたドミニチ(ホセ・フェラー)に目をつけられる。
ジェリーは、兄の婚約者を迎えに行くが、その婚約者をドミニチに人質にとられてしまい、大会への出場を強要される。ジェリーは師匠のハーバート(マコ)と特訓し、ドミニチのライバルが出場させたキッス(H・B・ハガティ)を倒す。

マフィアとの戦闘やローラースケートでのレースが、ほとんどドタバタ劇であり、ジャッキー・チェンのアクションが発揮されず、極めてもったいない作品。
後半のバトルクリーク大会でも、相手は大柄な選手ばかりでプロレスショーと同じであり、繰り返し見たいような迫力はなかった。
師匠役のマコは、マコ岩松という日本人(米国籍)で、「ロボコップ3」の日本企業の社長役や、「パール・ハーバー」では山本五十六役を演じており、苦み走った顔立ちが日本の渋さをよく表している名優。本作では少々コミカルな役どころになっている。

【5段階評価】2

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2011年6月12日 (日)

(464) 明日やること ゴミ出し 愛想笑い 恋愛。

【監督】上利竜太
【出演】谷村美月、西田尚美、六角精児
【制作】2010年、日本

テレビ局のアシスタント・ディレクターをやっている女性を描いた作品。
駆け出しADの桜美散(谷村美月)は、ディレクターの無茶な注文や罵倒に耐える日々を送っていた。濃いキャラの巣窟となっている職場で、曝露ブログを密かに書くのが唯一の楽しみの美散にとって、同郷で芯の強い女性、堂本照子(西田尚美)だけがよき理解者だった。
しかし彼女も、インドのガネーシャの信仰に陶酔しきった極めて個性的な女性だった。
もうダメだと思ったとき、空にUFOが飛んでいるのを発見。それをビデオに収めたことからチーフAD、ディレクターととんとん拍子に出世する。

テレビ局の内側を描いている点は興味深いが、UFOを見つけて出世しました、というのはあまりにも短絡的で、このバカバカしさがテレビなんです、ということなのかもしれないが、ちょっと知恵がないなという気がした。

【5段階評価】2

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2011年6月11日 (土)

(463) HERO

【監督】鈴木雅之
【出演】木村拓哉、松たか子、松本幸四郎
【制作】2007年、日本

テレビドラマ「HERO」の映画化作品。

東京地検の検事、久利生(木村拓哉)は、離婚調停中の芝山(阿部寛)に変わり、暴行事件の公判を担当する。最初は、若者がサラリーマンを殴打し、死亡させたという傷害致死事件であり、被疑者の梅林(波岡一喜)が取り調べで容疑を認めていたことから、容易な公判と想像されていた。
しかし、この梅林に敏腕弁護士の蒲生(松本幸四郎)がつき、公判では一転無罪を主張する。
不思議がる久利生だったが、これには理由があった。梅林は、現職代議士の花岡(森田一義)のアリバイ工作の役目を担っていた。彼は傷害致死事件発生当時は赤坂のビルで警備員をしており、花岡がビルに来たのを見た、と偽証していたのだった。もし、傷害致死事件で有罪となると、事件のあった時刻には赤坂のビルにはいなかったこととなり、花岡のアリバイが虚偽であることが連鎖的に明るみに出てしまうのだ。
蒲生は巧みな戦術で、若者の無罪を主張するが、久利生は雨宮(松たか子)とともに韓国に渡って犯行に使われた車両を見つけ出し、また、事件当時、近くで起こった放火事件の現場を被疑者が車で通ったはずだと読み、地検の仲間総出で写真を探し出す。その携帯写真には、梅林が車の中から火事を見ている様子が捉えられており、梅林のアリバイが崩れる。
久利生が地方に転勤していた6年間、ほっておかれたことを根に持っていた雨宮だったが、最後は二人の思いが一つになり、キスを交わすところで映画は終わる。

たった一枚の携帯写真を見つけるために、多くの仲間が駆け回るところは、胸が熱くなったが、全体的にはテレビドラマの延長のような感じだった。
木村拓哉は「武士の一分」でも主役を演じている。ちょっとすれたような若者を演じさせると天下一品だな、と感じる。

【5段階評価】3

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2011年6月10日 (金)

(462) 奇蹟 ミラクル

【監督】ジャッキー・チェン
【出演】ジャッキー・チェン、アニタ・ムイ、クェイ・アルイ
【制作】1989年、香港

ジャッキー・チェン主演のアクション。
ふとしたことから香港マフィアのボスになったコウ(ジャッキー・チェン)は、手下達の悪事をやめさせ、自分に幸運をもたらしてくれる花売りの女性、マダム・ローズ(クェイ・アルイ)の手助けをする。彼女には離れた場所で暮らす娘がおり、娘には自分が花売りの身分であることを隠していた。娘が結婚の報告のために帰ってくることになったため、コウは仲間を上げて彼女のウソを本当に見せるための大芝居を打つ。
ライバルマフィアとの抗争も、男気のある相手のボス、タイガー(オー・ジョンホン)と意気投合し、平和的な解決に成功。香港警察の総督を説得し、見事なパーティを実現させる。

ジャッキー・チェンの真骨頂であるコミカルで計算されたアクションが秀逸。タイガーが「銃など使うな」と手下に言うところは、銃社会で素手の闘いをさせるための細かい演出になっている。
最後のシーンも涙を誘って感動的。

【5段階評価】4

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2011年6月 9日 (木)

(461) ゴスフォード・パーク

【監督】ロバート・アルトマン
【出演】ケリー・マクドナルド、マギー・スミス
【制作】2001年、イギリス

1930年代のイギリス上流社会を舞台に、キジ狩りのパーティで起きた殺人事件を描く。

富豪のウィリアム・マッコードル(マイケル・ガンボン)がハンティング・パーティを開き、屋敷に上流階級の人々を招待する。トレンサム伯爵夫人(マギー・スミス)は、召使いのメアリー(ケリー・マクドナルド)を従え、屋敷に招かれる。
マッコードルは工場を経営し、女性工員と関係を持っていたことが、召使いの間で噂されていた。
パーティのさなか、マッコードルが殺される。胸に包丁が突き立てられていたが、出血は少なく、すでに毒殺されていたことが判明する。
マッコードルに刃を向けたのは、彼の息子、ロバート・パークス(クライブ・オーウェン)だったが、その前にマッコードルを毒殺したのは、屋敷の召使い、ミセス・ウィルソン(ヘレン・ミレン)だった。彼女はロバートの母親だった。息子の罪を軽くするため、先回りしてマッコードルを殺していたのだった。

当時のイギリスにおける貴族と使用人の関係を子細に描いているが、そこに興味を持てなければ、大量の登場人物の関係に混乱し、どれが本筋でどれがノイズなのか、よくわからないまま殺人が起き、大量の容疑者の中から血のつながった人がいて犯人でしたという展開。実は真犯人と被害者の血がつながっていた、というのは、推理小説にはよくある種明かしだが、動機がないと思われていた人に動機をつけさせる、けっこう何でもありの作戦。本作はアカデミー脚本賞を受賞しているが、個人的にはあまり感動しなかった。
本作に出演しているマイケル・ガンボンとマギー・スミスは、「ハリー・ポッター」シリーズの先生を演じている。

【5段階評価】2

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2011年6月 8日 (水)

(460) 模倣犯

【監督】森田芳光
【出演】中居正広、山崎努、津田寛治、木村佳乃
【制作】2002年、日本

宮部みゆき原作小説の映画化。

女性を拉致・監禁した上で殺害し、被害者遺族の感情を蹂躙する犯罪者、網川浩一(中居正広)。事件は、交通事故死した彼の同級生の栗橋浩美(津田寛治)と高井和明(藤井隆)の仕業とされ、網川は事件を語る識者としてテレビに登場し始める。
孫娘を失った豆腐屋の主人、有馬義男(山崎努)は、彼の挑発に真っ向から対峙する。
ルポライターの前畑滋子(木村佳乃)は、テレビ番組で網川と対峙し、この事件は過去の事件をまねただけで、犯人は模倣犯に過ぎないと網川を挑発する。網川は、この事件は独創的な事件だと主張し、自らの犯行であることを明かすと、爆死する(ように映像上は見える)。

宮部みゆき原作ということで、登場人物の人生がからみあった重厚な作品であることを期待したが、その期待は裏切られた。話は緩慢で、小説では語られている、登場人物の背景が捨象され、感情移入が難しく、拉致された女性の屈辱も匿名的で切実感がない。最後の網川の首が吹き飛ぶシーンも意味が分からず、犯人を奈落の底に突き落とすカタルシスも大どんでん返しもない。
宮部みゆきは試写会を途中退席したという逸話もあるが、無理もない話である。

【5段階評価】2

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2011年6月 7日 (火)

(459) トータル・リコール

【監督】ポール・バーホーベン
【出演】アーノルド・シュワルツェエネッガー、レイチェル・ティコティン、シャロン・ストーン、マイケル・アイアンサイド
【制作】1990年、アメリカ

特撮技術をふんだんに使ったSFアクション。火星移住の実現した未来が舞台となっている。

美しい妻、ローリー(シャロン・ストーン)を持つダグラス・クエイド(アーノルド・シュワルツェエネッガー)は、行ったことのないはずの火星に興味を持ち、夢を人工的に体験させるリコール社で、火星で諜報部員として活躍する夢を見ようとする。しかし、夢の情報をインプットされる前に、自分の記憶の中から火星の記憶がよみがえってくる。
リコール社のマネージャーに来店した記憶を消され、家に戻されたクエイドだったが、なぜか職場の同僚や妻から襲われる。訳が分からないクエイドに、妻のローリーは「夫婦生活は作られた記憶で、私はあなたの監視役だった」と告げる。
そこにローリーの本当の夫、リクター(マイケル・アイアンサイド)と手下がやってくる。ダグラスは逃亡し、ホテルに逃げ込むと、謎の男にスーツケースを渡される。その中には、自分からのビデオレターが入っており、自分の真の名はハウザーであり、火星の採掘権を手にして暴虐の限りを尽くすコーヘイゲン(ロニー・コックス)を倒す使命を負っていることを知らされる。
クエイドは火星に渡り、そこでメリーナ(レイチェル・ティコティン)という女性に出会う。彼女は記憶が失われる前に愛していた女性だった。二人は反乱分子の指導者、クワトーに会う。クワトーは人間の体の一部として存在するミュータントだった。
そこにコーヘイゲンの一味が大挙して現れる。クエイドとメリーナは捉えられ、クワトーは射殺されてしまう。コーヘイゲンは、反乱分子の指導者の所在を突き止めるために、クエイドを泳がせていたのだ。クワトーは「リアクターを起動させろ」という言葉を遺して息を引き取る。
ここでコーヘイゲンは、クエイドに告げる。ハウザーは自分に反旗を翻したのではなく、クワトーのいどころを突き止めるため、記憶を消して反乱軍に身を投じる役割を買って出たのだと言うことを。それを証明するビデオレターを見せられ、クエイドは混乱する。コーヘイゲンは、手下にハウザーの記憶をよみがえらせるよう指示するが、クエイドは装置の拘束を力任せに壊し、メリーナを連れて脱出する。
クワトーの告げたリアクターとは、エイリアンが遺した巨大な装置で、火星に存在する氷河から空気を生み出すものだった。クエイドはリクターやコーヘイゲンとの死闘の結果、リアクターの起動に成功する。全てが夢落ちという結末をも暗示させ、映画は終わる。

スーパースター、アーノルド・シュワルツェエネッガーを起用しつつ、少々悪趣味な特撮を多用した、B級映画の香り漂う作品になっている。冒頭から、空気の薄い火星で宇宙服が壊れたクエイドの顔がみるみるふくれ上がり、観る者をぎょっとさせる。その後も、鼻の奥から発光する発信器を抜き取ったり、大柄な夫人の着ぐるみや、顔に著しい畸形を持つミュータント、人体に寄生したような異形のミュータントが登場。アクションシーンも、首や脳天に凶器を突き刺して敵を倒すなど、顔をしかめたくなるような映像が目白押し。
ただ、話としては、なかなか面白かった。

【5段階評価】3

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2011年6月 6日 (月)

(458) 続・激突! カージャック

【監督】スティーブン・スピルバーグ
【出演】ゴールディ・ホーン、ウィリアム・アザートン
【制作】1974年、アメリカ

スティーブン・スピルバーグの初めての劇場版監督作品。彼の出世作となったテレビドラマの邦題が「激突」であったことから、「続・激突」というタイトルがついているが、話としては全く別で、内容も異なる。

服役中のクロビス(ウィリアム・アザートン)を夫に持つルイ・ジーン(ゴールディ・ホーン)は、息子を福祉局に取り上げられ、里子に出されてしまったため、夫のもとを訪ね、息子を連れ戻そうと持ちかける。
まんまと収監場所から逃れた二人は、老夫婦の車に乗り込むが、スピードが遅すぎたため、パトカーに止められてしまう。自分が見つかったと早合点したクロビスとルイ・ジーンは、老夫婦の車の運転席に乗り込み、老夫婦を道に残して逃走する。
追ってきた警官(マイケル・サックス)を人質に取ったため、警察も手を出せず、大量のパトカーが、クロビスたちの乗ったパトカーをただただ追尾することとなる。
事件は有名になり、犯人の目的が息子を取り返したいという純粋なものだったため、世論も味方に付けるが、息子がいるはずの屋敷でクロビスは警察の狙撃手に撃たれ、命を落とす。

実話に基づく作品。そのせいなのかは分からないが、展開にスピード感がなく、若い夫婦と警官の感情の描写も、さらりと軽いので、全体的にはかったるい印象だった。
ちなみに、現実の世界でも、犯人の夫は射殺されている。また、実際に拉致された警官が作品に出演している。同監督作品の「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」でも、実在した詐欺師、アバグネール氏が作品に出演している。

【5段階評価】2

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2011年6月 5日 (日)

(457) アキレスと亀

【監督】北野武
【出演】ビートたけし、樋口可南子
【制作】2008年、日本

絵の好きな少年、真知寿(まちす)(吉岡澪皇)。父親が倒産を理由に自殺、母親も後を追う。
母親の弟(大杉漣)の家に世話になるが、気性の激しい弟には好かれず、施設に入れられる。
画家を志し、作品ができては画商(大森南朋)のもとを訪ねるが、言いたい放題の非難を受け、まともな絵も取り上げられてしまう。
中年になった真知寿(ビートたけし)。画商の無責任なアドバイスを真に受け、妻の幸子(樋口可南子)と不条理な作品を作り続ける。
真知寿の暴走はエスカレートし、自動車事故に遭って血まみれになった男を描いたり、亡くなった娘の顔に口紅を塗りたくったり。ついに幸子は真知寿のもとを去ってしまう。
ついにはわらを敷いた小屋に火を放ち、その中で火にくるまれたキャンバスに絵を描くという暴挙に出る。
一命を取り留め、包帯でぐるぐる巻きになった状態で病院を出たところ、錆びた空き缶を見つける。真知寿はそれをフリーマーケットで20万円で売りに出す。誰も見向きもしないが、そこに客が来る。幸子だった。幸子が優しい声で、「かえろ」と告げると、真知寿は素直に幸子に連れられて行く。

序盤の不遇な少年時代は、まだまともな展開なのだが、中盤の青年時代から狂気が見え始め、訳が分からなくなってくる。後半の、絵の具を飛ばしたり、自転車でインキをたらしたりするあたりでは、「これは訳が分からないわ」と、早い終了を願っていたのだが、最後の幸子の台詞で、「ああ、この映画はこのシーンのためにあったのか」と救われた気分になった。この感情は、「ストーリー・オブ・ラブ」とも似ていた。
この締めがなければ、評価は1になっていたかもしれない。

【5段階評価】2

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2011年6月 4日 (土)

(456) なくもんか

【監督】水田伸生
【出演】阿部サダヲ、瑛太、竹内結子
【制作】2009年、日本

悲しい過去を持ち、常に笑顔で人に接するハムカツ屋の活躍を描いた作品。

いいかげんな父(伊原剛志)を持つ祐太(阿部サダヲ)。父は妊娠していた母親と別居し、知り合いのハムカツ屋に世話になろうとするが、わずか7時間で息子を置いて店の金を持ち逃げ。以来、祐太は頼まれたら断らない性格のまま、店を継がせてもらうことになる。
ある日、店を離れていた娘、徹子(竹内結子)が、二人の子持ちのシングルマザーとして店に戻ってくる。祐太は徹子と結婚。
結婚を機に自分の戸籍を確認した祐太は、自分の弟が、売れっ子漫才師の祐介(瑛太)であることを知る。祐介は漫才の相方と兄弟として売っており、兄役の大介(塚本高史)は子供の頃の本まで出していた。しかし、祐太の存在、そして、父親まで登場したことで、大介の本が嘘であることが発覚。謹慎が解けた沖縄のライブを目前に、大介は行方をくらます。
家族で沖縄に来ていた祐太は、祐介に泣きつかれて大介を捜すが、見つけることができず、自分が舞台に上がり、ストレスを発散するために働いていたおかまバーでの話術を駆使して、舞台をこなす。真の兄弟の絆が固く結ばれたところで映画は終わる。

脚本が宮藤官九郎で、生きのいい実力派の俳優による作品ということで期待したが、今ひとつ感動することができなかった。祐太役の阿部サダヲが、「なくもんか」というタイトルの割に、しょっちゅう泣いているので、最後の泣きそうなシーンでも「またか」になってしまったのと、最後の舞台上での祐介の笑いのないしゃべりに、映画だとは分かっていながら「ぐだぐだじゃん」と思ってしまって、感動よりも舞台の方が気になってしまった。お笑いに気持ちが行き過ぎなだけかもしれないけど。

【5段階評価】2

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2011年6月 3日 (金)

(455) 天国にいちばん近い島

【監督】大林宣彦
【出演】原田知世、高柳良一、松尾嘉代
【制作】1984年、日本

原田知世主演の角川映画。原作は森村桂の旅行記。

亡くなった父親(高橋幸宏)に、ニューカレドニアが天国にいちばん近い島だと聞かされていた桂木万里(原田知世)は、父の葬儀後、母親(松尾嘉代)の許可を得て、単身、ニューカレドニアに旅立つ。
万里は、現地のモグリの旅行ガイド、深谷(峰岸徹)に案内されたりしながら、父の言う天国にいちばん近い島を探そうとするが、なかなか見つからない。しかし、いつしか恋心を抱いた相手、現地の日系三世、ワタナベタロウ(高柳良一)とともにいる場所こそが、天国にいちばん近い島なのだと悟る。

原田知世の初々しさが魅力の作品。内容は終始穏やかで、ツアーガイドの青山(小林稔侍)が少々ヒステリックになるほかは、暗い事件などもなく、いい人ばかりが登場する映画。たまにはこういう映画も、心を癒すのにいいかもしれない。

【5段階評価】3

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2011年6月 2日 (木)

(454) クロサギ

【監督】石井康晴
【出演】山下智久、竹中直人、大地真央、山崎努
【制作】2008年、日本

黒丸の漫画「クロサギ」の映画版。テレビドラマと同じキャストになっている。

素人を狙う詐欺師、「シロサギ」を食い物にする詐欺師、「クロサギ」。クロサギの黒崎(山下智久)が狙うのは、計画倒産詐欺を生業とする石垣(竹中直人)。PC業者を装って石垣に近づくと、半金半手での支払いを約束させる。手に入れた手形を偽造し、暴力団に売りつけ、石垣を破綻させる。

黒崎は、親のかたきである桂木(山崎努)と微妙な関係を持っており、本作でも桂木とのからみが随所で描かれているのだが、今ひとつ迫力がなく、小芝居をしているような印象。事件のほうでも、石垣の奥にさらなる黒幕、綿貫(笑福亭鶴瓶)がいたり、というどんでん返しを用意しているのだが、今ひとつ盛り上がらない。ヒロイン役の堀北真希も出ているが、「友情出演? 」と思ってしまうぐらい、本筋にからんでこない。
原作はまあまあ面白いだけに、ちょっと拍子抜けだった。

【5段階評価】2

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2011年6月 1日 (水)

(453) 007 オクトパシー

【監督】ジョン・グレン
【出演】ロジャー・ムーア、モード・アダムス
【制作】1983年、イギリス

スパイアクション、007シリーズ第13作。

今回の敵は、アメリカで爆弾テロを行おうとするソ連の集団。サーカス団を持つ女富豪、オクトパシー(モード・アダムス)を味方につけ、興行中の人間ロケットマシンに爆弾を仕掛けるが、ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)が間一髪、これを阻止する。

序盤から、ジェームズ・ボンドのアクションが全開。追尾ミサイルをかわしながらの小型ジェットでの脱出に始まり、ジャングルではトラや毒蜘蛛、蛇やヒルに襲われ、サーカス団の列車では死闘を繰り広げる。
オクトパシーの屋敷に現れる、歯車のついた巨大ヨーヨーをもった暗殺者との格闘は、ちょっとB級の香りもただよった。
1983年の作品だが、テンポのよい展開は、古さを感じさせない。インドの三輪タクシーでのカーアクションは、「インディ・ジョーンズ」の序盤の雰囲気とも似ていて楽しい。007シリーズの中でも秀作の部類に入るだろう。

【5段階評価】4

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