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2011年4月15日 (金)

(407) ファイナル・カウントダウン

【監督】ドン・テイラー
【出演】カーク・ダグラス、マーティン・シーン、キャサリン・ロス
【制作】1980年、アメリカ

真珠湾攻撃前日にタイムスリップした米空母ニミッツを舞台に繰り広げられるサスペンスを描いたSF作品。

最新鋭の戦闘機を搭載した原子力空母ニミッツが、洋上に発生した謎の磁気嵐に巻き込まれる。僚艦が消え、周辺との通信が途絶え、ラジオからは昔の番組が流れる。偵察機が撮影した真珠湾の写真を見ると、日本軍の真珠湾攻撃の前の画像が写っていた。タイムスリップしたのだ。
別の戦闘機が、2機の三菱製の零戦が飛行しているのを捉える。零戦は洋上に浮かぶ小舟を攻撃しており、艦長のマット・イエランド(カーク・ダグラス)は零戦への攻撃を許可。零戦の1機は洋上へ墜落、もう1機は撃墜された。
彼らは小舟に乗っていた男女2人と女の飼っていた犬、そして、零戦のパイロットの日本人を救出。小舟から救出されたのは、次期大統領になる力を持っていながら大戦直前に行方不明となった上院議員のチャプマン(チャールズ・ダーニング)と、その秘書ローレル(キャサリン・ロス)だった。日本兵は尋問の隙を突いて銃を奪い、艦内の兵士を何人か撃つが、最後は射殺される。
チャプマンはタイムスリップの状況を理解できず、自分を真珠湾で下ろせとイーランドに命令するが、彼はオーエンス中佐(ジェームズ・ファレンティノ)に、彼らを安全な小島で降ろすよう命じる。しかし、降ろした場所が真珠湾ではないと気付いたチャプマンは、オーエンスとローレルを島に残したまま、ヘリのパイロットを銃で脅して真珠湾に向かわせようとする。しかし、兵士ともみあいになって銃が暴発し、ヘリごと爆発してしまう。
日本艦隊が大挙して真珠湾に押し寄せているのを知ったイーランドは、艦隊への攻撃を決意し、戦闘機を発進させるが、そのとき、タイムスリップのきっかけとなった磁気嵐がまたしても発生していることに気付く。彼は攻撃を中止して戦闘機を呼び戻し、嵐の中につっこむ。歴史に干渉することを避けたのだ。そしてニミッツと戦闘機は、無事に現代に戻る。
ニミッツが本土に到着し、乗船していたタイドマン重工の社員、ラスキー(マーティン・シーン)が、ローレルの買っていた犬、チャーリーを連れてニミッツを降りると、突如、チャーリーが走り出し、停まっていた車の中に駆け込む。車の中から「ああチャーリー」と言う女性の声が。
運転手がラスキーに「タイドマン夫妻です」と告げる。ラスキーが車の中をのぞき込むと、おだやかな顔で感慨深げにほほえむ老夫婦がいた。その面影は、明らかにオーエンスとローレルのものであった。
実は、映画の序盤で、ニミッツ建造の協力者、タイドマン氏が、ニミッツの出航を2日遅らせたという話を艦長がしていた。つまり、タイドマン氏は、わざとニミッツを磁気嵐に巻き込ませようとしていたのだ。そして、当時のオーエンス中佐がニミッツに投入された科学技術を過去に持ち帰り、タイドマン重工を興したことになる。タイムスリップのパラドックスにうまい味付けをしていて、2回見てニヤリとさせられる、なかなかのストーリーだ。

本作を観る前は、ロックバンド、ヨーロッパの名曲、「The Final Countdown」のイメージがあって、「トップガン」のような戦闘機アクション映画かと思ってしまったのだが、全く違い、どちらかというとヒューマンドラマに近い。
磁気嵐に巻き込まれるシーンなどは、何となく昔のウルトラマンぽいというか、特撮はちょっと古めかしい。ただ、零戦のシーンはよくできていた。
本作は、軍隊が過去にタイムスリップするという点で、「戦国自衛隊」に似ている。ただし、「戦国自衛隊」は、現代の兵士が、戦車や銃のような現代武器を使って、戦国時代の兵士達と戦う様子をしっかり描いているのに対し、本作は、トムキャットが零戦2機と戦闘する以外、目立った戦闘シーンはない。
タイムスリップのパラドックスをうまく処理しているのは気に入ったのだが、チャプマンの死ぬシーンで、照明弾用の銃で輸送ヘリが爆発したところは、変だなと思った。銃の衝撃で、ヘリが現代にタイムスリップしたのかな、と思ったのだが、どうやら本当に爆発しただけだった。照明弾でヘリが爆発するんだろうか。
ちなみに、本作の挿入曲に、「聖女たちのララバイ」に似た曲がある。実はこれ、「聖女たちのララバイ」の作曲者が、本当に盗作していたのだった。しかし、本作と似たアイディアの「戦国自衛隊」の公開は、本作の1年前。映画自体は、本作の方が盗作しているのではないか、という話もあるので、お互い様かもしれない。

【5段階評価】3

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