(202) オーメン/最後の闘争
【監督】グレアム・ベイカー
【出演】サム・ニール、リサ・ハロー、ロッサノ・ブラッツィ
【制作】1981年、アメリカ
恐怖映画の名作、「オーメン」の第3作。「オーメン2」の続編。オーメンシリーズの中では、比較的評判が悪いと言えるだろう。
大人になったダミアン(サム・ニール)は名声を得つつあったが、自分を滅ぼすナザレがこの世に復活することを予感し、その誕生日に生まれた子供を全て亡き者にしようとする。一方、ダミアンが悪魔の化身だと見抜いた神父のデ・カーロ(ロッサノ・ブラッツィ)は、仲間とともに、ダミアンを倒せるメギドの短剣を入手し、彼に突き立てようとする。しかし、ダミアンがインタビューを受けるテレビスタジオで、セットの上から飛び降りて彼を刺し殺そうとした神父の一人は、足がコードに絡みついたまま転落し、そこに引火して焼死する。また、ダミアンを人気のないところに連れ込んで刺し殺そうとしたつもりが、仲間を刺し殺してしまったり、と、彼らはダミアンの息の根を止めることができない。
一方、ダミアンは、彼に興味を持つテレビキャスターのケイト(リサ・ハロー)の息子を手なずけ、ケイトもまた、ダミアンを愛するようになる。デ・カーロ神父は、ケイトの家を訪ね、ダミアンは悪魔の化身だと告げると、頭にある「666」のアザを確認するよう伝える。信じようとしないケイトだったが、とうとうダミアンと結ばれた日の夜、頭のアザを発見してしまう。
ケイトは、デ・カーロの待つ廃教会にダミアンを誘い出すが、ダミアンを刺そうとしたデ・カーロの剣は、ケイトの息子、ピーターを貫いてしまう。最後はケイトがダミアンの背中に短剣を突き立て、息子の復讐を遂げる。
人の死ぬシーンの何とも言えないむごさが、この映画の一つの見所。だが、本作では、あまり印象的なシーンがない。唯一あるとすれば、序盤、ダミアンの欲望のじゃまとなった駐英大使が銃で自殺するのだが、そのとき左足がけいれんして机をドンドン、ドンドン・・・と蹴るのがちょっと印象に残るくらい。最後も、なんだか神が降りてきて悪魔は死んじゃいました、みたいな感じで、映像的にも、闇夜に神の姿が浮かんでいるような、そのまんまの表現。
恐怖映画としてのグロさの中にも神々しさを感じさせた第1作や第2作に比べると、ややB級映画に堕した感もあり、拍子抜けだった。大人になったダミアンを好演したサム・ニールは、この役の印象が強すぎて、その後の役者人生に少なからず影を落とした。その後、「ジュラシック・パーク」で主人公の博士を演じることで、ダミアンの呪縛を振り払ったと言える。
【5段階評価】2
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