(308) THE MYTH/神話
【監督】スタンリー・トン
【出演】ジャッキー・チェン、キム・ヒソン、チェン・ミンス
【制作】2005年、香港
ジャッキー・チェン主演のアクション・ファンタジーもの。
ジャック(ジャッキー・チェン)は、考古学者。仲間のウィリアム(レオン・カーフェイ)とともに空中浮遊を可能にする隕石を見つける。彼らのスポンサーであるグー教授(スン・チョウ)は、彼らの発見を我が者にしようとする。
ジャックは、遺物を発見したころから、過去の武将の記憶が自身によみがえるような感覚を覚え始める。それは、かつて王の妃となる女性、玉漱(ユシュウ)(キム・ヒソン)と愛を誓った蒙毅(モンイー)将軍(ジャッキー・チェン、二役)だった。玉漱は、仙薬の力で不老不死になっており、戦いに出た蒙毅を待ち続けていた。
滝の奥にある洞窟に向かったジャックは、その中で玉漱に出会う。玉漱はジャックを蒙毅と間違える。しかし蒙毅は戦いの中で壮絶な死を遂げており、ジャックは蒙毅の記憶のまま、そのことを玉漱に告げた。グー教授らが乗り込んだせいで崩壊する洞窟の中、玉漱は蒙毅を待ち続ける道を選び、ジャックは単身、洞窟から脱出する。ジャックは玉漱との思い出を胸に秘め、いつもの生活に戻る。
今回も細かい超人技が楽しい。角になった段差を、両側に小刻みにジャンプしながら登ったり、相手役が手に乗せたゴルフボールをドライバーで打ったり。槍を剣の持ち手に突っ込んで剣をぐるぐる回すシーンでは、剣を頭すれすれに回したためにジャック自身の髪の毛が切れて飛ぶ。こんなの特撮じゃん、と思えばそれまでだが、振り回した剣を、見ないで頭すれすれに回すって、かなり勇気がいる。こういうのをちゃんと撮影するのがすごい。また、過去の戦闘シーンでは、ジャッキーの乗った馬が、後ろ蹴りで敵を倒す。これも特撮だが、映像のオリジナリティ、こだわりはさすが。また、隕石の影響で無重力になったという設定の中での戦闘も、どうやって撮ったんだろう、というような不思議な感覚のアクションで、よくできている。
ただ、やはり最近のジャッキー・チェンの映画に感じる、懲りすぎたストーリーのせいで、純粋なアクション映画というには少々かったるい印象だった。すごく迫力ある作品のはずなのだが、ちょこちょこチープ感を感じてしまった。
【5段階評価】3
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