(159) アンナと王様
【監督】アンディ・テナント
【出演】ジョディ・フォスター、チョウ・ユンファ、バイ・リン
【制作】1999年、アメリカ
タイの国王と、そこで雇われた未亡人の家庭教師とのほのかな愛を描いた作品。ジョディ・フォスターが気丈な女性教師を好演している。
タイの国王、モンクット(チョウ・ユンファ)は、息子に家庭教師をつける。その教師がアンナ(ジョディ・フォスター)であった。アンナは王やその息子(言ってみれば王子様)にも、イギリス人としての誇りをもって接し、決して媚びることはなかった。一見、高飛車な態度であるが、彼女の誠実な教育ぶりが、やがて王室の人々の信頼を勝ち得ていく。その一方、側室の一人、タプティム(バイ・リン)が、側室を脱走して昔の恋人に会おうとしたため処刑されるなど、封建的な風習にとまどい、悩む場面もある。
そんなとき、国王に対するクーデターが起きる。両者の戦闘が始まろうかと言うとき、国王の援軍が到着する。激しい進軍ラッパと銃声に、反乱側は退却するが、実はラッパは子どもたちが吹き鳴らしており、銃声は花火だった。アンナの機転によるものだったのだ。まあ、花火にしては、花火の炸裂とともに岩肌が崩れたりして、殺傷能力があるんじゃないかというぐらい強烈なのは不思議だが。
こうした体験を通じて互いに信頼し、惹かれ合うアンナと王様。しかし、王様には国王としての威厳を保つ必要がある。外国の未亡人と恋仲になることは許されない。二人のダンスは、精一杯の二人の愛の表現だった。
映像が美しい映画。演技は控えめなのだが、アンナと王様、どちらも自らの身分ゆえの抑制が必要で、ジョディ・フォスターとチョウ・ユンファは、それをうまく演じていた。
【5段階評価】3
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