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2010年7月28日 (水)

(184) 僕のピアノコンチェルト

【監督】フレディ・M・ミューラー
【出演】テオ・ゲオルギュー、ブルーノ・ガンツ、ファブリツィオ・ボルサーニ
【制作】2007年、スイス

天才少年の、才能にあふれるが故の苦悩と、ピアニストとしての成功までの道のりを描く。見たのは2回目。すてきな映画だ。ほのぼのとして、ちょっと切なくて、最後はハッピーエンドでほほえましい。恋人と見に行くのにもいい映画。

ビトス(ファブリツィオ・ボルサーニ)は幼くして聴いた音楽をピアノで奏でてしまう(いわゆる耳コピ)天才児。おじいちゃん(ブルーノ・ガンツ)と、他愛のない遊びをするのが大好きな子どもだったが、我が子のたぐいまれなる才能に気づいた両親は、子どもに英才教育を施そうとやっきになる。天才児であるが故に、生徒や先生とも普通につきあうことのできない彼は、ついにある日、かつておじいちゃんと一緒に遊んだおもちゃの翼をつけ、家の2階から庭に飛び降りてしまう。その結果、彼の頭脳は平凡なものに戻ってしまった。ピアノもろくにひけない。おじいちゃんにはチェスで凡負け。IQテストも平均値。
しかし、実態はそうではなかった。彼は平凡を装っているだけだったのだ。それに気づいたのはおじいちゃん。ビトスが、CDショップで買ったピアノ曲を聴きながら、見事な手さばきでピアノを弾いているのを目にしたのだ。彼の秘密を知ったおじいちゃんが、ビトスに、おまえの演技にみんなだまされた、と驚きの言葉を投げかけると、ビトスはこともなげに「一番苦労したのは、チェスにわざと負けることだったよ」と言う。唖然とするおじいちゃん。
ビトスは、平凡を演じることで親の過剰な教育熱をいなすと、その裏で、おじいちゃんのなけなしの財産をもとでに、株式相場で大もうけをする。そのお金でおじいちゃんは本格的なフライトシミュレータを手に入れ、果てはライセンスもないのに飛行機も購入する。
ビトスは稼いだお金をもとに、会社で行き詰まっていた父を救う。また、自分が小さい頃にベビーシッターとして家に来ていた、CDショップの女性に恋をし、高級レストランで愛の告白をする。その告白も、統計的に夫の方が若くして亡くなるので、僕たちのような年齢の関係の夫婦が完璧なんだ、という、彼らしい理知的なもの。当然、彼はふられてしまうが、その後の彼のピアノコンサートに彼女が訪れ、花束を渡すというほほえましいラストシーンが用意されている。

少年期のビトスを演じたテオ・ゲオルギューは、自身も天才ピアノ少年で、演奏は彼自身によるもの。子どもの可能性って、すごい。

【5段階評価】5

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