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2010年1月13日 (水)

(53) 羊たちの沈黙

【監督】ジョナサン・デミ
【出演】ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス
【制作】1991年、アメリカ

サイコ・サスペンスの金字塔と言える作品。レクター博士(アンソニー・ホプキンス)の恐ろしさが光る。第64回アカデミー賞作品賞受賞作品。

女性を殺し、その皮を剥ぐという残虐な連続殺人の犯人像に迫るため、FBI捜査官の研修生、クラリス(ジョディ・フォスター)が、ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)の面会に向かう。レクター博士もまた、優秀な精神科医でありながら、9人の患者を殺し、その肉を喰らうという異常な殺人鬼。現在は逮捕されており、厳重な監視下にある。レクター博士はクラリスの内面に入り込もうとし、クラリスは自分の過去を吐露しながら、連続殺人犯の手がかりを手に入れようとする。レクター博士は、わざと捜査を攪乱させるような嘘を告げるが、クラリスは自らの捜査で犯人の居宅にたどり着き、単身で犯人をしとめる。

この映画の最大の見せ場は、やはりレクター博士の脱走シーン。金属製の牢の前に、船首像の女神のように吊り上げられた警備員の死体が、後光を浴びて浮かび上がるシーンは、おぞましい中にも神々しさを感じさせ、極めて印象的。
エンディングでは、レクター博士の報復を恐れて海外に逃げ込んだチルトン博士(アンソニー・ヒールド)の後ろを、野に放たれたレクター博士が、ゆっくりと歩いて追っていく。その後の恐ろしさを暗示して、映画として申し分ない終わり方だ。

【5段階評価】5

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