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2011年5月 6日 (金)

(427) ハスラー2

【監督】マーティン・スコセッシ
【出演】ポール・ニューマン、トム・クルーズ
【制作】1986年、アメリカ

ビリヤードのナインボールを主題に、奔放な若手プレーヤーと出会った老プレーヤーの心の変化を描く。

かつての名プレーヤー、エディ(ポール・ニューマン)は、プールバーで、賭けナインボールで楽しそうに稼ぐ青年、ビンセント(トム・クルーズ)に出会う。エディはビンセントをビリヤードの大会に誘い、その道中、実力はあるが無名のビンセントを使って、金稼ぎの旅に出る。
初戦、弱そうな相手に同情し、わざと負けるビンセント。エディは金を払うときに姿をくらまし、相手が手のひらを返すように強気になってビンセントを袋だたきにし始めるのを確認すると、彼とともに店から逃げ出す。金を掛けている相手に同情などするなということを身をもって教える。
今度はわざと弱そうに見せ、食いついてきたカモを食ってやろうと作戦を伝えるエディ。しかし若いビンセントはそれに従わず、全力で相手を負かしてしまう。ここでもいがみあう二人。
あるときは、ビンセントの恋人、カルメン(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)とエディが年の差カップルを演じ、すでにバーで賭けゲームをしているビンセントに、エディが口げんかをふっかけ、ビンセントの対戦相手の外ウマ(自分自身はプレイをせず、プレイヤーに賭けること)に乗り、周りを巻き込んだところでビンセントが勝つという作戦も行う。うまくいきはしたが、カルメンとエディがいちゃいちゃしていたことにビンセントが腹を立てる。
エディはビンセントのプレイを見ながら、次第に自分の血が沸き立ってくるのを感じ、自らプールバーに向かう。連戦連勝で金を稼ぐが、あるとき、いかにも弱そうな、若い太った黒人をカモろうとして、逆に彼に負かされる。運だけで勝っているように見えたが、その黒人はエディすら食い物にする本職のハスラーだった。彼はエディに「なあ、一つ聞いていいか。俺、やせた方がいいかな。」と捨て台詞を残す。その男をプロと見抜けなかったエディは、自らの衰えに嫌気がさし、同情するビンセントを捨てて独り身になる。
エディは個人でナインボールの大会に挑む。準々決勝の相手はビンセントだった。一進一退の攻防の中、ビンセントは対決の終盤、サイドポケットへのショットをミス。ここでエディが勝利を収める。人知れず小躍りして喜ぶエディだったが、ビンセントは、自分のオッズが低いことを利用し、エディに賭け、わざと負けていたのだった。
ビンセントはエディの部屋に訪れ、得意げにサイドポケットへのショットをわざとミスした演出について語る。うちひしがれるエディ。彼は準決勝を棄権。そして向かったのは練習場。ビンセントを呼び出し、現役プレーヤーとして戦い続けることを宣言する。

本作の見所は、華麗なショットを俳優本人が演じているところ。連続でポケットするシーンをノーカットで描くていねいな作りにはほれぼれとしてしまう。
老プレーヤーと若手の対決というと、「シンシナティ・キッド」などが頭に浮かぶが、本作は熟練者に挑む若手を描くのではなく、若手に触発されて目覚める老プレーヤーを描くという構図である。エディは、ビンセントを変えてやろうと教育しているうちに、むしろ自分自身が変わっていくのである。
冒頭でビンセントに負かされるジュリアン(ジョン・タトゥーロ)は、「ラウンダーズ」でもギャンブラーを演じている。この手の映画に似合う風貌だ。

【5段階評価】3

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