« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »

2010年4月

2010年4月29日 (木)

(119) 集団左遷

【監督】梶間俊一
【出演】柴田恭兵、中村敦夫、津川雅彦、高島礼子
【制作】1994年、日本

バブル崩壊後のリストラの波に飲み込まれそうになる、不動産企業のサラリーマンが、団結して難局を乗り切るという作品。意外と面白かった。

太陽不動産ではリストラのため、「首都圏特販部」という部署を設け、そこにとうてい実現できそうもないノルマを与え、リストラ候補となる社員を送り込んだ。そこの部長となった篠田(中村敦夫)は、同じく総務部から送り込まれた滝川(柴田恭兵)らとともに、宣伝費ゼロなどの劣悪な条件の下、地道に業績を稼いでいく。分譲地の草刈りまでも自分たちでやるという方針に、最初は文句を言う社員であったが、次第に連帯感が生まれ、初めて契約を取り付けた頃から、社員のやる気が高まっていく。
滝川は、宣伝のためにと、昔の恋人、原俊子(萬田久子)に、記事を書いてもらうように内々に依頼したが、結果、記事になったのは「集団左遷」というセンセーショナルな扱い。「こんなレッテルを貼られて営業ができるか」と憤る社員であったが、意に反して、世間の高い関心と共感を集め、会社の電話が鳴りっぱなしになるほどの反響を呼んだ。
リストラにつなげるというもくろみが危ういと考えた本社側は、娘の結婚を控え、定年間近の花沢(小坂一也)をスパイに仕立て上げ、特販部がものにしようとしていた案件を横取りするといった妨害工作を始め、ついには、特販部が命運をかけて仕込んでいた分譲地の住宅に放火するという暴挙に出る。「ボヤでいいんだ」と自分に言い聞かせながら火を付ける花沢だったが、風にあおられ、5軒に類焼する大惨事となる。篠田は懸命の消火に走るが、火に巻かれてしまい、あとを滝沢に委ねて病院に運ばれる。
花沢の仕業だと見抜いた滝沢だったが、花沢を責めることはせず、二人で大口の買い手、藤尾(伊東四朗)のところに行き、土下座をして売買契約の締結を頼み込む。「泣き落としには応じない」と言う藤尾だったが、滝沢の熱意にほだされ、ついに折れる。
しかし、もともとの過剰なノルマを達成するには到底至らず、本社の会議を迎える。横山(津川雅彦)ら役員は口々に、ノルマ未達の首都圏特販部の社員を解雇すべきと主張するが、再建計画を請け負っていたコンサルタントの高杉(江波杏子)は、宣伝費ゼロで本社営業部に匹敵する業績を挙げている彼らを解雇する理由はないとはねつける。さらに、今村春子(高島礼子)が横山の悪事を暴いたことで、横山自身が更迭されることになる。差し違えで滝沢も解雇となったが、無事、今村たちと新会社を興す。篠田はすがすがしいライバル関係となった滝沢の事務所を訪れ、前途を激励するのだった。

極端なストーリーだが、登場人物一人一人がそれぞれ様々な背景のもとで、なんとか自分の幸せ、成功をつかもうともがくさまが描かれており、なかなかよかった。
ちなみにこの映画で一番おいしい役どころは、高島礼子の服を脱がせておっぱいをもむ津川雅彦かもしれない。この頃の高島礼子って、ちょっと沢尻エリカに似ている気がした。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月28日 (水)

(118) 007 私を愛したスパイ

【監督】ルイス・ギルバート
【出演】ロジャー・ムーア、リチャード・キール、バーバラ・バック
【制作】1977年、イギリス

アクション映画の金字塔、007シリーズ第10作。ボンド・ガールは、バーバラ・バック。ビートルズのリンゴ・スターの奥さん。

本作の目玉は、敵役として登場する、はがねの歯を持つ「ジョーズ」(リチャード・キール)と、水陸両用のボンド・カー、ロータス・エスプリだろう。

ただ、やはり昔の映画なので、雪山でのスキーのシーンは背景が合成であることがバレバレだったり、殺陣ももったりしていてちょっと見てらんないっていう感じだった。

【5段階評価】2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月27日 (火)

(117) ファンタスティック・フォー: 銀河の危機

【監督】ティム・ストーリー
【出演】ヨアン・グリフィズ、ジェシカ・アルバ、クリス・エバンス、マイケル・チクリス
【制作】2007年、アメリカ

アメコミが原作の映画。「ファンタスティック・フォー/超能力ユニット」の続編。スーパーマンやスパイダーマンと同種のSFヒーローもの。超能力を身につけた4人、通称ファンタスティック・フォーの活躍を描く。

ファンタスティック・フォーのリード(ヨアン・グリフィズ)とスーザン(ジェシカ・アルバ)は結婚式を間近に控えているが、宇宙から謎の物体が到来し、リードは気が気でない。スーザンは結婚式を成功させたいと思っていたが、結婚式の日に、宇宙から来たシルバー・サーファーが登場し、案の定、結婚式はめちゃくちゃになってしまう。
最後はシルバー・サーファーを操っていた黒幕を倒し、無事に結婚式を挙げる。

ストーリーはまあ別にどうってことはないが、特撮はよくでてきるので、まあまあ面白かった。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月26日 (月)

(116) 交渉人

【監督】F・ゲイリー・グレイ
【出演】サミュエル・L・ジャクソン、ケビン・スペイシー
【制作】1998年、アメリカ

人質をとった立てこもり犯を説得して事件を解決する交渉人のプロ、ローマン(サミュエル・L・ジャクソン)は、警察の内部犯行に巻き込まれ、仲間の殺害と公金横領の濡れ衣を着せられる。身内に犯人がいるため、仲間を信用することのできないローマンは、局長やその秘書、たまたま居合わせたたれ込み屋を人質に、警察に立てこもると、別の警察署の交渉人、セイビアン(ケビン・スペイシー)を相手に指名し、真犯人を捜すよう要求する。しかしセイビアンは、「お前が犯人かどうかは自分には関係ない。自分の役目は、人質とお前を無事に救出することだ。」と告げる。しかし、虚々実々のやりとりを続ける中で、セイビアンは、しだいにローマンに対する信頼を強めていく。人質だった局長は、セイビアンの指揮を無視したSWAT乱入のどさくさで、死んでしまった。しかも、流れ弾に当たったのではなく、乱入したSWATに殺されていた。
真犯人は別にいると確信したセイビアンであったが、FBIに指揮権が移り、すぐさま強行突入が実行されることになる。セイビアンは、ビル内に入り込むと、ローマンを連れてビルを脱出する。警察は、人質だった秘書を誘導尋問して、ローマンらの居場所を突き止める。彼らは局長の自宅に向かっていた。探していた証拠となるファイルを見つけ出そうとする二人。そこに、ローマンの同僚、フロストが入ってくる。セイビアンは、フロストとローマンと3人だけになった建物の中で、突然、ローマンを撃ち殺し、「俺も金がほしいんだ。利益のいくらかをわけてくれ。」とフロストに要求する。フロストは、倒れたローマンの腹から流れる血を確認すると、価格交渉に入り、取引は成立した。建物の外に出たフロストは、「ローマンは死んだよ」と言いながら、仲間のもとに歩いていく。
しかし、これは罠だった。ローマンは死んでいなかった。ローマンを介抱するセイビアンの声が、外にいる警官の無線から聞こえてくる。建物の中でのやりとりは、無線を通じて、外に待機する警察に筒抜けだったのだ。署員は全員、冷徹な目でフロストを見据えていた。
全て聞かれていた。・・・観念したフロストは、手に持っていた銃をやおら自分ののど元に押しつける。刹那、銃声が走り、フロストは倒れた。「簡単に死なせるものか。」その声は、ローマンの立てこもり時に、とっととローマンを殺せ、と強行手段を主張し続けていたベック(デビッド・モース)だった。

ローマンが立てこもっている間は、ベックの態度はいかにも怪しくて、観客は「だめだ、こいつの言うことを聞いちゃ! 」という気にさせられるのだが、最後は毅然として真犯人を押さえ込む。この伏線がよかった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月23日 (金)

(115) インソムニア

【監督】クリストファー・ノーラン
【出演】アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムズ、ヒラリー・スワンク
【制作】2002年、アメリカ

不眠症の刑事、ドーマー(アル・パチーノ)は、アラスカで起こった少女殺害事件の犯人を追う中で、仲間の刑事、ハップ(マーティン・ドノバン)を誤射してしまい、それを隠そうとする。ところが、その誤射を犯人は見ていた。犯人は作家のフィンチ(ロビン・ウィリアムズ)。彼も、少女が死んだのは事故だったと主張し、少女に暴力を働いていた少年を犯人に仕立てようと持ちかける。
最終的には、ドーマーに尊敬の念を抱いていたアラスカの女性刑事、エリー(ヒラリー・スワンク)が、ハップに当たった弾の放たれた方向や、現場の薬莢から、ハップを撃ったのがドーマーだと見抜く。ドーマーがアラスカの警察を去った後、彼女はフィンチのもとを訪れるが、ばれたと気づいたフィンチは、エリーを襲う。そこに、ドーマーが登場。最後はドーマーがフィンチを倒す。

アラスカの景色や街並みと、退廃的で疲れ切ったアル・パチーノの演技が混じり合い、独特な雰囲気を醸し出している。霧の中の銃撃戦も印象的。
ただ、最後、フィンチが撃たれて死んでしまうところは、ちょっと安直かもしれない。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月22日 (木)

(114) ニードフル・シングス

【監督】フレイザー・クラーク・ヘストン
【出演】エド・ハリス、マックス・フォン・シドー、ボニー・ベデリア
【制作】1993年、アメリカ

とある町、キャッスルタウンに開店した骨董品屋の主人が起こす惨劇を描いたサスペンス。原作はスティーブン・キングであり、ホラーと言えばホラーだが、ゾンビが出てきてギャーッとかいう感じではない。

とある骨董品屋の主人、ガーント(マックス・フォン・シドー)は、店を訪れる人に対して、望みのモノ(たまたま店を訪れた少年に、彼の名前のサインの入った大リーグのレアカードを渡したり、だんなのDVに悩まされていた女性には、むかし壊れてなくした人形とか)を渡すかわりに、ちょっとした悪戯をするように伝えていた。
このいたずらは、いさかいのある者同士が、相手がやったに違いないと思わせるような形になっており、町の人々は、互いに相手を憎み合うようになっていく。そして、ついに、二人の女性の間で互いを殺し合うという悲劇が起きる。
この町で保安官をしているアラン(エド・ハリス)は、カフェの店員、ポリー(ボニー・ベデリア)と結婚の約束をしていたが、ポリーもガーントの入れ知恵で、アランが汚職を働いていると信じ込まされた挙げ句、ガーントのとりこになってしまっていた。最後には、町の神父すらも巻き込んで、町民同士の殺し合いに発展していくが、ついにアランがガーントを前に、「もうやめろ、目を覚ませ! 」と叫び、町民たちはやっと我に返る。
はたしてガーントは、これまでの数々の凶悪な事件を引き起こしてきた、人ではない存在だった。妻を憎み、殺してしまった町の議員が、自暴自棄になってガーントとともに爆死するが、ガーントは焼け跡となった建物から平然と出てくると、アランに向かって、「次はお前の息子のところに現れるぞ」と言い残し、その場を去っていく。

人の暗い側面を描いており、すがすがしい映画ではないが、アランの叫びで人々が目覚めるところは、救いだった。
ちなみに、アランの相手役のボニー・ベデリアは、「ダイ・ハード」の主人公、ジョン・マクレーンの奥さん、ホリーを演じた人。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月21日 (水)

(113) ゲロッパ!

【監督】井筒和幸
【出演】西田敏行、常盤貴子、山本太郎
【制作】2003年、日本

これまた井筒監督の作品。投獄を目前に控えたやくざの親分が、むかし生き別れた娘との再会を願い、一方で、大ファンであるジェームス・ブラウンに会わせようと子分等が奮闘するというどたばたを描いたコメディ。
やくざの親分を西田敏行が演じている。この人は、「四日間の奇蹟」や「相棒 劇場版」でもいい演技を披露していたが、この映画でも、とても難しい役どころを器用に演じている。尊敬してやまない名優だ。

話としては、冒頭に書いたようなドタバタ喜劇であるが、展開や登場する役者の意外性などがあって飽きさせず、素直に楽しめた。ジェームス・ブラウンのそっくりさんが登場しないところで親分が出てきて、英語の口上をまくしたてるところは小気味いいし、その後のなりきりジェームス・ブラウンもほほえましく、感動的。最後、父親を認めようとしなかった娘(常盤貴子)との抱擁シーンでもうるうるした。
ちなみに、この映画で一番おいしいのは、常盤貴子のおっぱいにちょんっと触る山本太郎だったりする。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月20日 (火)

(112) パッチギ! LOVE&PEACE

【監督】井筒和幸
【出演】中村ゆり、井坂俊哉
【制作】2007年、日本

辛口映画批評で有名な井筒監督の作品。沢尻エリカの演技が評価された前作「パッチギ」の続編。ただし、沢尻エリカは出演を固辞しており、中村ゆりが出演している。

在日朝鮮人のアンソン(井坂俊哉)にはチャンス(今井悠貴)という息子がいる。チャンスは筋ジストロフィーという難病にかかっている。アンソンの妹、キョンジャ(中村ゆり)は、アルバイトをしている焼き肉屋に来ていた芸能関係者からスカウトされ、芸能界で活動するようになる。しかし、在日であることが枷(かせ)となり、悩む。
アンソンは、チャンスの医者から、チャンスの余命は幾ばくもなく、治療のためには渡米が必要と告げられ、駅の喧嘩がきっかけで知り合った、元国鉄職員の佐藤(藤井隆)とともに、金を稼ぐために密輸に手を染める。しかし、結局は警察に見つかってしまう。
キョンジャは監督と関係を持つことで、太平洋戦争映画の主演を手にするが、舞台挨拶の場面で、自らが在日であることを告げる。キョンジャはアンソンたちと、騒然となる会場をあとにして、家族らで仲良く暮らし続ける。

井筒監督のように、遠慮のない暴言を吐く人は、個人的に好きではないが、さすがに他人の映画をあれだけ酷評するだけあって、この映画は面白い。太平洋戦争時の映像にも相当迫力があり(人が撃たれるシーンなどはボカシが入りまくっていた)、俳優の台詞も「ああ、在日の人ってこういう話し方するんだなぁ」と感心するぐらい、自然である。そうとうこだわって作っているのだな、と感じる。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月19日 (月)

(111) ザ・ビーチ

【監督】ダニー・ボイル
【出演】レオナルド・ディカプリオ
【制作】2000年、アメリカ

新しい体験を求めるバックパッカーが、見知らぬ男からもらった地図を頼りに訪れた島で巻き込まれる事件を描いたサスペンス映画。ダニー・ボイル監督の作品としては「28日後...」が強く印象にあり、少し期待をしながら見た。

舞台はタイ。序盤から、アジアの喧噪と若干の狂気に満ちた都市の様子がうまく描写されており、これから何が起こるんだろう、という期待をさせられ、話に引き込まれた。
バックパッカーのリチャード(レオナルド・ディカプリオ)は、冒険心を満たすため、単身、タイを訪れる。そこの安宿で、となりの部屋に宿泊していた男、ダフィ(ロバート・カーライル)から、秘密の島の地図をもらう。ちなみに、ダフィを演じているロバート・カーライルは、「28週後...」の主役である。思わぬホラーつながり。ただ、本作の彼の役どころはクレイジーすぎて、本人だと気づきにくいかもしれない。
リチャードは、地図にある島に、同じ宿に泊まっていたカップルと訪れることにする。そこは麻薬の栽培を密かに行っている島で、銃を持った現地人が管理していたが、別のところには、リチャード同様、日常を忘れて生活を営む若者の集団がいた。彼らはこの島で暮らすかわりに、人数は増やさないよう、現地の農民と約束を交わしていた。
その中に入ることを許されたリチャードたちだったが、仲間の一人がビーチで鮫に襲われ、死亡した頃から、コミュニティの平常は失われていく。瀕死の重傷を脚に負い、うめき声が止まらない男を、彼らの住まう小屋の外に張られたテントに隔離して平常を取り戻そうとしたり、リチャードは、同行したカップルの女性と恋仲になるも、街に買い出しに行った際、同行したコミュニティの女性リーダーのサル(ティルダ・スウィントン)と寝て、それが恋人にばれたり、微妙な人間関係が生まれる。
ある日、別の旅行者が、島に乗り込んでくる。彼らはかつて、島に来る前のリチャードから、島の地図を見せてもらっていたのだった。彼らは農民に見つかり、射殺されてしまう。
怒った農民は銃を持ってコミュニティに現れ、全員出て行けと命じる。若者たちは恐れをなして出て行こうとするが、女性リーダーのサルは、ここは私たちの場所だと言って拒絶する。農民のリーダーは、サルに弾を一発だけ込めた拳銃を渡し、島に残りたいのなら、旅行者が島を訪れるきっかけを作ったリチャードを撃ち殺せと命じる。
サルはリチャードに銃を向ける。若者たちは、サルの狂気に恐れを感じ、やめろと告げるが、見守ることしかできない。リチャードは、「俺を撃ち殺しても、もとの暮らしを続けることなどできるものか」と強がるが、サルは聞き入れず、引き金を引く。
しかし、銃の弾は空だった。ニヤリとする農民のリーダー。サルの狂気に耐えられなくなった若者たちは、サルの「みんな待って、出て行かないで! 」という叫び声を背に、次々とその場から逃げ去っていく。

リチャードが次第に狂気の世界に陥っていくさまを、芋虫を生きたまま食べるなど、印象的な演出で描いている。なかなか面白かった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月18日 (日)

(110) ジャッカル

【監督】マイケル・ケイトン・ジョーンズ
【出演】リチャード・ギア、ブルース・ウィリス
【制作】1997年、アメリカ

ジャッカルという正体不明の殺し屋による暗殺計画を阻止するため、元テロリストが正義のために殺し屋を追うというアクション映画。
殺し屋ジャッカルをブルース・ウィリス、元テロリストのデクランをリチャード・ギアが演じている。

ジャッカルは、今まで正体を知られたことがないという割に、変装は髪型が違うだけだし、ヨットハーバーではあっさりデクランに見つかり、そしてデクランを撃とうと放った銃弾はあっさり外れるという、なんだろな的展開。
その場を逃げおおせたジャッカルは、彼を追うロシア情報局の女性少佐、コスロバに致命的な銃弾を浴びせると、「デクランに伝えろ、お前は女を守れない男だ」と告げ、その場を立ち去る。
現場にかけつけたデクランに、ジャッカルの残した言葉を伝え、少佐は息絶える。女とはコスロバ少佐のことだと思えたが、実は大統領夫人のことだと見抜いたデクランは、大統領夫人の演説の現場でジャッカルを待ち伏せる。
ジャッカルは遠隔操作の巨大機関銃をワンボックスカーに積んで暗殺を試みるが、寸前でデクランに見つかり、作戦は失敗。ジャッカルしょぼすぎる・・・。地下鉄に逃げ込み、少女を人質にとって逃げようとするジャッカルだったが、最後はデクランの元恋人、イザベラがなぜか現場に登場し、ジャッカルを撃ち殺す。

世界を舞台に豪華なキャストで作られた作品だが、ストーリーは大味。つまらないとは言わないが、評価4はつけがたかった。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月17日 (土)

(109) 風の谷のナウシカ

【監督】宮崎駿
【出演】島本須美(声)、松田洋治(声)
【制作】1984年、日本

宮崎アニメの代表作。環境破壊、戦争に対する警鐘を鳴らし、人や自然を敬い信じることの尊さを訴えている。

舞台は、大戦争のあとで壊滅状態となり、瘴気という毒ガスを発する植物と巨大化した凶暴な虫が生息する腐海が広がりつつある、という未来の世界。風の谷に住むナウシカ(島本須美)は、人と自然の融和を模索していたが、戦争に虫の怒りを利用しようとたくらむ部族間の戦争に巻き込まれる。この計画を阻止しようとナウシカが活躍する。

人々を信頼するからこそ、民から信頼されるというナウシカのカリスマ性が、至るところで見られ、すがすがしさや感動を与えてくれる。飛行船が腐海の中に入り、絶望でパニック状態になる老人3人組を救おうと、おもむろに自分のマスクを外して老人たちを安心させるシーンには、思わずうるっとしてしまった。自分自身、何度も見ているが、今でも感動を与えてくれる名作。

【5段階評価】5

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月16日 (金)

(108) 俺たちに明日はない

【監督】アーサー・ペン
【出演】ウォーレン・ビーティ、フェイ・ダナウェイ
【制作】1967年、アメリカ

衝撃的なラストシーン(死のダンス)が特に有名な、アメリカン・ニューシネマの代表作。

番組の最初に、ナビゲーターの三田村邦彦が「知らないうちに犯罪者のほうを応援してしまう」と紹介した。だけど残念ながら、自分は最後まで、この有名な二人組に共感することができなかった。

銀行からは金を獲るが、預金者の所持金は襲わない、という点が、大衆のヒーロー的存在となったということのようなのだが、その点はあまり強調されていない。気に入らないことがあると、「また銀行を襲ってやる! 」と叫んでみたり、一般市民に挑発的にからんでみたり。とても応援する気にはなれなかった。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月15日 (木)

(107) Presents~うに煎餅~

【監督】石井貴英
【出演】戸田恵梨香、平岡祐太、黄川田将也
【制作】2007年、日本

Presents~合い鍵~」と同じ、角田光代原作のショートムービー。

こちらは、学生時代から付き合っている、ダメ男との縁を切れずにいる女性が主人公。自分としては、こんな男と付き合っても、絶対あとで不幸になると思うけど、なんかハッピーエンドで終わってる。まあ、暴力ふるう男でないだけましか。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月14日 (水)

(106) Presents~合い鍵~

【監督】日向朝子
【出演】広末涼子、玉山鉄二
【制作】2006年、日本

角田光代原作。45分と短めの映画。20歳のときから8年もつきあった男性から、「他に好きな女ができた」と言われ、別れることになる28歳の女性、由加里を、広末涼子が演じている。

別れの原因は完全に男の身勝手なのだが、由加里は相手にぶち切れたりすることなく、過去の暖かい思い出を胸に、「8年間ありがとう」という手紙を送ることにする。

別れって、つらいけど、怒ったりしてもむなしいだけだし、こうするしかないのかもね。なんとなく、あとくされなく別れることができちゃってる男に対して、なにか恨みをはらしたくなるけれども。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月13日 (火)

(105) 陽暉楼

【監督】五社英雄
【出演】浅野温子、池上季実子、緒形拳
【制作】1983年、日本

鬼龍院花子の生涯」の1年後に作られた作品で、原作が宮尾登美子、監督が五社英雄というのは共通。舞台も、「鬼龍院花子の生涯」と同じ高知の遊郭。仙道信子や佳那晃子のような共通の役者もいる。

池上季実子演じる桃若という芸妓と、浅野温子演じる珠子の2人の、女としての人生が描かれている。

日本の映画もいいなぁと思える作品。テーマ曲も印象的。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月 7日 (水)

(104) 厨房で逢いましょう

【監督】ミヒャエル・ホーフマン
【出演】ヨーゼフ・オステンドルフ、シャルロット・ロシュ
【制作】2006年、ドイツ・スイス

軽妙な邦題からすると、料理にしかとりえのない冴えないシェフが、人妻に恋をするラブコメディかと思いきや、とんでもない人の欲望を描いた作品。

エロティック・キュイジーヌ(官能料理)と名付けた料理で、店は数ヶ月先まで予約で一杯というシェフ、グレゴア(ヨーゼフ・オステンドルフ)。オープニングは、彼が鴨の毛をむしりとりながら鴨に話しかけるシーンで始まる。その後の調理のシーンにおける彼の表情は、興奮・愉悦に満ちており、料理に対する彼の異様な執着が伺われる。
そんな彼のひそかな楽しみは、カフェのウェイトレス(シャルロット・ロシュ)を眺めることだった。グレゴアは、ひょんなことからそのウェイトレスと知り合う。女の名はエデン。彼女はダウン症の娘、レオニーと、夫のクサバー(デービト・シュトリードフ)と3人で暮らしていた。
グレゴアが娘の誕生日に持ってきたチョコレートケーキの味に魅了されたエデンは、あの料理は官能を刺激する、あの料理を食べれば、子供を授かる気がする、と夫に告げる。そして彼女は、グレゴアの店を訪れ、彼が試行中の料理を食べさせてもらう。そのときの彼女の食べ方が、普通のようで欲をむき出しにしたような食べ方なのだ。ただ単に音を立てて食べるでも口いっぱいにほおばるでもないのだが、遠慮という人間の持つ理性を失ってしまっている。「千と千尋の神隠し」で、千尋の両親が店の料理を食べまくってブタになってしまうシーンを彷彿とさせる。
その後も彼女は、無遠慮に彼の元を訪れては、料理をふるまってもらうようになる。グレゴアはエデンに恋心を抱いているが、決してそのことを口にしない。彼にできるのは料理を振る舞うことだった。そんなグレゴアに対して、エデンは「あなたの料理が食べたいのじゃないの。あなたが友達だから会いに来ているの」などと言ったり、夫や家族の話をしたりする。とても罪深い。
そして彼女は本当に妊娠する。エデンの夫・クサバーは喜ぶが、飲み仲間は彼女がグレゴアと密会を重ねていることをとうの昔に知っていた。よからぬ噂を聞きつけたクサバーは激怒し、グレゴアの家に乗り込むと、ワインセラーを破壊する。それがきっかけとなり、グレゴアは銀行の融資を断られ、店をたたむ羽目になる。
それでもグレゴアは怒らない。街を出て行くという日、グレゴアはクサバーとエデンの家を訪れる。「エデンと話ができないか」とグレゴアに尋ねられたクサバーは逆上し、グレゴアに殴りかかる。林の中に逃げるグレゴア。追うクサバーは、「3つ数えるから出てこい」と叫ぶ。
グレゴアは、もういろいろなものから逃げるのはやめようと心を入れ替える。そして、姿を現す。彼は木に登って隠れていた。そしてそこから落下。落ちた先にはクサバー。クサバーは、下敷きになって死亡。
「これが彼の死んだ顛末です」とグレゴアが述懐する法廷のシーン。ここまではずっと回想だったのね、とここで分かる。刑務所に入るグレゴア。出所後、彼は元の店の給仕とともに、屋台式の店を営んでいた。エデンは二人の子供を連れてそこを訪れ、グレゴアとの再会を喜ぶ。にこやかに答えるグレゴア。

ここで映画は幕を閉じるが、このラストシーンでも、エデンの無邪気さの奥に潜む罪の深さが際だった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月 4日 (日)

(103) 蘇える金狼

【監督】村川透
【出演】松田優作、風吹ジュン
【制作】1979年、日本

野獣死すべし」と同じ監督、同じ主演で、同じようなテイストの映画。狂気に満ちた犯罪者を、松田優作が演じる。

昼は平凡なサラリーマン、夜は格闘に長けた犯罪者である朝倉哲也(松田優作)。1億円の強盗に始まり、会社の上役の愛人、永井京子(風吹ジュン。かわいい)を麻薬で手なずけ、情報を得ながらのし上がっていく。ついには社長令嬢との婚約にまで至る。しかしいつしか、朝倉の中では、京子との関係が本当の愛に変わり始めていた。しかし、京子は朝倉に利用されたと思いこみ、毒を飲んで朝倉にナイフを突き立てる。京子は死に、朝倉は二人で旅立とうと手配していた旅客機に一人で乗り込み、そのまま息絶えてしまう。

女性の裸が出てきて、主人公以外はバンバン銃で撃たれて死んでいくという、いかにも大衆娯楽という感じの映画。

【5段階評価】2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月 3日 (土)

(102) ベッカムに恋して

【監督】グリンダ・チャーダ
【出演】パーミンダ・ナーグラ、キーラ・ナイトレイ、ジョナサン・リース・マイヤーズ
【制作】2002年、イギリス

ベッカムにあこがれるインド系のイギリスの少女が、家族の反対にめけずに女子サッカーの道を進む。チームメートとの友情、コーチとの恋なども盛り込まれた青春映画。

メチャクチャ面白いというほどではなかったが、主人公のジェス(パーミンダ・ナーグラ)のひたむきなサッカーへの情熱が、見ていて気持ちよかった。姉の結婚や、父親や母親の説教のシーンを通じて、伝統的なインドの風習や考え方がわかり、その点も面白い。
映画にちらっと登場するベッカムは、本人だとのこと。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月 2日 (金)

(101) アイアン・イーグル

【監督】シドニー・J・フューリー
【出演】ジェイソン・ゲドリック、ルイス・ゴセット・ジュニア
【制作】1986年、アメリカ

領空侵犯のため中東の国に捕まり、処刑されそうになっている父親を、高校生の息子が空軍の戦闘機に乗って助けに行くという、むちゃくちゃな映画。

ラストシーンで、主人公のダグ(ジェイソン・ゲドリック)と師匠役のチャッピー(ルイス・ゴセット・ジュニア)が軍に呼び出されたときに、チャッピーが「こいつは口が軽いから(試験に落ちてしまった)士官学校に入学させて隔離しましょう。」というところは、ちょっとウィットに富んでいたが、全般的に荒唐無稽すぎ。戦闘機のアクションシーンがとても好きな人は、面白いと思うかもしれない。

【5段階評価】2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月 1日 (木)

(100) エデンの東

【監督】エリア・カザン
【出演】ジェームス・ディーン
【制作】1955年、アメリカ

このブログの記念すべき映画100作目は、ジェームス・ディーンの「エデンの東」。原作は、旧約聖書を題材にしたジョン・スタインベックの長編小説。父親の愛に飢える青年キャルを、伝説の俳優、ジェームス・ディーンが演じている。ジェームス・ディーンの、すねたような青年像がいい。列車の上で寒そうにしていたり、兄の恋人に甘えたり。

アメリカの田舎で農場を営むアダム(レイモンド・マッシー)は、敬虔なクリスチャン。二人の息子のうち、兄のアロン(リチャード・ダバロス)は真面目な青年だったが、弟のキャルは素直になれない性格で、父親の悩みの種だった。
二人の母親は、すでに死んだと聞かされていたが、キャルは、母親が実は生きていて、いかがわしい宿を経営しているということに感づいていた。
アダムは、レタスを冷凍して運ぶというビジネスに全財産を費やし、キャルもそれを手伝うが、列車がなだれで止まり、事業は失敗。一文無しになる。キャルは、アメリカとドイツが戦争になれば、穀物の価格が高騰するという話を知り、母親のケート(ジョー・バン・フリート)に5,000ドルを借りる。計画はまんまと成功し、キャルは兄の恋人のアブラ(ジュリー・ハリス)に、父親の誕生日のサプライズにしたい、と嬉しそうに話し、アブラも喜んでそれに協力すると約束する。アブラは、遊園地でつかの間の時をキャルと過ごしてから、真面目一辺倒のアロンより、行動力のあるキャルに惹かれ始めていた。
アダムの誕生日の日、アロンはアブラと婚約したことがプレゼントだと父親に告げ、アダムはとても喜ぶ。しかし、キャルが満を持して、自分で稼いだお金を父親に渡すと、父親は喜ぶどころか、戦争で金を儲けるなどとはけしからん、この金は返せ、とキャルを責める。お金ではなく、父親の愛情がほしくてここまでがんばってきたキャルにとって、それはあまりにもむごい仕打ちだった。キャルは家を飛び出し、号泣する。それをなだめるアブラ。アロンはキャルをののしるが、それに憤慨したキャルは、母親の姿を見せてやる、とアロンに言い、ケートのところにアロンを連れて行く。
美しく正しい母親という幻想を描いていたアロンは、母親の真実の姿を知り、絶望のあまり泣き叫ぶ。その後、行方をくらますが、ある日、兵役を志願したという情報が入る。駅にアロンを探しに行くアダムであったが、列車の座席にいるところを見つかったアロンは、父親を挑発するかのように、列車の窓ガラスを頭でたたき割る。このシーンは、恐怖映画のような戦慄が走った。(実際にやったら「ゴツッ」いってぇー、だろうけど)。驚きのあまり、倒れるアダム。
アダムの看病に訪れたキャルとアブラ。そこにいたのは、優しさに欠けた冷たい看護婦だった。満足に言葉もしゃべれないアダムだったが、アブラに「キャルは愛情が欲しいだけ。愛情がないから心がねじくれたのよ。」と話しかけられると、アダムはか細い声で、「あの看護婦は気に入らない。キャルに看病して欲しい」と告げる。ようやく、父親の愛情を受けることができたキャルが世話を始めるところで、映画は終わる。

超有名な映画ということで、見てみたが、めちゃくちゃ感動をあおるような演出はない。じわじわとよさを感じる作品だと思う。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »