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2010年8月16日 (月)

(200) 乱

【監督】黒澤明
【出演】仲代達也、根津甚八、原田美枝子、ピーター、隆大介
【制作】1985年、日本・フランス

本ブログの記念すべき200作目は、日本映画の傑作、「乱」。個人的には、ピーターの演技が、芝居がかっていて(いえもちろん芝居なんですけども)受け付けないので、5段階評価を4点にしようか迷ったが、やはりこの大作には5点がふさわしい。

戦国大名、一文字秀虎(仲代達也)が、70歳を迎えて、大殿の名目、格式は自らに残したまま、頭領(家督)を三人兄弟の長男、一郎(寺尾聰)に譲ることにする。兄弟の城を泊まり渡る隠居暮らしをしたい、と夢を語る父親に対し、三郎(隆大介)は、この戦国の世に三兄弟が仲良くできるはずもなく、父親の決定は過ちだと直言する。しかし、あまりにも歯に衣着せぬ物言いが父の怒りを買い、三郎は勘当されてしまう。
果たして、三郎の諌言は真実であった。父の決定に賛同したはずの一郎は、秀虎が頭領を退いたとたん、彼を冷たく扱うようになる。その裏には、一郎の正室、楓の方(原田美枝子)の影があった。彼女は秀虎に家族を皆殺しにされており、恨みを募らせていたのだ。楓の方の言うがまま、一郎は、実の父に対して、頭領の自分に従えという起請文に血判を押させる。この屈辱に耐えかねた秀虎は、家臣とともに二郎(根津甚八)の城に向かう。しかしここでも秀虎は、二郎から、父上のみなら城に泊めるが、家臣を城に入れるな、と長男に言われた、自分は頭領に従わざるを得ない、と告げられる。
結局、二の城をも後にした秀虎は、家臣とともに路頭に迷うこととなり、やむなく、かつて三郎のいた三の城に向かう。しかし、ここを一郎と二郎の連合軍に攻められる。なすすべなく破れ、家臣を全て殺された秀虎は、なかば気が触れたように一人で城をあとにする。
この戦いのどさくさの中、二郎の家臣、鉄(くろがね)(井川比佐志)は一郎を暗殺し、二郎が頭領を継ぐこととなる。一郎の正室で後家となった楓の方(原田美枝子)は、さっそく二郎に取り入り、優柔不断な二郎に対して、二郎の正室、末の方(宮崎美子)を殺し、自分を正室にするよう迫る。一度は鉄にいなされた楓の方だったが、別の者に命じて二郎の正妻、末の方を暗殺させる。これが鉄の怒りを買い、即座に首をはねられてしまう。
一方、こうした事態を知った三郎は、父を救おうとし、ついに父との再会を遂げるが、二郎の手の者に撃ち殺される。それを目の当たりにした秀虎もまた、悲しみのあまり命の火がついえることとなる。城の焼け跡には、末の方の弟、鶴丸の無情の姿があった。

映像の美しさ、印象的な風景が心に残る。秀虎の鬼気迫る表情は、映画というより絵画のようでもある。エキストラも1,000人近くいて、軍勢の迫力がすさまじい。色使いにも配慮されていて、やや奇抜な色ながら、分かりやすくなっている。ただどうしても、狂阿弥(ピーター)の芝居と衣装は受け付けなかった。

【5段階評価】5

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