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2011年2月20日 (日)

(358) スタンドアップ

【監督】ニキ・カーロ
【出演】シャーリーズ・セロン
【制作】2005年、アメリカ

鉱山で働く女性が、現場で受ける性差別に立ち向かう姿を描いた、実話に基づく作品。

夫の虐待から逃れるため、子供二人を連れて実家に戻ったジョージー(シャーリーズ・セロン)。高校の頃から異性関係が派手だったため、父親のハンク(リチャード・ジェンキンス)からも冷たい視線を浴びる。
自立して家を持つことを目指し、ジョージーは男女比が30:1の職場、鉱山で働くことを決意する。ハンクと同じ職場であるが、男の仕事を奪ったと言われ、職場からは歓迎されない。
労働現場では、卑猥な言葉を浴びせられたり、襲われそうになったりと、激しい差別を受ける。同僚の女性労働者は、報復を受けたり首になるよりはましと考え、こらえているが、ジョージーは現場監督、ひいては社長への直訴に踏み切る。しかし、彼らに女性のための就労環境改善の意志は全くなかった。男性の嫌がらせは、簡易トイレに女性労働者が入ると、それを激しく揺らして押し倒し、汚水まみれにするなど、男性労働者すら顔をしかめるほどにエスカレートしていった。
ジョージーはついに、知り合いの元ホッケープレイヤーの弁護士、ビル(ウッディ・ハレルソン)に告訴を依頼する。職場での虐待は明らかであるにもかかわらず、裁判の展開は彼女に不利なものだった。企業側の弁護士は、ジョージーの高校時代の派手な男性関係を取り上げ、彼女が女子高生のときに男性教師との肉体関係を持ち、そのときにできたのが彼女の長男であることを暴露する。しかしそれは、男性教師による一方的なレイプだった。
両親が傍聴する中で、そのような事実を白日の下にさらされるジョージーを見て、これまで彼女への協力を拒んでいた仲間の労働者達がついに立ち上がる。彼女の主張する性差別が職場で起こっていたことを認めるため、傍聴席にいた労働者達が、男女問わず、立ち上がり始めたのだ。これを見て、裁判長も、差別の事実を認めることとなり、彼女は勝訴する。

主演のシャーリーズ・セロンと、フランシス・マクドーマンドという、二人のアカデミー主演女優賞受賞者が共演している豪華な作品。扱っているテーマもシリアスで重たい内容であり、見応えがある。父親から信頼されず、息子からも「あばずれ」呼ばわりされ、失意のどん底にあるジョージーが、裁判で味方を得て、傍聴席の人たちが一人、また一人と「スタンドアップ」するところが本作のハイライトである。とはいえ、「スタンドアップ」という邦題は、この深刻なテーマを表現するには、あまりにも軽い気がした。原題は「NORTH COUNTRY」という、冬の厳しさと激烈なハラスメントを重ね合わせたようなネーミングなのだが、もう少し、こういった意味合いを含む邦題にしてほしかったと思う。
ちなみに弁護士役のウッディ・ハレルソンは「ダイヤモンド・イン・パラダイス」では、コミカルなFBI捜査官役を演じている。

【5段階評価】3

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