(58) 私の頭の中の消しゴム
【監督】イ・ジェハン
【出演】ソン・イェジン、チョン・ウソン
【制作】2004年、韓国
本ブログ初の韓国映画。これまでも、韓国映画はけっこう自動録画されていたのだが、全て観ずに消していた。本作は有名だったのと、若年性アルツハイマーを扱っている作品であり、興味があって観てみた。
若年性アルツハイマーと言えば、本ブログでも「明日の記憶」を扱った。「明日の記憶」 では、主人公は若いとはいえ中年の男性であったが、本作でアルツハイマーを患うのは、27歳の女性、スジン(ソン・イェジン)。「明日の記憶」 の主人公よりずっと若い。ただ、内容的にも映像的にも、軍配は「明日の記憶」 に上がる。
本作のテーマはあくまでも恋愛であり、アルツハイマーは、一種の恋愛の障害として登場するだけである。一方、「明日の記憶」 は、徹底的にアルツハイマーを主題として扱っており、結婚した男女の絆が描かれている点は両者で共通するものの、後者の方が遙かにストーリーが重く、胸に響く。
エンディングでは、スジンの夫のチョルス(チョン・ウソン)が、車の助手席にいるスジンに「愛してるよ」と語りかけ、夫の記憶を失ったはずのスジンが、チョルスに抱きついて幸せそうな笑顔を見せる。アルツハイマーという深刻な病気の割に、何となくハッピーエンドなのだ。
まあ、韓国映画らしいと言えばそうなのかもしれないが、きれいごとすぎて、若干物足りなかった。
【5段階評価】3
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