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2010年3月 9日 (火)

(91) 鬼龍院花子の生涯

【監督】五社英雄
【出演】夏目雅子、仲代達矢
【制作】1982年、日本

夏目雅子の代表作。「極道の妻たち」のような、ヤクザ映画かと思いきや、単純にそうではない。

描いているものは深い。まず、鬼龍院花子、というのは、主演の夏目雅子が演じた女性ではない。夏目雅子の役どころは、鬼龍院政五郎(仲代達矢)の養女、松恵である。鬼龍院花子(高杉かほり)は、政五郎の妾腹の子で、松恵の妹のことなのだ。
ではなぜ、タイトルは主役の演じる鬼龍院松恵ではなく、花子なのか。ここが深い。養女というよりは、半ば使用人のように厳しく育てられた松恵に比べ、花子は、正妻との間に子供が恵まれなかった政五郎にとって、溺愛の対象。わがまま放題に育てられた。
その結果、花子は自分で物事の善悪を判断することのできない人間になってしまい、結果的には、何一つ不自由なく育てられたがために、不幸な人生を送ることになってしまう。そのことを、この映画では、松恵の視点から語っている。そして松恵は、一度は自分を手籠めにしようとした養父の政五郎や、厳しかった養母の歌(岩下志麻)、そして自分の旦那になるはずの男を奪ったと松恵を非難する花子にも、怒りではなく、むしろ、憐憫の情をもって彼らと向かい合うという、独特な目線の映画なのだ。

花子の妻、つるを演じる佳那晃子がかわいい。すぐに教育ママみたいになるけど。
そして、夏目雅子さんの体当たり演技に脱帽。これだけで1点アップ。こんなシーンがあるなんて知らなかったので、ビックリ。

【5段階評価】4

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