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2010年12月16日 (木)

(298) 2001年宇宙の旅

【監督】スタンリー・キューブリック
【出演】キア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド
【制作】1968年、イギリス、アメリカ

伝説的なSF映画としてきわめて有名な映画。

もちろん、1968年という時期(「スターウォーズ」は1977年)に当時の技術で、無重力空間などを映像化した撮影のアイディアと完成度は素晴らしい。また、宇宙船の造形などは今見ても古さを感じさせない。しかし、一つ一つのシーンは、最近の映画と比べるとどうしても間延びしすぎである。月面基地のハッチが開き、宇宙船が着陸するシーンや、色とりどりの光線の中を進んでいくシーンなどが、「もういいよ」といいたくなるぐらい長い。また、人工的な重力場で、人が逆さになって歩くシーンも、当時としては驚愕の映像だっただろうが、今ではやはり、ほほえましい程度にしか映らない。

本作の魅力の一つとして、映像の真意の奥の深さがある。例えば、巨大な石版(モノリス)、ロココ調の部屋、最後に登場する目の大きな胎児と横に映る惑星(地球だろうか)など、印象的であるだけでなく、意図がくみ取りにくく、考えさせる。考え出すと、宇宙船の形にも何か意味があるのだろうか、などとなり、その手の話の好きな人には興味は尽きないだろう。
しかし残念ながら、個人的には、説明が不十分で真意の分かりづらい映画は、あまり好きではない。色調の変わった地面を飛ぶ映像などは、最初からこの映像を作るつもりだったと言うよりも、いろいろと色を変えていたらたまたまできたので使った、という場当たり感すら、真意を一生懸命読み取ろうとしない立場からすると感じてしまうのだ。そんなわけで、SF大作には大変失礼とは思いつつ、評価は2。

【5段階評価】2

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