« (73) ゴッドファーザーPART II | トップページ | (75) ゴッドファーザーPART III »

2010年2月17日 (水)

(74) 壬生義士伝

【監督】滝田洋二郎
【出演】中井貴一、佐藤浩市、夏川結衣
【制作】2003年、日本

よく映画の感想として、「原作の方がよかった」という言い方をする人がいる。
この言い方、好きじゃない。何となく、「自分は映画だけじゃなくて読書もしていてすごいでしょ」と言っているようであり、「映像化された作品より字だけの小説のほうがよいという自分は深いでしょ」と言っているようでもある。
ただ、本作を観ると、こういう感想を言う人の言いたくなる気持ちを否定できない。自分も、「これは小説の方がいいな」と思ってしまった。重厚な小説なのだが、映画にするとこういうチャンバラ映画になってしまうのか、という感じがしたのだ。

映画では、終盤、吉村貫一郎(中井貴一)が自害をさせられるのが唐突で、納得いかない感があるように思う。大野次郎右衛門(三宅裕司)は、何で幼なじみの貫一郎に自害をしろとまで言うのか。時代も変わっているのだし、何も自害させる必要はないじゃないか。そしてそれ以上に、守銭奴と呼ばれることも厭わず、「生きるために戦う」と言ってはばからぬ貫一郎が、なぜあっさりと自殺したのか。
確か原作では、貫一郎が自害に直面するところから書かれており、読者は「なぜ貫一郎は自害をするに至ったのか」という視点で読むので、自害の場面に来ても、それほど不思議には思わない。また、終盤の自害の場面についても、貫一郎がぎりぎりまで生(せい)に執着し、もがき苦しんで自害した様子が描かれている。この自害は理不尽だ、ということを作者が伝えようとしていることが理解できるのだ。
そのへん、映画では、この自害は理不尽だ、と感じるところは共通なのだが、何でなのかが理解できない、という状態になってしまう点が、小説と違うように思う。長編小説を1本の映画に納めているので、厳しいとは思うのだが。

ちなみに、つまのしづ(夏川結衣)はかわいかった。それと、沖田総司(堺雅人)がなんかキモかったのが気になった。

【5段階評価】3

|

« (73) ゴッドファーザーPART II | トップページ | (75) ゴッドファーザーPART III »

映画・テレビ」カテゴリの記事

評価3の映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: (74) 壬生義士伝:

« (73) ゴッドファーザーPART II | トップページ | (75) ゴッドファーザーPART III »