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2010年12月 8日 (水)

(290) チーム・バチスタの栄光

【監督】中村義洋
【出演】竹内結子、吉川晃司、阿部寛
【制作】2008年、日本

海堂尊のミステリー小説が原作の医療サスペンス。

バチスタという難手術を26回連続で成功させていた、外科医、桐生(吉川晃司)率いる7人組が、突如、3回連続で手術を失敗し、患者を術死させる。桐生と院長の申し出で、その原因を探ることになった田口公子(竹内結子)は、途中から捜査に加わった白鳥圭輔(阿部寛)とともに、事件の真相を探る。

この作品は、動機(why)よりも手段(how)が重視されている。最初は、桐生の出世をうらやむ第一助手の垣谷(佐野史郎)や、術死が連続するタイミングで異動してきた大友直美(井川遥)、外科医としての道を桐生により閉ざされた病理医の鳴海涼(池内博之)らが疑われる。しかし捜査を続けるうち、田口と白鳥は、桐生が緑内障にかかっていて、視界の下半分が見えていないことに気づく。それが原因で手術が失敗していたのかと思いきや、真相は違った。ここにどんでん返しがある。そのことはここに書かないでおこう。

しかし、犯行の手段は、医療に素人の観客には、とうてい気づくものではなく、特に目立った伏線も張られていない。そして、その動機たるや、「人が死んでチームのメンバーが慌てるのが面白かった」という不条理な狂気によるもの。それはやっちゃいかんだろう、という気がした。それを動機にすれば、誰だって犯人になれてしまう。例えば、術死が起きると仕事を休めるから、とか、何か別の理由がほしかった。
阿部寛が加わると、どことなくコミカルな展開になるのは、「トリック」の影響もあるかもしれない。

【5段階評価】3

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