(86) 母べえ
【監督】山田洋次
【出演】吉永小百合、浅野忠信、志田未来
【制作】2007年、日本
日中戦争から太平洋戦争にかけての時代を生き抜く女性を描いた映画。
夫が思想犯として逮捕され、娘二人との暮らしを余儀なくされた妻の佳代(吉永小百合)。そこに夫の教え子だった山崎徹(浅野忠信)が訪ねてきて、彼の手助けを得ながら、夫の帰りを待つ暮らしが始まる。夫は結局、病死し、山崎も戦死。老いた佳代は、病院に入院している。容態が悪化し、娘(戸田恵子)に「父べえのところにいけるものね」と言われたときに、「生きてとうべえには会いたい」と告げる。
つらいシーンが多いが、気丈に生きる母親を吉永小百合が好演している。浅野忠信も、アウトローな感じではなく、佳代への愛情を秘めた純朴な男を演じている。悲しい話ではあるが、しみじみとさせられる映画。
【5段階評価】3
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