(362) アベンジャーズ
【監督】ジェレマイア・S・チェチック
【出演】レイフ・ファインズ、ユマ・サーマン、ショーン・コネリー
【制作】1998年、アメリカ
イギリスの諜報部員が、天候を操り世界征服を企てる男と闘う。「007」シリーズを意識したような作品。
映画は、諜報部員のジョン・スティード(レイフ・ファインズ)の訓練シーンから始まる。牛乳配達員や乳母車を押す老いた女性が、次々とジョンに襲いかかるのだが、これが全く迫力のないアクションで、この段階で、「うわあ、この映画、大丈夫かな」と不安になる。そして残念なことに、このいやな予感は全く払拭されないまま、エンディングに至る。大物俳優たちによる、迫力と必然性のないアクションシーンが続き、早く終わってほしいと思うばかりのつまらない作品だった。
世界征服を企む悪役のオーガストを演じるのは、名優ショーン・コネリー。けっこうなご老体であるにもかかわらず、傘に仕込んだ剣で闘いを挑んでくるジョン・スティードに対し、正々堂々と杖で対戦。映画の中では、それまでさんざん拳銃が登場しているのに、何で老人が杖で闘いに挑むのか。本気だとはとても思えない。
ジョンの相棒、ミセス・ピール(ユマ・サーマン)も、オーガストの送り込んだヒットマンと死闘を繰り広げるのだが、ヒットマンは、ちょっとした衝撃で外れてしまうワイヤーにぶらさがってピールに近より、ピールに蹴られて撃退される。すると今度はバタフライナイフを取り出す。だったら最初から出せ、という。そして再度戦闘に挑むが、結局は落ちてしまう。だったら銃を使えよ、と。
こういう、戦闘のアイディア先行で、敵が本気で主人公側を倒そうとしているとはとても思えないシーンが続くので、しらけてしまう。
例えばジャッキー・チェンの映画では、ちゃんとストーリーの中で、銃を使わないで素手で格闘する必然性が描かれる。それなしに素手で格闘しても、観ている側は「何で銃を使わないの? 」と思ってしまうのだ。特撮シーンはそれなりにがんばっているので、評価1にはしなかったが、きわめて1に近い作品だった。
【5段階評価】2
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- (2443) アラビアンナイト シンドバッドの冒険(2023.01.22)
- (2442) プラスティック(2023.01.14)
- (2441) インヘリタンス(2023.01.13)
- (2440) 俺たちは天使じゃない(2023.01.12)
- (2438) アンダルシア 女神の報復(2023.01.10)
「評価2の映画」カテゴリの記事
- (2443) アラビアンナイト シンドバッドの冒険(2023.01.22)
- (2437) 弱虫ペダル Re: GENERATION(2023.01.09)
- (2436) 新極道の妻たち 覚悟しいや(2023.01.08)
- (2418) ONE PIECE STAMPEDE(2022.12.07)
- (2414) ニック・オブ・タイム(2022.11.27)
コメント