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2010年6月18日 (金)

(152) めまい

【監督】アルフレッド・ヒッチコック
【出演】ジェームズ・スチュアート、キム・ノバク
【制作】1958年、アメリカ

ヒッチコック監督のサスペンス。こういう名作がただで見られるのだから、自動録画はうれしい。NHKは途中でCMも入らないし、エンドロールも含めて最後まで放送してくれるし。

本作の主人公は、高所恐怖症の元刑事、ジョン(ジェームズ・スチュアート)。あるとき、彼は級友のエルスターから、妻を尾行してほしいと相談を受ける。自分の妻に、失意のうちになくなった曾祖母がとりついているのではないか、というのだ。ジョンは、エルスターの妻、マドレイヌ(キム・ノバク)を尾行する。とても美しい女性である。
彼女は、家を出ると、画廊に行ったり、曾祖母の墓に行ったりする。そしてあるとき、海に飛び込んで自殺を図ろうとする。それを助けたことで、ジョンはマドレイヌに近づき、話を聞くようになる。夢の中で曾祖母に会っているというような、現実離れした話であるが、ジョンは次第にそれを信じるようになり、マドレイヌの身を案じ、やがて恋心を抱いていく。関係が深まり、愛を誓い合う二人だったが、マドレイヌはジョンを振り切ると、教会の塔に登り、そこから飛び降りてしまった。ジョンは高所恐怖症のため、上まで彼女を追うことができなかったのだ。
ショックを受けるジョンだったが、あるとき、町なかで、マドレイヌに似た女性、ジュディ(キム・ノバク)を見つける。実はジュディは、エルスターの妻殺しの共犯者だった。ジュディは、曾祖母にとりつかれ、夢遊病のようにふらつきまわるふりをしていたのだった。そして、ジョンが教会の塔に登れないことを承知で、塔を駆け上がった。上には、殺した妻の死体を抱えたエルスターがおり、ジュディが登った直後に、妻の死体を塔から突き落としたのだった。
ジョンは、マドレイヌの幻影を追うように、ジュディにマドレイヌの着ていた服、していた髪型を押しつけていく。とまどうジュディだったが、ジョンに愛されたい一心で、その要求を飲んでいく。しかし、マドレイヌの曾祖母の肖像画に描かれているのと同じ首飾りをつけたことで、ジョンは、ジュディがマドレイヌの一件に関わりがあることに気づいてしまった。ジョンは教会の塔の上までジュディと登り、そこでジュディから真相の告白を受ける。ちょうどそこへ、物音がしたからと修道女が上がってきた。ジュディは驚いて足を踏み外し、命を落としてしまうのだった。

憑きものだったり、突然飛び降り自殺をしたり、といった理不尽・非現実的な状況を描きつつ、それが実は主人公をだますための犯人のトリックだったというのは、ミステリーファンには心地よい謎解きであり、その面はとてもよかった。
ただ、序盤が若干長いのと、マドレイヌの飛び降りシーンで、なんとなく、入れ替えトリックは想像がついてしまった。

【5段階評価】3

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