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2011年2月25日 (金)

(363) 相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿

【監督】長谷部安春
【出演】六角精児、萩原聖人
【制作】2009年、日本

相棒 劇場版」のスピン・オフ作品。鑑識の米沢守(六角精児)が主人公。その相棒として、相原刑事(萩原聖人)が登場する。

事件は、「相棒 劇場版」の舞台となった東京ビッグシティマラソンから始まる。米沢が事件を追うため、カメラ映像を調べていたとき、そこに自分の妻、知子(紺野まひる)を見つける。しかし、それは別人で、相原刑事の別れた妻であることが分かる。その女性は、自室で青酸カリを飲んで死んでいた。現場には「悔しい。こんな結果に終わって、残念でならない。」と書かれた遺書のようなノートの切れ端が置かれていた。
相原は、彼女が死ぬ直前、自分に相談があると連絡してきたことを明かし、自殺はあり得ないと米沢に告げる。しかし、知子の上司、天野課長(市川染五郎)は、知子が理事長(伊武雅刀)のセクハラに遭っていたのではないか、と米沢らに伝える。
二人は、真相を知るため、知子の同僚、高橋早苗(片桐はいり)に話を聞き、理事長のセクハラは有名だと聞かされる。二人は、理事長が口封じのために知子を殺したのではないかと考えるが、理事長にはアリバイがあった。
天野課長は、今度は二人に、彼女が職場の金を横領していることをほのめかす預金通帳の存在を明かす。その通帳には、天野課長と知子の指紋が付着していた。しかし、指紋の付き方が不自然であり、この通帳こそが、知子を殺した真犯人の存在を物語っていた。
二人は、ここで、真犯人にカマをかける。二人は理事長室に乗り込むと、やりとりを盗み聞きしていた天野課長に対して、現場にあった遺書は、彼女の日記を切り取ったものであり、実はこの日記はブログになっていて、それを読む限り、この文章は遺書ではあり得ない、と言ったのだ。しかし、天野課長は「なぜ遺書じゃないなんて言える!? 」と言うだけで、ボロを出しそうにない。そのとき、それを野次馬のように聞いていた早苗が、「そうよ、それだけあのマラソンに賭けていたのかもしれないじゃない」と、課長に助け船を出したのだ。
これに米沢と相原が食らいついた。
「なるほど、マラソンを完走できなくて悔しい。こんな結果に終わって、残念でならない。そう書いてあったんですね。」
「遺書の前後に何が書いてあったかは、犯人しか知り得ない事実なんです。」
早苗は、「いやいやいや、だってブログに書いてあったんでしょ、あたし、そのブログ見たもん。」と言うが、そこで米沢が、「語るに、落ちましたね。」と言い、相原が「そんなブログはどこにもありません。」と続け、早苗は落ちる。横領をしていたのは、早苗だった。そのための架空口座への振り込みを、後輩の知子にさせていたのだった。早苗は、知子に横領をやめるよう説得され、口封じに殺したのだった。

セクハラや横領などに、相原の元妻、知子はかかわっておらず、犯人は全く別の人間だった、という筋書きは、意外性もありつつ、知子は善意の人だったという納得のいく結果で、そこはよかった。
しかし、犯人がボロを出す展開はいただけない。天野課長が疑われて、犯人の早苗としては、しめしめ、というところなのに、そこでわざわざ会話に加わるようなことを、真犯人がするとはとても思えない。ここはやはり、米沢と相原の疑いの矛先が早苗に向かい、早苗が自分自身を正当化しようとしてボロを出すか、米沢と相原の二人が天野課長にやりこめられ、このままでは天野課長が犯人ではなくなりそうだ、となって焦って語り出すか、そういった展開でないと、不自然だろう。
それにそもそも、おそらく観客は、「悔しい。こんな結果に終わって、残念でならない。」という、冒頭に登場する文章を見て、「それって遺書じゃなくて、マラソンのことなんじゃ。」という予感を持っているので、早苗がそう口走っても、あまり「語るに落ちた」とは思わない、というのもある。観客に最後まで、早苗が犯人とは気づかせたくなかった故の展開だとは思うが、ちょっと納得のいかない終わり方だった。

【5段階評価】3

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